ストックの育て方|秋から育てて春の花を楽しむ栽培方法
甘い香りとふんわりとした花穂が魅力のストックは、冬から春の花壇や寄せ植えを彩る人気の草花です。秋に種をまいたり苗を植えたりすると、寒い季節から春まで長く花を楽しめます。
比較的育てやすく、初心者でも栽培しやすいことからガーデニングデビューにもおすすめです。
この記事では、ストックの特長や育て方、季節ごとの管理方法、病害虫対策や増やし方まで詳しくご紹介します。秋からの栽培準備にぜひ役立ててください。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘151:ストックの育て方|基本的な育て方が知りたい!水やりや肥料など日々の管理をご紹介
ストックの育て方|基本情報
ストックは、甘い香りとふんわりとした花姿が魅力のアブラナ科の草花です。まっすぐ伸びた茎に小さな花をたくさん咲かせ、花壇や寄せ植え、切り花など、さまざまな楽しみ方ができます。
一般的な開花時期は3月~5月ですが、秋に種をまいて冬の寒さに当てることで、春に美しい花を楽しめます。比較的育てやすく、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。
花の特長
ストックは、すらりと伸びた茎に房状の花を咲かせるのが特長です。花の大きさは2cm~3cmほどのものが多く、白やピンク、紫、黄色など豊富な花色があります。
花びらの形は品種によって異なり、華やかな印象の八重咲き品種は特に人気があります。また、甘い香りも魅力のひとつで、切り花として室内に飾ると春らしい雰囲気を楽しめます。
原産地
ストックの原産地は、南ヨーロッパを中心とした地中海沿岸地域です。現在、日本で主に栽培されているものは「マッティオラ・インカナ種」と呼ばれる種類です。
日本へは江戸時代に伝わったとされ、現在では春の花壇や切り花として広く親しまれています。
名前の由来
ストックは、和名で「アラセイトウ」とも呼ばれます。日本へ伝わった際、葉の手触りがポルトガルの毛織物「ラシャ」に似ていたことから「葉ラセイタ」と呼ばれ、それが変化して「アラセイトウ」になったといわれています。
また、学名の「Matthiola(マッティオラ)」は、イタリアの植物学者マッティオリ氏に由来しています。
ストックの育て方|基本的な栽培方法
ストックは本来多年草ですが、日本では高温多湿の夏を越すことが難しく、一年草として扱われることが多い植物です。
原産地である南ヨーロッパのように、日当たりが良く風通しの良い場所で育てましょう。
ここでは、ストックの基本的な育て方をご紹介します。
ストックの好む栽培環境
ストックは、日当たりと風通しの良い環境を好む植物です。
乾燥には比較的強い一方で、過湿には弱いため、水はけの良い場所で育てることが大切です。湿った環境が続くと根腐れの原因になるため、雨が降った後に水がたまりやすい場所は避けましょう。
日当たりが不足すると、茎が間延びしたり、花つきが悪くなったりすることがあります。できるだけ日光が当たる場所で管理しましょう。
また、ストックは耐寒性がありますが、高温多湿の環境は苦手です。日本では夏越しが難しいため、秋に種をまき、春に花を楽しむ育て方が一般的です。
土づくり
ストックは水はけの良い土を好みます。水持ちの良すぎる土では根腐れの原因になるため、排水性を意識して土づくりを行いましょう。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使用すると手軽です。『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』なら、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため、そのまま植えつけに使用できます。
地植えの場合は、植えつけの2週間ほど前までに腐葉土を混ぜ込み、土をよく耕しておきます。元肥として『マグァンプK中粒』を加えておくと、植えつけ後の生育を助けます。
種まき
ストックは種からでも気軽に育てられます。発芽するのは15℃~20℃の環境のため、8月下旬~10月に種まきするのがおすすめです。
寒い土地の場合は冬越しが難しいため、3月~4月にまいてかまいません。
種は大変小さいため、ひとつの育苗ポットに3粒~4粒ずつまきましょう。土をうっすらとかぶせたら、水をたくさん与えます。
種が流れないよう、霧吹きを行うか、ポットの底から吸水させるのがおすすめです。
また、ストックの八重咲き品種を種まきしても、何割かは一重咲きの品種が芽生えてくることがあります。
これはストックの性質によるもので、こちらで防ぐことはできません。種まきの際は、この点も考慮しておきましょう。
育苗
種まき後、適した環境で管理すると1週間ほどで発芽します。
発芽したら、風通しが良く日当たりの良い場所へ移しましょう。苗が混み合うと生育が悪くなるため、本葉が出た頃に元気な苗を残して間引きます。
水やりは、土の表面が乾いたタイミングで行います。苗が小さいうちは乾燥しやすいため、水切れには注意しましょう。
苗が十分に育ったら、鉢や花壇へ植えつけます。
植えつけ
ストックの植えつけ適期は9月~11月頃です。
苗を植える際は、根を傷つけないよう注意しましょう。ストックは直根性で、根を崩したり傷つけたりすると、その後の生育に影響することがあります。
育苗ポットから取り出す際は、根鉢を崩さず、そのまま植えつけるのがおすすめです。
複数の株を植える場合は、株間を20cm程度あけて風通しを確保しましょう。植えつけ後は、根と土をなじませるため、たっぷりと水を与えます。
水やり
ストックは乾燥には比較的強い一方で、過湿を嫌います。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えましょう。常に土が湿った状態が続くと、根腐れの原因になります。
地植えの場合は、植えつけ直後を除き、基本的には降雨に任せて問題ありません。ただし、雨が長く降らず土が乾燥している場合は水やりを行いましょう。
冬は生育が緩やかになるため、水の与えすぎに注意します。
肥料
ストックは、肥料を多く必要とする植物ではありません。
植えつけ時に元肥として『マグァンプK中粒』を施しておくと、その後の生育を助けます。
その後は、生育の様子を見ながら追肥を行います。葉色が薄い、花つきが悪いなど生育が弱い場合は、『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回程度与えるとよいでしょう。
ただし、肥料を与えすぎると葉や茎ばかりが伸び、花つきが悪くなることがあるため注意が必要です。
ストックの育て方|管理方法
ストックは、適切に管理することで春まで美しい花を長く楽しめます。
花がら摘みや支柱など、開花中の管理を行いながら、翌年の栽培に向けて種を採取することもできます。
ここでは、ストックの管理方法についてご紹介します。
支柱
ストックの草丈は、矮性種では20cm程度、高性種では80cmほどになる品種もあります。
高性種は花がたくさんつくことで茎に負担がかかり、倒れやすくなることがあります。
草丈が伸びて不安定になってきた場合は、支柱を立てて茎を支えてあげましょう。
花がら摘み・切り戻し
ストックは、開花期間中に次々と花を咲かせます。
咲き終わった花をそのままにすると、種をつくるために栄養が使われるため、花がらをこまめに摘み取ることで、きれいな状態を長く楽しめます。
また、花が終わった後は、株の状態を見ながら切り戻しを行うこともできます。
冬越し
ストックは耐寒性があり、暖地では特別な対策をしなくても冬越しできます。
ただし、霜が降りる地域では株が傷むことがあるため、防寒対策を行いましょう。
鉢植えの場合は、霜の当たらない軒下などへ移動させます。
地植えの場合は、株元をマルチングしたり、防寒用のネットを利用したりすると安心です。
種の採取
ストックは、花後にできた種を採取して翌年も育てることができます。
種を採取する場合は、花がら摘みを途中でやめ、種ができるまで待ちましょう。さやが茶色く乾燥したら、種を取り出して湿気の少ない場所で保管します。
ただし、八重咲き品種は雄しべや雌しべが退化しているものが多く、種をつくらない場合があります。
また、採取した種から育てた場合、親株と同じ花色や花形にならないこともあります。特に園芸品種では注意しましょう。
ストックの育て方|病害虫対策
ストックは比較的丈夫で育てやすい植物ですが、風通しが悪い環境や湿度が高い時期には、病害虫が発生することがあります。
アブラムシ
アブラムシは春頃に発生しやすい害虫です。新芽や茎に寄生して植物の汁を吸い、生育を妨げることがあります。
見つけたら早めに取り除くか、発生数が多い場合は殺虫剤を使用して防除しましょう。
コナガ
コナガはアブラナ科の植物につきやすい害虫で、ストックでも発生することがあります。
幼虫が葉を食害するため、葉に小さな穴が空いている場合は注意しましょう。見つけたら取り除くか、薬剤を使用して防除します。
灰色かび病
灰色かび病は、低温多湿の環境で発生しやすい病気です。
花がらや枯れた葉をそのままにすると発生しやすくなるため、こまめに取り除き、風通しの良い環境で管理しましょう。
おわりに
ストックは、香りの良い花を長く楽しめるだけでなく、種からでも育てやすく、初心者にもおすすめの植物です。
秋に種まきや植えつけを行えば、春には色鮮やかな花を咲かせてくれます。日当たりと風通しの良い場所で管理し、花がら摘みなどのお手入れを行いながら、ストックならではの優しい花姿を楽しんでみてはいかがでしょうか。
🌼富田英明さんの簡単‼︎寄せ植え講座
🌼001:春まで楽しめるストックの寄せ植え
公開日:2020年3月9日
更新日:2026年8月2日
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