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【家庭菜園】【落花生の育て方】|種まきから収穫までのポイントやよくある疑問

【家庭菜園】【落花生の育て方】|種まきから収穫までのポイントやよくある疑問

お菓子やおつまみなどの食材として愛され、人気の高い落花生(ラッカセイ)。
「家庭で育てるのは難しそう」とイメージする方も多いかもしれませんが、比較的手軽に栽培を始めることができます。
畑はもちろん、プランターでも栽培できるため、ベランダ菜園にもおすすめです。

落花生がお好きな方は、ぜひ家庭菜園にチャレンジしてみましょう。
今回は、落花生の基礎知識や種まきからの育て方、収穫方法、栽培時によくある疑問などをご紹介します。

落花生の基礎知識

落花生は南アメリカ原産の植物です。品種にもよりますが、旬の時期は9月下旬から10月にかけて。ビタミンEやナイアシン、カリウム、マグネシウム、オレイン酸、リノール酸など、さまざまな栄養が含まれているほか、少量でも多くのカロリーを摂取できます。

落花生の大きな特徴のひとつが実のつき方です。一般的な豆は花の付け根に実がつくことが多い一方、落花生は地面に潜った「子房柄(しぼうへい)」に実がなります。

子房柄は、落花生の花がしぼんだ後に伸びてくる「つる」のことです。どんどん伸びた子房柄は土の中に入り、その先端が膨らんで実になります。このように花が落ちた後に実がなる性質から「落花生」という名がついたという説もあります。

落花生は乾燥させてそのまま食べることもできますが、炒ったり茹でたりと、さまざまな方法で味わうことができます。お菓子の材料としても活躍するほか、家庭菜園なら、収穫したばかりの生落花生を味わえることも魅力です。ぜひご家庭で栽培して、さまざまな落花生料理を堪能してみましょう。

落花生の育て方|基本的な栽培方法

落花生は地植えでもプランター栽培でも育てることができます。ご自宅の環境に合った方法で栽培を始めましょう。こちらでは、落花生の基本の栽培方法をご紹介します。

落花生の好む栽培環境

落花生は日なたを好みます。植えつけの際は、日当たりの良い場所を用意してあげましょう。発芽適温は20℃程度、栽培適温は15℃~25℃です。寒い地域の場合はマルチをして地面を保温することで育てやすくなるでしょう。

土づくり

落花生は水はけの良いさらさらとした質感の用土を好みます。粘土質の土ではうまく育たないこともあるため気をつけましょう。地植えする場合、植えつけ2週間前には苦土石灰をまき、1週間前には堆肥や緩効性肥料『今日から野菜 野菜の肥料』を加えて耕しておきます。

『今日から野菜 野菜の肥料』は、野菜の生育に必要な成分と有機成分をバランスよく配合し、おいしい野菜 収穫できます。

幅70cm、高さ10cm程度の畝をつくっておき、ビニールマルチをかけておきましょう。

プランター栽培の場合、市販されている野菜用培養土を使うと手軽です。肥料入りのタイプであれば、追加で元肥を加える必要はありません。落花生は土の中で育つため、深さ30cm以上のプランターを用意しましょう。横幅が75cm程度のプランターに一株植えるのが目安です。

種まき

落花生の種まき時期は5月~6月です。莢(さや)から種を取り出して土にまいていきましょう。種の皮はむかずにそのまま使います。なるべくツヤがあり、変色していないものを選んでまきましょう。プランターや畑に直接まいても良いですが、育苗ポットなどにまくこともおすすめです。

種まきの際は、直径5cm程度、深さ2cm~3cm程度の穴を掘り、種を2粒~3粒入れて土をかぶせます。種は横向きに置きましょう。複数株を植える場合、株間は30cm以上あけます。

また、落花生の種は過湿に弱いため、湿った状態が続くと腐ってしまうことがあります。種まき直後は水を与えますが、あげすぎに注意しましょう。

育苗

順調にいけば、1週間程度で発芽します。元気なものを残して間引き、本葉が3枚~4枚の頃には一本立ちにしましょう。育苗ポットで育てていた場合、このタイミングで植えつけて問題ありません。

間引く際は、根元がぐらぐらしておらず、茎ががっしりと太いものを残します。葉の色も薄いものより濃いもののほうがおすすめです。

落花生の育て方|お手入れ方法やポイント

落花生の種まきを終えたら、水やりや施肥などのお手入れをしながら育てていきましょう。こちらでは、落花生栽培におけるお手入れの方法やポイントをご紹介します。

水やり

落花生栽培では過湿に注意します。地植えの場合は降雨に任せ、特別に水やりする必要はありません。ただし、雨が何日も降らず乾燥した日が続いたら水をあげましょう。

プランターは畑と比べると保水力が低くなるため、必要に応じて水やりを行います。土が乾いていたら水を与えましょう。夏の時期は朝夕の2回にわたって水やりが必要になることもあります。猛暑日のように気温が高いときは、より乾きやすくなるため、こまめに土の状態を確認しましょう。

肥料

植えつけの際には元肥として緩効性肥料『今日から野菜 野菜の肥料』を施し、一番花が開花した後に追肥を行います。ビニールマルチをしている場合は取り除き、肥料を与えましょう。

落花生をはじめとするマメ科の植物は、根に根粒菌が共生しています。根粒菌は、植物の生育に不可欠なチッソを大気中から取り込むことができます。

そのため、落花生にチッソの多い肥料を与えすぎると、生育に影響が生じることも。枝や葉ばかりが茂り、実つきも悪くなってしまうため、チッソ・リンサン・カリなどの成分がバランスよく含まれた肥料を選びましょう。

中耕・土寄せ

落花生の実をたくさん収穫するためには、子房柄が土にしっかりと潜り込めるように土を柔らかくしておくことが大切です。地面がカチカチにならないよう、中耕を行いましょう。また、定期的に株元に土を寄せることも重要です。株元の土が足りないと子房柄が地面に届かず、実がつきにくくなってしまいます。

1回目の中耕・土寄せは、一番花が開花した頃、追肥のついでに行います。地面を軽く耕した後、株元にやわらかくなった土を寄せておきましょう。

1回目の中耕・土寄せから2週間~3週間後、2回目の土寄せを行います。このタイミングだと子房柄が土へ潜り込んでいるため、中耕は行わずにおきます。土寄せの際も子房柄を切らないように慎重に作業しましょう。

アブラムシ対策

落花生は病害虫被害を受けにくい植物ですが、アブラムシなどが発生することがあります。アブラムシは大変小さい虫で、放っておくとすぐに増えてしまうことが難点です。見つけたらすぐに駆除しましょう。専用の薬剤を使って防除することもおすすめです。

鳥害対策

落花生栽培で注意したいのが鳥害です。種まき直後から草丈10cm程度になる頃までは、鳥に種を食べられてしまうケースが少なくありません。

土の中に埋まっている種も、掘り起こして食べられてしまうことがあります。種まきが終わったら、すぐに鳥よけのネットや不織布などをかぶせておきましょう。

落花生の育て方|収穫や保存のコツ

落花生の種まきから4カ月~5カ月たつと、いよいよ収穫を迎えます。美味しい落花生を味わえるよう、収穫のタイミングや方法について押さえておきましょう。こちらでは、落花生の収穫時期や見極め方、収穫方法、保存方法などを解説します。

収穫時期

落花生の収穫時期は9月~10月です。落花生の品種によりますが、種まきから40日~50日程度で開花が始まります。

咲いた花はすぐにしぼみ、子房柄を伸ばしていきます。1週間ほどかけて子房柄の先端が土に潜り込むと、肥大して莢(さや)をつくり、落花生の実ができるのです。開花から収穫までには2カ月半~3カ月かかります。

収穫のサイン

落花生を収穫するタイミングは、株の様子を見ることでも判断できます。基本的に、葉や茎が黄色く変色して、下葉が枯れた頃には収穫が行えるでしょう。

いきなり全部掘り上げるのではなく、まずは一部だけ試し掘りをすることがおすすめです。試し掘りした莢に網目模様がくっきりと生じており、全体的に膨らんでいれば、本格的に収穫して良いでしょう。まだ早いと感じたらしばらく待ち、再び試し掘りを行います。

また、未熟な実をあえて収穫して味わう方法もあります。葉や茎が黄ばみ、下葉の一部が枯れてきた程度の段階で掘り上げて収穫してみましょう。

莢に網目がそれほどはっきりと出ていない段階の実は、しっかりと熟した実とは違った食感や味わいを楽しめます。落花生の未熟果を食べられるのも家庭菜園のメリットのひとつといえます。莢ごと塩ゆでにして味わいましょう。

反対に、落花生の収穫が遅れてしまうと莢の付け根が枯れ、収穫できる数が少なくなってしまうことがあります。風味も落ちてしまうため、適切なタイミングで収穫しましょう。

収穫方法

落花生を収穫する際は、株を丸ごと掘り上げることが基本です。スコップを使い、根元から掘り上げましょう。プランター栽培の場合は、シートを敷いた上にプランターをひっくり返して収穫する方法もあります。収穫後は、土の中に残った落花生の莢がないかを確認しましょう。

収穫後の保存方法

収穫したての落花生の実は水分を多く含んでおり、柔らかい状態です。すぐに食べる場合は塩ゆでにすることが一般的です。採れたての新鮮な落花生を堪能しましょう。

すぐに食べず、しばらく保存しておきたい場合は乾燥させることが大切です。そのまま保存するとカビが生えてしまうこともあるため注意しましょう。

落花生を乾燥させるときは、掘り上げた状態のまま土を軽く落とし、風通しの良い日なたで1週間ほど天日干しします。何も対策しないと、干している間に鳥に食べられてしまうことがあるため気をつけましょう。鳥よけのネットをかぶせておくことがおすすめです。

落花生の莢を振って、カラカラと音が鳴るようになれば天日干しは終了です。莢を一つひとつ切り離し、風通しの良い場所でさらに1カ月ほど乾燥させましょう。しっかりと乾燥させることで、より長く保存しておくことができます。

落花生の育て方|栽培時によくある疑問

落花生は育てやすいものの、なかなか発芽しなかったり、収穫した莢に実が入っていなかったりといったトラブルが起こることがあります。原因や対処方法などを確かめておきましょう。最後に、落花生栽培でよくある疑問をご紹介します。

落花生が発芽しないのはなぜ?

落花生の種をまいても発芽しないことがあります。考えられる原因はさまざまです。たとえば、落花生の発芽適温は20℃前後です。まだ気温が低いうちに種まきをしてしまうと発芽しないことがあるでしょう。

ほかには、種まき後に土が湿った状態が続いてしまい、種が腐ってしまうケースもあります。種まきの前に天気予報をチェックして、雨が続きそうなときは作業を避けたほうが良いでしょう。もしくは、育苗ポットやプランターなどに種まきして、雨の影響を受けない場所で育苗することもひとつの方法です。

また、よく見られるのが鳥による被害です。種まき後、気づかないうちに食べられてしまっていることもあります。鳥よけとして、不織布やネットを忘れずにかけておきましょう。

収穫した落花生を種として使える?

収穫後の落花生を取っておいて、翌年に種として使いたいと考える方も多いかもしれません。

基本的には問題なく使えますが、そのためには種まき適期が来るまで適切に保存しておくことが大切です。収穫後にはしっかりと乾燥させ、保管中にカビが生えないように気をつけましょう。

また、長期保存していた種は、どんどん発芽率が低下してくるといわれています。保管の手間なども考えると、新しく種を購入するほうが手軽かもしれません。

実が入っていない莢があるのはなぜ?

落花生を収穫しても、莢の中に実が入っていないことがあります。原因として考えられるのは収穫のタイミングで、早すぎると実がしっかりと入っていないケースがあります。地上部が黄色くなり、少し枯れてきた頃に収穫しましょう。

また、肥料を過剰に与えてしまったことにより、地上部の茎や葉は大きく育ったものの、地中の実はしっかりと育っていなかったパターンも考えられます。肥料の量や頻度をチェックし、適量を与えることを心がけましょう。

おわりに

落花生は病害虫被害を受けにくく、丈夫で育てやすい植物です。ただし、鳥の被害には十分に注意して対策しましょう。花が咲き始めたら中耕や土寄せを行い、子房柄がしっかりと土に潜れるようにすることも大切です。

落花生をご自宅で栽培していれば、採れたての新鮮な豆を味わうことができます。

一般的に販売されている落花生は乾燥させたものがほとんどのため、収穫したての生の落花生を味わえるのは家庭菜園ならではの魅力といえます。ぜひご自宅での栽培にチャレンジして、美味しい落花生の収穫を楽しみましょう。

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