キンギョソウ(金魚草)の育て方|種まきから植えつけ、管理方法まで初心者向けに解説
金魚のような愛らしい花姿が特長のキンギョソウは、花色や草丈のバリエーションが豊富で、花壇や寄せ植えに人気の草花です。種からでも苗からでも育てやすく、初心者でも栽培を楽しめます。
美しい花を長く咲かせるためには、日当たりや水やり、肥料の与え方など、生育に合った管理を行うことが大切です。
この記事では、キンギョソウの基礎知識から育て方、増やし方、夏越し・冬越しのポイント、おすすめ品種まで詳しくご紹介します。
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☘99:キンギョソウの育て方|夏越え冬越えの注意点は?苗の選び方や水やりや肥料など日々の管理もご紹介
キンギョソウ(金魚草)の育て方|特長
キンギョソウは地中海沿岸を原産とする多年草で、日本では高温多湿の夏を越しにくいため、一年草として扱われることが一般的です。
金魚が泳ぐような花姿が特長で、白・ピンク・黄・赤・オレンジなど花色が豊富です。近年は複色咲きや八重咲きなど、さまざまな園芸品種も流通しています。
草丈は20cm〜30cmほどの矮性種から、100cm以上に育つ高性種まで幅広く、花壇や鉢植え、寄せ植え、切り花など用途に合わせて楽しむことができます。
丈夫で育てやすく、春から初夏にかけて次々と花を咲かせることから、ガーデニング初心者にも人気の草花です。
開花時期
キンギョソウの開花時期は4月~6月です。秋に植えた苗は翌春に花を咲かせるのが一般的です。
近年は品種改良が進み、品種や栽培環境によっては秋から初夏まで長く花を楽しめるものや、冬に開花する品種も流通しています。
名前の由来
キンギョソウという名前は、花の形が金魚に似ていることから付けられました。
英語では「Snapdragon(スナップドラゴン)」と呼ばれ、花が口を開いたドラゴンのように見えることが由来とされています。
フランスでも「オオカミの口」を意味する名前で呼ばれており、世界各地で花のユニークな形にちなんだ名前が付けられています。
キンギョソウ(金魚草)の育て方|おすすめ品種
キンギョソウは、草丈や花色、花形が異なる品種が数多く流通しています。コンパクトに育つ鉢植え向きの品種から、切り花にも利用される高性種まで幅広く、自分の育て方や飾り方に合わせて選べるのが魅力です。
花色や草丈の違いを楽しみながら、お気に入りの品種を見つけて育ててみましょう。
カリヨンシリーズ
草丈が高く、花房が大きい高性種です。ペンステモン咲きの華やかな花が特徴で、花壇の主役としても楽しめます。
アスリートシリーズ
スタンダードな花形の高性種です。丈夫で切り花にも利用されることが多く、赤・白・黄・ピンク・紫など豊富な花色があります。
パレットシリーズ
草丈15cm〜20cmほどの矮性種です。コンパクトに育つため、鉢植えや寄せ植えに向いています。
ソネットシリーズ
草丈30cm〜50cmほどの中高性種です。茎が丈夫で倒れにくく、初心者にも育てやすい人気のシリーズです。
キンギョソウ(金魚草)の育て方|基本的な栽培環境
キンギョソウは日当たりと風通しのよい環境を好み、過湿を避けて育てることが大切です。栽培のポイントを押さえれば、初心者でも春にたくさんの花を楽しめます。
ここでは、土づくりから植えつけ、その後の管理方法まで順番にご紹介します。
キンギョソウの好む栽培環境
キンギョソウは、日当たりと風通しのよい環境を好みます。乾燥には比較的強い一方で、多湿や蒸れが苦手なため、水はけのよい場所で育てることが元気に育てるポイントです。
地植えでは、一度植えつけると植えかえが難しいため、日当たりと風通しのよい場所を選んで植えつけましょう。鉢植えは移動しやすいので、春と秋は日なたで管理し、真夏は明るい半日陰へ移すと葉焼けを防げます。
また、梅雨や夏場は株元が蒸れやすくなるため、株同士の間隔を十分に確保し、風通しを保つことも大切です。
土づくり
キンギョソウは過湿を嫌うため、水はけのよい土を好みます。鉢植え・地植えともに、水がたまりにくい環境を整えることが元気に育てるポイントです。
鉢植えでは、赤玉土と腐葉土、川砂を6:4:1の割合で配合した土や、市販の草花用培養土を使用します。元肥入りの『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』なら、そのまま植えつけに利用できます。
地植えでは、植えつけの1週間ほど前までに苦土石灰を混ぜ、元肥として『マグァンプK 中粒』を施して耕しておきましょう。さらに、高さ10cm程度の畝(うね)をつくると排水性が高まり、根腐れの予防につながります。
種まき
キンギョソウは、種からでも比較的育てやすい草花です。発芽には光を必要とするため、種まきの方法に少しポイントがあります。
種まきの時期
暖地では9月〜10月頃、寒冷地では3月〜4月頃が種まきの適期です。秋まきでは春にたくさんの花を楽しめます。
種まきの方法
育苗ポットやセルトレーに、清潔なさし芽・種まき用の土を入れて種をまきます。1ヵ所につき2粒〜3粒が目安です。
キンギョソウの種は好光性種子のため、発芽には光が必要です。種をまいたら覆土はしないか、ごく薄く土をかける程度にしましょう。
種は非常に細かいため、上から勢いよく水をかけると流れてしまいます。発芽までは受け皿から吸水させる底面給水がおすすめです。
育苗
発芽適温は15℃〜20℃で、順調に育てば約1週間で芽が出ます。
発芽後は受け皿を外し、日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。土の表面が乾いたら水やりを行い、過湿にならないよう管理します。
本葉が出てきたら、生育のよい株を残して1ポット1株になるよう間引きます。風通しを確保することで、徒長や病気の予防にもつながります。
苗選び
秋まき用の苗は9月頃から園芸店やホームセンターに並び始めます。育苗に自信がない場合は、苗から育てると手軽に栽培を始められます。
苗は、茎が太くしっかりしていて、葉色が濃いものを選びましょう。葉が黄色く変色しているものや、茎だけが細長く伸びた徒長苗は避けるのがおすすめです。また、葉の裏まで確認し、アブラムシなどの害虫が付いていないかもチェックしましょう。
つぼみが付き始めた苗を選ぶと、植えつけ後も比較的早く花を楽しめます。
植えつけ
植えつけは、本葉が7枚~8枚ほどになった頃が適期です。秋まきでは10月~11月上旬までを目安に植えつけましょう。苗が十分育っていない場合は、無理に植えつけず、霜の当たらない場所で管理しながら春まで育てると安心です。
植えつける際は、根鉢より一回り大きな植え穴を掘り、深植えにならないよう株元が土に埋まりすぎない位置に植えます。
キンギョソウは直根性のため、根鉢はなるべく崩さずに植えつけましょう。根が鉢の中で回っている場合も、軽くほぐす程度にとどめます。
地植えでは、株間を15cm~20cmほど確保し、高性種は20cm~25cm程度あけると風通しがよくなります。また、水はけをよくするために周囲より少し高く植える(高植え)と、過湿による根腐れを防ぎやすくなります。
植えつけ後は、鉢植え・地植えともに株元までたっぷり水を与え、根と土をなじませましょう。
水やり
キンギョソウはは乾燥には比較的強い一方で、過湿を嫌います。土の表面が乾いてから、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。受け皿にたまった水はそのままにせず、必ず捨ててください。
春・秋の水やり
生育が旺盛な時期です。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。花が咲いている期間は水切れすると花つきが悪くなるため、乾燥しすぎないように管理しましょう。
夏の水やり
夏は乾燥しやすいため、土の乾き具合をこまめに確認します。朝か夕方の涼しい時間帯に水やりを行い、日中の高温時は避けましょう。過湿にならないよう注意しながら管理します。
冬の水やり
秋まき株は小さな苗の状態で冬を越します。生育が緩やかになるため、水やりは控えめにし、土が乾いてから与えます。気温の低い夕方以降は避け、暖かい午前中から日中に水やりすると安心です。
肥料
キンギョソウはは肥料を与えすぎると葉ばかり茂り、花つきが悪くなることがあります。植えつけ前に元肥を施し、その後は生育や開花の様子を見ながら追肥を行いましょう。
植えつけ前の土づくりでは、『マグァンプK 中粒』などの緩効性肥料を元肥として混ぜ込んでおくと、生育をしっかり支えられます。
花が咲き始めたら、『ハイポネックス原液』を500倍に希釈し、1週間~10日に1回を目安に与えましょう。肥料の与えすぎは株を弱らせる原因になるため、生育が鈍る真夏や真冬は控えめに管理します。
キンギョソウ(金魚草)の育て方|管理方法
キンギョソウはは花が咲き始めてからの管理によって、開花期間や株の状態が大きく変わります。
支柱立てや花がら摘み、切り戻しなどを適切に行うことで、株を健康に保ち、長く花を楽しめます。
支柱立て
草丈が高くなる高性種は、品種によって100cm以上になります。花が咲くと重みで茎が倒れたり折れたりしやすくなるため、植えつけ時に支柱を立て、茎をゆるく固定しておくと安心です。
花がら摘み
咲き終わった花はこまめに摘み取りましょう。花がらをそのままにすると種をつくるために栄養が使われ、新しい花が咲きにくくなります。また、落ちた花がらは蒸れや病気の原因になるため、一緒に取り除きましょう。
切り戻し
一通り花が咲き終わったら、茎を1/2~1/3ほど残して切り戻しましょう。下葉を残して切ることで脇芽が伸びやすくなり、再び花を楽しめることがあります。切り戻し後は追肥を行うと、新芽の生育を助けます。
夏越し・冬越し
キンギョソウは本来多年草ですが、日本では高温多湿の夏の影響で一年草として扱われることが一般的です。
ただし、適切に管理すれば夏越し・冬越しができ、翌年も花を楽しめる場合があります。
夏越し
キンギョソウは高温多湿を苦手とします。夏越しを目指す場合は、花が咲き終わったら花がら摘みや切り戻しを行い、株の蒸れを防ぎましょう。
鉢植えは雨や直射日光を避けられる風通しのよい半日陰へ移動すると管理しやすくなります。鉢の下にブロックなどを置いて風通しを確保するのも効果的です。
冷涼な地域では夏越ししやすく、順調に育てば秋に再び花を楽しめることもあります。
冬越し
キンギョソウは比較的耐寒性があり、暖地では屋外でも冬越しできます。ただし、霜には弱いため注意が必要です。
鉢植えは霜の当たらない軒下や室内へ移動し、地植えでは株元を敷きわらや腐葉土などでマルチングして保温しましょう。春になり暖かくなったらマルチを取り除きます。
キンギョソウ(金魚草)の育て方|病害虫対策
キンギョソウは比較的育てやすい植物ですが、風通しが悪かったり、高温多湿の環境が続いたりすると病害虫が発生することがあります。日頃から株の様子を観察し、異変を見つけたら早めに対処しましょう。
ここでは、キンギョソウに発生しやすい病害虫とその対処法について詳しく説明します。
アブラムシ
アブラムシは春から初夏にかけて発生しやすく、新芽やつぼみ、花に群がって樹液を吸う害虫です。生育が悪くなるだけでなく、ウイルス病を媒介することもあるため、見つけたら早めに駆除しましょう。
風通しの良い環境で育て、肥料を与え過ぎないことが予防につながります。発生初期であれば取り除くだけでも効果がありますが、数が増えた場合は殺虫剤を使用すると安心です。
『ハイポネックス原液 殺虫剤入り』なら、肥料を与えながらアブラムシなどの害虫対策も行えます。
ハダニ
ハダニは高温で乾燥した環境を好み、特に夏場に発生しやすい害虫です。葉の裏に寄生して樹液を吸い、葉が白っぽくかすれたり、生育が衰えたりする原因になります。
葉の裏までこまめに観察し、普段から葉水を行うことで予防しやすくなります。発生初期であれば水で洗い流すだけでも効果がありますが、被害が広がった場合は殺ダニ剤や殺虫剤を使用しましょう。
灰色かび病
灰色かび病は、雨が続く時期や風通しが悪い環境で発生しやすい病気です。花や葉に灰色のカビが発生し、そのまま放置すると株全体へ広がることがあります。
花がらや枯れ葉はこまめに取り除き、株が混み合ってきたら切り戻しを行って風通しを確保しましょう。発病した部分は早めに取り除き、症状が広がる場合は殺菌剤で防除します。
キンギョソウ(金魚草)の育て方|増やし方
キンギョソウは種まきと挿し木で増やすことができます。お気に入りの株を翌年も楽しみたい場合は、育てやすい方法で挑戦してみましょう。
種まき
花が終わったあとに花がら摘みをせずに残しておくと、花後の鞘(さや)の中に種ができます。鞘が茶色く乾いてきたら、花茎ごと切り取って採取しましょう。
採取した種は十分に乾燥させ、封筒や密閉容器などに入れて湿気を避けて保管します。種まきの適期になったら、通常の種まきと同じ方法で育てましょう。
なお、市販されているF1品種から採れた種は、翌年に親株と同じ花色や花姿にならないことがあります。
挿し木
挿し木は5月〜6月または10月頃が適期です。元気な茎を10cmほど切り取り、下葉を取り除いて挿し穂を作ります。
切り口をしばらく水に浸けて吸水させたら、さし芽・挿し木用の清潔な土に挿しましょう。明るい日陰で管理し、土が乾かないように適度に水やりを続けます。
順調に発根したら、新芽が伸び始めたタイミングで鉢や花壇へ植えかえて育てましょう。
おわりに
キンギョソウは、種からでも苗からでも育てやすく、初心者でも挑戦しやすい草花です。花色や草丈のバリエーションが豊富で、さまざまな楽しみ方ができます。
8月下旬から秋にかけては、秋まきの準備を始めるのに適した時期です。種や苗を準備して育て始めれば、翌年の春には色鮮やかな花を楽しめます。
日当たりや風通しの良い環境で管理し、お手入れを続けながら、お気に入りの品種を育ててみてください。春の庭やベランダを華やかに彩ってくれるでしょう。
公開日:2019年6月18日
更新日:2021年2月26日
更新日:2026年7月31日
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