更新日:2026.01.02
玉ねぎの肥料|いつ・どれだけ?元肥と追肥の基本とコツ
初めての玉ねぎ栽培で「肥料はいつ与えるのがよいのか?」「元肥と追肥の違いは?」と迷う方は少なくありません。
玉ねぎは秋に植えつけてから翌年初夏に収穫するまで、約半年間もの長い間、畑でじっくり育ちます。
そのため、生育に合わせて適切なタイミングで肥料を施すことが、立派で甘みのある玉ねぎを収穫するための重要なポイントとなります。
この記事では、玉ねぎ栽培に必要な肥料の基本知識から、元肥・追肥の具体的な施し方、一発肥料の使い方、よくある失敗例とその対処法まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
- 目次
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- 【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
- 玉ねぎの肥料|基礎知識
- 玉ねぎ栽培における肥料の重要性
- 玉ねぎに適した肥料成分(チッソ・リンサン・カリ)
- リンサンが特に重要な理由
- 玉ねぎの肥料|元肥の施肥方法
- 元肥に適した肥料の種類・施肥量
- 元肥を施すタイミングと土づくり
- 玉ねぎの肥料|一発肥料とは?
- 一発肥料のメリット・デメリット
- 一発肥料に適した品種
- 一発肥料に適した品種
- 一発肥料の施肥方法
- 玉ねぎの肥料|追肥の施肥方法
- 追肥に適した肥料の種類
- 追肥のタイミング
- 球の肥大期の肥料管理
- 玉ねぎの肥料|よくあるトラブル
- トウ立ちは肥料と関係ある?
- マルチ栽培での肥料の与え方は?
- 葉が黄色くなるのは肥料不足?
- 有機肥料と化成肥料どちらがいい?
- おわりに
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘39:タマネギの育て方|トウ立ちの原因は?ネギ坊主はどうするの?土の準備や植えつけに適した時期、水やり、肥料の与え方もご紹介
玉ねぎの肥料|基礎知識
玉ねぎの栽培期間は約半年と長く、その間の肥料管理が収穫量や品質に大きく影響します。
まずは、玉ねぎの肥料に関する基本的なポイントをご紹介します。
玉ねぎ栽培における肥料の重要性
玉ねぎは、春の日照時間が増えて気温が15℃以上になると、球の肥大が急速に進みます。
肥大期に肥料が不足してしまうと、球がしっかり太らず、小ぶりな仕上がりになってしまいます。
また、肥料が不足するとトウ立ち(抽苔)が起こりやすくなり、球の内部に硬い芯ができて食味が低下する原因となります。
一方で、肥料を与えすぎると球が軟弱に育ち、貯蔵中に腐敗しやすくなるため注意が必要です。
玉ねぎに適した肥料成分(チッソ・リンサン・カリ)
玉ねぎ栽培では、チッソ・リンサン・カリの3つがバランスよく入った肥料を使うことが大切です。
チッソは葉の生育を促し、光合成を活発にして健康的な株を作ります。リンサンは根発達を助け、養分を効率よく吸収できる丈夫な根を育てます。
さらに、カリは病気に強い株を作り、寒さなどの環境ストレスに耐える力を高める役割があります。
これら3つの成分が揃うことで、大きくて品質の高い玉ねぎを収穫できるのです。
リンサンが特に重要な理由
玉ねぎにリンサンを施すと根の張りがよくなり、
生育自体が安定します。また、養分の吸収効率が大幅に向上します。
市販の玉ねぎ専用肥料では、チッソ6%、リンサン10%、カリ6%という配合が一般的で、リンサンの比率が高めに設定されているのが特長です。
玉ねぎの肥料|元肥の施肥方法
元肥とは、玉ねぎの苗を植えつける前に、あらかじめ土に混ぜ込んでおく肥料のことです。
苗が根づいてからの初期生育を安定させるために欠かせない工程で、元肥の与え方がその後の生育を大きく左右します。
ここでは、元肥に適した肥料の種類や施肥量、正しい施肥のタイミングについて解説します。
元肥に適した肥料の種類・施肥量
玉ねぎの元肥には、有機肥料や緩効性化成肥料を使うのが一般的です。
どちらもゆっくり分解されるため、長期間にわたって栄養を供給します。
施肥量の目安として、ネギ・玉ねぎ専用肥料を使用する場合、畑1㎡あたり100gから130gを目安に施します。
緩効性肥料『今日から野菜 野菜を育てる肥料』(チッソ・リンサン・カリが8:8:8の配合)を使用する場合は、1㎡あたり100g程度を基準にします。
玉ねぎに重要なリンサン成分を強化するため、過リン酸石灰を追加で施すとよいでしょう。
元肥を施すタイミングと土づくり
土づくりは、苗の植えつけから逆算して進めます。
定植の2週間~1ヵ月前に、苦土石灰を1㎡あたり100〜150g混ぜ込み、土壌のpHを5.5〜6.5に調整します。
2週間ほど置いた後、1㎡あたり堆肥2〜3kg、化成肥料100g、過リン酸石灰30gを加えて耕しましょう。
元肥を施してから1週間程度経過したら、マルチを張って苗を植えつけます。
玉ねぎの肥料|一発肥料とは?
一発肥料とは、玉ねぎの苗を植えつける際に一度施すだけで、約4〜5ヵ月にわたり肥効が持続する肥料のことです。
元肥と追肥を分けて管理する必要がなく、栽培期間中の施肥作業を大幅に簡略化できるのが特長です。
ここでは、一発肥料のメリット・デメリットや、玉ねぎ栽培における適切な使い方について解説します。
一発肥料のメリット・デメリット
一発肥料の大きなメリットは、栽培中の肥料切れを防ぎやすい点にあります。
追肥の回数を減らせるため、作業の手間が少なく、規定量を守って使用すれば肥料焼けが起こりにくいという利点もあります。
特に、家庭菜園で手軽に玉ねぎを育てたい場合には、管理しやすい肥料といえるでしょう。
一方で、一発肥料にはいくつか注意点もあります。肥効の現れ方は気温や土壌条件の影響を受けやすく、温暖な地域では効き始めが早くなる傾向があります。
反対に、寒冷地では分解が進みにくく、十分な効果が得られない場合もあるため、地域の気候特性を考慮して使用することが大切です。
一発肥料に適した品種
一発肥料は、栽培期間が短い極早生から中生品種に適しています。
晩生品種を栽培する場合は肥効が切れる可能性があるため、2月中旬~3月上旬に少量の追肥で補ってあげてください。
一発肥料に適した品種
一発肥料は、栽培期間が短い極早生から中生品種に適しています。
晩生品種を栽培する場合は肥効が切れる可能性があるため、2月中旬~3月上旬に少量の追肥で補ってあげてください。
一発肥料の施肥方法
施肥量は1㎡あたり150g程度が目安となります。
必ず製品パッケージの記載量を確認し、畑全体に均等に散布した後、鍬や耕うん機でしっかり土に混ぜ込んであげましょう。
規定量を超えると葉ばかり茂って球の肥大が不十分になるため、計量器を使って正確に測定することが大切です。
玉ねぎの肥料|追肥の施肥方法
追肥とは、玉ねぎの生育段階に合わせて、元肥とは別に追加で施す肥料のことです。
玉ねぎは品種や栽培地域によって生長スピードが異なるため、追肥のタイミングを適切に調整することが、球をしっかり太らせるための重要なポイントになります。
追肥に適した肥料の種類
追肥には『今日から野菜 野菜を育てる肥料』を使用してください。施用後数日で効果が現れるため、玉ねぎの急速な肥大期にも対応しやすいのが特長です。
もし途中で葉の色が悪くなったり元気がなくなったりしたら、液体肥料を使えばすぐに回復させられます。
追肥のタイミング
品種別(早生・中生・晩生)
極早生・早生品種は1回目の追肥を12月下旬~1月上旬、止め肥を2月上旬から中旬に施します。
中生・晩生品種は追肥回数が多くなります。植えつけ後約25日に1回目、2月上旬に2回目、3月上旬に止め肥をおこないましょう。
地域別(暖地・中間地・寒冷地)
暖地では追肥時期を標準より1週間程度前倒しするといいでしょう。
寒冷地では逆に1週間~2週間遅らせて施します。
球の肥大期の肥料管理
玉ねぎの球がもっとも急速に大きくなるのは、気温が15〜25℃になる時期です。
雨が少なく乾燥している時に追肥を施した場合は、水やりをして肥料の吸収を助けましょう。
収穫前の肥料ストップ時期
収穫の2ヵ月前以降は、肥料を与えないようにします。
特に4月以降に施すと球が柔らかくなり、貯蔵中に腐りやすくなります。
追肥を早めに終えることで、球の中に糖分が蓄積され甘みが増します。
玉ねぎの肥料|よくあるトラブル
ここからは、玉ねぎの肥料に関するよくある質問をご紹介します。
トウ立ちは肥料と関係ある?
冬期のチッソ不足がトウ立ちのリスクを高めることがわかっています。
これは低温期に肥料が不足すると、玉ねぎが危機感を覚えて早期に花芽を分化させるためです。
適切な追肥タイミングと量を守ることで、トウ立ちを防ぎやすくなります。
マルチ栽培での肥料の与え方は?
マルチ栽培では、植え穴から肥料を施すのが基本です。
1回目の追肥は植えつけから25日後を目安に、化成肥料を1㎡あたり40g程度施します。
マルチの上から均一に撒くことで、根元に養分が届きやすくなります。
葉が黄色くなるのは肥料不足?
3月上旬以降に葉色が薄い黄緑色になり、葉の枚数が減少している場合は肥料不足の可能性が高いでしょう。
速効性の液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間ごとに2回~3回施すことで、回復が期待できます。
有機肥料と化成肥料どちらがいい?
有機肥料はゆっくりと長く効くため元肥に適しており、化成肥料は速効性があるため追肥に向いています。
それぞれの特性を理解して使いわけましょう。
おわりに
玉ねぎの肥料管理は、基本を押さえれば決して難しくありません。チッソ・リンサン・カリのバランスや元肥・追肥のタイミングを守ることで、初心者の方でもおいしい玉ねぎを育てられます。