見直したい、伝統模様の草花たち

初春を迎えると、和の花を目にする機会が増えます。生花や鉢植えはもちろん、暮らしの中に和の花は文様や形としてしっかりと定着しています。
食器、家具、着物、建具、和菓子…。はるか昔から人々が植物をこよなく愛し、身近に取り入れて心なごませたことがよ〜くわかります。伝統模様に描かれた草花や、縁起のいい草花たち。育てている草花にもきっとあるはず。

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どんな草花や木が文様になってる?
年の初めに登場するおめでたい植物といえば「松竹梅」。松と竹は真冬でも緑を保ち、梅は厳しい寒さのなかで花を咲かせることから生命力が尊ばれ、文様として用いられました。「吹き寄せ」は、さまざまな花や木の葉が風に吹かれて寄せ集まったもの。季節に関係なく、紅葉、松の葉、笹、銀杏、桜、菊などがちりばめられた文様です。単体では、桜、藤、椿、菊、牡丹etc.実に多くの植物が生活道具の文様として愛されてきました。

唐草模様のカラクサってどんな草?
風呂敷や陶器の文様として有名な唐草は、植物がツルを伸ばしながら、ぐんぐん成長していく姿を文様にしたもの。牡丹唐草、菊唐草、梅唐草というふうに、ツル植物ではない草花とも組み合わされています。これは空間を埋めるために描き入れられたもの。自然の草花をスケッチしながら、大胆にデフォルメしたり、組み合わせたり。昔の人々の植物を観察する目、デザイン力に感心してしまいますね。

▲牡丹、菊、梅などの薬玉文様 ▲流水に菊や梅の散らし文様 ▲牡丹唐草、鉄線唐草の文様

縁起のいい花たちのいわれは?
春一番に芽吹くので、中国でも生命力や蘇生のシンボルとして使われました。
糸のように長い枝葉は長寿も表しています。
鏡餅の上にのっているミカン。
冬に橙色に熟した実をそのまま残すと、 夏には緑色になることから、代々の繁栄の願いを託しました。
名前が、難を転じるに通じて、魔よけ、無病息災の花木に。
葉に殺菌力があることから、赤飯にあしらったり、魚の下に敷かれることも。
厚くて艶のある葉から「艶葉木(つやばき)」と呼ばれ、青々とした葉は繁栄をもたらすとされています。

1200年前からある春の七草、鉢植えがオシャレ!
万葉集に歌われている、春の七草。「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ七草」。春に芽吹く若菜から、新しい生命力をもらって健康を願い、冬の間に不足しがちだったビタミンの補給の役割もあったそう。縁起のよさから最近、七草の寄せ植えが売られています。大切に育ててインテリアとして楽しんだあとに、七草粥に。元気になれそうですね。