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ヒガンバナ(リコリス)の育て方|園芸初心者にもおすすめ!栽培のコツを紹介

ヒガンバナ(リコリス)の育て方|園芸初心者にもおすすめ!栽培のコツを紹介

秋の彼岸の時期に、鮮やかな赤色で咲き誇るヒガンバナ。
田んぼのあぜ道や河原の土手などで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

ヒガンバナは丈夫で手をかけずに育てることができるため、ガーデニング初心者の方にもおすすめの植物です。

この記事では、ヒガンバナ(リコリス)基本情報や育て方、代表的な品種などをご紹介します。

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ヒガンバナ(リコリス)の育て方|ヒガンバナの特長と品種

ヒガンバナ(リコリス)は、中国を原産とする多年草で、日本では秋の彼岸の頃に開花することからこの名で呼ばれています。

すっと伸びた茎の先に、細く反り返った花びらが放射状に広がる独特な花姿が特長的で、道端や庭先に咲くとひときわ目を引く存在です。

燃えるような鮮やかな赤が代表的ですが、白や黄色などの品種もあり、花色の違いによってさまざまな雰囲気を楽しめます。

また、花が咲く時期には葉がなく、花が終わってから葉が伸びるというユニークな性質をもつことでも知られています。

群生すると一面が華やかに染まり、秋の訪れを感じさせてくれる花のひとつです。

見頃

ヒガンバナは種類が多く、早いものは7月中旬ごろから、遅いものは10月ごろまで咲きます。

特に、9月下旬の秋のお彼岸の時期に咲いている種類が多いです。

名前の由来と別名

ヒガンバナの名前は、秋の彼岸の時期に咲くことに由来します。

墓地や田んぼのあぜ道に咲いていることが多いため、少し不吉なイメージを持たれがちですが、名前の由来はいたってシンプルです。

また、日本各地に分布していることから、地域によってさまざまな呼び名があります。

<ヒガンバナの別名>

  • 曼珠沙華(まんじゅしゃげ):仏教の経典に由来し、「天上の花」という意味を持つ美しい名前
  • 狐花(きつねばな):妖しげな雰囲気や咲く場所からつけられたと考えられる
  • 幽霊花(ゆうれいばな):花が群生して咲く様子が幽霊を思わせるという説もある

これらの別名は、花の咲く時期や場所、雰囲気から名付けられたとされます。いずれもヒガンバナの特長をよく表しており、日本人にとって身近な存在であることがわかります。

品種

ヒガンバナ白

ヒガンバナはヒガンバナ科に含まれる植物で、花色や花の形によって多くの品種に分類されます。

ヒガンバナにはさまざまな色や形の品種があり、地域によって見られるものも異なります。

ここでは、代表的なものをご紹介します。

<ヒガンバナの主な品種>

  • シロバナマンジュシャゲ
    白い花びらが特長の、日本原産の品種です。九州南部の暖かい地域に自生しており、9月上旬に開花します。花びらの縁が波打つものや、ピンクや黄色が混ざる品種も見られます。ヒガンバナとショウキズイセンの交雑種とする説があります。
  • ショウキズイセン
    四国以南に分布し、11月ごろまで咲いていることもあります。少し幅広で、黄色く外側に反り返った花びらが特長です。
    開花時期は秋ですが花の少ない時期に咲くため、切り花としてもよく利用されています。
  • キツネノカミソリ
    日本原産で、東北以南に自生しています。ヒガンバナより少し早い夏ごろに開花時期を迎えます。花の形は内側から外側へ広がる、漏斗型(ろうとがた)で、赤っぽいオレンジ色の花びらが特長です。

ほかにも、ベニバナマンジュシャゲやナツズイセンなど多数の園芸品種が存在します。

赤色からピンク色や黄色、オレンジ色、白色、紫色、複色など、さまざまなカラーが楽しめます。

多くの品種がヒガンバナと同様に、丈夫で育てやすいため、お庭に植えると季節感のある季節感のある彩りが広がります。

ヒガンバナ(リコリス)の育て方|基本の栽培方法

ヒガンバナ

ヒガンバナを育てるうえで重要なことは、植えつけ時期と場所を選ぶことです。

ヒガンバナは丈夫で寒暖差に強く、地域を選ばず育てることができるためガーデニング初心者の方にもおすすめです。

ここでは、ヒガンバナの育て方をご紹介します。

ヒガンバナが好む栽培環境

ヒガンバナは、日当たりや水はけの良い場所を好みます。

日なたから半日陰程度の場所が適しており、特に、秋から春の葉が出ている時期にしっかりと日光が当てることが大切です。

また、耐暑性・耐寒性が比較的強いため、基本的には植えっぱなしで夏越し・冬越しが可能です。

しかし、品種によっては寒風や霜にあたらないよう、防寒対策が必要です。

土づくり

ヒガンバナは比較的土質を選ばずに育てることができますが、水はけが良く、通気性のある土を好みます。

ただし、乾きすぎないよう、ある程度の保水力もある土をつくってあげましょう。

赤玉土小粒を7~8、腐葉土、もしくは堆肥を2~3混ぜ合わせたものがおすすめです。

初心者の方は、元肥にマグァンプKが配合された『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』を使うと便利です。

球根選び

ヒガンバナの球根は夏に販売されます。休眠期である6月~8月のうちに植えつけを済ませると、その年の開花時期には花を咲かせるでしょう。

ただし、選んだ球根が小さすぎるとその年に開花しないこともあります。

すぐに花を楽しみたいときは、できるだけ大きい球根を入手しましょう。

植えつけ

6月~7月の間に植えつけを済ませておきましょう。

地植えの場合、球根2個分程度の深さに穴を掘り、球根が完全に土に隠れるように植えつけます。

根はのびやすいため、土は深くまで耕すのがポイントです。

鉢植えの場合は深めの鉢を用意し、根の伸長を妨げないように土の表面ぎりぎりに球根を植えましょう。

球根どうしの間は、1個~2個分以上あけてください。

特に何年も植えたままにする場合は、球根が分球し、地中で増えていくためです。間隔を広めにあけてください。

水やり

地植えの場合、水やりはほとんどしなくてもかまいません。

長く雨が降らず、土が完全に乾ききってしまいそうなときは水やりをしましょう。

鉢植えの場合、花が咲くまでの間は、土を完全に乾かさないように管理します。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。

過湿は球根が腐ってしまう恐れがあるため、乾かし気味に管理すると良いでしょう。

肥料

ヒガンバナの花をしっかり咲かせるには、適切な量の肥料を施して球根を肥大させることが大切です。

植えつけの際は、元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。

葉が出ている秋~春にかけて追肥として1週間~10日に1回程度の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』を与えましょう。

花が終わった後は、水で希釈した『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回を目安に与えましょう。

ただし、土が乾かず加湿すぎると球根が腐ってしまうことがありますので、やりすぎには気をつけてください。

分球

ヒガンバナは球根が分裂する「分球」によって増えていきます。

大きく育った球根には小さな「子球」ができ、やがてそれも花を咲かせるようになります。

特別な手入れをしなくても、植えっぱなしで毎年少しずつ株が増えていくのが特長です。

人の手を加えなくても一度植えつけしたらそのままにしておいてかまいません。

ただし、休眠期間中の地上部は枯れているため、球根を植えている場所がわからなくなってしまうことがあります。

誤って踏みつけないよう、目印をつくっておくと良いでしょう。

植えかえ

分球の影響で球根が密集してきたら、植えかえを行いましょう。タイミングは休眠期間の6月~8月ごろが適しています。

掘り上げた球根は乾燥させないよう、すぐに植えかえを行ってください。

ヒガンバナは、植えかえを嫌う性質があります。一度植えつけしたら数年は動かさなくても済むよう、植える場所はよく選んで決めましょう。

ヒガンバナ(リコリス)の育て方|病害虫対策と管理方法

ヒガンバナは比較的丈夫で育てやすい植物ですが、栽培条件や管理方法によって、まれに病気や害虫の被害を受けることもあります。

ここでは、発生しやすい害虫や注意しておきたい病気への対策、日頃の管理のポイントをご紹介します。

病害虫対策

主な病気対策

ヒガンバナは病気の発生が強健な植物とされています。
しかし、高温多湿や風通しの悪い環境では、ごくまれに以下のような病気が見られることがあります。

  • 葉腐病
    葉に黒っぽい斑点が現れ、進行すると腐って枯れてしまいます。
    感染した葉は早めに取り除き、必要に応じて薬剤を散布してください。
  • 軟腐病
    球根が腐って悪臭を放つのが特長です。多湿環境で発生しやすく、進行が早いため注意が必要です。
    感染した球根は速やかに処分し、同じ場所への植え直しは避けましょう。土壌の水はけを改善することも効果的です。

主な害虫対策

ヒガンバナには大きな害虫の被害はあまり見られませんが、ナメクジが寄りつきやすいことがあります。特に湿った場所では注意が必要です。

ナメクジは葉や花を食害し、見た目にも悪影響を及ぼすため、発見したら早めに対処しましょう。

対策としては、『ナメトール』の使用がおすすめです。植物にやさしく、子どもやペットがいるご家庭でも安心して使えるナメクジ専用の駆除剤です。

予防のポイント

病気や害虫を防ぐには、ふだんから栽培環境を整えることが大切です。

ヒガンバナは日当たりと風通しのよい場所を好むので、植えつける場所選びが重要です。

また、水はけのよい土を使い、過湿にならないように注意しましょう。特に球根まわりに水がたまらないようにすることで、病気の予防につながります。

さらに、落ち葉や枯れた花をそのままにしておくと、病害虫のが発生する原因となることがあります。

こまめに取り除き、清潔な環境を保つことも忘れないようにしましょう。

管理方法

花がら摘み(花後の手入れ)

花が咲き終わったら、花と茎のつけ根部分で折り取る「花がら摘み」を行いましょう。

この作業により、球根に栄養が戻りやすくなり、翌年の花つきがよくなります。

また、枯れた葉や茎も早めに取り除くことで清潔な状態を保てるため、病害虫の予防につながります。

おわりに

秋に咲くヒガンバナは、お庭を華やかに彩ってくれる風物詩のひとつです。

植えつけた最初の年は花がやや小ぶりですが、翌年以降は根がしっかり張り、花も大きくなっていきます。

品種を組み合わせれば、赤・白・黄色などの色とりどりのヒガンバナ畑をつくることもできるでしょう。

毎年秋の楽しみとして、ぜひヒガンバナの栽培を楽しんでみてくださいね。

公開:2019年8月2日
更新:2025年10月22日

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