ケールの育て方|栽培スケジュールや種まき方法も紹介
人々の健康志向が高まっている近年、ケールは注目を集めている野菜のひとつです。スムージーや青汁などに利用されるケールは、栄養価が高いスーパーフードとして知られています。
皆さんのなかにも、「ケールを栽培して、好きなときに食べられるようにしたい」と考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、葉物野菜は栽培が難しい、というイメージから、なかなか挑戦できない方も多いでしょう。
そこでこの記事では、初心者の方でも取り組みやすいケールの栽培方法やコツを、わかりやすく解説します。
この記事を読んで、ぜひチャレンジしてみてください。
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ケール

学名 Brassica oleracea 別名 羽衣甘藍(はごろもかんらん) 原産地 地中海沿岸 分類 一年草、二年草 耐寒性 強い 耐暑性 強い 栽培カレンダー
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月開花時期植えつけ種まき
ケールの育て方|基本情報
ケールは、アブラナ科アブラナ属の野菜で、地中海沿岸を原産としています。
和名では「羽衣甘藍(はごろもかんらん)」と呼ばれています。「甘藍」とはキャベツの別名で、ケールは結球しませんが、キャベツの仲間に分類されます。
茎は直立して育ち、そこへ円形から長円形の、キャベツによく似た葉を付けていきます。葉の形は細長いタイプや丸くて縮れているタイプ、パセリのようにカールしているものなど、品種によってさまざまです。
大きく育った葉から順番に外から取っていくため、長く収穫することができます。
青汁やスムージー、サラダの材料として有名なケールですが、近年では、葉の形や色の鮮やかさから、フラワーアレンジメントや寄せ植え、ブーケなどに観賞用として利用されることもあります。
ケールの育て方|栽培方法
ここからは、ケールの育て方のポイントについて、日当たりや温度、種まきなど、項目ごとにわかりやすく解説します。
日当たり・置き場所
ケールは日光を好む植物のため、日当たりと風通しがよい場所に置いて育てましょう。
十分な日光が当たれば、栄養価の高い葉が収穫できます。毎日、最低6時間以上の日光に当てることがポイントです。
日当たりがあまりよくない場所で育てると、弱ったり、葉の色が悪くなったりする可能性があります。
ただし、夏の強い日差しに長時間当てると、葉焼けや脱水を起こすので注意しましょう。真夏の暑い時期は、シェードクロスを使用したり、半日陰に移動させたりするなど、日除け対策をしてください。
適切な温度・湿度
ケールは冷涼な気候を好み、生育に適した温度は約15〜20℃です。耐寒性は比較的強いものの、冬の低温では根が傷んだり、葉の色が悪くなったりすることがあります。
特に5℃以下になると生育不良を起こしやすく、30℃以上の高温では株が弱まり徒長することがあるため、暑さ対策も忘れずに行いましょう。
また、ケールは湿気にも弱いため、風通しのよい場所で育て、水はけのよい土壌を選ぶことが大切です。
地植えの場合、できるだけ排水のよい場所を選び、排水の悪い場合は、高畝にするなどの工夫をしましょう。
最適な用土
ケールは酸性土壌に弱い植物です。プランターで育てる場合は、市販の野菜用培養土『今日から野菜 野菜を育てる土』を使用するとよいでしょう。
用土を自作する場合の配合は、以下のとおりです。
- 赤玉土 7
- 腐葉土 2
- バーミキュライト 1
- 石灰を用土 10ℓ当たり10g~20g
- 化成肥料を用土 10ℓ当たり10g~20g
ケールは多湿を嫌うため、鉢底石を必ず入れておきましょう。鉢底石はネットに入れて使用すると、栽培後の片付けが楽になります。
畑の準備
植えつけの2週間前に、畑に苦土石灰をまいて、土壌酸度をpH6.0〜7.0(弱酸性〜中性)に調整しておきます。
植えつけの1週間前には堆肥と緩効性肥料『マグァンプK中粒』を混ぜ込んでおきましょう。
マルチの使用は必須ではありませんが、使用しない場合は雑草が生えやすくなるため、植えつけの直前に畝を立てるようにしてください。
畑の幅120cm、畝の高さは15cmくらいが適していますが、排水が悪い畑では、水はけがよくなるように、畝は少し高めにしましょう。
ケールはアブラナ科の植物です。過去にアブラナ科を育てた畑で栽培する場合は、連作障害を避けるために、1年~2年間隔を開けてから植えつけましょう。
苗の選び方
ケールの苗は、本葉が5枚~8枚くらいのものを選びます。葉色が濃く、双葉が残っていて、節間の詰まった苗を選ぶことがポイントです。
また、ケールは、品種によって葉の色や形、大きさがそれぞれ異なります。
品種は一般的に、葉の形状や茎の長さなどで判別します。苗を選ぶときは、品種を間違えないように注意しましょう。
さらにケールは、食料としてだけでなく、観賞用や家畜の飼料用など、品種によって用途が異なります。栽培する目的に合わせた品種の苗を選ぶことも大切です。
種まき
ケールは3月〜4月、もしくは6月〜9月に種まきを行います。播種用のトレイや育苗ポットに種まき用土を入れて、種を1ヵ所につき4粒程度ずつまいてください。
種をまいたあとは、全体が湿るようにたっぷり水を与えます。発芽までは水を切らさないように注意しましょう。
ケールの発芽適温は、18℃~22℃です。種をまいてから3日~5日ほどで発芽しますが、気温が高すぎる、もしくは低すぎる場合は、発芽が遅れたり、発芽しなかったりする可能性があるため注意しましょう。
発芽後は、本葉が2枚~3枚つく頃に元気な株を残して間引きし、1株だけ残るようにします。
植えつけ
ケールの植えつけは、3月~5月もしくは9月~10月の、天気のよい日を選んで行いましょう。
プランターに植えつける場合は、7号鉢に1株、65cm横長プランターに2株が目安です。
株の間隔を開けることで風通しを良くし、ケールが病気になるのを防ぎます。
畑に植えつける場合は、株が大きく育つので、60cm以上間隔を開けるようにしてください。種まきしたケールは、本葉が5枚~6枚程度になったタイミングで植えつけします。
植えつけをしたあとは、たっぷりと水を与えましょう。
水やりの方法
プランターの場合、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えてください。
葉がしおれる前に水やりをすることが重要です。過不足を防ぐために、土の状態はこまめにチェックしましょう。
真夏の水やりは、日差しが強い日中を避けて、涼しい時間帯の早朝か夕方に行ってください。
地植えの場合、基本的に水やりは必要ありません。ただし、植えつけ直後は苗が根づくまで、乾燥したタイミングでしっかり水やりしてください。
また、苗が根づいた後も、長期間雨が降らずに乾燥が続く場合は、適宜水やりを行います。常に土が湿っている状態が続くと、根腐れを引き起こすので、水のやり過ぎには十分注意しましょう。
追肥
ケールは生育旺盛な植物のため、定期的な追肥が重要です。本葉が8枚~10枚程度になったら、1週間~10日に1回の頻度で、液体肥料『ハイポネックス原液』を与えましょう。
プランターの場合、生長が盛んな時期は、1週間~10日に1回、水やりの代わりにうすめた液体肥料『ハイポネックス原液』を与えると、柔らかくて色の濃い葉に育ちます。
一方で、生長が緩やかな冬の間は、様子を見つつ、追肥の頻度を控え目にしてください。
地植えの場合、追肥の際に除草を兼ねて中耕すると、固まった土に空気が入り、根の伸びがよくなります。過剰な追肥は根を傷める原因になるため、与えすぎには注意してください。
収穫
ケールの本葉が12枚以上になったら、収穫の適期です。収穫を長く楽しむためには、株全体を抜くのではなく、必要な分だけ葉を摘み取るのがポイントです。
上側の葉を6枚以上残し、下側の葉から順番に収穫しましょう。包丁やハサミを使って、茎の付け根から切り取ってください。
葉を取りすぎると、十分な光合成ができず、その後の生長が鈍くなります。葉に厚みがあり、色が濃く、大きさは手のひらサイズのものが食べごろです。
収穫したケールは、ラップで包むか、ポリ袋に入れ、冷蔵庫で保存します。長い間保存しておくと、苦みが出やすくなるため、早めに使い切りましょう。
ケールの育て方|トウ立ちしたら
ケールは、春になると、花芽が伸びる、トウ立ちをする植物です。ケールがトウ立ちしたら、花芽の付け根部分から摘み取ります。
そのまま放置しておくと、花芽の生長に養分を消費するため、葉が固くなってしまいます。
花芽を見つけたら、付け根をしっかりつまんで、横または下方向へ軽く折るように力を入れると、簡単に取れます。
トウ立ちをしていても、葉の収穫は可能です。
摘み取った蕾・花芽の食べ方
摘み取った蕾や花芽は食べられるので、捨てずに調理して美味しくいただきましょう。
花芽は菜の花に近い味わいで、葉の部分よりも苦みが少なく、旨味と甘みが豊富です。さっと火を通せば、甘みがさらに増して美味しくなります。
菜の花のように、炒め物やおひたし、天ぷらなどにするのがおすすめです。
ケールの育て方|株の管理方法
ケールは丈夫で育てやすい植物ですが、収穫期を迎えるまでは適切な株の管理が重要です。生育初期は土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりを行ってください。
ただし、水のやり過ぎは根腐れの原因になるため注意しましょう。
追肥も重要なポイントです。特に本葉が10枚以上になったら、定期的に追肥をしてください。水やりと同様に、肥料の与えすぎには注意して、適切な量を守りましょう。
収穫期を迎えるまでは、株を健全に保つため、定期的な剪定も欠かせません。傷んだ葉や黄色くなった葉を見つけたら、すぐに取り除きましょう。
また、ケールは害虫が付きやすいため、防虫ネットなどを使用して、虫の発生を防ぎましょう。
ケールの育て方|気をつけるべき害虫
ケールは葉が柔らかく、家庭菜園では農薬を使用せずに育てることが多いため、害虫が付きやすい植物です。
特に気をつけたいのがアブラムシです。見た目が悪くなるだけでなく、ケールの生長に悪影響を及ぼします。見つけたら、手で取り除くか、水で洗い流して駆除しましょう。
また、ヨトウムシにも注意が必要です。発生すると、葉や茎などが食害されてしまいます。また、放置すると株全体を食い尽くされる恐れもあるので、気をつけましょう。
ヨトウムシは、ヨトウガの幼虫です。成虫が飛来しないように、防虫ネットを設置したり、虫よけスプレーをまいたりすると効果的です。
ケールの育て方|よくある質問
ケール栽培でよくある質問とその回答を紹介します。栽培に関して疑問点や不明点がある方は、参考にしてください。
ケールの栽培の難易度は?
ケール栽培の難易度は、そこまで高くないため、初心者でも比較的育てやすい植物です。
ケールをはじめ、アブラナ科の植物は、生育旺盛で丈夫な性質を持っているため、多少の環境変化にも耐えることができます。
日当たりのよい環境なら、プランターや鉢植えでも育てられるので、家庭菜園にもぴったりです。
水やりは毎日必要ではなく、土が乾いたタイミングで与えれば十分です。育てやすく、収穫の楽しさも体験できるケールは、初心者が栽培におすすめの植物です。
ケールは多年草?
ケールは、一年草または二年草に分類される植物です。日本の冬に霜が降りる地域では、二年で枯れてしまう二年草として扱われることが多いです。
ただし、温暖な地域や温室などの環境では、品種によって二年以上生き続けることもあります。
ケールの耐寒性は?
ケールは、耐寒性の強い植物で、日本の冬の寒さにも耐えることができます。耐寒温度は-5℃程度といわれており、多少の霜や雪にさらされても枯れることはありません。
寒さに当たると、葉が凍らないように糖分を蓄えるため、甘みが増します。この性質を利用して、冬に栽培・収穫すると、苦みの少ないケールを楽しむことができます。
ただし、植えつけ直後の小さな苗は、寒さには弱いため注意が必要です。株の根がしっかりと張るまでは株元にワラや寒冷紗などを敷いて、防寒対策を行いましょう。
冬に栽培・収穫したい場合は、8月下旬〜9月頃に種をまくと、本格的な冬が来る前に、株がしっかり根づきます。
まとめ
栄養が豊富な野菜として、注目を集めているケールは、生育旺盛で丈夫なので、初心者でも育てやすい植物です。
日当たりと風通しが良い環境であれば、プランターや鉢でも栽培できるため、家庭菜園にもおすすめです。
栽培する際には、日当たりや、水やり、肥料の与え方に注意しましょう。
特に、水やりや肥料を与えすぎると、根が傷んで上手く生育しなくなるため、適量を心がけてください。
ケールは葉だけでなく、花芽も食べられるのが特長です。トウ立ちした場合は、花芽を収穫して、天ぷらや炒め物などに利用するとよいでしょう。
栄養豊富で美味しい野菜を育てたい方は、ぜひケールの栽培に挑戦して、育てる楽しみと収穫する喜びを味わってみてください。
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