ラッカセイ(落花生)の育て方|種まきから収穫までの栽培方法やポイントを紹介
お菓子やおつまみなどの食材として親しまれているラッカセイ(落花生)。「家庭で育てるのは難しそう」と思われることもありますが、ラッカセイは比較的育てやすく、畑だけでなくプランターでも栽培できます。
ラッカセイは、黄色い花を咲かせた後、花の付け根から伸びた「子房柄(しぼうへい)」が土の中へ潜り、その先に莢をつけるという特長があります。栽培のポイントを押さえれば、ご家庭でも収穫を楽しむことができます。
また、家庭菜園ならではの楽しみとして、収穫したばかりの生ラッカセイを塩ゆでにして味わえることも魅力です。
今回は、ラッカセイの基礎知識から、種まきや植えつけ、お手入れ方法、収穫・保存のコツ、栽培時によくある疑問まで詳しくご紹介します。ぜひご家庭でラッカセイの栽培にチャレンジしてみましょう。
- 目次
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- 【PlantiaQ&A】ガーデニングのお悩み解決!植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
- ラッカセイ(落花生)の育て方|基礎知識
- ラッカセイ(落花生)の育て方|基本的な栽培方法
- ラッカセイの好む栽培環境
- 土づくり
- 種まき
- 育苗・植えつけ
- ラッカセイ(落花生)の育て方|お手入れ方法
- 水やり
- 肥料
- 中耕・土寄せ
- アブラムシ対策
- 鳥害対策
- ラッカセイ(落花生)の育て方|収穫や保存のコツ
- 収穫時期
- 収穫のサイン
- 収穫方法
- 収穫後の保存方法
- ラッカセイ(落花生)の育て方|栽培時によくある疑問
- ラッカセイが発芽しないのはなぜ?
- 収穫したラッカセイを種として使える?
- 実が入っていない莢があるのはなぜ?
- おわりに
【PlantiaQ&A】ガーデニングのお悩み解決!植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘281:【Q&A】落花生の育て方|沢山収穫するためのポイントは?水やりや肥料などの管理方法もご紹介
ラッカセイ(落花生)の育て方|基礎知識
ラッカセイは、南アメリカ原産のマメ科ラッカセイ属の一年草です。夏に黄色い花を咲かせ、品種にもよりますが、収穫時期は9月下旬から10月にかけて。
草丈は一般的に30cm~50cmほどで、茎が横へ広がるように生長します。ビタミンEやナイアシン、カリウム、マグネシウム、オレイン酸、リノール酸など、さまざまな栄養が含まれています。
ラッカセイの大きな特長のひとつが、実のつき方です。一般的な豆は花の付け根などに莢がつきますが、ラッカセイは花が咲いた後、花の付け根から伸びる「子房柄(しぼうへい)」が土の中へ入り、その先に莢ができます。
子房柄は、ラッカセイの花がしぼんだ後に、花の付け根から下向きに伸びてくる器官です。子房柄が土の中へ伸び、その先端で莢が膨らんで実が育ちます。
このように、花が落ちた後に土の中で実をつける性質から、「落花生」という名前がついたという説もあります。
ラッカセイは地植えだけでなく、プランターでも栽培できます。ただし、茎が横へ広がるように生長するため、プランターで育てる場合も、株が十分に広がれるスペースを確保することが大切です。栽培する際は、日当たりや水はけのよい環境を選びましょう。
ラッカセイは乾燥させてそのまま食べることもできますが、炒ったり茹でたりと、さまざまな方法で味わうことができます。
お菓子の材料としても活躍するほか、家庭菜園なら、収穫したばかりの生ラッカセイを味わえることも魅力です。ぜひご家庭で栽培して、さまざまなラッカセイ料理を楽しんでみましょう。
ラッカセイ(落花生)の育て方|基本的な栽培方法
ラッカセイは地植えでもプランターでも栽培できます。ご自宅の環境に合った方法で栽培を始めましょう。
ここでは、ラッカセイの基本的な栽培方法をご紹介します。
ラッカセイの好む栽培環境
ラッカセイは日なたと暖かい環境を好みます。植えつけの際は、日当たりのよい場所を選びましょう。
発芽適温は20℃程度です。寒さに弱いため、気温が十分に上がってから種まきをすることが大切です。寒い地域では、マルチを利用して地温を保つと育てやすくなります。
土づくり
ラッカセイは、水はけのよいさらさらとした土を好みます。粘土質の土では生育が悪くなることがあるため、注意しましょう。
地植えの場合、植えつけの2週間ほど前を目安に苦土石灰を施し、土を耕しておきます。その後、堆肥や緩効性肥料を加えて土を整えます。緩効性肥料には、野菜の生育に必要な成分と有機成分をバランスよく配合した『今日から野菜 野菜の肥料』がおすすめです。
ただし、ラッカセイは根に根粒菌が共生しているため、チッソを多く与えすぎると茎葉ばかりが茂り、莢がつきにくくなることがあります。肥料は適量を守り、与えすぎないようにしましょう。
畝をつくる場合は、幅70cm、高さ10cmを目安にし、必要に応じてビニールマルチをかけておきます。
プランター栽培の場合は、市販の野菜用培養土『今日から野菜 野菜を育てる土』を使うと手軽です。肥料入りのタイプであれば、追加で元肥を加える必要はありません。
ラッカセイは土の中で莢をつけるため、深さ30cm以上のプランターを用意しましょう。横幅75cm程度のプランターなら、1株を植えるのが目安です。
種まき
ラッカセイの種まき時期は5月~6月です。莢から種を取り出して土にまきます。種の皮はむかず、そのまま使いましょう。なるべくツヤがあり、変色していない種を選ぶのがおすすめです。
プランターや畑に直接まいてもよいですが、育苗ポットにまいて苗を育ててから植えつける方法もあります。
種まきの際は、直径5cm程度、深さ2cm~3cm程度の穴を掘り、1ヵ所に2粒~3粒のタネを入れて土をかぶせます。複数株を植える場合は、株間を30cm以上あけましょう。
また、ラッカセイの種は過湿に弱く、湿った状態が続くと腐ってしまうことがあります。種まき直後は水を与えますが、その後は土の状態を確認しながら、水を与えすぎないように注意しましょう。
育苗・植えつけ
順調に育てば、1週間程度で発芽します。本葉が出てきたら生育のよい苗を残して間引き、本葉が3枚~4枚になった頃を目安に1本立ちにします。
間引く際は、根元がぐらぐらせず、茎がしっかりしている苗を残しましょう。葉の色が濃く、元気に育っているものを選ぶのもポイントです。
育苗ポットで育てた場合は、本葉が3枚~4枚になった頃を目安に植えつけます。植えつけの際は根を傷めないよう、根鉢を崩さずに植えましょう。
ラッカセイ(落花生)の育て方|お手入れ方法
ラッカセイの種まきや植えつけを終えたら、水やりや施肥、中耕・土寄せなどのお手入れをしながら育てていきましょう。
ここでは、ラッカセイ栽培におけるお手入れの方法やポイントをご紹介します。
水やり
ラッカセイ栽培では、過湿に注意します。地植えの場合は、基本的に降雨に任せて問題ありません。
ただし、雨が降らず乾燥した状態が続く場合は水やりを行いましょう。特に開花後から莢が肥大する時期は、極端な乾燥を避けることが大切です。
プランターは地植えと比べて土が乾きやすいため、土の表面が乾いたら水を与えます。鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えましょう。夏場は土の乾き具合をこまめに確認し、乾燥させすぎないように注意します。
肥料
植えつけの際には元肥として緩効性肥料『今日から野菜 野菜の肥料』を施し、一番花が開花した頃に追肥を行います。ビニールマルチをしている場合は取り除いてから、肥料を与えましょう。
ラッカセイをはじめとするマメ科の植物は、根に根粒菌が共生しています。根粒菌は、大気中のチッソを取り込み、植物が利用できる形にする働きがあります。
そのため、ラッカセイにチッソの多く含む肥料を与えすぎると、茎葉ばかりが茂って莢がつきにくくなることがあります。肥料は適量を守り、チッソの与えすぎに注意しましょう。
中耕・土寄せ
ラッカセイの莢をしっかりつけるためには、子房柄が土の中へ伸びやすい環境を整えることが大切です。土が固くならないように中耕を行い、株元に土を寄せましょう。
1回目の中耕・土寄せは、開花が始まった頃を目安に、追肥とあわせて行います。土の表面を軽く耕し、株元にやわらかい土を寄せましょう。
1回目の土寄せから2~3週間後を目安に、2回目の土寄せを行います。この頃には子房柄が土の中へ伸びているため、中耕は行わず、子房柄を傷つけないように注意しながら株元へ土を寄せます。
アブラムシ対策
ラッカセイでは、アブラムシなどの害虫が発生することがあります。アブラムシは小さな虫ですが、増えやすいため、葉や茎をこまめに確認しましょう。
アブラムシを見つけたら、早めに駆除します。被害が広がった場合は、植物や野菜に使用できる薬剤を使って防除する方法もあります。
鳥害対策
ラッカセイ栽培で注意したいのが鳥害です。種まき直後から草丈10cm程度になる頃までは、鳥に種を食べられてしまうことがあります。
土の中に埋まっている種を掘り起こして食べられることもあるため、種まきが終わったら、鳥よけのネットや不織布などをかぶせて対策しましょう。苗がある程度大きくなるまで、鳥害に注意して管理します。
ラッカセイ(落花生)の育て方|収穫や保存のコツ
ラッカセイは、種まきからおよそ4~5ヵ月で収穫時期を迎えます。おいしいラッカセイを味わうためにも、収穫のタイミングや方法を押さえておきましょう。
ここでは、ラッカセイの収穫時期や見極め方、収穫方法、保存方法などをご紹介します。
収穫時期
ラッカセイの収穫時期は、一般的に9月~10月頃です。ただし、収穫時期は品種や栽培地域によって異なります。種まきから開花までは40日~50日程度が目安で、開花後は莢が徐々に肥大していきます。
ラッカセイは、花が咲いた後、花の付け根から「子房柄(しぼうへい)」が伸び、土の中へ潜り込みます。子房柄の先端が土の中に入ると、その先に莢ができ、実が育っていきます。
開花後は莢が徐々に肥大していくため、収穫時期が近づいたら株の様子を確認しましょう。
収穫のサイン
落花生を収穫するタイミングは、株や莢の様子から判断できます。葉や茎が黄色くなり、下葉が枯れた頃が収穫時期が近づいたサインです。
いきなり全部掘り上げるのではなく、まずは一部だけ試し掘りりしてみましょう。莢が十分に膨らみ、網目模様がはっきりと出ていれば、収穫の目安です。まだ莢が小さかったり、網目模様がはっきりしていなかったりする場合は、しばらく待ってから再度確認しましょう。
また、未熟な実を収穫して味わうこともできます。葉や茎が黄ばみ、下葉の一部が枯れてきた頃に掘り上げると、未熟なラッカセイを収穫できます。
未熟な実は、完熟したものとは異なる食感や味わいを楽しめるのが特長です。莢ごと塩ゆでにして、採れたてならではの味わいを楽しんでみましょう。
反対に、収穫が遅れると、熟した莢が土の中に残ってしまったり、品質が落ちたりすることがあります。収穫時期を逃さないよう、株や莢の状態をこまめに確認しましょう。
収穫方法
ラッカセイを収穫するときは、株を丸ごと掘り上げます。株元を持って引き抜く方法もありますが、土が固い場合はスコップなどを使い、莢を傷つけないように掘り上げましょう。
収穫後は、土の中に莢が残っていないか確認します。特に、土の中に子房柄が残っている場合があるため、掘り上げた場所をよく確認しましょう。
収穫後の保存方法
収穫したばかりのラッカセイは水分を多く含んでいるため、すぐに食べる場合は塩ゆでにするのがおすすめです。採れたてならではの、みずみずしい味わいを楽しめます。
すぐに食べない場合は、しっかりと乾燥させてから保存しましょう。水分が残ったまま保存すると、カビが発生することがあります。
乾燥させる場合は、掘り上げた株を莢が上になるようにして、風通しのよい日なたで数日間乾燥させます。乾燥中は鳥に食べられてしまうことがあるため、防鳥ネットなどをかぶせて対策しましょう。
莢を振ったときにカラカラと音がするようになったら、十分に乾燥している目安です。乾燥させたラッカセイは、莢をつけたまま、風通しのよい乾燥した場所で保存しましょう。
ラッカセイ(落花生)の育て方|栽培時によくある疑問
ラッカセイは比較的育てやすい野菜ですが、なかなか発芽しなかったり、収穫した莢に実が入っていなかったりといったトラブルが起こることがあります。
ここでは、ラッカセイ栽培でよくある疑問と、その原因や対処方法をご紹介します。
ラッカセイが発芽しないのはなぜ?
ラッカセイの種をまいても発芽しない場合、気温や水分、鳥害などが原因として考えられます。
ラッカセイの発芽適温は20℃程度のため、気温が十分に上がっていない時期に種まきをすると、発芽しにくくなることがあります。種まきは、気温が上がってから行いましょう。
また、種まき後に土が湿った状態が続くと、種が腐ってしまうことがあります。ラッカセイは過湿に弱いため、水を与えすぎないように注意しましょう。
さらに、種まき後に鳥に種を食べられてしまうこともあります。種まきが終わったら、不織布や鳥よけネットなどをかぶせて対策しましょう。
収穫したラッカセイを種として使える?
収穫したラッカセイを、翌年の種として利用することもできます。ただし、完熟した莢から採った種をしっかりと乾燥させ、カビなどが発生しないよう適切に保存することが大切です。
また、保存状態や期間によっては発芽率が低下することがあります。確実に栽培したい場合は、市販の種を使用するほうが安心です。
実が入っていない莢があるのはなぜ?
ラッカセイを収穫すると、莢の中に実が入っていない「空莢」が見られることがあります。収穫時期が早く、実が十分に成熟していないことが原因のひとつです。収穫する際は、株や莢の状態を確認し、適期に収穫しましょう。
また、チッソを多く含む肥料を与えすぎると、茎や葉ばかりが茂り、莢がつきにくくなることがあります。肥料は適量を守り、与えすぎないように注意しましょう。
さらに、土中のカルシウムが不足している場合も、空莢が増えることがあります。植えつけ前に苦土石灰を施すなど、土づくりを適切に行いましょう。
おわりに
ラッカセイは比較的育てやすい野菜ですが、鳥害や肥料の与えすぎなどには注意が必要です。特に、種まき後は鳥よけ対策を行い、花が咲き始めたら中耕・土寄せをして、子房柄がしっかりと土の中へ潜り込めるようにすることが大切です。
ラッカセイをご自宅で栽培すれば、採れたての新鮮な実を味わうことができます。一般的に販売されているラッカセイは乾燥させたものが多いため、収穫したばかりの生ラッカセイを味わえるのは、家庭菜園ならではの魅力です。
ぜひご自宅でラッカセイの栽培にチャレンジして、採れたてならではのおいしさを楽しんでみてください。
公開日:2023年10月20日
更新日:2026年9月11日
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