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モッコウバラの育て方|春の庭を香りで満たす栽培のポイント

モッコウバラの育て方|春の庭を香りで満たす栽培のポイント

春になると、つる性の枝に無数の小さな花を咲かせるモッコウバラは、庭を華やかに彩る人気の植物です。

丈夫で手入れがしやすいことから、ガーデニング初心者にぴったりな植物として知られています。ご自宅で丁寧に育てれば、モッコウバラならではの優雅な花姿を楽しむことができます。

この記事では、モッコウバラの基本的な育て方から日常的な管理方法まで、詳しく説明していきます。ぜひ最後までご覧ください。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘38:モッコウバラの育て方|苗の選び方や準備する土、植えつけ方法、誘引、剪定方法などもご紹介

モッコウバラの育て方|基礎知識

モッコウバラは、春の庭を華やかに彩る常緑性のつるバラです。

多くの品種はトゲがほとんどなく扱いやすいため、園芸を始めたばかりの方にもおすすめできます。

まずは、モッコウバラの基礎知識をおさらいしましょう。

モッコウバラの特長と魅力

モッコウバラはつるバラの一種で、直径2~3cmほどの小さな花を咲かせます。バラをアーチやフェンスに仕立てて楽しむ方も多く、ガーデニングにおいて人気の高い花です。

原産地は中国で、日本には江戸時代に伝わってきたといわれています。

生長が早く、条件がよければ1年で約2~3mほど枝が伸びることもあります。つるは10m近く伸びることもあるため、コンパクトに育てたい場合はこまめにお手入れ、剪定をして樹形を整えましょう。

モッコウバラは、バラの中でもはやめに咲くことで知られています。開花時期は4月~5月です。花の色は白や黄色で、一重咲きのものや八重咲きのものがあります。

一株にたくさんの花を咲かせるため、開花時期には見応えのある景観を楽しむことができます。

また、モッコウバラは香りがよいことでも有名です。特に「ロサ・バンクシアエ・ノルマリス」という白い一重咲きの品種は華やかな香りが楽しめます。

モッコウバラの花言葉

モッコウバラの花言葉は「純潔」「あなたにふさわしい人」「初恋」です。この花言葉は色に関わらず、全ての品種に共通しています。

小さな花が寄り添うように咲く愛らしい姿から「純潔」や「初恋」といった清らかなイメージが生まれたとされています。

白い花は強い香りで清楚な印象を、黄色い花は淡い色合いで明るい印象を与えてくれます。

一重咲きと八重咲きの違い

モッコウバラには一重咲きと八重咲きの2つのタイプがあり、それぞれ独特の魅力があります。

一重咲きは花弁が5枚前後のシンプルな構造で、野趣あふれる素朴な花姿が特長です。

香りが強く、りんごやいちごを思わせる甘く爽やかな香りがあり、春の訪れを存分に感じさせてくれます。

一方の八重咲きは、花弁が幾重にも重なり合い、ボリューム感あふれる華やかな花姿をしています。

白八重にはカスかわずかながら香りがありますが、黄八重は香りがほとんどありません。

モッコウバラの育て方|主な品種

モッコウバラには白花と黄花があり、それぞれに一重咲きと八重咲きのタイプがあります。

品種によって香りの強さや花姿の雰囲気が異なるため、お好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

白花品種

一重咲き白モッコウバラ

一重咲きの白モッコウバラ(ロサ・バンクシアエ・ノルマリス)は、4つのタイプの中で比較的香りが強い品種です。

開花時期は4月中旬~下旬とやや遅めです。りんごやいちごの花を思わせる甘く爽やかな香りを楽しむことができます。

花弁は、5枚程度のシンプルな花姿で、原種の特長を色濃く残しており、素朴で自然な美しさを楽しめます。

八重咲き白モッコウバラ

八重咲きの白モッコウバラ(ロサ・バンクシアエ・アルバ)は、純白の花弁が幾重にも重なり合う上品な品種です。

清楚で優雅な花姿が庭に気品をもたらし、和風・洋風を問わずさまざまな庭に美しく調和します。

黄花品種

一重咲き黄モッコウバラ

一重咲きの黄モッコウバラ(ロサ・バンクシアエ・ルテスケンス)は、黄色の品種の中では比較的香りを感じやすいタイプです。

花弁が5枚のシンプルな花姿で、育てやすく、初めてモッコウバラを育てる方にも適しています。

八重咲き黄モッコウバラ

八重咲きの黄モッコウバラ(キモッコウバラ/ロサ・バンクシアエ・ルテア)は、流通量が多く入手しやすい人気品種です。

淡い黄色の花が4月中旬から咲き始め、ボリューム感のある豪華な花を株いっぱいに咲かせます。

病害虫に比較的強く、手間がかからない育てやすい品種です。

モッコウバラの育て方|基本の栽培方法

モッコウバラ

モッコウバラは日当たりと水はけのいい環境を好む植物です。

基本の栽培ポイントを押さえれば、園芸を始めたばかりの方でも毎年美しい花を楽しめます。

モッコウバラが好む栽培環境

モッコウバラは日当たりと風通しのよい場所を好みます。半日陰でも生長できますが、花つきをよくするには1日6時間以上日に当たることが理想です。

そのため、南向きまたは東向きの場所で育てるといいでしょう。十分な日光を浴びさせることで花数が増え、より美しく育ちます。

土づくり

モッコウバラは水はけと水もちの両方を兼ね備えた土を好みます。

鉢植えの場合は元肥として緩効性肥料が配合されている、『ブリリアントガーデン バラの培養土』がおすすめです。

地植えの場合は、植えつけ前に腐葉土や堆肥を混ぜ込み、水はけをよくしておきましょう。

元肥に『ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料』 を混ぜ込んでおくと安心です。

苗選び

モッコウバラは、苗を入手して植えつけするのが手軽です。種から育てると、開花までに3年以上かかることもあります。

秋になったら園芸品店やホームセンターなどで、元気な苗を選びましょう。基本的に、葉や茎の色がよく、変色していないものがおすすめです。

細長く伸びてしまっているものよりは、太くがっしりとしているものがよいでしょう。

葉の虫食いや、株全体を見て虫がついていないかなども確認すると安心です。花芽がついている苗であれば、その年に花を咲かせることもあります。

植えつけ

モッコウバラの植えつけ適期は10月~11月、または2月~3月です。

生長がとてもはやく、枝が旺盛に伸びるため、広い場所へ植えてあげるのがおすすめです。

また、モッコウバラは寒さに強いものの、極端に寒い土地では屋外で冬越しできない場合があります。

寒冷地で育てる場合は鉢植えにして、軒下など霜の当たらない場所に移動させると安心です。

鉢植えの場合

鉢植えの場合は、できるだけ大きい鉢を用意します。最低でも、苗より二回りは大きい鉢に植えつけしましょう。

ポットから苗を出すときには、根鉢を崩さないように気をつけます。鉢底石を敷いて水はけをよくしてあげるのもポイントです。

地植えの場合

地植えの場合は、苗よりも二回り大きな穴を掘って植えつけします。

モッコウバラは水はけ・風通し・日当たりの3つが良好な場所を好むため、条件のよいところを選んで植えつけてください。

植えつけが終わったら水をたっぷりと与えましょう。

水やり

モッコウバラは多湿を嫌います。鉢植えの場合は土の表面が乾いた段階で水やりをおこないましょう。

地植えの場合、根づいた後は基本的に降雨のみで育てることができます。

雨が何日も降らないときや、株に元気がないときに土が乾いているのを確認してから、水をたっぷりと与えましょう。

夏の時期は、気温が低い朝か夕方涼しい時間帯に与えてください。

肥料

モッコウバラはそこまで多くの肥料を必要としません。施肥しすぎると、葉ばかりが茂り、花をつけにくくなることがあるため注意しましょう。

植えつけ時に元肥として緩効性肥料『ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料』 を与えたら、その後は花後の5月~6月ごろや、新芽が動きはじめる2月ごろ早春に、追肥をおこないます。

追肥には緩効性肥料『ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料』や、液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回の間隔で水やりの代わりに与えるがおすすめです。

植えかえ

地植えの場合、特に植えかえする必要はありません。鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために2年~3年に1回を目安に植えかえをしましょう。

適期は、植えつけと同じ11月ごろです。根鉢を崩さないように注意しながら、大きな鉢へ植えかえましょう。

挿し木

モッコウバラを増やしたいときは、挿し木にチャレンジしてみましょう。挿し穂は、花後に伸びてやや硬くなった枝を使います。

切り口が斜めになるよう、清潔なハサミでカットし、1時間以上水につけた後、挿し木用の清潔な土を入れた容器へ挿しましょう。

根がしっかりと育つまでは土が乾かないように管理します。

また、直射日光を当てすぎず、半日陰に置いてください。1ヵ月ほどして、十分に根が張ったことが確認んできたら鉢や地面に植えつけましょう。

誘引

モッコウバラは、放置していると枝がいろいろな方向へ伸びてしまいます。枝を誘引して支柱やフェンスなどに巻きつけてあげましょう。

誘引の適期は、剪定が終わった後や秋ごろです。冬に誘引する場合は、枝についた花芽を傷つけないようていねいに扱いましょう。

誘引の際は、茎から伸びたシュートを地面に対して水平、もしくは斜めに誘引することで、枝の各節から花芽がつきやすくなり、花数が増えやすくなります。

剪定

モッコウバラの花芽は秋ごろにできます。花芽を切り落とさないよう、花後の5月~6月に剪定を済ませておくのがおすすめです。

花が咲き終わった枝は、全体のバランスを見ながら半分程度に切り戻します。枝が混み合っている部分は、古い枝や細く弱い枝を根元から間引きます。

全体のバランスを見ながら、形を整えていきましょう。

夏越し・冬越し

モッコウバラは耐暑性・耐寒性ともに強い丈夫な品種です。特別な夏越し・冬越し対策は基本的に不要のため、初めて育てる方でも安心でしょう。

ただし、真夏の水切れには注意が必要です。鉢植えの場合は、朝夕の涼しい時間帯に水やりを行い、特に西日が強い場所では乾燥に注意しましょう。

寒冷地では、寒さ対策として株元を腐葉土などで軽くマルチングすると安心です。

モッコウバラの育て方|病害虫対策

モッコウバラ

モッコウバラは比較的丈夫で、病害虫の被害が少ない品種です。

ただし、春先のアブラムシや梅雨時期の病気には注意が必要です。日頃から株の状態を観察して、早めに対処することが大切です。

主な害虫

アブラムシ

アブラムシは、春先の柔らかい新芽に発生しやすい害虫です。

モッコウバラの新芽から出る甘露にアリが集まり、アブラムシを駆除するテントウムシなどの益虫が近づきにくくなることがあります。

そのため、自然な防除だけでアブラムシの発生を防ぐことは難しいです。

発生初期で数が少ないうちは、手で取り除いたり、水で洗い流したりするだけでも十分に対処できます。

繁殖している場合は、『ハイポネックス原液 殺虫剤入り』などの殺虫剤を使うと手軽に駆除できます。

カイガラムシ

カイガラムシは枝葉が密集している場所に発生しやすい害虫です。

成虫は硬い殻で覆われているため、薬剤が効きにくいという特長があります。

見つけたら歯ブラシでこすり落とすか、枝ごとカットして取り除きます。

適度な剪定で風通しをよくすることも予防になります。

ハダニ

ハダニは体長約0.3 mm~0.5mmの小さな害虫で、梅雨明けから夏にかけて発生しやすいです。

葉の裏に寄生して栄養を吸汁し植物を弱らせるため、放置すると葉が変色したり生育が弱まります。

発生時は流水で洗い流すか、専用の殺ダニ剤で対処します。

主な病気

うどんこ病

うどんこ病は春と秋の季節の変わり目に、新芽を中心に発生しやすい病気です。

葉が白い粉を吹いたようになり、葉が萎縮するのが特長です。落葉は少ないものの、花つきや花姿に影響することがあります。

予防としては、株間の風通しをよくすることや、発生時の早期に薬剤で対処することが大切です。

黒星病

黒星病は梅雨など雨が多い時期に発生しやすい病気です。葉に黒い斑点ができ、やがて黄化して落葉してしまいます。

葉が減ると生長が弱まるため、梅雨時期は株の状態をよく観察し、必要に応じて薬剤を散布して早めに対処しましょう。

モッコウバラの育て方|よくある栽培トラブル

ここでは、モッコウバラ栽培でよくあるトラブルと解決方法をご紹介します。

花が咲かないのはなぜ?

株がまだ小さい場合や剪定時期の誤りが主な原因です。

種から育てた場合は開花まで3年以上、苗からでも2年~3年はかかる場合があります。

焦らずに株が十分に生長するのを待ちましょう。

剪定時期を間違えたらどうなる?

冬に大幅な剪定を行なうと、夏に形成された花芽を切ってしまう可能性があります。

その場合、翌年はほとんど花が咲かなくなってしまうため、剪定時期には注意が必要です。

香りがしないのはなぜ?

黄色の八重咲き品種にはほとんど香りがありません。

香りを楽しみたい場合は、白色の一重咲き「ロサ・バンクシアエ・ノルマリス」か、微かに香りがある白色の八重咲き「ロサ・バンクシア・アルバ」を選ぶといいでしょう。

つるが伸びすぎた場合はどうする?

つるの伸長が目立つようになったら、適切な時期での対処が大切です。

8月までに軽めの剪定を行なうか、フェンスやアーチに絡ませて固定しましょう。

9月以降の剪定は花芽を傷つける可能性があるため避けてください。

おわりに

モッコウバラは、トゲが少なく扱いやすいため、園芸初心者にもおすすめのバラです。

日当たりと水はけのよい場所に植えつけ、剪定時期を守れば、毎年春に美しい花を楽しめます。

特に重要なのは、開花直後の5月~6月に剪定を行なうことです。この時期を守ることで、翌年も豊かな花が咲きます。

香りを重視するなら白一重を、育てやすさを重視するなら黄八重を選ぶといいでしょう。

ぜひご自宅の庭で、モッコウバラ栽培に挑戦してみてください。

公開:2020年2月12日
更新:2021年9月10日
更新:2026年2月13日

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