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シレネの育て方|種まきや冬越し、花が咲かない原因も紹介

シレネの育て方|種まきや冬越し、花が咲かない原因も紹介

ふんわりと可憐な花姿で、庭や鉢植えをやさしく彩ってくれるシレネ。

品種が豊富で、姿や色もバリエーションに富んでいるため、環境に合わせて選びやすく、初心者でも育てやすい植物として人気です。

この記事では、シレネの魅力や特長について紹介するとともに、育て方のポイントや注意点についても詳しく解説します。

本記事を参考にして、シレネの栽培に挑戦してみましょう。きっと愛らしい花々が、日々の生活の癒しとなります。

  • シレネ

    シレネ
    学名 Silene
    科名 ナデシコ科
    原産地 北半球、南アメリカ、南アフリカ
    分類 一年草、多年草、低木
    耐寒性 強い
    耐暑性 やや弱い

    栽培カレンダー

    1月
    2月
    3月
    4月
    5月
    6月
    7月
    8月
    9月
    10月
    11月
    12月
    開花時期
    植えつけ・植えかえ
    施肥
    剪定
    さし木

シレネの育て方|基本情報

シレネは多くの種が北半球に生息しているナデシコ科シレネ属の植物で、一年草や多年草、低木などさまざまなタイプがあります。

品種ごとに生育環境や特徴が異なり、そのバリエーションの豊かさが魅力です。世界中に300種以上あるといわれており、花姿も八重咲きや一重咲きなどさまざまです。

また、両性花や雌雄異株など性質の違いも見られます。

乾燥に強い品種が多い一方で、夏の暑さにはやや弱いため夏越しの工夫が生育を楽しむポイントです。

代表的な品種には、釣鐘状の可愛らしい花が楽しめる「シレネ・ユニフローラ」や、
シルバーグリーンの葉と八重咲きの白い花が美しい「シレネ・スワンレイク」、丈夫で切り花としても利用できる「シレネ・ブルガリス」などがあります。

シレネの育て方|基本的な栽培方法

シレネは品種によって育て方の難易度が異なりますが、初心者でも育てやすいものがほとんどです。

ここではシレネの育て方について、日当たりや温度、水やり、肥料など項目ごとに詳しく解説していきます。

注意すべきポイントやコツについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

栽培に適した環境

シレネは日当たりと風通しの良い場所で育てます。やや乾燥したやせ地でも育つため、湿気が多いジメジメした場所は蒸れて枯れやすくなるため避けましょう。

特に、高温多湿な環境が苦手なので、夏場は半日陰になる場所で育てましょう。

鉢植えの場合は、気温が高くなる前に風通しの良い涼しい場所へと移動してください。

シレネの生育に適しているのは15~25℃です。耐寒性に強く、0℃~5℃程度の気温なら問題なく冬越し可能ですが、寒冷地では冬の間は屋内へ取り込むと安全です。

また、風が強すぎる場所では茎が折れやすくなることがあるため注意してください。

最適な用土

シレネは、水はけのよい弱アルカリ性の土を好みます。赤玉土(中粒)5に腐葉土3、酸度調整済みピートモス2を配合した土などを使うと良いでしょう。

配合土1リットル当たりに苦土石灰2gを施して、土のpHを調整してください。

また、元肥としてリンサン分が多い緩効性肥料『マグァンプK中粒』を適量混ぜておくとよいでしょう。

種まきと種の採取方法

シレネは9月~10月に、ポットやセルトレイなどに種まきをします。

種は好光性で発芽には日光を必要とするため、種まき後に土を被せる必要はありません。そのまま優しく水やりをしましょう。

種まきをしたあと10日程度たっても発芽しない場合は、まき直しをしてください。

発芽までは日陰で管理し、発芽後から徐々に日光に当てます。土の表面が乾かないよう、定期的に水やりをしてください。

シレネはこぼれ種からも発芽するほど生命力が高いため、まきすぎないように気をつけてください。

花が枯れてふくらんだ部分が茶色く乾いたら、種を採取できるサインです。

花期の終わり頃の初夏に採取すると翌年花つきが安定しやすいのでおすすめです。

苗の選び方

シレネの苗を選ぶ際は、株元が蒸れて枯れてしまっているものや葉に傷がついているものは避けましょう。

全体的にふんわりとまとまり、生命力に溢れているものがおすすめです。

また、茎が太くしっかりとしている苗は、根がよく張っている可能性が高く、茎がヒョロヒョロとした苗は、栄養不足や日照不足の可能性があります。

ポットの底から根が少し出ている苗のほうが、植えつけに適しているでしょう。

植えつけ方法

シレネの植えつけは、3~5月の春か、9~10月の秋に行います。

地植えの場合は、事前に腐葉土や軽石、砂などを混ぜ込み、水はけのよい環境を準備してから植えつけましょう。

鉢植えの場合、鉢底石を敷くなどして、過湿を避けましょう。周囲よりも20㎝程度高い場所に植えつけすることで株元の風通しが良くなります。

水やり

シレネは土が乾いたら、株元にたっぷり水やりをします。水を与えすぎて過湿状態になると根腐れの原因となるため注意してください。

水やりの際は、葉や花に直接水がかからないように気をつけてください。水やりは、月に数回程度が目安です。

地植えで育てる場合は、基本的に自然の降水で十分育ちます。乾燥気味の状態を好む植物のため、特別な水やりは必要ありません。

肥料

シレネは比較的痩せた土壌でも元気に育つため、肥料を多く与える必要はありません。

地植えの場合、肥料は必要ありませんが、鉢植えの場合は、元肥として長期間効く緩効性肥料『マグァンプK中粒』を与えます。

生育期である春には、追肥として『ハイポネックス原液』を1週間~10日に一回程度与えましょう。

夏の高温期に肥料が残っていると株に負担がかかってしまうため、与えすぎには注意してください。

花がら摘み

シレネは次々と花を咲かせる性質があるため、花がら摘みを行うことで株を健康に保ち、より長く花を楽しむことができます。

5~8月の開花期に、花が七分咲き程度になったタイミングで行いましょう。

花茎の根元から切り取り、枯れた葉や茎も同時に摘み取ります。風通しがよくなるだけでなく病害虫の予防にもつながります。

花がらを放置してしまうと、種がこぼれて株が乱れやすくなるため注意してください。

剪定・切り戻し

背が高くなる品種の場合、花後に切り戻しをすることで、株が蒸れるのを防ぎます。

成長があまり早くない品種は、強く刈り込みすぎると株の回復に時間がかかってしまいます。

そのため、伸びすぎた部分や混み合った部分をカットする程度で十分です。

切り戻しと同時に、枯葉や茎をこまめに取り除くことを忘れないでください。枯葉をそのまま放置していると、病気の原因になってしまいます。

夏越し・冬越しのポイント

高温多湿を苦手とする植物のため、夏場は半日陰の涼しい場所で管理しましょう。

また、梅雨時期など長く雨が降るシーズンには、軒下や屋根の下などの雨が当たらない場所に移動してください。

シレネは気温が0~5℃程度ある場所であれば、冬場でも屋外で育てられます。冬越しをさせる場合は根が凍結しないように保護しましょう。

また、霜に当たらないように防寒用のネットを被せることもポイントです。

シレネの育て方|シレネの増やし方

シレネはさし芽、もしくは株分けで増やすことができ、適切な時期に行うことで健康な株を効率よく増やせます。さし芽の場合は春、株分けの場合は春か秋に行いましょう。

ここからは、それぞれの手順について解説していきます。

さし芽

株元から伸びている健康な茎を、10㎝ほどの長さに切り取りましょう。このとき、切り口を斜めにするのがポイントです。

上の葉を2枚~3枚だけ残し、下の葉はすべて取り除いてください。

土に挿す前に発根促進剤を薄めた液に、切り取った枝を2~3時間つけておくと発根がスムーズになります。

水はけの良いさし芽用の土に、2節~3節が埋まるように枝を挿したら、明るい日陰で管理してください。

土が乾いたら控えめに水やりを行い、過湿を避けましょう。順調に育てば、各節から新芽と新根が出てきます。

株分け

株分けは、株が十分に大きくなってから行いましょう。大きく育った株を掘り起こし、根鉢を崩さないよう注意しながら2株~3株に分けて植えつけます。

株分け直後は、日陰で管理し、株に負担をかけないようにしましょう。根が安定してきたら、日当たりのよい場所に移動して管理します。

新しい葉や根が出てこない場合は、日陰で休ませる期間を長くしてしばらく様子をみてください。

植えかえ

シレネの植えかえの適期は3月~5月もしくは9月~10月です。植えかえは株に少なからずダメージを与えるため、必ず適期に行いましょう。

ふるい鉢よりも一回り大きな鉢に植えつけると株がゆったり成長します。

傷みや、古くなっている根は取り除いて、整理したら新しい土に植えつけましょう。様子を見ながら適宜水やりをすれば植えかえは完了です。

多年草の品種を育てている場合は、2年~3年に一度植えかえを兼ねて株分けしてください。放置しておくと株が古くなり、立ち枯れの原因になってしまいます。

シレネの育て方|シレネの気をつけるべき害虫

シレネは春と秋に、アブラムシが発生しやすいため定期的に株を観察しましょう。

アブラムシが発生すると、花や葉が美しく見えなくなるだけでなく「モザイク病」の原因となるウイルスを媒介して、病気や葉の黄化、株の萎縮を引き起こします。

アブラムシは日当たりと風通しの悪い場所を好むため、置き場所に注意しましょう。また、予防として薬剤を散布するのも効果的です。

発生しているのを見つけたら、手でつぶしたり水で洗い流したりしてください。被害が広がっている場合は薬剤で駆除しましょう。

特に新芽にはアブラムシがつきやすくなっているため、注意深く観察しましょう。

シレネの育て方|よくある栽培トラブル

シレネを育てていると、「花を楽しみにしていたのに、開花時期になっても花が咲かない」と悩む方も少なくはありません。

主な要因は、日当たりと水やり、そして肥料不足です。

ここでは、シレネの花が咲かない原因と対処法について詳しく解説します。

日当たりが悪い

シレネは日当たりの良い場所を好むため、日光が不足すると花芽が十分に育たず、花が咲かなくなることがあります。

また、周囲に植物が茂っており、風通しが悪い場所も開花に影響します。

日当たりの悪い場所で育てている場合は、日当たりのよい場所へ植えかえたり、周囲の植物を剪定して日当たりと風通しをよくしたりすることも大切です。

剪定は、花が咲き終わった後に行ってください。

水やりが不足している

シレネはやや乾燥に強い植物ですが、水が不足していると花芽が枯れて花が咲かなくなることがあります。

特に、夏場は土の表面が乾燥していたら、鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えてください。

このとき、花や葉に水が直接かからないように注意してください。葉に水がかかってしまうと、葉焼けを引き起こす恐れがあります。

肥料が不足している

シレネ・ユニフローラなどの品種は、肥料を好むため肥料不足になると花芽が十分に形成されず、花が咲かなくなります。

植えつけ時には、緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土の中に混ぜ込んでおきましょう。

また鉢植えで育てる場合は、春と秋にも規定量の緩効性肥料『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を土に混ぜ込むと効果的です。

液体肥料『ハイポネックス原液』を与える際は、1週間~10日に1回の頻度で与えてください。肥料の与えすぎには注意しましょう。

まとめ

乾燥に強く丈夫なシレネは、初心者でも失敗が少ないため育てやすい植物です。

また、品種によって花の咲き方や性質が異なるため、複数の品種を育てながら違いを観察するのも楽しいでしょう。

育てやすいシレネですが、夏の高温多湿には十分気をつけてください。育て方のコツさえ覚えれば、長く美しい姿を見せてくれます。

ぜひ、あなただけのお気に入りの品種を見つけてみてください。

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