更新日:2025.05.13
ローズソムリエ小山内さんの“手をかける喜び、育てる楽しさ” 【後編】~特に好きなバラとローズソムリエの思い~

「Evangelist」第2回目のゲストは
京阪園芸小山内健さんです!
バラの中でも特に好きな品種はありますか
バラを選ぶには香りや花持ち、花つき、強さなど、いろいろなポイントがあります。そのなかでも自身で育種から行った「フィネス」という品種は好きなバラのひとつです。
2017年に作出したフィネスは、現代的で洗練された表情を持ちながらも、香り・花もち、強さなど、すべての特性を満たすために一から考えて作り上げた品種で、私にとって非常に思い入れのある大切なバラです。

フィネス
初心者におすすめのバラは?
初心者の方には、育てやすい品種として京阪園芸の新しい品種の「スイートシフォン」や「アアプリコットネクター」はおすすめですね。
どちらも育てやすく、花がたくさん咲きます。

スイートシフォン

アアプリコットネクター
また、京阪園芸70周年記念花の「レモネードシロップ」もおすすめです。
黄色のハイブリッド・ティーで香りがとてもよく、つぼみもつきやすくて育てやすいバラです。
育てやすいバラを目指して一生懸命開発しているので、新しい品種はどんどん育てやすくなっています。これからバラを育てる方には、最新の品種を選ぶこともおすすめです。

レモネードシロップ
YouTubeを始めたきっかけや印象に残っていることは?
全国各地のイベントで講演をすることが多かったのですが、新型コロナの影響でできなくなってしまいました。
そこで、講演の代わりにYouTubeを通じて、皆さんにバラの育て方を伝えようと思ったことがきっかけでした。コメントなどで視聴者の反応を見るのはとても楽しいですし、どんなことに悩まれているのかがわかりやすくて勉強になりますね。
特に、「それでも枯れました」というお声をいただくたびに、もっと分かりやすく、もっと寄り添える伝え方ができるのではないかと、日々考えています。
バラが枯れてしまったときの悲しさも、うまく育ったときの喜びも、どちらも一緒に分かち合えたら…そんな思いで、これからも伝えていきたいと思っています。
京阪園芸【小山内 健さん】今年のバラは〇〇です..みっちり!1時間【小山内さんのバラ講演会🌹】横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2024
バラには肥料も大切です!
バラを育てていらっしゃる方なら、きっとご存じだと思いますが、バラをはじめとする植物が花を咲かせるために欠かせないのが「リン酸」という成分です。
肥料にリン酸がしっかり含まれていることで、花つきがぐんと良くなり、たくさんの美しい花を楽しむことができます。
そして、リン酸だけでなく「チッソ」と「カリ」も、バラにとってはとても大切な栄養素です。
この三つがバランスよく配合された肥料を選ぶことで、元気で美しいバラを育てることができるんですね。
ちょっとした肥料選びの工夫が、バラの表情をぐっと豊かにしてくれます。
最近の薔薇は花やつぼみがつきやすく、栄養がたくさん必要になるため、リン酸がしっかり含まれている肥料を選ぶことが大切です。
ハイポネックスでは『ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料』がバラの生育に必要な成分をバランスよく含んでいるので、特におすすめですね。
置肥タイプの『ブリリアントガーデンバラの置肥」も手軽に使いやすくて便利です。
あと、株を弱らせないために、定期的に活力液『リキダス』を与えると根の張りが良くなるので、栽培管理でも使っています。

栽培するなかで注目していることはありますか?
植物の状態の見るときは、根っこの様子に注目するようにしています。見えるところだけでなく見えないところが何を求めているかを読み取ることも大切です。
根っこが疲れているときは、葉や花にもそのサインが現れます。根っこを見るとどう対処したらいいか分かるんですよ!
根から植物を立て直すことができるので、根が求めていることをしっかりと理解し、適切な手入れを行うことで、バラが元気に育ってくれます。

これから園芸をはじめようと思っている方へ
これまでバラは育てるのが難しいとされてきましたが、最近の品種は育てやすく、強くなっています。
理想はあっていいけれど、だからといって気を張らず楽しみながら育ててほしいです。
今がダメなら秋がある、今年がダメなら翌年がある。競うものでもないですし、焦らないことが大切ですね。
【おわり】
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