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ユキヤナギの育て方|増やし方や剪定方法を紹介

ユキヤナギの育て方|増やし方や剪定方法を紹介

真っ白な花を一面に咲かせるユキヤナギは、人気の高い植物です。公園などの公共の場で良く見かけるユキヤナギですが、実は自宅の庭でも簡単に栽培できるのをご存じですか?

この記事では、ユキヤナギの栽培の方法を、置き場所や水やりなど、工程ごとにわかりやすく解説します。また、剪定方法や増やし方などについても、詳しく紹介します。

庭を明るく華やかな空間にしたいと思っている方は、ぜひこの記事を参考にして、ユキヤナギの栽培にチャレンジしてみてください。

ユキヤナギの育て方|基本情報

ユキヤナギは、バラ科シモツケ属の落葉低木です。 柳に似た葉と、雪をかぶったように見える白い複数の花にちなんで、「雪柳」という和名がつけられています。

また、小さな花弁が地面に散っている姿が、まるで米粒をこぼしたように見えることから「小米花(こごめばな)」や「小米柳(こごめやなぎ)」と呼ばれることもあります。

原産地は中国で、日本では関東地方以西の本州や四国、九州の川岸の岩場などに、野生のユキヤナギが生えています。

開花期は春で、サクラと同じ時期になると、美しい姿が楽しめるでしょう。

丈夫で生育旺盛なユキヤナギは、公園などの公共の場や花壇に良く植えられている植物です。

庭木だけでなく、切り花としても人気ですが、株が増えてすぐに大きくなるため、鉢植えには不向きです。

近年は、ピンクの花のものや葉を楽しむ品種も販売されており、さまざまな種類を育てられるようになっています。

ユキヤナギの育て方|基本的な栽培方法

ここからは、ユキヤナギを育てるために必要な工程について、それぞれの項目ごとに解説します。

注意したいポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

日当たり・置き場所

ユキヤナギは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。日照が不足すると花つきが悪くなり、風通しが悪いと病害虫が発生しやすくなるため注意しましょう。

また、ユキヤナギは大きく生長するため、地植えでの栽培がおすすめです。生長を見越して、ある程度スペースがある場所で育てましょう。

耐寒性も高い植物のため、特別な冬越し対策も必要ありません。

秋の落葉、冬のシンプルなたたずまい、早春の芽吹く姿など、季節ごとの変化を楽しめます。

適切な温度・湿度

ユキヤナギは耐暑性、耐寒性が共に強く、-10℃~35℃まで耐えられるため、日本の気候で育てるのに十分適した植物です。

ただし、真夏の気温が高い時期は、遮光布で日陰を作るなどの高温対策を行ってください。

適度な湿度は必要ですが、湿度が高くなるとうどんこ病を発症しやすくなります。

剪定を行って風通しを良くする、水はけの良い土壌で育てる、といった湿度対策を行いましょう。

最適な用土

用土は、水はけが良く肥沃なものを好みます。

水はけの良い土壌にすることで、根腐れや病気を防げるだけでなく、根に十分な酸素を供給することができます。

また、腐葉土や堆肥を混ぜて有機質を豊富にすることで、通気性と保水性のバランスを整えることができます。

丈夫なユキヤナギの場合、痩せた土地でも生育できますが通常よりも枝が細くなってしまうため注意しましょう。

植えつけ方法

植えつけは、適期は2月〜3月と10月~11月の落葉期です。根鉢より一回り大きな深さ・横幅の穴を掘り、腐葉土や堆肥を混ぜ込んでから植えつけます。

代わりに、緩効性肥料『マグァンプK大粒』を施してもかまいません。

ユキヤナギは、横幅が大きくなる植物です。生長したときのために、十分なスペースがある場所に植えつけましょう。

植えつけたあとは、たっぷり水やりをしてください。植えつけ直後の株は不安定なので、しばらくの間はこまめに様子を観察しましょう。支柱で保護しておくのも、ひとつの方法です。

水やりの方法

ユキヤナギが根づいたあとは、基本的に水やりは必要ありません。ただし、植えつけ直後にはたっぷり水を与えてください。

また、夏場は土壌の水分が蒸発して乾燥しやすくなります。土の状態を観察して、乾いているときは水やりをして、適度な湿度を保ちましょう。

肥料の与え方

1月〜2月ごろに寒肥として、緩効性肥料『マグァンプK中粒』や骨粉、油かすなど有機質肥料を与えます。

冬は根が休眠している時期のため、速効性の液体肥料でなく、効果が緩やかに現れる肥料がおすすめです。

緩効性肥料の場合は、置き肥で問題ありません。有機肥料を使う場合はにおいで虫が寄らないよう、株元から少し離れた場所に穴を掘って埋めるのがおすすめです。

5月の花後には、お礼肥として寒肥同様に、緩効性肥料『マグァンプK中粒』や有機肥料を施します。

花が咲いたあとは、体力を消耗しているので、肥料を与えて体力を回復させましょう。

剪定・切り戻し

ユキヤナギの剪定は、花が終わった5月ごろに行います。これは、9月〜10月に翌春の花芽が作られるためで、この時期以降に剪定すると花芽を切り落としてしまうおそれがあります。

枝の混み合った部分を間引き、風通しを良くし、樹形を整えます。古い枝は、花つきが悪く、枯れやすいので枝元から30cm程度残して、ばっさりと刈り込んでください。

新しい枝が出ることで株が若返り、翌年も花がよく咲きます。2年〜3年に一回は、ばっさりと刈り込んで株を更新するのがおすすめです。

夏越し・冬越しのポイント

ユキヤナギは耐暑性、耐寒性に優れた丈夫な植物で、基本的に特別な対策は必要ありません。

ただし、細かい葉で蒸散量が多いため、猛暑と乾燥にはやや弱い性質があります。

夏越し

真夏の強い西日が長時間当たる場所では葉焼けを起こす可能性があるため、半日陰や午前中だけ日の当たる場所で育てるのが理想です。

水やりは、基本的に朝に行います。猛暑日は朝夕に2回水やりをしてください。

また、株元にマルチを敷くと水分の蒸発を防ぐことができます。

冬越し

寒冷地や強風・積雪の多い地域では必要に応じて対策を行いましょう。

株元にバークやワラを5cm〜10cm程度敷き、根を冷やさないようにしてください。根が凍ると、翌年の芽出しが悪くなってしまいます。

また、積雪や横風で枝が割けないよう、麻ひもでやさしく束ね、支柱を1〜2本添えておきましょう。

さらに、乾燥した北風を避けるために、フェンスや不織布パネルを設置すると安心です。

花がら摘み

ユキヤナギは春に大量の小花が舞い散るため、花後にはこまめな花がら掃除が必要です。

花がらをそのままにしておくと、周囲が雑然とした印象になってしまうため、気をつけましょう。

美しい見映えを保つためにも、花が咲いたあとのひと手間がポイントです。

ユキヤナギの育て方|増やし方

ユキヤナギは、挿し木、株分け増やせます。それぞれの増やし方について、解説します。

挿し木

ユキヤナギは、それほど生育環境を選ばないので、初心者でもチャレンジしやすい植物です。落葉している3月が最適です。

手順は以下のとおりです。

  1. 前年に伸びた枝を、先端から10cm〜20cmの長さで、切り口を斜めにします
  2. 挿し穂を2時間ほど水に浸して、空気を抜き、乾燥を防ぎます
  3. 赤玉土や挿し木用の土などの、養分少ない土に挿し、たっぷりと水を与えます
  4. 日陰で管理し、春に新芽が出て根がしっかりと張ったら植えかえます

秋に挿し木を行うと、冬に苗木が枯れてしまうことが多いため、注意してください

株分け

大きく生長したユキヤナギは、株分けで増やすことができます。

株分けの手順は以下の通りです。

  1. 株を大きく掘り上げます
  2. ハサミなどで、枝4本〜5本を1株として分割します
  3. 腐葉土や堆肥を混ぜ込んだ土の中に植えつけます
  4. たっぷり水を与える

多少根を傷つけても、新しい根を伸ばして回復するため心配ありません。

生長が早いので、根詰まりを起こさないように、間隔を広めにとって植えつけましょう。

ユキヤナギの育て方|病害虫対策

ユキヤナギは比較的丈夫な植物です。病害虫の被害は少なめですが、注意は必要です。

病気

うどんこ病

葉や茎に白い粉状のカビが発生する病気です。そのまま放置すると黄色くなったり縮れたりして枯れてしまいます。

発見次第、病気になった部分は取り除き蔓延を防ぎましょう。

剪定をして混みあった枝を取り除き、風通しを良くするのも効果的です。

害虫

ユキヤナギは害虫がつきにくい植物ですが、枝が密集して風通しが悪くなると、アブラムシやハマキムシが発生することがあります。

アブラムシ

新芽や葉裏に寄生して吸汁します。アブラムシの被害にあうと、景観が損なわれるだけでなく、ウイルス病やすす病の原因になることもあるので、注意が必要です。

ハマキムシ

蛾の幼虫で、葉や花などを糸でつづり合わせて巣を作り、そのなかで食害します。

芽の先端部分が被害にあうと、ユキヤナギの生長が止まってしまいます。

対策方法

アブラムシもハマキムシも、見つけ次第手で取り除くか、水で洗い流して駆除しましょう。

被害が広い場合は、殺虫剤などで除去してください。枝が密集しないよう剪定して風通しを良くするのも有効です。

ユキヤナギの育て方|よくある質問と対策

ここからは、ユキヤナギの栽培に関するよくある質問と、その対策をいくつか紹介します。

鉢植えで育てられる?

ユキヤナギは横に広がりやすい植物なので、地植えが理想ですが、鉢植えでも十分育てることができます。

鉢は、根の生長を確保するために、大きめのものを選んでください。また、通気性と排水性の良いものを選びましょう。

水やりは、土の表面が乾いたタイミングで鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えてください。

生長して、根が鉢の中でいっぱいになった時は、株分けしてユキヤナギ自体を小さくするか、一回り大きな鉢へと植えかえましょう。

植えかえは、10月~11月もしくは冬の葉を落としたあとに行うのがおすすめです。

枯れる原因は?

鉢植えのユキヤナギが枯れる主な原因のひとつが、根詰まりです。小さな鉢で育てていると、根があっという間に詰まり、水や養分の吸収が上手くいかなくなって枯れてしまいます。

また、排水性の悪い土や水はけの悪い鉢で育てると、根腐れを起こして枯れてしまうことがあります。

また、枯らさないために、サイズが大きく排水性の良い鉢に、通気性の良い用土を入れて育てるようにしましょう。

地植えの場合も過湿により根腐れを起こす可能性があります。腐った根を除去し、水はけの良い土へと植えかえましょう。

また、うどんこ病などの病気や、アブラムシなどの害虫によって枯れてしまうこともあります。適度に剪定し、風通しを良くして、病気や害虫を予防しましょう。

育て方の難易度はどのくらい?

ユキヤナギは、丈夫で環境への適応力も高いため、初心者でも比較的育てやすい植物です。

水やりや肥料は基本的に控えめで良く、あまり神経質になる必要はありません。

ただし、水や肥料の与えすぎは、根腐れの原因となります。枝が混み合い、風通しが悪くなると害虫や病気が発生しやすくなります。

花後のタイミングに剪定して樹形を整えましょう。

日陰でも育てられる?

ユキヤナギは、日光を好む植物のため、日陰では花つきが悪くなります。

半日陰でも育てられますが、生育が悪くなり、花が咲かなくなる可能性があります。

白く可憐な花が咲き誇る姿を楽しむためにも、日当たりの良い場所で育てましょう。

まとめ

ユキヤナギは、可憐で優雅な白い花が印象的な植物です。庭に植えると、純白の花が春の訪れを感じさせてくれるでしょう。

夏の暑さや冬の寒さ、乾燥にも強く、丈夫で生育旺盛なユキヤナギは、初心者でも育てやすいのが魅力です。

ただし、日当たりと風通しの良い場所に置く、水やりと肥料は控えめにするなど、いくつか気をつけたいポイントがあります。

また、害虫や病気を防ぐために、剪定もしっかり行うことが大切です。

最初は慣れないかもしれませんが、育てていくうちに、コツがつかめてくるので心配いりません。

ぜひユキヤナギの栽培にチャレンジして、その華やかさと美しさを楽しんでください。

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