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【家庭菜園】
【きゅうりの育て方】たくさん収穫できる、家計の味方

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きゅうりに関して

きゅうりはヒマラヤ山麓が原産地で、中国を経由して平安時代に日本に入ってきました。きゅうりを漢字で書くと胡瓜となりますが、これはシルクロードを経由して中国に入ってきたことを意味しています。胡瓜を「きゅうり」と発音するのは、かつては黄瓜と書いていたことに由来します。現在我々が食している緑色のきゅうりは実は肥大途中の未熟果で、成熟した実は黄色くなります。完熟したきゅうりは苦味が強くなり、江戸時代末期まではあまり人気のある野菜ではありませんでした。水戸黄門こと徳川光圀は「毒多くして能なし。植えるべからず」とまで言っていたそうです。幕末にきゅうりの品種改良が行われ、成長が早く歯ごたえや味の良いきゅうりが出てきて、人気の野菜となりました。

 

きゅうりは全体の96%が水分で、カロリーも栄養素も低いのですが、歯ごたえのある食感とスッキリした味わいのため、古くから食用として好まれてきました。現在ではカロリーの割に食べごたえがあり、カリウム成分を多く含む野菜として、ダイエット向きの食材としても好まれています。

日本では生食が多く、また漬物にも使われますが、中国では煮物や炒め物の食材としても利用されます。またトルコやスペインなどスープの具にするところもあります。日本でも富山など北陸地方ではきゅうりを味噌汁の具にすることがあります。

きゅうりの表面にはブルームという白い粉状の物質があります。これは雨や乾燥から身を守るためにきゅうり自身が発する成分なのですが、これが農薬と誤認されるということから、ブルームレスキュウリという、ブルームのない表面のつやつやしたきゅうりが主流になってきています。しかしこれはブルームの役割を皮全体で行うために皮そのものが少し厚くなってしまいまい、また内部が柔らかくなってしまいます。そのためブルームのあるきゅうりのほうが歯切れがよいと言われます。

また、取れたばかりのきゅうりにはイボがあります。これも見た目が悪いということでイボのない品種が出回っていますが、このイボは鮮度が失われていくと柔らかくなっていくので、触ってチクチクするぐらいのほうが鮮度が良いといえます。このイボは収穫や輸送中に自然に取れてしまうこともあるので、これが鮮度の証であると知っているきゅうり農家は収穫時などになるだけきゅうりに触らないようにされています。

きゅうりの種類

きゅうりはイボの種類により、白イボきゅうりと黒イボきゅうりに分かれます。スーパーなどの店頭に並んでいる一般的なきゅうりのほとんどは白イボきゅうりになります。

黒イボきゅうりはイボが黒っぽく、春から初夏に収穫する早生品種です。これは江戸以前に渡来した華南系胡瓜(南伝種)が元となっており、首の方の上部が緑色で、先に向けてグラデーションを描いて白くなります。そのため半白胡瓜ともよばれます。一般的な白イボきゅうりよりも大きめで、きゅうり本来の風味が強く、みずみずしくパリッとした食感があり、古くからぬか漬けに使われてきました。

また、白イボきゅうりの一種ですが、四葉(すうよう)きゅうりや、これを品種改良した四川きゅうりというものもあります。表面にシワが寄り触ると痛いほどのイボがトゲのように出ていますが、そのぶん皮が薄く歯切れがよく、風味が良いです。漬物すると歯切れよい漬物に仕上がります。ただし、表皮が薄くイボが多いので流通の途中で傷つきやすく日持ちもよくないので、あまり店頭には並びません。そのため、家庭菜園で栽培するのにかえって人気があったりします。

栽培のしやすさという点に注目してきゅうりの品種を説明します。

きゅうりは夏野菜の中でも病気にかかりやすい植物です。とくにうどん粉病やべと病は必ずかかるといっても良い病気です。そのため、これらの病気に強い品種が好まれます。

うどん粉病に強い「夏バテ知らず」、「うどんこつよし」、うどん粉病とべと病の両方に強い「シャキット」、「VR夏すずみ」「よしなり」、よしなりよりもさらにうどん粉病に強い「フリーダム」などがあります。

また、実の成り方できゅうりを分類することもあります。

きゅうりには全ての節に雌花がついて実がなる「節成りタイプ」と、とびとびの節に雌花がついて実がなる「飛び節成りタイプ」があります。

節成りタイプは早くたくさん収穫できますが、株が疲れやすく長持ちはしません。飛び節成りタイプは最初の収穫は送れますが、長期間収穫でき、最終的な収量は節成りタイプよりも多くなります。

どちらも栽培方法に大きな違いはありません。

きゅうり栽培の時期

きゅうりの栽培時期には、春まきと夏まきと秋まきがあります。

きゅうりの発芽地温は25℃〜30℃で生育適温は20℃〜30℃です。春まきは地温が低いので育苗して定植します。4月に種をまき、5月に植えつけ、6月〜8月に収穫します。

夏まきは直播きで、6月に種をまき、7月〜9月に収穫します。

秋蒔きも直播きで、8月に種をまき、9月〜10月に収穫します。

ただしこれは農家のスケジュールで、家庭菜園では春まきが一般的ですし、苗は購入することのほうが多く、直播きはあまり好まれません。

 

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きゅうりの栽培方法

種まき・育苗

春まきでは直播きではなく育苗して植えつけます。さらに家庭菜園では苗を購入することのほうが多いですが、ここでは種まきから説明します。

9センチメートルほどのポットに種を3粒植え、厚さ1センチメートルほどの覆土をして水をたっぷりとやります。

4〜5日で発芽しますので、間引いて1本立ちにします。

きゅうりの発芽地温は25℃〜30℃なので、ビニール温室などの温かい環境で育苗します。しかし高温になりすぎないように注意します。育苗の間にだんだん温度を下げていき、定植前には20℃ぐらいにします。

日光には十分に当てるようにし、夜間に水分が多いと徒長しやすいので、水やりは朝行います。

土作りと肥料

きゅうりの根は浅く広く張るので、過湿や乾燥に弱く、排水性や通気性の悪い土ではうまく育ちません。また成長が早いために肥料切れを起こしやすく、肥沃さも重要です。そのため土作りはきゅうりの栽培には重要です。

定植の2週間前までに苦土石灰を1平方メートルあたり約100g全面散布して深さ15センチメートルまで耕します。

定植の1週間前には堆肥を1平方メートルあたり約2kg、元肥として約2~3か月間肥料効果が持続するコーティング肥料ネクスコート野菜・くだもの用を1平方メートルあたり100〜150g入れます。

定植畑は保水性、排水性、通気性が大切です。排水性を高めるために高畝にします。畝には地温の確保と雑草抑えのために黒マルチでマルチングをします。またはワラでマルチングをします。敷わらマルチについては後述します。

 

植えつけ

苗を用意して、定植します。もし育苗から行ったのではなく購入する場合は、節の詰まったしっかりした苗を選ぶのがポイントです。

苗を植えつける間隔は50〜60センチメートルぐらい。そのままだとつるの先が風で傷むので、仮支柱を立てて誘引しておきます。

きゅうりは乾燥を嫌うので、定植の前にポットごと水につけて給水させるか、定植後にたっぷりと水をやります。

きゅうりは寒さにも弱いので、気温が20℃以下になる場合はマルチングなどの防寒対策が必要になります。また定植するときも晴天の暖かい日の午前中を選ぶと良いです。

また、定植後の苗のまわりに堆肥か腐葉土をかぶせておくと良いです。

 

連作障害

同じ科の植物を毎年同じところに植え続けると生育障害が発生することがあります。これを連作障害といいます。きゅうりはウリ科の植物で、きゅうりだけでなくゴーヤ、スイカ、カボチャなどを同じところで栽培すると連作障害が発生します。きゅうりをはじめてとしたウリ科の植物は2〜3年は間隔をあけて栽培するようにします。

また、家庭菜園でスペースが限られているなど、同じ場所で栽培することが避けられない場合は、接ぎ木苗を使います。接ぎ木苗とは実をつける穂木(今回の場合はきゅうり)と、耐病性があり根となる台木(カボチャなど)をついだ苗です。値段は割高になりますが、連作障害以外にも初期発育がよいなどのメリットがありおすすめです。

 

支柱立て

きゅうりを誘引する支柱には直立型と合掌型があります。

畝が一列の場合や、プランター栽培などでは直立型となり、2列あれば合掌型にします。どちらの場合も、支柱に直接誘引することもできますが、きゅうりネットを使うのが一般的です。もともときゅうりは地面に這ってつるが伸びていくような植物ですので、ネットを使うと親づるは誘引する必要があるにしても、子づる孫づるは勝手にネットに絡んでくれます。

しかし支柱にかかる重さはネットの分大きくなりますし、きゅうりが育てば果実の重さも加わるので、合掌型にするほうが構造として安定します。

敷わらマルチ

きゅうりはもともと地面を這って生育します。そのため自然状態では根はつるで保護されるので、根が浅い所に生えます。支柱やきゅうりネットを使って上に向かってつるが伸びていくと、その浅い根に日光や水が過剰にあたってしまいます。これを防ぐために、敷わらや刈草を敷くと良いです。土の乾燥を防ぎ、泥はねによるべと病を予防する効果があります。

しかし、ワラは薄めにしなかければいけません。きゅうりの根は浅いところを好むためにワラを厚めにすると、土とわらの間に根を伸ばしてしまうからです。

 

整枝・摘芯

つるから脇芽が生えてくるところを節といいます。下(株元)から第1節、第2節..と数えていきますが、生育初期に根を十分に伸ばして粘りを良くしておくことが大切なので、第5節から下(だいたい30センチメートルぐらい)の脇芽・雌花は摘除してしまいます。そしてそれよりも上にある脇芽は子づるとして残します。

また、小づるも、雌花がついたら、その先についている葉を2枚残して、そこから先は摘芯します。もったいないですが、こうすることで早期に果実をつけるよりも株を育てることに集中させます。

また、栽培のしやすさということもあり、親づるはネットの上端か栽培者の手の届く高さで摘芯してしまいます。

 

摘葉・下葉かき

風通しや採光をよくするために、古い葉や下葉を摘除してすっきりさせます。とくに老化して黄色くなった葉や病害虫に侵された葉は、その時時で取り望みます。

ただし、下葉を摘除しすぎると株が弱まってしまうので注意しましょう。

 

追肥

きゅうりは成長が早いので肥料をたくさん必要としますが、一度に大量の肥料を与えると根やけをおこすので、少しずつ何度も追肥をします。

実がなりだした頃に1回目の追肥を入れ、収穫の続いている間は2週間に一度追肥を入れます。追肥を入れる場所は通路や畝の肩にいれ、穴肥もいれます。根の成長を見ながら少しずつ変えていくとよいです。追肥には元肥・追肥に使えるコーティング肥料ネクスコート野菜・くだもの用がおすすめです。

追肥の量は1平方メートルあたり約30gが目安です。生育が衰えている場合は液体肥料ハイポネックス専用液肥 野菜を併用しますが、それでも生育が回復しない場合は、負担となっている果実や花を取り除きます。また乾燥にも注意しましょう。

 

水やり

きゅうりの96%は水分ですので、果実の肥大に土壌水分量は大きく影響します。そのため、果実の肥大期に水分が足りなくなると、果実が大きくならなかったり、変形果を生じやすくなります。

 

収穫

1-6

 

冒頭で述べたとおり、きゅうりは肥大途中の未熟果を食べるものです。そのため収穫はタイミングが大切です。開花後7〜10日後が収穫の目安なのですが、株につけたままにしておくとあっという間に大きくなって、ヘチマのようになってしまいます。大きくなってしまったきゅうりは養分を種に集めるために、他の実の生育が悪くなってしまいます。

このようなことから、きゅうりはこまめに収穫することが大切です。

実が付き始めたはじめの2、3本は、まだ株自体が成熟していないうちにつけているので、株への負担が大きく、株の成長が阻害されてしまいますので、小さいうちに収穫してしまったほうがよいです。

その後は、長さ20〜22センチメートルぐらいになったものを収穫します。

 

収穫時のポイント

朝に収穫する
きゅうりはよるに養分を蓄えるので、朝収穫したほうがみずみずしくておいしいです。

首の方を持つ
実の表面についているトゲは鮮度を守っていますが、収穫時に取れてしまうことが多いです。きゅうりの首の方を持ってハサミで切って収穫します。

きゅうりの栽培に関してのトラブル、害虫など

奇形果

果実の下部が膨らむ尻太果、果実の上部が膨らむ尻細果、果実全体が曲がっている曲がり果などを奇形果といいます。これは樹勢が衰えていたり、肥料や水分が足りないことが原因です。

これを防ぐためには、下記のようにします。

 

1
株の小さいうちに根をしっかりと張らせる。そのために脇芽や花を摘んでおくことで、この時期に株の栄養を根に回しておきます。

2

追肥や水やりをしっかりと行う。

3

奇形果を見つけたら早めに採ってしまって、株の負担を軽くしてやる。

 

果肉の空洞

果肉の中に穴がある状態です。これは水分不足が原因です。

水やりが足りていなくて土壌中に水分が足りないということもありますが、根のはりが不十分だったり、根が腐っていて根が水分を吸収できていないということもあります。

 

水やりをしっかり行うことが大切ですが、十分に水やりをしているのにまだ乾燥している場合は、乾燥しやすい畑の特徴なのかもしれません。きゅうりは根が浅く乾燥の影響を受けやすいため、マルチングで根を保護しながら土の乾燥を防ぐようにします。

 

うどん粉病

葉の表面に白い粉のような下部が生えます。これは土の中にいた糸状菌の胞子が風にのって運ばれることによって伝染します。うどん粉病の対策は、発病した葉を早めに切り取って処分することです。

 

つる割病

下葉がしおれて黄色くなり、だんだんこれが株全体に広がります。そして病気が進行すると、株元の茎が縦に割れてカビが発生します。

この病原菌は糸状菌の一種ですが、原因は連絡障害であることが多いです。きゅうりやゴーヤ、さつまいも、スイカ、マクワウリ、メロンなどのウリ科の植物の連作障害で土壌が酸性になったときに起こりやすいです。

対策は早期に抜き取って焼却処分します。そしてその場所での連作は避けましょう。

 

べと病

葉に淡黄色の境界のはっきりしない小さな斑点ができて、症状が拡大すると色が淡褐色に変わり斑点も大きくなります。葉の裏にはすす状のカビが生えています。病斑同士がくっついて葉全体に広がることもあります。雨が続いて湿度が高いとこのような葉はベトベトになるので、この名がついてます。きゅうりでもっともよくある病害です。

病原菌は糸状菌の一種で、泥はねから感染することが多いです。

対策は、発病した葉を除去し、菌が飛び散らないようにていねいに集め、焼却処分します。

予防としては、密植を避けて、過湿にならないように畝を高くして排水を良くします。敷わらマルチや黒マルチで泥がはね飛ばないようにすることも有効です。また収穫期に肥料切れして株が弱まってきたときにも起こりますので、肥料切れを起こさないようにします。

 

害虫としては、葉や果実に食害を与えるウリハムシやオンシツコナジラミやナミハダニやアブラムシやウリノメイガがいます。またネコブセンチュウは根を腐らせたりします。

開花したら1週間で収穫でき、つぎつぎと実をつけてくれるきゅうり。

初めての方でも育てやすいのでおすすめです。新鮮なきゅうりを是非、ご自宅で味わってみてください。

動画でわかりやすく!HYPONeX Smile

「美味しいキュウリのお手入れ(収穫と追肥)」

HYPONeX YouTubeチャンネルは植物の楽しみ方が充実しています。
是非、ご覧ください。

この記事で紹介された植物について

特長

カリウムが豊富に含まれているキュウリ。開花したら1週間で収穫でき、つぎつぎと実をつけます。初心者でも育てやすいのでおすすめです。実を大きくさせず、早めに収穫すると、株が疲れません。

 

置き場所

日当たりと水はけ、風通しの良い場所

 

水やり

土の表面が乾いたら、茎や葉に水がかからないように株元にたっぷりと水やりをします。

やや乾かしぎみに管理しましょう。

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