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カランコエの育て方とは?剪定や植えかえの時期や方法についてご紹介!

カランコエの育て方とは?剪定や植えかえの時期や方法についてご紹介!

カランコエは、鮮やかな花色と豊富な種類が魅力の鉢花です。冬から春にかけて咲く花がベランダや室内を明るく彩ってくれます。

園芸初心者でも気軽に育てやすく、他の植物との寄せ植えにも適しているため人気があります。

本記事では、カランコエの基本的な育て方を中心に、植えかえや剪定のコツ、病害虫対策について解説します。多肉植物や、鉢花に興味のある方はぜひ参考にしてください。

目次

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘78:カランコエの育て方|花を咲かせるコツは?水やりなどの日々の管理、冬越しの方法などご紹介

カランコエとは

カランコエはベンケイソウ科リュウキュウベンケイ属(カランコエ属)の多年草です。原産地は主に、南アフリカ・東アフリカ・東南アジアといわれています。

カランコエの葉は短い毛で覆われているのが特徴で、ギザギザしたものや丸くツヤがあるもの、紅葉するものなど種類が豊富です。

カランコエの仲間を含めると、世界各地に100以上もの種類があるといわれています。一般的に広く流通しているのはブロスフェルディアナ種から改良された品種で、多くの方が栽培しています。

開花時期は1月~5月の間で、花の色はピンクやオレンジ、赤など色鮮やかなものが多く見られます。また、花の形も一重咲き・八重咲き・釣鐘型と種類がたくさんあります。

カランコエの主な品種

カランコエ

カランコエにはさまざまな品種が存在し、花の色や形、葉の形状など多彩なバリエーションがあります。

最近では華やかな八重咲きタイプも多く出回るようになりました。ここでは、カランコエの主な品種をご紹介します。

カランコエ・ブロスフェルディアナ・グループ

マダガスカル原産の自生種を改良して作られたカランコエで、多様な花色を楽しめます。

近年では豪華な印象の八重咲き品種も増えてきましたが、基本は小型の矮性品種が中心となります。

カランコエ・ウェンディ

オランダの大学で開発された品種で、作出者にちなんで「カルパー・ウェンディ」という名がつけられました。

コンパクトな姿と花つきの良さ、釣鐘のような下向きの花姿が印象的で、挿し木によって手軽に増やせます。

クイーンローズ・クララ

バラ咲きカランコエの一種で、八重咲きの品種です。ブーケのように密集して咲くため、カラフルな色の変化が楽しめます。

一つの花が1ヵ月以上咲き続けるため、長く楽しむことができます。

セイロンベンケイ(カランコエ・ピナータ)

別名マザーリーフやハカラメ(葉から芽)とも呼ばれています。葉の縁に子株ができるという珍しい特徴があり、挿し木で簡単に数を増やすことができます。

カランコエの育てる場所

カランコエ

カランコエはどんな環境で育てるのがいいのでしょうか。ここでは、カランコエの最適な栽培環境と季節に応じた置き場所のポイントをご紹介します。

カランコエの栽培環境

カランコエは日当たりと風通しがよい場所を好みます。日光を好みますが、真夏の直射日光が当たると葉焼けを起こす可能性もあるため、明るい日陰に移動させる必要があります。

ただし、日光に当たる時間が少なすぎると葉が薄くなったり、間延びしてしまったりする原因となるため、適度に日に当ててあげましょう。

カランコエは耐寒性が低い植物です。気温が5℃以下になったときは室内に取り込んで育てましょう。

日が出ている昼間はできるだけ屋外や日の当たる室内に置きます。気温が下がる夜は窓の近くに置かず、冷気の届かない暖かい場所へ移動させましょう。

気温が0℃になったときは、鉢内の温度が下がらないように水やりもやめます。

土は、水はけの良いものを使ってください。多肉植物やサボテン専門店で取り扱っている専用の土や、市販の多肉植物の土で問題ありません。

ご自身で土をオリジナルブレンドするのもいいでしょう。赤玉土(小粒)5に対し、腐葉土を3、ピートモス(酸度調整済み)を2ブレンドした配合土は水はけが良くなります。

また、元肥としてリンサンが含まれている肥料を土に混ぜるとカランコエの花を長く楽しめるでしょう。

おすすめは肥料期間が約1年間持続する緩効性肥料『マグァンプK中粒』です。土に混ぜ込んで施しましょう。

季節ごとの適切な置き場所

春と秋にカランコエを育てる場所

カランコエは春、秋には日当たりの良い場所で育てます。ただし、強い直射日光を浴びると葉焼けを起こすことがあるため気をつけましょう。

また、カランコエは高温多湿が苦手なため、雨に濡れない風通しが良いところが最適です。空気がこもりやすい場所で育てると、蒸れて腐ってしまうため注意が必要です。

夏にカランコエを育てる場所

真夏は直射日光や西日などの強い日差しを避けて、明るい日陰で育てるといいでしょう。蒸れやすくなる時期でもあるため、風通しの良い場所に置けない場合は扇風機やサーキューレータなどを利用して、風通しの良い場所を作ってあげるのがおすすめです。

冬にカランコエを育てる場所

カランコエは寒さに弱いため、気温が10℃以下になったら室内に移動して育てましょう。気温が5℃以下になると休眠期に入るため、5℃以下にならないように注意してください。

気温の低い場所ではつぼみがつきにくくなり、花が咲かない可能性があります。カランコエは、日の長さが短くなると花芽をつける短日植物です。夜も長い時間電気が当たる場所で育てると、カランコエ自身がまだ日が長いと判断して、花が咲くのが遅くなることもあります。

室内で育てる際は、夜はできるだけ蛍光灯の光が当たらないところに置いておくといいでしょう。

室内と屋外での育て方の違い

カランコエ

カランコエ栽培では、何よりも日光の確保が大切です。室内で育てる場合、窓際などの光が十分に入る場所へ置きましょう。

ただし、夜は窓際の温度が外気に近づくので、暖かい場所に移動させたり、窓に断熱シートを貼ったりして防寒対策をします。

また、暖房の風が直接当たる位置も避けるべきでしょう。

屋外で育てる場合は、季節に応じた環境調整が必要で、雨よけと風通しの確保が重要になります。

雨に濡れ続けると根腐れしやすくなるので、軒下や雨よけのある場所で育てるのがおすすめ。寒い時期は早めに室内に入れてあげてください。

カランコエの植えつけ・植えかえ方法

カランコエ

カランコエの植えかえ時期は5月から6月、または9月です。1~2年に1回の頻度で植えかえを行います。

根が生長しすぎて水はけが悪い場合は、その都度、植えかえをしましょう。表土や底鉢から根が見えてしまっている、水を与えてもすぐに土に水が染みこまない、鉢の大きさよりもカランコエが伸びすぎてしまっているときが目安です。

植えかえに必要なもの

  • 一回り大きな鉢植え
  • 多肉植物用の土
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • 小型のスコップ

カランコエ植えかえの手順

  1. 事前の準備として、カランコエの水やりを控えて土を乾燥させ、鉢から抜きやすいようにします。
  2. 作業する場所が汚れないようにビニールシートか新聞紙を敷いて、その上で作業します。
  3. 土が乾燥したら一回り大きい新しい鉢を用意し、そこに鉢底ネットと鉢底石を敷き詰め、土を鉢の8割くらいまで入れます。
  4. 植えつけの際は、元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。
  5. 元の鉢からカランコエの株を抜き出し、根についた土を軽く落とします。このとき、根が傷んでいれば、消毒した清潔なハサミでカットします。
  6. 土を入れた新しい鉢の中心にカランコエの根を広げるように入れて、隙間に土をかぶせます。割り箸などを使い、土が隙間なく入るようにしてください。鉢の縁から下2センチくらいの位置まで土を入れます。
  7. 植えつけが終わったら根の活着促進のため植物用活力液『リキダス』を1,000倍に希釈してたっぷりと与えます。
  8. 半日ほど日陰において管理します。

カランコエの水やり

カランコエ

カランコエの水やりのタイミングは季節ごとに異なります。ここからは季節ごとに水やりの方法について紹介します。

カランコエの春・秋の水やり

カランコエは葉に水を蓄える性質があり、乾燥には強い植物です。4月から9月の間は土が乾ききってから水を与えます。

鉢底から水が流れ出るまで、たっぷり水をあげましょう。葉や花には水がかからないようにし、株の根元や土に水を与えるのがコツです。

ただし、カランコエは根が細く、水を吸う力が弱めです。水やりの頻度が多すぎると過湿により根腐れを起こしてしまうため注意が必要です。

カランコエの夏の水やり

夏の水やりは、基本的に春や秋と同じですが、真夏の時期は気温が低い朝か夕方に水を与えるといいでしょう。

気温が高くなる時間に水を与えてしまうと鉢の中の湿度が上がり、腐る可能性があるためです。

カランコエの冬の水やり

カランコエの休眠期である冬は、少し乾燥気味に育てます。気温が15℃以下になったら、少しずつ水やりの頻度を少なくします。

気温が10℃以下になったら、土が乾いてから4、5日後に水やりをしましょう。気温が5℃以下になるか、12月から4月になったら、完全に水やりをやめるのもおすすめです。

また、室内でカランコエを育てる場合は暖房などで乾燥しやすいため、霧吹きを葉に吹きかける「葉水」をすると、葉が元気になりハリのある姿を楽しめます。

カランコエの肥料

カランコエ

カランコエの花を長く楽しみたい方は、リンサンが多く含まれている肥料を与えるのがおすすめです。

春と秋に追肥として1週間~10日に1回程度の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』を与えます。

真夏は過湿により根腐れを起こしやすいため肥料は控えます。カランコエの休眠期にあたる冬も株が生長しないため、肥料を与える必要はありません。

植えかえ時にも元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。

カランコエ の剪定方法

カランコエ

カランコエの生長には、剪定の作業がとても重要です。カランコエを長く育てていると茎や葉が茂り、花のつきが悪くなってしまうため、1年に1度くらいの頻度で「切り戻し」をします。

切り戻しは、伸びすぎた茎などを短くカットし、カランコエの茎や葉を整えるための剪定方法です。

植えかえと同じように、 5月~6月、または9月の開花が終わった後に根元から10センチくらいを残して茎を切ります。

伸びた茎をカットするため不安に思うかもしれませんが、1ヵ月ほどで、また新しい芽が出てくるため心配する必要はありません。

また、切り戻しは間延びしてしまったときにも有効です。カランコエの茎を1度カットして、また日光を当てると太くどっしりと育つようになります。

カランコエ の増やし方

カランコエ

カランコエは、「株分け」「葉挿し」「挿し木」で増やせます。剪定が必要なため、挿し木で増やす方法がオーソドックスでおすすめです。

カランコエの株分け

カランコエが大きく生長し子株がついたら、株分けをして株を増やせます。ハサミでカットして子株を外し、外した子株は雑菌などが入らないように切り口を乾燥させます。

カットした子株はすぐには植えずに、1~2週間乾燥させましょう。しっかり乾燥させたら、新しい清潔な土に植えつけます。

水やりは根が安定するのを待ってから、10日後を目安に与え始めます。

カランコエの葉挿し

カランコエの落ちた葉を使うか、葉がなければ茎から葉を優しく取ります。葉を取るときは、葉の根元から取るようにしてください。

途中で葉が切れているものは避けましょう。準備した葉を根元が少し土に埋まるくらいのところに置きます。3、4日後から水を与え始めましょう。

カランコエの挿し木

挿し木は、切り落とした枝や茎を発根させる方法のことです。初心者でも比較的簡単にカランコエの株を増やせます。

カランコエは剪定で茎を切り落とすため、この方法で増やす方が少なくありません。

挿し木の手順

  1. カランコエの根元から5~10㎝くらいのところで、葉を4枚残して切り取ります。このとき、切断面は斜め切りにしてください。
  2. カットしたら、切断面を1~2時間、水に浸けておきます。
  3. 新しい鉢を準備し、鉢に挿し木用の培養土を入れます。土に植え穴を開けて挿し木を挿します。
    このとき、土に挿す部分の葉はカットしてください。カットしないと葉が土の中で腐ってしまう可能性があるためです。
  4. 挿し木を土に挿したら、上から土をかぶせます。挿し木が安定したら、たっぷりと水を与えて風通しのよい日陰に置いて育てます。

カランコエは頻繁に肥料を与える必要はなく、清潔な用土を準備しておくことがポイントです。

土の乾燥に気をつけて育てれば、1ヵ月くらいで芽や根が出てきます。

半年後には根がしっかり生長するため、一回り大きな鉢に植えかえるといいでしょう。

カランコエ の病害虫

カランコエがかかりやすい病気や害虫について知り、対策しておきましょう。

ここでは、カランコエで生じやすい病害虫についてご紹介します。

カランコエがかかりやすい病気

灰色カビ病

カランコエの枯れた葉や花をそのままにしておくと、そこから灰色カビ病が発生することがあります。

灰色カビ病は11月から5月の低温多湿な時期に発生しやすい病気です。カランコエを加湿器のそばに置かず、枯れた花や葉はこまめに取り除き、きれいな状態を保つことが大切です。

うどんこ病

うどんこ病は、葉の表面に白いカビが生える病気のことです。葉の白いカビがうどん粉をまぶしたように見えることから名付けられました。

うどんこ病は乾燥した時期に発生しやすく、春と秋に風通しが悪い環境でも発生しやすくなります。放置すると植物を弱らせてしまうため、早めに対処しましょう。

風通しが悪いとうどんこ病にかかりやすくなるため、蒸れにくい場所に置いたり、定期的に剪定をしたりといった工夫が必要です。

早期発見・早期対策のために、こまめに葉を確認することも大切です。

斑点病

「斑点病」は、主に葉に丸い小さな褐色の斑点が発生する病気です。少しずつ斑点の場所が拡大し、症状としては生育不良や落葉が見受けられます。

斑点病は雨風で飛散しやすいため、梅雨や秋雨など雨が多い時期によく発症します。湿った土壌や風通しの悪いところで育てていると、斑点病の発症率が高くなるため注意が必要です。

斑点病を発症した茎葉を見つけたら、こまめに取り除いてください。密植を避けて風通しや排水性をよくします。

カランコエ栽培で肥料はあまり必要ありませんが、場合によっては肥料が切れているときに斑点病を発症しやすくなります。

肥料が切れる前に、適量をカランコエに与えるようにしましょう。

斑点病が毎年発生する、大量発生してしまったときは薬剤を使用して駆除する必要があります。

カランコエに付きやすい害虫

カランコエに付きやすい害虫は、「カイガラムシ」や「アブラムシ」、「ハダニ」、「ヨトウムシ」です。

他にも、「カタツムリ」「カメムシ」「ナメクジ」なども付くことがあります。カランコエの花芽や新芽など、柔らかいところは付きやすいため注意が必要です。

カイガラムシ

カイガラムシは3月から11月に多く発生する害虫です。風通しが悪く、蒸れた状態にある植物によく発生します。

カイガラムシがつくと葉の樹液が吸われて、株が弱ってしまいます。生育も悪くなり、最悪の場合は株が衰えて枯れてしまうことも。

対策は、カランコエを蒸れないようにすることです。万が一カイガラムシを発見したときは、すぐにこすり落としましょう。

アブラムシ

アブラムシは通年を通して発生しますが、特に3月から5月にかけて多く発生します。

新芽やつぼみ、若い葉にくっついて吸汁し、株を弱らせるやっかいな虫です。見つけたらすぐに園芸用殺虫剤などで駆除しましょう。

アブラムシの排泄物は、すす病の菌を寄せ付ける特徴があります。すす病になると葉や花が黒ずんだり、斑点ができたりします。

発症してしまったら、その部分を切り取り、病気の拡大を防ぐしかありません。アブラムシを駆除すること自体がすす病の予防にもなるため、カランコエにアブラムシがついていないか定期的に確認しましょう。

アブラムシを見つけたらアブラムシ退治と肥料やりが同時にできる『ハイポネックス原液殺虫剤入り』を活用することがおすすめです。

ハダニ

ハダニは気温の高いところや、乾燥している場所によく発生します。春や暖かい時期に発生しやすく、植物の葉から栄養を吸収して株を弱らせます。

弱った植物はハダニがくっつきやすく、被害も大きくなりやすい特徴があります。ハダニの数が増えて被害が広がると葉緑素が減り、光合成ができなくなって植物自体が枯れてしまいます。

ハダニは水に弱いため、霧吹きでカランコエの葉に水をかけるといいでしょう。

ハダニが大量発生してしまったときは、農薬が有効です。ハダニはとても繁殖力が強い害虫のため、大量発生してしまったら薬を使うしかありません。

園芸店やホームセンターなどで買える殺ダニ剤などを使って、駆除してください。

ヨトウムシ

ヨトウムシはガの幼虫で、植物の葉を食べて穴だらけにします。ヨトウムシは夜盗虫とも呼ばれています。

夜に出てきて活動するため、その名がつけられました。昼間は株の中に隠れていて、夜に出てきて葉を食い散らかします。

若いヨトウムシは黄緑色ですが、生長したら褐色、黒褐色になり、サイズも4㎝~5㎝になります。

ヨトウムシは大きいためカランコエに付くと葉をたくさん食べ、放置すると被害は大きくなります。

虫の姿が見当たらないのに、カランコエの葉が食べられているときはヨトウムシが潜んでいる可能性が高いため、夜に探してみてください。

4月から5月、8月から10月にかけては、ヨトウムシの孵化した成虫に注意が必要です。

カランコエを地植えする際や外に置いて育てる際は、ヨトウムシが飛来して産卵しないようにネットをかけるなどしてガードするといいでしょう。

もし、ヨトウムシがカランコエについてしまっても、孵化する前に駆除できれば葉が食べられる心配はありません。

葉の裏に卵を産みつけるため、葉裏もチェックし卵がないかを見てください。

カランコエの花をきれいに咲かせる方法

カランコエはきれいな花を咲かせる人気の植物ですが、場合によっては花がきれいに咲かないことがあります。

ここからはカランコエの花をきれいに咲かせるコツなどをお伝えします。

カランコエの花が咲かない原因

低温(10℃~15℃)になることで花が咲く性質があります。

寒さに弱いため、冬は室内で育てることが多くなりますが、室内ではカランコエの花が咲く条件を満たさないケースが多くなってしまいます。

カランコエは5℃までの寒さなら耐えられますが、10℃以下になると生長が緩やかになってしまうため、花芽も形成されず、花が咲かなくなります。

どうやって花を咲かせるの?

カランコエの花を咲かせたい場合、「短日処理」をしてみましょう。カランコエは短日植物です。

室内で育てていても、外のような日照条件の環境を体験させることで開花を促します。

冬は室内に入れると、どうしても長く電灯の光に当たってしまいます。カランコエにダンボールをかぶせて暗闇を作り、日に当たらない時間を長くしてみましょう。

光が当たるのを12時間以下に抑えるのが目安です。

ダンボールに入れた後は、また日光に10時間ほど当てて、時間が来たら再びダンボールに入れて暗闇にします。

短日処理を1ヵ月ほど繰り返せば、花が咲くようになるでしょう。カランコエが開花しないと悩んでいる方は、1度この方法を試してみてください。

花を楽しんだ後はどうする?

花が咲き終わったら、花がらを摘んでカランコエに体力を使わせないようにしましょう。カランコエは開花時期を迎えると少しずつバラバラと花を咲かせます。

そのため、咲いたばかりの新しい花と、咲き終わって枯れた花が混合しています。

枯れた花をそのままにすると種子の形成にエネルギーを使ってしまうため、次の花が咲かなくなったり、株全体が弱ったりする可能性があります。

カランコエの花が咲き終わったら花がらごと根元からもぎ取るか、もしくは清潔なハサミで切って取り除きましょう。

カランコエを使った寄せ植えのコツ

カランコエ

カランコエは多肉質の特徴と華やかな花姿を併せ持つ魅力的な植物です。適切な組み合わせと容器選びで、その魅力をさらに引き立てる寄せ植えを作りましょう。

相性のよい多肉植物との組み合わせ

生育環境が似ている多肉植物との組み合わせがおすすめです。たとえば、低く這うように広がるセダムはカランコエと相性のいい植物。

縦に伸びる傾向のあるカランコエと組み合わせることで、立体的な印象の寄せ植えになります。

セダムにはさまざまな種類があり、葉色や形状も多様なので、カランコエの種類に合わせて選ぶとバランスのいい仕上がりになるでしょう。

「朧月」などのグラプトペタラムも、カランコエと寄せ植えされることの多い植物です。葉の形状や色味の対比が美しく、同じような栽培条件を好むため、一緒に育てやすいのが魅力。

その青みがかった葉色と、カランコエの緑や赤みを帯びた葉色のコントラストが、見る人の目を引く寄せ植えになります。

これらの植物はいずれも日当たりを好み、乾燥に強い特性を持っているので、カランコエと同じような環境で育てられます。

管理も比較的簡単で、初心者でも失敗しにくい組み合わせといえるでしょう。

季節に合わせた組み合わせ例

春から初夏の組み合わせ

春から初夏にかけては、ガーベラと組み合わせてみましょう。ガーベラは花色のバリエーションが豊富で、カランコエの花色に合わせて選ぶと統一感が生まれます。

たとえば、ピンク系のカランコエに同じくピンク系のガーベラを合わせると、華やかで春らしい印象の寄せ植えになります。

また、春に咲くビオラやパンジーとの組み合わせも素敵です。

たとえば、背の低いビオラを前面に、カランコエを中心に配置すると、バランスの良い寄せ植えになります。

夏の組み合わせ

夏場はベゴニアやサルビアなど、暑さに強い花との組み合わせがおすすめです。

赤やオレンジなど鮮やかな色のサルビアと、同系色のカランコエを組み合わせると、夏らしい情熱的な印象の寄せ植えになります。

また、ポーチュラカやアメジストセージなど、乾燥に強い植物と合わせてもいいでしょう。

カランコエ同様に水やりの頻度が少なくても育つため、夏の忙しい時期も管理がしやすい植物です。

秋から冬の組み合わせ

秋から冬はカランコエがもっとも美しく咲く季節です。この時期はシクラメンなどとの組み合わせも考えられますが、シクラメンは酸性土壌を好むため、別々に植えるか、それぞれの好む土壌環境を考慮する必要があります。

実践しやすい工夫としては、鉢の中に小さなポットを埋め込み、その中にシクラメンを植えてみてください。

こうすることで、それぞれの植物に適した土壌環境を整えつつ、見た目は一体感のある寄せ植えに仕上がります。

寄せ植えの仕方

寄せ植えは奇数株で構成するのがコツです。初めての場合は3種類の植物から始め、不等辺三角形に配置するとバランスが取りやすいでしょう。

また、植え込みは鉢底石を敷き、その上に培養土を入れます。中心にカランコエを配置し、周囲に他の植物を添えていきます。

容器選びのポイント

カランコエの寄せ植えには、排水性に優れた容器が適しています。

たとえば、素焼き鉢は通気性と排水性に優れ、カランコエの栽培に最適です。軽さや割れにくさを重視するなら、プラスチック製のコンテナを使っても構いません。

また、木製の小物や古い雑貨などユニークな容器を使うのもおすすめです。カランコエの美しさを引き立てる容器選びで、オリジナリティあふれる寄せ植えを作ってみましょう。

カランコエのよくある栽培トラブルと対処法

カランコエ

ここでは、カランコエの栽培に関するよくあるトラブルと解決策をご紹介します。日光不足で生じるトラブルが多く見られるため、育てる際は意識してみましょう。

徒長してしまう原因と対策

徒長は主に日光不足で発生します。茎が細く伸びて不格好になってしまった場合、明るい場所に移動させましょう。

4〜10月は屋外の日当たりよい場所、11〜3月は室内の明るい場所で管理すると、バランスのよい生長が期待できます。

徒長した株は思い切って剪定するのがおすすめ。切った枝は挿し木にして新しい株を育てられるので無駄になりません。

葉が黄色くなる・落葉する原因

葉の黄変や落葉は、水のやりすぎや日光不足が主な原因です。水のやりすぎは根腐れを引き起こし、葉の変色につながります。

水やりは土が完全に乾いてからたっぷり与えるのがコツです。冬場は特に控えめにして、鉢底から流れ出た水はすぐに捨てましょう。

日光不足も葉の黄変を招くので、明るい環境を心がけてください。ただし、夏の強い直射日光は葉焼けの原因になるため注意が必要です。

花が咲かない、花色が悪い場合の対処法

カランコエは短日植物で、日が短くなると花芽をつける特性があります。そのため、開花を促すには十分な日光と適切な短日処理が欠かせません。

季節によりますが、夕方5時から翌朝9時頃まで暗い環境を作り、日中は光に当てる方法を約1ヵ月続けると花芽がつき始めるでしょう。

花色が悪い場合は光不足や栄養不足が考えられます。屋外栽培で花色が濃くなる傾向があるため、適温期は外気に触れさせてください。

また、生育期に液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回程度与えると、花つきが改善します。

まとめ

カランコエは一鉢あるだけで部屋を彩る華やかな植物です。一見繊細に見えますが、適切な日当たりと水やりを守れば、初心者でも十分に育成できます。

屋内では窓際に置いて光を十分に確保、屋外は季節に合わせた環境調整が鍵となります。特に冬の寂しい季節には、短日処理を行うことで美しい花を咲かせるでしょう。

寄せ植えにも最適で、セダムなどと組み合わせるとバランスの良い仕上がりになります。

ぜひお気に入りの品種を見つけて、四季折々のカランコエの表情を楽しんでみてください。

#カランコエ #草花の育て方 #特集

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