ラベンダーの育て方|枯らさないためのお手入れ方法や増やし方は?
ラベンダーは爽やかな香りと可憐な花姿が魅力の人気ハーブです。
花壇や鉢植えで楽しめるだけでなく、ドライフラワーやポプリなどにも活用できるため、ガーデニング初心者からハーブ愛好家まで幅広く親しまれています。
一方で、高温多湿を苦手とするため、日本の気候では育て方に少しコツが必要です。
この記事では、ラベンダーの特長や主な系統、基本的な育て方、お手入れのポイントや増やし方についてご紹介します。
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☘50:ラベンダーの育て方|苗の選び方や植えつけ方法。日々の管理や水やり、花の収穫や剪定方法などもご紹介
ラベンダーの育て方|特長と基本情報
ラベンダーはシソ科ラベンダー属の常緑性低木で、地中海沿岸を中心に自生しています。
紫色の花が有名ですが、白やピンクなどの花を咲かせる品種もあります。爽やかな香りを持つことからハーブとしても人気が高く、観賞用だけでなくポプリやアロマ、ドライフラワーなど幅広い用途で利用されています。
主な開花時期は春から初夏ですが、品種によっては長期間花を楽しめるものもあります。
ラベンダーの香り
ラベンダーの最大の魅力は、爽やかで心地よい香りです。
古くから香料やハーブとして利用されており、ポプリや精油、サシェなどにも活用されています。
香りの強さや特長は品種によって異なり、イングリッシュラベンダーは特に香りが豊かとされています。
花を観賞するだけでなく、香りも楽しめることがラベンダーならではの魅力といえるでしょう。
ラベンダーの主な系統
ラベンダーにはさまざまな系統があり、それぞれ耐暑性や耐寒性、花の咲き方、香りの強さなどに違いがあります。
育てる地域の気候に合った系統を選ぶことで、栽培しやすくなるでしょう。ここでは代表的な系統をご紹介します。
アングスティフォリア系(イングリッシュラベンダー)
アングスティフォリア系は、イングリッシュラベンダーやコモンラベンダーとも呼ばれる代表的な系統です。
ラベンダーらしい豊かな香りが特長で、香料やポプリにもよく利用されています。開花時期は4月~6月頃です。
耐寒性に優れ、北海道などの寒冷地でも育てやすい一方で、高温多湿には弱いため、暖地では夏越し夏越しの工夫が欠かせません。
ストエカス系(フレンチラベンダー)
ストエカス系は、フレンチラベンダーとも呼ばれる系統です。
花穂の先にうさぎの耳のような苞葉をつける個性的な姿が特長で、観賞価値の高さから人気を集めています。
開花時期は4月~6月頃で、イングリッシュラベンダーよりやや早めに咲き始めます。比較的耐暑性があるため、関東以西でも育てやすい系統です。
ラバンディン系
ラバンディン系は、イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーを交配して生まれた系統です。
生育旺盛で花穂や株が大きく育ち、見ごたえがあります。開花時期は6月~7月頃です。
耐暑性と耐寒性のバランスが良く、丈夫で育てやすいため、ラベンダー栽培が初めての方にも向いています。暖地でラベンダーを育てる場合は、ラバンディン系を選ぶと育てやすいでしょう。
プテロストエカス系(レースラベンダー)
レースラベンダーとも呼ばれる系統で、葉に細かな切れ込みが入る繊細な姿が特長です。
四季咲き性を持ち、環境が合えば長期間花を楽しむことができます。
耐暑性・耐寒性はやや弱めですが、鉢植えで管理しやすく、花だけでなく美しい葉姿も観賞できます。葉の質感を楽しみたい方にも人気の系統です。
デンタータ系
デンタータ系も四季咲き性を持つラベンダーです。
葉の縁に細かな切れ込みが入り、やわらかな印象の草姿を楽しめます。
比較的耐暑性があり、暖地でも育てやすいことが特長です。香りはイングリッシュラベンダーほど強くありませんが、長期間花を楽しめるため、暖かい地域でラベンダーを育てたい方にも向いています。
ラベンダーの育て方|基本的な栽培方法
ラベンダーは寒さや乾燥に比較的強い一方で、高温多湿を苦手とする植物です。
日本の気候では蒸れによって株が弱ることもあるため、日当たりや風通し、水はけに配慮しながら育てましょう。
こちらではラベンダーの基本的な育て方をご紹介します。
ラベンダーの好む栽培環境
ラベンダーは日当たりと風通しの良い場所を好みます。
日照不足になると株が弱りやすくなり、花つきが悪くなることがあります。できるだけ日当たりの良い場所で育てましょう。
また、ラベンダーは湿気がこもる環境を苦手とします。風通しが悪い場所では蒸れて株が傷みやすくなるため、空気の流れが良い環境で管理することが大切です。
なお、暖地では夏の強い西日によって株が弱ることもあるため、午後にやや日陰になる場所で育てるのもおすすめです。
土づくり
ラベンダーは水はけの良い土を好みます。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』やハーブ用培養土を利用すると手軽です。
地植えの場合は、植えつけ前に腐葉土や完熟たい肥を混ぜ込み、土をよく耕しておきましょう。さらに、日向土やパーライトなどを加えると排水性を高めることができます。
また、ラベンダーは弱アルカリ性の土壌を好むため、日本の酸性土壌では苦土石灰を施して酸度を調整しておくと安心です。
苗選び
ラベンダーを育てる際は、葉色が良く、株元がしっかり締まった元気な苗を選びましょう。
葉が変色しているものや徒長しているものは避け、病害虫の有無も確認しておくと安心です。
また、暖地ではラバンディン系やデンタータ系、フレンチラベンダーなど比較的暑さに強い品種を選ぶと育てやすくなります。
植えつけ
ラベンダーの植えつけ適期は春または秋です。
特にラバンディン系やアングスティフォリア系(イングリッシュラベンダー)は秋植えが適しています。秋のうちに根をしっかり張らせることで、翌年の生育や夏越しがしやすくなります。
鉢植えの場合は鉢底石を敷き、水はけを良くしてから植えつけましょう。5号~6号鉢に1株を植えるのが目安です。
地植えでは過湿を防ぐため、周囲よりやや高く植える「高植え」にすると根腐れ予防につながります。
植えつけ作業は雨天を避け、晴れた日に行うと根づきやすくなるでしょう。
水やり
ラベンダーは乾燥気味の環境を好みます。
鉢植えでは、土の表面がしっかり乾いてからたっぷりと水を与えましょう。常に湿った状態が続くと根腐れの原因になります。
地植えの場合は、根づいた後は基本的に降雨に任せて問題ありません。長期間雨が降らず極端に乾燥した場合のみ補助的に水やりを行います。
また、夏場の水やりは気温が上がる前の朝に行うのがおすすめです。
肥料
ラベンダーは肥料を多く必要としない植物です。
肥料を与えすぎると株が軟弱になり、高温多湿の時期に傷みやすくなることがあります。
植えつけ時には、元肥として『マグァンプK 中粒』を土に混ぜ込んでおきましょう。
追肥には、ばらまくだけで約2~3ヵ月肥料効果が持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
追肥は春と秋を目安に行います。夏は株が弱りやすいため施肥を控え、暑さが落ち着く9月頃から再開しましょう。また、冬の休眠期は基本的に肥料を与える必要はありません。
ラベンダーの育て方|管理のポイント
ラベンダーを長く元気に育てるためには、季節に合わせた管理が欠かせません。
特に、高温多湿による蒸れを防ぐことが栽培の大切なポイントです。
花がら摘みと剪定
ラベンダーは開花後のお手入れが重要です。
咲き終わった花はそのままにせず、花茎ごと早めに切り取りましょう。種づくりに養分を使わなくなるため、株の負担を軽減できます。
また、開花後から梅雨入り前に剪定を行うことで、風通しが良くなり蒸れの予防にもつながります。
剪定の際は、花茎についている新芽を確認し、新芽の上で切り戻しましょう。枝が混みあっている部分や、株元付近の古い枝も整理しておくと、株全体に風が通りやすくなります。
栽培を始めて2年~3年ほど経ち、株が大きくなってきたら、秋から早春にかけて強剪定を行いましょう。
不要な枝を整理し、全体の形を整えていきます。古くなった枝や太くなりすぎた枝を間引くことで、新しい枝が伸びやすくなるでしょう。
仕上げは横から見てドーム状になるよう整えると、見た目も美しく仕上がります。
夏越し
ラベンダー栽培で最も注意したいのが夏越しです。
ラベンダーは乾燥には強いものの、高温多湿を苦手とします。特に梅雨から夏にかけては蒸れによって株が弱りやすくなるため注意が必要です。
鉢植えの場合は、長雨を避けられる場所へ移動すると管理しやすくなります。
また、剪定によって風通しを確保し、水の与えすぎにも気つけながら管理しましょう。
冬越し
ラベンダーは比較的耐寒性がありますが、品種によって寒さへの強さは異なります。
寒冷地では敷き藁やマルチングで根元を保護しておくと安心です。
また、耐寒性の弱いフレンチラベンダーやレースラベンダーなどは、冬の間は鉢植えで管理し、必要に応じて室内へ取り込むと良いでしょう。
室内で管理する場合も、できるだけ日当たりの良い場所に置くことが大切です。
植えかえ
鉢植えのラベンダーは、生長とともに根が鉢いっぱいに広がるため、定期的に植えかえを行いましょう。
鉢底から根が見えてきたり、水はけが悪くなったりした場合は、根詰まりを起こしているサインです。
適期は春または秋です。一回り大きな鉢を用意し、新しい用土で植え直します。
ラベンダーは根を傷めると生育が悪くなりやすいため、根鉢はなるべく崩さず優しく扱いましょう。傷んだ根があれば取り除いておきます。
作業後はすぐに強い日差しへ当てず、数日間は半日陰で管理すると株への負担を軽減できます。
ラベンダーの育て方|増やし方
株が古くなると枝が木質化し、新芽が出にくくなることがあります。長く楽しむためにも、挿し木で株を更新しておくと良いでしょう。
挿し木
挿し木の適期は春または秋です。
花のついていない元気な枝の先端を10cmほど切り取り、下葉を取り除いて挿し穂を作ります。切り口を水に浸し、1時間ほど吸水させてから作業を始めましょう。
その後、清潔な挿し木用土に穴をあけ、挿し穂を挿します。雑菌の侵入を防ぐため、新しい用土を使用することが大切です。
挿し終えたら、直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。土が乾かないよう適度に水を与えながら育てましょう。
順調に発根したら鉢や花壇へ植えつけることができます。その後は通常の苗と同様に管理して育てていきます。
種まき
ラベンダーは種から育てることもできます。
種まきの適期は春または秋です。発芽まで時間がかかることがあるため、土を乾燥させないよう管理しましょう。
ただし、開花までに時間がかかるほか、品種によっては親株と同じ特長が現れない場合もあります。手軽に増やしたい場合は、挿し木での増殖がおすすめです。
ラベンダーの育て方|病害虫対策
ラベンダーは比較的病害虫に強い植物ですが、高温多湿の環境では生育が悪くなり、病気や害虫が発生することがあります。
日当たりと風通しを確保し、蒸れを防ぎながら管理することが予防の基本です。
病気
ラベンダーは過湿によって株が弱ると、根腐れや灰色かび病などが発生することがあります。
根腐れは、水の与えすぎや排水性の悪い土が原因で起こりやすく、株全体が弱って枯れてしまうこともあります。
また、梅雨時期など湿度が高い環境では灰色かび病が発生することがあります。花や葉にカビが生えたような症状が見られた場合は、早めに取り除き、風通しを改善しましょう。
病気の予防には、水はけの良い土で育てることや、定期的な剪定で株の内部まで風が通るように管理することが大切です。
害虫
春から秋にかけて、アブラムシやハダニが発生することがあります。
アブラムシは新芽や花芽に集まり、植物の汁を吸って生育を妨げます。見つけたら早めに取り除くか、薬剤を使用して防除しましょう。
ハダニは乾燥した環境で発生しやすく、葉の色が悪くなる原因になります。予防のためには、葉の状態をこまめに確認し、葉裏にも注意して管理することが大切です。
おわりに
ラベンダーは爽やかな香りと可憐な花を楽しめる人気のハーブです。
系統によって耐暑性や耐寒性が異なるため、お住まいの地域に合った品種を選ぶことが上手に育てるポイントです。
日当たりと風通しの良い環境を整え、剪定や夏越しなどのお手入れを行いながら、ラベンダーならではの香りと花を長く楽しんでみてください。
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公開日:2022年8月12日
更新日:2026年6月7日
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