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ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の育て方|種まきから開花までの管理のコツ

ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の育て方|種まきから開花までの管理のコツ

ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)は、春になると紫色の花を一面に咲かせる越年草です。公園や河原で群生する姿を見かけて、「自分の庭でも咲かせてみたい」「プランターで育てられるのかな」と興味を持った方もいるのではないでしょうか。

ムラサキハナナは丈夫でほとんど手がかからない植物ですが、種まきの時期や冬越しの管理を間違えると、春に花が咲かないことがあります。ポイントさえ押さえれば、初心者でも毎年きれいな花を楽しめます。

そこで今回は、ムラサキハナナの基本情報から種まき・水やり・肥料の与え方、病害虫対策までまとめて解説します。記事を参考に、春の庭やベランダを紫色の花で彩ってみてください。

ムラサキハナナの育て方|基本知識

まずは、ムラサキハナナの特徴や名前の由来など基本的な情報をご紹介します。

栽培を始める前に知っておくと、育て方のイメージがつかみやすくなります。

ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)とは

ムラサキハナナはアブラナ科オオアラセイトウ属の越年草で、中国北部から東部、朝鮮半島を原産とする植物です。現在では日本各地でも帰化し、野生化しています。

広く用いられる和名は「オオアラセイトウ」ですが、紫色の菜の花に似た花を咲かせることから「ムラサキハナナ(紫花菜)」の通称で親しまれています。

「紫花菜」という和名は、アブラナ科の菜の花に似た紫色の花をつけることからつけられました。

「大紫羅欄花(オオアラセイトウ)」の名は、南欧原産のアラセイトウ(ストック)に似た大型の花という意味です。

また、この花は漢名で「ショカツサイ(諸葛菜)」とも呼ばれ、三国志に登場する軍師・諸葛亮孔明の名に由来するという言い伝えがあります。

草丈は40〜60cmほどで、3月〜5月にかけて直径2cm〜3cmの十字形の花を次々と咲かせます。花色は紫〜薄紫が一般的で、まれに白花の個体も見られます。

こぼれダネでよく増えるため、一度根づくと翌年以降も自然に群生する姿を楽しめる花です。

ムラサキハナナとハナダイコンの違い

ムラサキハナナは「ハナダイコン」と呼ばれることがあります。

しかし、植物学上、ハナダイコンは南ヨーロッパから西アジア原産の別種です。両者はアブラナ科に属し紫色の花を咲かせる点は共通していますが、いくつかの違いがあります。

ムラサキハナナの葉は幅広くつやがあり、茎はよく分枝します。一方、ハナダイコンの葉は細長く短い毛が生え、茎の分枝はやや少なめです。

そしてハナダイコンは夜になると甘い芳香を放ちますが、ムラサキハナナにはほとんど香りがありません。園芸店で苗を購入するときは、ラベル表記や学名を確認するといいでしょう。

花言葉

ムラサキハナナの代表的な花言葉は「知恵の泉」「優秀」です。ほかに「癒し」「あふれる知恵」「聡明」などもあります。

これらの花言葉は、諸葛亮孔明の聡明さに結び付けられることが多いです。

知略に富んだ軍師に由来する花言葉が多いため、卒業や入学のお祝いに飾る花としても人気です。

開花時期と見頃

ムラサキハナナの開花時期は3月〜5月で、4月中旬〜4月下旬に見頃を迎えます。桜と同じ時期に咲くため、ピンクの桜と紫のムラサキハナナを同時に楽しめる地域もあります。

秋に種をまくと冬の間はロゼット状の葉を地面に広げたまま過ごし、春の気温上昇とともに花茎を伸ばして開花します。

暖かい地域では3月上旬から咲き始め、寒冷地では4月中旬〜5月にかけて見頃を迎えるのが一般的です。花期は1ヵ月ほど続き、切り花として室内に飾ることもできます。

群生させると紫のじゅうたんのような景観になり、春花壇の主役として美しく咲き誇ります。

ムラサキハナナの育て方|基本の栽培方法

ムラサキハナナの基本情報を押さえたところで、実際の栽培方法を見てみましょう。

種まきから日常の管理まで解説します。

ムラサキハナナが好む栽培環境

ムラサキハナナは日当たりと水はけのよい場所を好みますが、半日陰でも生育・開花します。

ただし、日照が不足すると茎が細く徒長しやすくなるため、できるだけ日当たりのよい場所を選んであげましょう。

耐寒性が高く、関東以西であれば屋外で冬越しできます。冬の寒さに一定期間さらされることが花芽形成の条件となるため、冬場に室内へ取り込む必要はありません。

一方で夏の暑さには弱く、開花後の初夏には自然と枯れるのが一般的なサイクルです。

土づくり

ムラサキハナナはやせた土地でも育つほど丈夫ですが、水はけの悪い土では根腐れを起こすことがあります。

地植えの場合は、植えつけの1〜2週間前に腐葉土を2割~3割ほど混ぜ込み、通気性と排水性を良くした、ふかふかの土にしてあげましょう。

鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合土が最適です。市販の草花用培養土『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』など使用すると便利でしょう。

種まき

種まきの適期は9月〜10月です。寒冷地では8月中旬〜9月頃を目安にしてください。春まきも不可能ではありませんが、冬の低温を経験しないと花芽がつきにくいため、秋まきが基本です。

花壇に直まきする場合は、種が重ならないようにばらまき、2mm程度に薄く覆土します。

ムラサキハナナの種は嫌光性ではないものの、覆土が厚すぎると発芽率が下がるため注意してください。

種まき後はたっぷりと水を与え、発芽するまでは土の表面が乾かないように管理しましょう。条件がそろえば2週間前後で発芽します。

ポットに種をまいて育苗する場合は、本葉が4枚〜5枚になったころに株間20cm以上を確保して定植してください。

秋のうちにしっかり根を張らせることが、翌春の開花を左右するポイントです。

水やり

地植えの場合、根が活着後はほとんど水やりの必要がありません。自然の雨に任せて問題ありません。長期間雨が降らないときは、朝のうちにたっぷり与えてください。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。受け皿に水がたまったままにすると根腐れの原因になるため注意してください。

肥料

ムラサキハナナはあまり肥料を必要としない植物です。植えつけ時に元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を少量混ぜ込んでおけば、追肥なしでも十分育ちます。

肥料を与えすぎると茎葉ばかり伸びて株姿が乱れ、花つきが悪くなることがあります。

こぼれダネから育った株には、早春に薄めの液体肥料『ハイポネックス原液』を1回〜2回与える程度にとどめるといいでしょう。

鉢植え・プランターでの育て方

株間20cm以上を確保して植えつけるのが基本で、容器のサイズに応じて株数を調整してください。根がしっかり張れるよう、深さ15cm以上の容器を選びましょう。

用土は赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合か、市販の草花用培養土『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』を使用します。鉢底にはネットと鉢底石を敷き、排水性を確保してください。

置き場所は日当たりのよいベランダや玄関先がおすすめです。冬の間も屋外に出しておき、寒さに当てることで花芽が形成されます。

室内に取り込むと暖かすぎて開花しない場合があるため注意が必要です。

花がら摘み

咲き終わった花は、こまめに花茎の付け根から切り取ってください。花がらを残しておくと種の形成にエネルギーを使い、開花期間が短くなることがあります。

種を採取したい場合は、充実した花をいくつか残しておき、残りの花がらは早めに摘み取るといいでしょう。

花後の手入れ

ムラサキハナナは越年草のため、種をつけたあとは自然に枯れます。枯れた株は根元から抜き取り、花壇を整理してください。

種を採取する場合は、花後にできる細長いサヤが茶色く乾燥するまで待ちます。サヤが割れ始める前に収穫し、新聞紙の上などで完全に乾かしてから種を取り出してください。

増やし方

ムラサキハナナの増やし方は種まきが基本です。こぼれダネでもよく増える植物なので、一度花壇に根づかせると翌年以降は自然に発芽します。

意図的に増やしたい場合は、秋に採取した種を新しい場所にまいてください。発芽率が高いため、初心者でも失敗しにくい植物です。

種の保存方法

採取した種は封筒や紙袋に入れ、風通しのよい冷暗所で保管します。冷蔵庫の野菜室に入れておくと、より長く発芽力を維持できます。

保管期間は翌秋の種まきシーズンまでが目安です。ビニール袋などに密閉すると湿気がこもりカビが生えやすくなるため、通気性のある容器を選ぶといいでしょう。

ムラサキハナナの育て方|病害虫と注意点

丈夫なムラサキハナナですが、アブラナ科の植物に共通する病気や害虫には注意が必要です。

早めに気づいて対処すれば、大きな被害を防ぐことができます。

注意したい病気

白さび病

葉の裏面に乳白色の盛り上がった小さな隆起が現れる病気です。症状が進むと表皮が破れて白い粉状の胞子が露出し、飛散して周囲の株も感染します。

この病気は、風通しが悪く湿度の高い環境で発生しやすいため、株間を十分にとり、混み合った葉を間引きましょう。

発生した葉は早めに取り除き、周囲に落ちた葉もきれいに片づけてください。

うどんこ病

葉の表面に白い粉をまぶしたような症状が出る病気です。主に春と秋の気温が穏やかな時期に発生しやすく、風通しの悪い場所で多く見られます。

予防には日当たりと風通しの確保が重要です。発生初期に被害を受けた葉を取り除けば、拡大を抑えられます。

注意したい害虫

ハモグリバエ(エカキムシ)

幼虫が葉の内部にもぐり込み、白い線を描くように食害します。

被害を受けた葉は光合成の効率が下がるため、見つけたら葉ごと取り除いてください。

アブラムシ

新芽や花茎に群がって汁液を吸う小さな害虫です。排泄物がすす病を誘発し、葉が黒く汚れる原因にもなります。

数が少ないうちにガムテープで貼りつけて取り除くか、水で洗い流してください。大量に発生した場合は、市販の殺虫スプレーを葉の裏表にまんべんなく散布します。

アオムシ(モンシロチョウの幼虫)

アブラナ科の植物を好んで葉を食害する虫です。葉に食害痕が見られたら、葉の裏に幼虫がいないか観察しましょう。

見つけたら割り箸やピンセットで取り除いてください。

ムラサキハナナの育て方|よくある質問

ムラサキハナナを育てるうえでよく寄せられる疑問をまとめました。栽培の参考にしてください。

ムラサキハナナは食べられる?

若い葉や茎、花は食べられます。味は菜の花に似て淡白で、茎にはほのかな甘みがあります。おひたしや炒め物、汁物の具材にして食べてもいいでしょう。

また、花はエディブルフラワーとしてサラダに添えると彩りが加わります。

ただし、観賞用として流通している株や市販の苗には農薬が使用されている場合があるため、食用にする場合は無農薬で栽培されたものにしましょう。

日陰でも育つ?

半日陰でも育ちますが、日照不足になると茎が徒長して倒れやすくなり、花数も少なくなります。

きれいに咲かせるには、できるだけ日当たりのよい場所に植えるといいでしょう。

増えすぎたときはどうすればいい?

こぼれダネで広がりすぎた場合は、花後にできるサヤを種が散る前に刈り取ってください。

また、翌年の発芽を抑えたいエリアでは、芽が小さいうちに間引いてください。

完全に増殖を止めたい場合は、花が終わったら株ごと抜き取り、地面に落ちた種もできるだけ回収しましょう。

一年草?多年草?

ムラサキハナナは越年草(秋まき一年草)に分類されます。秋に発芽し、冬をロゼット状の葉で越冬して、翌春に開花・結実したのち枯れるのが一連のサイクルです。

多年草のように毎年同じ株から芽が出ることはありませんが、こぼれダネで自然に世代交代するため、あたかも多年草のように毎年花を咲かせてくれます。

おわりに

ムラサキハナナは、秋に種をまいて冬を越させれば、春に紫色の花を一面に咲かせてくれる育てやすい植物です。

肥料や水やりの手間が少なく、こぼれダネで翌年も自然に増えてくれるため、ガーデニング初心者にもおすすめできます。

栽培で大切なのは、秋に種をまくことと、冬の寒さにしっかり当てることの2点です。この記事を参考に、ぜひムラサキハナナを育てて、春の庭やベランダを彩ってみてください。

#ムラサキハナナ #草花の育て方 #特集

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