【クレマチスの育て方】花を咲かせる剪定のコツや品種別ポイント

「つる性植物の女王」の異名をとるクレマチスは、植栽として人気の高い植物です。花の色も豊富で、白や紫・ピンク・赤などがあります。また、咲き方も品種によってさまざま。つくりたいお庭のイメージに合わせて品種や色が選べるのも、クレマチス栽培の醍醐味といえるでしょう。
しかし一方で、「クレマチスの花がうまく咲かない」という声もしばしば耳にします。花が咲かない原因はさまざまですが、一番あり得るのは剪定を上手に行えていないこと。
そこで今回は、クレマチスの基本的な育て方や増やし方に加え、花を上手に咲かせるための剪定方法をご紹介します。
さらに、クレマチスの特徴や主な系統などもお伝えするため、ぜひ参考にご覧ください。
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クレマチス
学名 Clematis 科名 キンポウゲ科 別名 カザグルマ、テッセン 原産地 北半球の各地 分類 多年草 耐寒性 中 耐暑性 中 栽培カレンダー
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月開花時期品種による植えつけ・植えかえ施肥
- 目次
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- 【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
- クレマチスの基礎知識
- バラのパートナープランツとして有名なクレマチス
- クレマチスを育てる前に知ってきたい品種の違い
- 初心者にもおすすめのクレマチスの選び方
- 花芽のつき方による違い
- 開花時期による違い
- クレマチスの主な系統
- 四季咲き
- 春咲き
- 夏~秋咲き
- 冬咲き
- クレマチスを育てるために必要な準備
- 鉢・鉢底石・鉢底ネット
- 支柱
- 苗・土・肥料
- クレマチスの育て方|苗選び
- クレマチスの育て方|土づくり
- 鉢植えのクレマチスの土づくり
- クレマチスの育て方|植えつけ
- 鉢植えのクレマチスの植えつけ
- 地植えのクレマチスの植えつけ
- クレマチスの育て方|水やり
- クレマチスの育て方|日当たり
- 植えつけ後の日当たり・置き場所
- 夏の日当たり・置き場所
- クレマチスの育て方|肥料
- 植えつけ時の肥料
- 春~秋の肥料
- 梅雨から夏の肥料
- 冬の肥料
- クレマチスの育て方|病害虫対策
- アブラムシの対策方法
- うどんこ病の対策方法
- クレマチスの育て方|誘引・仕立て方
- クレマチスのつるの誘引
- クレマチスの育て方|剪定方法
- 旧枝咲きクレマチスの剪定方法について
- 新枝咲きクレマチスの剪定方法について
- 新旧枝咲きクレマチスの剪定方法について
- クレマチスの増やし方
- おわりに
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘53:クレマチスの育て方|上手に花を咲かせるには?植えつけの注意や、水やり、肥料の与え方などもご紹介
クレマチスの基礎知識
クレマチスはキンポウゲ科の多年草です。原産地は北半球の各地にあり、幅広い地域で親しまれてきた歴史があります。
日本原産の品種もあり、とくに「カザグルマ」や「センニンソウ」などが有名です。
クレマチスは、品種が豊富であるのが特徴のひとつです。種類によって開花時期や草丈、花の色など、さまざまな部分が異なります。
つるを伸ばす品種が多く見られますが、木立ち性の品種もあり、品種によって多彩な姿を楽しめるでしょう。
開花時期の異なる品種を複数植えて、次々と咲く花を楽しむこともおすすめです。
また、クレマチスは栽培の手間がかかりにくく、ガーデニング初心者にもおすすめです。
地植えにしてつるを伸ばしてフェンスに絡ませたり、鉢植えで支柱を立てて仕立てたりして、お好みの方法で育てることができます。
バラのパートナープランツとして有名なクレマチス
クレマチスはバラのパートナープランツとして人気のある花です。例えば、同時期に開花する品種を選び、一緒に植えて同じ支柱やフェンスに這わせて楽しむ方法があります。
立体感のあるバラの花と、異なるテイストを持つクレマチスがコントラストを演出します。花の形や色味などを考えながら、組み合わせる品種を選ぶのも楽しいでしょう。
クレマチスを育てる前に知ってきたい品種の違い
クレマチスにはたくさんの品種があり、品種によって開花時期も異なります。春だけに咲くのが一季咲き、春から秋にかけて何度も開花するのが四季咲きです。
クレマチス栽培を始めたものの、「春から秋にずっと花を楽しめるのかと思っていたのに、一回しか咲かなかった」と残念に思う方もいらっしゃいます。
このような場合、そもそも栽培している品種が一季咲きだった可能性も考えられます。苗や種を購入する際には、その品種が一季咲きなのか四季咲きなのかを確認するようにしましょう。
初心者にもおすすめのクレマチスの選び方
クレマチスを初めて育てる場合、どの品種を選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
もちろん、見た目の好みで選んで良いのですが、開花時期や咲き方の違いも把握しておくと、育てやすいものを判断できるようになります。
ここでは、クレマチスを選ぶときに見ておきたいポイントを解説します。
花芽のつき方による違い
クレマチスは品種によって花芽のつき方が異なります。大きく分けて「旧枝咲き」「新枝咲き」「新旧枝咲き」の3つのタイプがあります。
旧枝咲きは、伸びた枝が冬に休眠し、そこから春に花を咲かせます。
新枝咲きは、新しく伸びてきた枝に花を咲かせます。
新旧枝咲きは、 昨年の枝から今年の新しい枝が数節伸びるとその新枝に花がつきます。
クレマチスは、タイプごとに剪定方法が異なります。初心者の場合は、もっとも剪定が簡単な新枝咲きタイプを選ぶのがおすすめです。
開花時期による違い
クレマチスの主な開花時期は春と秋ですが、品種や生育環境によっては夏や冬にも花を咲かせます。
四季咲き性クレマチスは、1年のうちに何度か花をつけるのが特徴です。適切に剪定することで、開花を長く楽しめます。
ほかにも夏から秋咲き、春咲き、冬咲きなどの品種があります。
初心者向けの新枝咲きタイプには四季咲き性の品種が多く見られます。はじめてクレマチスを育てる場合は「新枝咲き」かつ「四季咲き性」のなかから好みの品種を選んでみるのがおすすめです。
クレマチスの主な系統
クレマチスは複数の系統に分けることができます。主な系統の特徴を知り、気に入ったものを探してみましょう。
ここでは、クレマチスの主な系統をピックアップしてご紹介します。
四季咲き
四季咲きのクレマチスは、主に4月~10月頃に開花します。適切な方法で剪定などのお手入れを行っていけば、年に何度か花を咲かせてくれることもあります。
フロリダ系
フロリダ系は、大輪の花をつける品種の系統です。中国原産の「テッセン」という有名品種もフロリダ系に該当します。
純白の花びらと、濃い紫色の中心部のコントラストが見事な品種です。
ちなみに、テッセンは本来特定の品種を指す名前ですが、日本ではクレマチスそのもののことを「テッセン」と呼ぶこともあります。
テキセンシス系
テキセンシス系は、アメリカからメキシコにかけて自生する「テキセンシス」をもとにつくられた系統です。
チューリップに似た、一重咲きの花をつける品種が多く見られます。花の色は赤やピンク、白色などです。比較的耐暑性が強めで、暑さに負けず開花してくれます。
ヴィオルナ系
ヴィオルナ系は、アメリカ原産の「ヴィオルナ」や「テキセンシス」などからつくられた品種です。
テキセンシス系と似た、壺のような形の花をつけるものが多くなります。下向きに咲くベルのような花は可愛らしく人気があります。
早咲き大輪系
その名の通り、大輪品種の中で早咲きのものは早咲き大輪系に含まれます。大ぶりな花が目を引き、華やかな印象です。
一般的に「クレマチス」というと、早咲き大輪系の姿をイメージする方が多いでしょう。
日本原産の「カザグルマ」もこちらの系統です。カザグルマは白もしくは淡い紫色の花を持ち、風車のような形に花びらを広げます。
インテグリフォリア系

インテグリフォリア系は、アジアやヨーロッパ原産のインテグリフォリアからつくられた種類です。花の大きさは小輪~中輪で、木立ち性や半つる性のタイプが見られます。
木立ち性はつるを伸ばさず、立ち上がった茎に花をつけます。半つる性は誘引の必要がありますが、低めのフェンスや支柱などを使いたい場合におすすめです。
春咲き
一季咲きのなかでも、3月~5月頃に花を咲かせるのが春咲きのクレマチスです。四季咲き品種よりも早めに開花を楽しめるでしょう。
アーマンディー系
アーマンディー系は中国原産のアーマンディーを原種とするタイプです。常緑性であり、つるを旺盛に伸ばして生長します。
花の香りが良いことも魅力で、春先に甘い芳香を放つ花を咲かせます。つるが長く伸びるので、どちらかというと地植えに適しているでしょう。
アトラゲネ系
アトラゲネ系は野趣を感じられる花を咲かせます。マクロペタラやアルピナなどの原種から改良された品種が含まれます。
高山に自生しており、比較的暑さが苦手です。排水性の高い用土に植えてあげると良いでしょう。
また、一季咲きタイプですが、剪定すると弱い四季咲きとなるケースもあります。
モンタナ系

モンタナ系は中国からヒマラヤの高原を原産とし、他のクレマチスよりも早く開花します。
花つきが良く、一株に4弁の白や淡いピンクの多くの花を咲かせるのが魅力のひとつです。
香りの良さを感じられる品種も多く、花の季節には芳香を堪能できるでしょう。大きく育てて、次々と咲く豪華な姿を楽しむのがおすすめです。
フォステリー系
フォステリー系はニュージーランド原産のフォステリーからつくられた種類です。
小輪の花が株全体を覆うようにたくさん咲きます。つるはそれほど長く伸びないため、あえて垂らして仕立てるのもおすすめです。
夏~秋咲き
5月~10月、夏から秋にかけて花をつけるのが夏~秋咲きのグループです。
タングチカ系
タングチカ系は、中国やヒマラヤなどが原産のタングチカからつくられた品種です。原種のタングチカは下向きに咲く鮮やかな黄色い花をつけます。
花の色が豊富なクレマチスのなかでも、濃い黄色の花を咲かせるものは多くありません。初夏から開花を楽しめますが、真夏には開花がストップします。
フラミュラ系

フラミュラ系は、日本に自生する原種「センニンソウ」などを改良した品種です。
日本の気候に合うのが魅力のひとつで、夏から秋に十字型の小さな花をたくさん咲かせます。花の色は白や紫色などです。
ヴィタルバ系
ヴィタルバ系は日本や中国などが原産の系統です。花の大きさは小さめですが、一株にたくさん咲かせてくれます。丈夫な性質を持ち、地植えするのにも向いています。
ヘラクレフォリア系
ヘラクレフォリア系は日本・中国などに自生する「クサボタン」の仲間です。木立ち性であり、茎が上に向かって立ち上がります。
薄紫色の花はヒヤシンスを思わせる形状です。つるを伸ばさないため、グランドカバーとして植えることもできます。
冬咲き
10月~5月の間、冬に花を咲かせてくれるのが冬咲きのクレマチスです。常緑タイプと落葉タイプがあり、それぞれ異なる魅力を持ちます。
シルホサ系

シルホサ系は落葉性のクレマチスです。初冬にパラシュート形の乳白色の花を咲かせます。
その他のクレマチスは冬に生育が停滞するものも多いですが、シルホサ系は夏に休眠し、秋から生育が活発になり、晩秋~初冬に開花を始めます。
耐寒性はありますが、寒冷地では防寒対策をしっかりと行いましょう。
クレマチスを育てるために必要な準備

クレマチスを育てる前に、必要なものを用意しておきましょう。
こちらでは、クレマチス栽培で準備しておきたい道具をご紹介します。
鉢・鉢底石・鉢底ネット
クレマチスは根を旺盛に伸ばす植物です。鉢植えにする場合は、深さのある鉢を用意します。
頻繁に植えかえしない場合は、通気性の良い素焼きの鉢が良いでしょう。
支柱
クレマチスはつるを伸ばすため、巻きつけるための支柱やフェンス、アーチなどが必要です。仕立てたい形に合わせたアイテムを用意しておきましょう。
苗・土・肥料
クレマチスは基本的に苗から育てます。初心者の場合は2年生~3年生苗がおすすめです。開花しているものなら花の様子を確認してから購入できます。
土や肥料は、クレマチスの性質に合わせたものを用意します。植えつけ前に準備を済ませておきましょう。
クレマチスの育て方|苗選び

クレマチスの栽培を成功させるためには、元気な苗を選ぶことも大切です。植えつけ時期が近づくと園芸店やホームセンターなどに苗が並び始めるため、ぜひチェックしてみましょう。
とくに葉をしっかりと見て、虫食いや枯れた部分はないかを確認します。色あせていたり、縮れていたりするものも避けたほうが良いかもしれません。
茎をチェックするときは、節と節の間が間延びしていないか、折れそうになっていないかを確かめましょう。
また、クレマチスは品種によって適切なお手入れが変わってきます。お世話の方法を調べられるように、品種名の書いたラベルが付いているものを選びましょう。
実際の花を見て選びたい場合は開花株を探します。ギフト用のものは小さめの鉢に植えられていることもあるため、開花が一段落したら適切な大きさの鉢へ植えかえてあげましょう。
クレマチスの育て方|土づくり
クレマチスは、排水性と保水性があり、肥料のもちが良い土を好みます。育てる方法や環境に合わせてブレンドしてあげましょう。
鉢植えのクレマチスの土づくり
鉢植えの場合、赤玉土と鹿沼土、完熟腐葉土を4:3:3で混ぜたものがおすすめです。品種によっては、より水はけを良くするために小粒の軽石を混ぜます。
また、市販のクレマチス用土を購入して使うと手軽です。
植えつけの際には元肥として肥料期間が約2年間持続する『マグァンプK大粒』を混ぜ込みます。
地植えのクレマチスの土づくり
クレマチスは弱酸性から中性の土を好みます。必要に応じて、植えつけ前に苦土石灰を土に混ぜて酸度を調整しましょう。
地植えの場合も、鉢植えと同じように排水性の良い土を使います。植える場所が決まったら深さ40cm以上の穴を掘り、水はけの良い用土を混ぜ込んでおきましょう。
クレマチスの育て方|植えつけ

クレマチスの植えつけ適期は品種によって異なりますが、基本的には1年を通して行えます。
多くの品種が休眠期となる12月~2月がおすすめですが、寒さが厳しいときは作業を控えましょう。
鉢植えのクレマチスの植えつけ
鉢穴の上に鉢底ネットを敷き、鉢底石を敷き詰めます。植えつけの際、元肥として緩効性肥料『マグァンプK大粒』を土に混ぜ込みましょう。鉢の3分の1あたりまで用土を入れたら、苗を入れます。
ポットから苗を取り出したら、根鉢を崩さないように気をつけて鉢へ移しましょう。クレマチスは根が細く傷つきやすいため、慎重に取り扱うのが大切です。
鉢の中に苗を置いたら、残りの土を入れていきます。根が飛び出さないよう、しっかりと土をかぶせましょう。
また、クレマチスは1節~2節目の葉がついている部分まで土に埋めてしまいましょう。
その後はたっぷりと水をあげます。深く植えることで、枝がたくさん伸びて株が充実します。
地植えのクレマチスの植えつけ
クレマチスは植えかえを嫌います。一度植えつけしたら、できるだけ動かさなくて済むよう、管理する場所は考慮しておきましょう。
直径と深さがそれぞれ40cmほどの植え穴を掘ったら、鉢植えと同じように植えつけします。
注意したいのが、根の長さです。クレマチスは根をぐんぐん伸ばし、ほかの植物の根を傷つけることがあります。
周囲に別の花を植えて育てている場合は、地面に仕切り板を入れて根の干渉侵入を防ぎましょう。
クレマチスの育て方|水やり
クレマチスは、適切に水を与えることで元気に育ちます。とくに開花時期は水切れを起こさないように注意しましょう。
鉢植えの場合、土の表面が乾いていたらたっぷり水をあげます。温暖な春~夏は、1日に2回の水やりが必要になることもあります。
ただ、真夏の水やりは朝夕の涼しい時間に行いましょう。日中に水を与えると土の中で温度が上がり、根が傷んでしまうことがあるためです。
地植えの場合、特別に水やりをする必要はなく、降雨に任せてかまいません。ただ、晴れの日が続いて土がカラカラになっていたら水をあげましょう。
また、鉢植えも地植えも、休眠期は水を控えめに与えます。
クレマチスの育て方|日当たり

クレマチスは日光を好む植物です。栽培時は、日当たりの良い場所を選んで管理しましょう。
植えつけ後の日当たり・置き場所
クレマチスは、基本的に日光の当たる場所で育てます。とくに午前中にたっぷりと日差しを受けられるところが適しています。
日当たりが悪いと花つきが悪くなるため気をつけましょう。風通しの良さも大切なため、湿気がこもりやすい場所は避けます。
夏の日当たり・置き場所
クレマチスは、真夏の直射日光に長時間当たると、株が弱ってしまいます。特に強烈な西日は避けたいところです。
鉢植えの場合は半日陰へ移動させ、地植えの場合は日よけをつくって対処しましょう。
クレマチスの育て方|肥料
クレマチスは多くの肥料を必要とする植物です。美しい花を力強く咲かせられるよう、適切な時期に適量の肥料を施しましょう。
植えつけ時の肥料
植えつけ時には、効果がじっくりと長く続く肥料を施すことがおすすめです。
肥効期間が約2年間持続する元肥『マグァンプK大粒』を土に混ぜ込みましょう。
春~秋の肥料
春~秋(3月~10月末)にかけては、多くのクレマチスが生育期となります。適宜肥料を施していきましょう。
鉢植えの場合、1~2ヵ月に1回、緩効性肥料の置肥『プロミック 草花・鉢花用』を施します。
また、10日~1週間に1回『ハイポネックス原液』などの液体肥料を水に希釈して与えましょう。
地植えの場合、ばらまくだけで肥効期間が約3~4カ月持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
梅雨から夏の肥料
梅雨から夏にかけては、クレマチスの生育が停滞します。この時期は肥料を控えめに与えましょう。真夏はいったん施肥をストップします。
冬の肥料
冬が休眠期にあたるクレマチスには、ほとんど施肥は行いません。
ただ、地植えのクレマチスには、2月に寒肥を与えておくと、土壌改良と次のシーズンへ向けて新芽の生育が旺盛になります。
『ブリリアントガーデン バラの有機肥料』や『土を豊かにする肥料』を土に混ぜ込みます。
クレマチスの育て方|病害虫対策
クレマチスを育てるときは、アブラムシやうどんこ病などの病害虫に注意が必要です。こまめに茎や葉などをチェックして、被害がないか確かめましょう。
アブラムシの対策方法
春~秋にかけて大量発生しやすいアブラムシ。見つけ次第すぐに駆除しなければ、どんどん増えてしまいます。薬剤を使って予防・駆除しましょう。
おすすめはアブラムシ退治と肥料やりが同時できる『ハイポネックス原液 殺虫剤入り』です。
うどんこ病の対策方法
うどんこ病は、湿気が多い環境で起こりやすいといわれています。株の風通しが良くなるように管理していきましょう。
また、うどんこ病にかかっている葉を見つけたら、すぐに取り除きます。専用薬剤を使って、うどんこ病が起こらないように予防しましょう。
クレマチスの育て方|誘引・仕立て方

クレマチスはつる性の植物です。つるを長く伸ばして生長するため、放っておくと思いがけないところに巻きついてしまうこともあります。
見栄えが良くなるよう、フェンスや支柱などに誘引してあげましょう。
クレマチスのつるの誘引
クレマチスの生育期になると、つるがぐんぐん伸びていきます。つるを伸ばす方向を決めて、支柱などに絡ませてあげましょう。自然につるが絡まないときは、ひもをゆるく結びます。
誘引することで株全体の姿が美しく整うほか、風通しも良くなります。過湿対策としても、しっかりと誘引をしてあげましょう。
クレマチスの育て方|剪定方法

クレマチスの花を咲かせるためには、枝や葉を短く刈り込む剪定作業が重要です。
「旧枝咲き」「新枝咲き」「新旧枝咲き」の3つのタイプごとに適した剪定方法があります。育てているクレマチスがどのタイプなのか確認し、剪定作業を行いましょう。
こちらでは、タイプ別の剪定方法をご紹介します。
旧枝咲きクレマチスの剪定方法について
旧枝咲きは、前年に伸びた枝が冬に休眠した後、春に短めに枝を伸ばして花芽をつけるタイプです。
冬は地上部が枯れてしまったように見えますが、決して枯れたわけではないため、撤去しないように注意してください。
冬に剪定してしまうと翌年の花芽を切り取ってしまうことになります。
旧枝咲きのタイプの剪定方法
春から秋にかけての開花シーズンには、5月頃の花が咲き終わった後、開花した枝を花首あるいは、花首から1節か2節程度下のところで切り戻しましょう。
四季咲き品種の場合は2番花が咲きやすくなります。
伸びすぎた枝や細い枝を除去すると新しい脇芽が伸び、翌春に花芽が育ちやすくなります。
新枝咲きクレマチスの剪定方法について
新枝咲きは、春に新しく伸びた枝に花芽をつけるタイプです。タイミングさえ合っていれば、強剪定しても問題ありません。
新枝咲きタイプの剪定方法
冬(2~3月頃)の剪定は、生え際から枝の2〜3節を整えるように剪定します。
四季咲き品種の場合、一番花が咲き終わった頃(5月頃)株元を観察して、生え際から2~3節を残して切り戻しをすると、二番花・三番花がつきやすくなります。
その後、開花シーズンが終わった頃(8月~9月頃)、地表から何節かを残して剪定しましょう。
クレマチスは繁殖力が高いため、それほど神経質にならずにバッサリとカットしても平気です。
新旧枝咲きクレマチスの剪定方法について
新旧枝咲きは、前年に生長した古い枝から新しい脇芽が出てそこに花芽をつけるタイプです。
旧枝咲きと同様に冬は地上部が枯れたように見えます。
新旧枝咲きタイプでは、花後の剪定がとくに大事です。花後の剪定を怠ると、翌年花芽がつかなくなってしまいます。
新旧枝咲きタイプの剪定方法
開花シーズン中は、花が終わったら花首から1節か2節を残して切り戻しをします。開花シーズンが終わり、地上部が枯れたら、新芽が出ていない枝はカットします。
また、同時期にフェンスや支柱からつるを外しておくことも大切です。つるを外しておかないと、株の上の方にしか花芽がつかなくなってしまいます。
クレマチスの増やし方

クレマチスは挿し木で増やすことができます。少々時間がかかりますが、クレマチスを増やしたいときは試してみましょう。
挿し木
挿し木の適期は4月~7月です。冬咲きの落葉性クレマチスの場合、1月~2月に行います。
今年になって新しく伸びた枝をカットし、挿し穂をつくりましょう。下についている葉が邪魔な場合は取り除きます。
挿し木用の清潔な土を用意し、挿し穂の先端を埋めます。水切れしないように管理して発根させたら、2ヵ月ほどで鉢上げできます。好きな場所へ植えかえてあげましょう。
おわりに
クレマチスは多年草で、毎年花を咲かせます。適切な時期に施肥や剪定を行い、お手入れすることで長く開花を楽しめるはずです。
お好みのクレマチスを選んでご自宅に植え、きれいな花を堪能しましょう。
公開: 2021年1月8日
更新: 2025年4月24日
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