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【シャコバサボテンの育て方】特長・品種・お手入れがわかる初心者向けガイド

【シャコバサボテンの育て方】特長・品種・お手入れがわかる初心者向けガイド

シャコバサボテンは冬に華やかな花を咲かせることから、「クリスマスカクタス」とも親しまれています。

美しい花を楽しめる一方で、「なかなか花が咲かない」「蕾がついても落ちてしまう」と悩む方も多いのではないでしょうか。

実は、シャコバサボテンは育て方のコツさえ掴めば、園芸を始めたばかりの方でも毎年花を楽しめる植物です。

この記事では、シャコバサボテンの基本的な性質から栽培ポイント、よくある質問について詳しくお話しします。

  • シャコバサボテン

    シャコバサボテン
    学名 Schlumbergera(Zygocactus)
    科名 サボテン科
    別名 クリスマスカクタス、デンマークカクタス、カニバサボテン
    原産地 ブラジル南東部
    分類 多年草
    耐寒性
    耐暑性

    栽培カレンダー

    1月
    2月
    3月
    4月
    5月
    6月
    7月
    8月
    9月
    10月
    11月
    12月
    開花時期
    植えつけ・植えかえ
    施肥

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘60:シャコバサボテンの育て方|花を上手に咲かせるには?水やりなどの日々の管理、花の咲かせ方、増やし方などご紹介

シャコバサボテンの育て方|特長と主な品種

シャコバサボテンを上手に育てるには、まずはどのような植物か知っておきましょう。

ここでは、基本的な特長と人気の品種をご紹介します。

シャコバサボテンとは?

シャコバサボテンは、サボテン科に分類される多肉植物です。

ブラジル南東部の森林地域が原産で、岩場や樹木にくっついて育つ、着生植物の特長を持ちます。

日本では「シャコバサボテン」「クリスマスカクタス」「カニバサボテン」と呼ばれ、11月~3月にかけてピンクや赤、白色の筒状の美しい花を咲かせます。

代表的な品種と花色

シャコバサボテンには多くの園芸品種があり、花色や花の大きさもさまざまです。

ダーク・マリー

濃い赤色の大輪花を咲かせる、代表的なシャコバサボテンの品種です。

耐病性が高く、比較的管理もしやすいため、園芸初心者も安心して育てることができます。

鮮やかな赤色が、冬の室内を華やかに演出してくれるでしょう。

ゴールド・チャーム

ゴールド・チャームは、淡い黄色からクリーム色の花を咲かせる品種です。優雅で上品な印象を与え、白を基調としたインテリアにもよく合います。

花の大きさはダーク・マリーと同程度で、開花期間も長く楽しめます。

エバ

エバは、小ぶりながらたくさんの花をつける多花性品種です。

ピンク色の可愛らしい花が株全体を覆うように咲き、とても見ごたえがあります。コンパクトな株姿なので、窓辺やテーブルの上にも飾りやすいでしょう。

クリスマスカクタスやイースターカクタスとの違い

シャコバサボテンは11月〜3月に開花し、クリスマスシーズンを彩る植物です。葉の縁に小さな突起があり、ややギザギザした印象です。

一方、イースターカクタスは3月〜5月頃に花を咲かせる「春の植物」として知られています。葉はより滑らかで丸みを帯びています。

これらの違いがそれぞれを見分ける際のポイントになります。

シャコバサボテンの育て方|基本的な栽培方法

シャコバサボテン

環境づくりや水やり、肥料の与え方など、育てるときの基本をしっかりと抑えておきましょう。

ここでは、毎日の管理で気をつけたいポイントを解説します。

シャコバサボテンが好む栽培環境

室内では、明るい窓辺のレースカーテン越しに光が当たる場所が最適です。

生長期に適した温度は18℃〜22℃で、花芽をつくるには15℃〜18℃が理想的です。冬は5℃を下回らないよう注意しましょう。

また、シャコバサボテンはブラジルの雲霧林が原産のため、高い湿度を好みます。

一般的なサボテンと異なり乾燥に弱いため、冬の室内では霧吹きで湿度を補うと元気に育ちます。

土づくり

水はけと通気性の良い土がおすすめです。最も手軽なのは、市販のサボテン・多肉植物用培養土を使う方法です。

自分で配合する場合は、バーミキュライト、パーライト、酸度調整済みピートモスを同じ量混ぜ合わせてください。

また、植えつけの際には緩効性肥料『マグァンプK中粒』をあらかじめ混ぜ込んでおくことをおすすめします。

水やり

春から秋の生長期(4月〜9月)は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。ただし、真夏(7月〜8月)は生育が停滞するため、水やりは控えめにします。

花芽形成期(10月〜11月)は、土が乾いてから1日〜2日待ってから、たっぷり与えます。蕾の発生を確認したら再び十分な水やりに戻します。

開花期から休眠期(12月〜3月)は乾かし気味に管理し、月に2回〜3回程度、控えめに水やりしてください。

肥料

肥料は生長期(4月〜6月)に月1回を目安に、緩効性肥料『プロミック いろいろな植物用』を与えます。

3月~6月までは、液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日与えてください。液体肥料は規定の濃度より少し薄めにすると、根を傷めにくく安心です。

ただし、梅雨明け以降は肥料を控えてください。この時期に与え続けてしまうと、花芽がつかずに新芽ばかりが伸びてしまいます。

植えかえ

シャコバサボテンは同じ鉢で長く育て続けると根が詰まり、生育や花つきが悪くなります。

そのため、1年~2年を目安に、根鉢を崩して植えかえをしましょう。

植えかえの適期は花が終わった後の3月〜4月です。古い土を落とし、傷んだ根を切り取ってから、一回り大きな鉢に植えかえましょう。

増やし方(挿し芽)

シャコバサボテンは挿し芽で簡単に増やせる植物です。適期は5月〜6月で、この時期に健康な茎を2節〜3節分切り取ります。

切り取った茎はすぐに土に挿さず、風通しの良い日陰で2日~3日乾燥させましょう。切り口が乾くことで腐敗を防げます。

その後、挿し芽用土に挿して明るい日陰で管理すると、3週間〜4週間ほどで根が出始めます。

シャコバサボテンの育て方|病気・害虫対策

シャコバサボテン

病気や害虫は、早めに異変のサインに気づいて対処することが大切です。

放置すると株が弱りやすくなりますが、原因に合わせて正しく対処すれば被害を最小限に抑えられます。

主な病気対策

シャコバサボテンは比較的病気に強い植物ですが、環境の悪化や、管理方法によって病気が発生することがあります。

根腐れ

根腐れは、もっとも注意が必要な病気です。水の与えすぎや排水の悪い土、高温多湿の環境が原因となります。

葉が黄色くなって落ちたり、株全体がぐらついたり、根が黒く変色している場合は、根腐れしているサインです。

発見したら、すぐに鉢から株を取り出し、腐った根を清潔なハサミで切り取ります。

健康な根だけを残して新しい土に植えかえ、1~2週間は水やりを控えめにして様子を見ましょう。

炭疽病(たんそびょう)

炭疽病は、高温多湿の環境や、葉が濡れたまま長時間放置されたときに発生しやすい病気です。

葉に円形の茶色から黒色の斑点が生じて、株の見た目を損ないます。

予防には、風通しを良くし、湿度を上げすぎない環境づくりが重要です。

また、水やりの際は、葉に水がかからないよう鉢の縁から与えると葉が濡れたままにならず、安心です。

主な害虫対策

シャコバサボテンには、いくつかの害虫が発生することがあります。

特に、乾燥した季節や風通しの悪い環境では注意が必要です。

カイガラムシ

カイガラムシは、茎や葉に付着する、茶色い硬い殻や白い綿状見た目をした害虫です。植物の汁液を吸って株を弱らせ、生長を阻害します。

少数であれば、歯ブラシや綿棒でこすり取ることができますが、発生が多い場合は薬剤で早めに駆除しましょう。

ハダニ

高温で乾燥した環境に発生しやすい害虫です。葉の裏に寄生して汁を吸うため、葉に細かい斑点が出たり、黄変して落葉したりする原因になります。

発生した場合は、霧吹きやシャワーで洗い流すか、専用の薬剤を使用して駆除しましょう。

シャコバサボテンの育て方|よくある栽培トラブル

蕾が落ちたり、株がひょろひょろ伸びてしまったりと、ガーデニングにトラブルはつきものです。

ここでは、シャコバサボテン栽培でよくみられるトラブルとその原因、対処法を紹介します。

蕾が落ちる原因は?

蕾が落ちてしまう最大の原因は、急激な環境の変化です。

特に、蕾がついたあとに鉢の位置を変えると、環境の違いがストレスとなり落ちやすくなります。

対策としては、10月~11月の花芽形成期には水やりを控えめにし、夜間は15℃前後を保つことがポイントです。

葉がしおれる・黒くなる原因は?

葉がしおれる原因には、水不足と根腐れの2つが考えられます。

土が乾いているのにしおれている場合は水不足、土が湿っているのにしおれている場合は根腐れの可能性があります。

また、葉が黒くなるのは低温障害や病気が原因です。冬は5℃以上を保ち、黒くなった葉は早めに取り除きましょう。

株が徒長してしまう原因は?

株がひょろひょろと間延びしてしまう主な原因は日照不足です。十分な光が当たらないと、枝が弱々しく伸びて姿が乱れてしまいます。

対策としては、春から秋の生育期は明るい窓辺や奥義の日陰で育てましょう。

また、肥料の与えすぎも原因になるため、施肥は春〜初夏に限定するのが安心です。

年々花つきが悪くなる原因は?

花が咲きにくくなる一番の原因は根詰まりです。根が鉢いっぱいに広がると養分や水分をうまく吸えなくなり、花つきが悪くなります。

この場合は、2年〜3年に一度を目安に植えかえをおこない、土を更新しましょう。

おわりに

シャコバサボテンを元気に育てるためには、季節に合わせた環境づくりと水やりや、肥料の管理が大切です。

明るい室内で風通しをよくし、冬は5℃以上を保つように心がけましょう。

今回ご紹介したコツを押さえれば、毎年きれいな花を咲かせることができます。

ぜひご家庭で挑戦して、冬を彩るシャコバサボテンの魅力を楽しんでください。

公開:2019年1月24日
更新:2021年11月12日
更新:2025年11月3日

#シャコバサボテン #観葉植物の育て方 #特集

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