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【家庭菜園】
【ナス(茄子)の育て方】家庭菜園の中でも育てやすい野菜

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ナスに関して

ナスの原産地はインドで、ビルマを経由して中国に渡ったと考えられています。

日本にいつ渡来したのかは不明ですが、平城京の長屋王邸宅跡から出土した木簡に奈須比の記述があり、当時ナスの粕漬けがあったことが判明しています。もとは貴重な野菜でしたが、江戸時代から広く栽培されるようになり、以降は馴染み深い庶民的な野菜となりました。

 

世界中で食されており、各地に様々な品種があります。日本では180種類、世界では1000種類あると言われています。日本では紫色または黒紫色の物がほとんどですが、ヨーロッパやアメリカでは白、黄緑、明るい紫、縞模様といった品種もあります。また中国には蛇ナスという長さ50センチメートルにもなるものがあります。

日本では一般的に南のものは大型で、北のものは小型という特徴があります。寒い地域では栽培期間が短いので大きな実を収穫するのが難しいことと、小さい実のほうが冬季の保存食としての漬物に加工しやすいからです。

栄養価としては特記すべきものはなく、植物繊維が豊富で、東洋医学では体温を下げる効果があると言われています。皮の紫色はナスニンというポリフェノールの一種で、抗酸化作用があると言われています。

料理の素材としては幅が広く、油との相性がよく、煮物、焼き茄子、天ぷら、炒めもの、漬物などに使われますし、和洋中いろいろな料理に利用されています。

しかしアルカロイド(灰汁)を多く含んでいるため、一般的に生食はされません。加熱調理しない場合は塩もみでアク抜きをします。ただし、大阪の泉州水茄子など生食が可能な品種もあります。

 

日本では様々な品種が栽培されていますが、基本は長卵形タイプで、長なすと卵型ナスの中間の大きさです。寒冷地でも温暖地でも栽培できるので、日本中で栽培されています。栽培が簡単で多収量です。

丸なすは東北から関西にかけて多く、代表的なのは京都の「賀茂なす」です。肉の締りがよく田楽や煮物に向いています。

卵型ナスは関東ではかつてはもっともメジャーなものでした。現在は市場に出ていません。

長なすは西日本で人気が高く、長さは20〜25センチメートル。煮物に向いています。

吸収には大長なすがあり、長さは40〜45センチメートルにもなります。肉は柔らかく、焼き茄子、煮なすに用いられます。

 

ナスの詳細情報

「ナスは水で育つ」

インドが原産地なので高温多湿を好み、日本の夏に向いています。夏の暑さに耐え、日当たりの良い場所を好み、日照時間と日射量が多いほど収穫量も良くなります。水が不足すると生育が悪くなります。このため「ナスは水で育つ」と言われます。

 

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ナスは肥料が好き

ナスは肥料を好み、耕土の深い肥沃な畑が適します。定植後には肥料を切らさないようにすると長期間多量に収穫できます。うまく栽培すると1本の株から100本以上を収穫することができます。連作を嫌いますので、ナスだけではなくトマトやピーマンなどのナス科の野菜を3〜4年(状況によっては6〜7年)は栽培していない畑を選びます。

ナスは最初に入れる元肥と、後からの追肥が大切です。

地植えの場合、堆肥を1平方メートルあたり3〜4kg、苦土石灰を1平方メートルあたり150g撒きます。元肥として約2~3か月間肥料効果が持続するコーティング肥料「ネクスコート野菜・くだもの用」を1平方メートルあたり100〜150gを全面に撒きます。

追肥にも「ネクスコート野菜・くだもの用」を苗の両サイドに入れるための溝を作り、2メートルあたり50gを均等に入れます。定植後3週間後に1回目の追肥を行い、その後2週間おきに液体肥料「ハイポネックス専用液肥 野菜」を希釈してあたえましょう。

 

草丈

草丈は80〜100センチメートルで、草丈が50センチメートルを超えるようになると誘引します。誘引とは茎や枝を支柱で固定して、倒れるのを防いだり成長の方向を調整したりすることです。

 

家庭菜園でのナス栽培

農家の栽培だけではなく、トマトやきゅうりと並んで家庭菜園でもナスは人気があります。ベランダや庭先のプランター栽培で育てるのにも向いています。20リットル以上の大型のプランターになす1株を植えます。ナスの育て方は日当たりと水やりと肥料と整枝、そして側枝の摘心→収穫→切り戻しというサイクルになります。

 

ナスの苗

栽培のスタートは種または苗からとなります。ナスの発芽温度は28℃〜30℃と高温であり、また種まきから植え付け可能な苗に成長するまでの時間が長い(75日〜80日)ですので、家庭菜園では園芸店で苗を購入するのが一般的です。

 

ナスの促成栽培

ナスはビニールハウスで促成栽培も行われます。露地栽培では2月に種まき、5月に定植、7月から10月にかけて収穫という栽培時期になりますが、促成栽培では9月に定植し10月から翌年7月上旬まで収穫します。有名な「一富士二鷹三茄子」というのは、正月のナスビが非常に高価だったことに由来があります。江戸時代にも促成栽培があり、油紙でハウスのようなものを作り、馬糞や麻屑などを発酵させて温度をあげていました。そのため初物のナスは1個1両という値段がついたそうです。

 

ナスの栽培時期

地域や品種によって異なりますが、目安としては2月中旬に種を撒き、5月上旬に植え付け、7月から10月いっぱいまで収穫します。

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ナスの栽培環境

日当たり・置き場所

ナスは日当たりの良い場所を好みます。プランター栽培の場合は日当たりがよく風当たりの良い場所を選びましょう。

 

種まき・育苗

種から育てると育苗期間が75日〜80日と長く、家庭菜園でも農家でも苗を購入するのが一般的です。しかし種から育てることもできます。

箱に育苗土を入れ、3cm幅の撒き溝に、1〜2cm間隔で条蒔きします。5mmほど覆土し、水やりをした後、夜25℃〜昼30℃ほどに箱を保温して発芽を促進します。5〜7日で発芽します。

発芽後は夜の温度を20℃ぐらいに保ち、本葉が1〜2枚のときにポット上げし、定植までビニールハウスなどの温かい環境で育てます。そのときは夜温15℃程度に管理し、本葉7〜8枚の定植苗まで育てます。1番花が咲き始め、種まきから60〜80日が経っています。

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苗の選び方

園芸店やホームセンターで苗を購入する時の選び方は、葉の緑が濃く厚みがあること、節間(葉と葉の間)が締まっていること、1番花の蕾または花がついていること、病害虫がついていないこと、苗の先端に勢いがあることです。

逆に、悪い苗の特徴としては、葉に虫食いや病気の跡がある、茎が細く葉と葉の間が徒長している、葉がしおれている、葉が黄色い、株元がぐらついている、根が浮き上がっている、底穴から茶色く枯れた根が出ている、などです。

苗選びはナス栽培の半分を決めるとも言われ、良い苗は売れるのも早くなります。そのため早い段階から店頭に苗が並ぶようになってきていますが、ナスは寒さに弱いので早植えは禁物です。

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土作り

植えつけの2週間前に畑を耕し、苦土石灰を入れます。苦土石灰の量は1平方メートルあたり約150グラムです。

植えつけの1週間前には堆肥と元肥を入れて畝立てをします。

畝の中央になる部分に幅30センチメートル、深さ30センチメートルほどの溝を掘り、そこに堆肥と元肥を入れ、土を戻して畝を立てます。

 

肥料

植えつけの1週間前に入れる堆肥は1平方メートルあたり3〜4kg、元肥は約2~3か月間肥料効果が持続するコーティング肥料「ネクスコート野菜・くだもの用」を1平方メートルあたり100〜150g入れます。

トマトは肥料を入れすぎるとよくないですが、同じナス科でもナスは大丈夫です。この段階でリン酸を効かせると実付きが良くなります。

 

マルチング

マルチングとは株元をビニールなどで覆うことで、雑草の発生を防いだり、水分の蒸発や病害虫の発生を防ごうというものです。かつてはワラが用いられていましたが、今はビニールが多いです。ナスの場合は黒マルチが使われます。もしくは畝の脇を黒マルチでマルチングして、畝の上部はワラを用いるというやり方もあります。

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植えつけ

植えつけ(定植)の前に苗をポットごと水につけます。定植は畝面より2〜3センチメートルほど高く植えます。苗と苗の間の間隔は60センチメートル程度確保するのが良いです。茎が弱く風で折れてしまうので、定植時に仮支柱を立てて誘引します。

なお、苗は霜に弱いので、晩霜がおりる危険がなくなってから植えつけましょう。

 

連作障害

連作障害とは同じ科の植物を同じ場所に植え続けると生育障害が起こるというものです。生育障害は具体的には下記の3つです。

 

土壌病害

土の中の病原となる細菌やカビやウイルスの割合が多くなりすぎてしまうことです。青枯れ病や根こぶ病が代表的な病害です。

 

生理障害

植物の生育に必要な栄養素が少なくなりすぎたり、逆に多くなりすぎたりすることで起こる障害です。

 

土壌虫害

センチュウなどの土の中にいる虫が多くなりすぎてしまうことで起きる障害です。

 

ナスは連作障害が出やすいので、同じ場所での栽培の間隔を3〜4年(状況によっては6〜7年)あけるようにします。

コンパニオンプランツを植えるのも良いでしょう。ニラが病害予防に、パセリが生育促進に良いと言われています。

 

整枝・支柱立て

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ナスは放任していても育ちますが、花の数が多くなりすぎ、葉もこみいってしまって、果実が充実しません。品質の良い果実を収穫するために整枝を行います。

1番花の咲いた頃に整枝を行います。主枝と側枝2本の3本仕立てにします。それ以外の脇芽は切り取ります。側枝は一番花の下にある2本になります。

主枝、側枝2本それぞれに支柱を立てて誘引・固定します。その3本の支柱を斜めに交差させる形になります。

このやり方は株の数が多くなると支柱も多くなりすぎて大変なので、そのときは紐で吊るすやりかたもあります。そのために四隅に支柱を立てて紐をはったり、アーチパイプを使ったりします。このあたりは人それぞれです。

 

追肥

植えつけから3週間後〜1ヶ月後に1回目の追肥を入れます。追肥は速効性に優れた液体肥料「ハイポネックス専用液肥 野菜」を希釈してあたえましょう。

追肥にもコーティング肥料「ネクスコート野菜・くだもの用」が利用できます。

マルチングをしている場合は、面倒でもマルチをまくって畝の中に入れてください。

 

その後2週間から半月に一度程度追肥を入れます。ナスは肥料食いと言われ、継続的に多くの肥料が必要になります。肥料切れを起こさないように気をつけましょう。

肥料を入れる場所ですが、根の先端部分に肥料が入るようにします。根の広がりと葉の広がりはだいたい同じぐらいなので、その株の葉の先端の真下あたりに入れると良いです。

 

水やり

「ナスは水で作る」と言われるように、ナス栽培では水やりが重要です。果実のついてくる梅雨明け以降は水をやればやるほどきれいな実がたくさんなります。

 

ナスの育て方のポイント

一番果、二番果はどうすればよいか

その下部に最初になる花からつく実が一番果、その次が二番果です。これを除去してしまうほうが良いか残しておくほうが良いかは両論があります。

これは株の状況によりけりです。

株の勢いが強く葉が大きくて茎も太いという、生育が順調で樹勢の強いときは、着果させて「なりグセ」をつけさせたほうが良いです。逆のときは一番果は摘果(てきか)してしまいましょう。小さな体(株)で果実を養うのは負担が大きく、木そのものが弱ってしまいます。

この判断は二番果も同じですし、場合によっては三番果も摘果してしまいます。

 

肥料の過不足の見分け方

ナスの花を見てみます。肥料が足りているときは中央の雌しべが周りの雄しべよりも長くなっています。

肥料が足りないときは雌しべが短くなっていて、まわりの雄しべに隠れてしまっています。

 

下葉かき

高温多湿の夏季になったら、株の中に光を入れ風通しをよくするために、高さ40〜50センチメートルについている葉を取り除きます。また古くなった葉や枯れた葉も取り除きます。

 

収穫

品種によって異なりますが、収穫のタイミングは長卵形品種の場合、開花から20〜25日後、重さ80〜120グラム、長さ12〜15センチメートルが目安です。ガクがしっかりと果実を包んでいて、トゲが尖っている状態が良いです。

収穫は早朝に行うのが良いです。昼間作った養分を夜に果実に蓄えるので、早朝のほうが栄養価が高く、日持ちも良くなります。果実は蒸散作用が盛んですので、収穫後は早めに新聞紙やラップに包み、日陰で保存します。

 

ナスは次々と脇芽をだして実をつけていきます。放任すると実がつきすぎて樹が弱ってしまうので、収穫のたびに、実よりも下の部分の葉を1〜2枚残して枝を切ります。これを切り戻しといいます。残した葉の根元からまた脇芽が生えてきて実がなりますので、切り戻しを繰り返します。

 

更新剪定

夏の間ナスは次々と実をつけますが、そのために株全体がだんだんと弱まってきて、脇芽が生えてくる力が衰えてしまいます。そのため最盛期の7月下旬から8月上旬頃に、更新剪定とよばれる思い切った選定をすることで株を若返らせ、秋ナスを収穫できるようにします。

まず、すべての枝を、葉を1〜2枚だけ残して切り詰めてしまいます。また植物は根と葉がつながっていますので、枝だけを切って根を残すと、不要になった根が腐ってしまいます。そのため、枝元から30センチメートルほど離れた所にスコップを入れて土の中の根を切ります。そして、たっぷりと追肥を入れて水やりをします。

 

 

ナスの栽培に関してのトラブル、発生しやすい病害虫

ナスの生育不良やトラブルには下記のようなものがあります。

 

石ナス

果実の皮が固く、光沢がありません。これは受粉がスムーズに行っていないときに起こります。その兆候は、雄しべのほうが雌しべよりも長くなっています。実にならず花が落ちてしまうか、受粉できても石ナスになってしまいます。

追肥と水をたっぷりと与えて樹勢を回復しましょう。

 

ぼけナス

果実にツヤがなく、色もあせています。これは日光不足や水分・肥料の不足から起こりますので、混み合った枝葉を整理して果実に日が当たるようにします。そして追肥と水を与えましょう。

 

ナスのかかる病気で代表的なものには、元気な株が緑色のまま急にしおれて枯れてしまう青枯病、葉の表面に白い粉のようなカビが生えるうどん粉病、葉や株の片側半分だけがしおれてしまう半身萎凋病などがあります。

青枯病は土壌中の細菌が水を媒介にして根の傷から侵入することで起こります。うどん粉病は土の中にいる糸状菌の胞子が風にのって運ばれて伝染します。半身萎凋病の原因も土の中の糸状菌で根から株に侵入します。

青枯病に効く薬剤はなく、根を残さないように株ごと抜き取って焼却処分します。うどん粉病は発病した葉を早めに切り取って処分すること、半身萎凋病も抜き取って焼却処分です。

 

害虫にはカメムシ、チャノホコリダニ、テントウムシダマシ、アブラムシ、ダニ類、ミナミキイロアザミウマなどがつきます。早めに発見して薬剤を散布します。

 

ただし、病害虫も病害菌も生態系の一部であり、化学農薬に頼りすぎると天敵昆虫や善玉菌も死滅してしまいますので、栽培方法を変える耕種的防除や、光や熱などの物理的手段を使う物理的防御、天敵を利用する生物的防除などを、農薬を使う化学的防除と組み合わせて、栽培環境を整えながら上手に育てるのが効果的です。

 

ナスは炒め物やお浸し、漬物や麻婆ナスなど、いろいろな料理に使うことができ料理の幅を広げてくれます。収穫期間も長く初めて家庭菜園にチャレンジされる方におすすめしたい夏野菜です。是非、ご自宅で家庭菜園をはじめてください。

 

動画でわかりやすく!HYPONeX Smile

『ナスのお手入れ』

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是非、ご覧ください。 

この記事で紹介された植物について

ナス

特長

高温多湿に強く、収穫期間も長いので初心者でも比較的育てやすいナス。紫色の皮にはポリフェノールがたくさん含まれています。「水で育てる」といわれるぐらい水が好きなので、乾燥に注意してください。

 

置き場所

日当たり、水はけ、風通しの良い所

 

水やり

土の表面が乾いたら、茎や葉に水がかからないように株元にたっぷりと水やりをします。やや乾かしぎみに管理します。

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