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タイハーブを育てて食べて免疫力UP!

タイハーブを育てて食べて免疫力UP!
千葉県山武市のシュチファームのガパオ畑

千葉県山武市のシュチファームのガパオ畑

新型コロナウイルス禍によって、長らくStay Homeを余儀なくされていたみなさんは、いつもとは違った状況の中で体調を崩しがちになっているのではないでしょうか。しかも、日本はこれから梅雨を迎え、どんどん暑くなっていきます。そんな毎日に、育てて、食べて、免疫力がアップする「タイハーブ」についてご紹介します。

食べて美味しい!薬効があるタイハーブを紹介してくれる桑垣さん

タイ滞在中の桑垣さん

タイ滞在中の桑垣さん

今回「タイハーブ」をご紹介していただくのは、桑垣真紀(くわがきまき)さんです。桑垣さんは、漢方やハーブを使った自然療法の勉強をするため、2011年にタイのバンコクに渡ります。翌年、種の輸入から、苗、生鮮、タイ料理店まで経営するアジアハーブの商社「(株)ZUCI(しゅち)」を立ち上げました。

テイクアウト専門のタイ料理店Little ZUCIの料理と桑垣さん

テイクアウト専門のタイ料理店Little ZUCIの料理と桑垣さん

また、有名な「ガパオライス」や、焼きそばの「パッタイ」、チキンライスの「カオマンガイ」、春雨サラダの「ヤムウンセン」などのタイ料理を、手軽にテイクアウトすることができるお店「Little ZUCI(リトル シュチ)」も経営されている、タイハーブに大変精通している方です。

 

桑垣 タイは料理の中に「医食同源」の考えを取り入れた、体に良い食事を積極的にとっている国です。タイでは英語でいうところの『ハーブ』を『サムンプライ』といいますが、薬草のほかにも、食べて薬効のあるものならば動物や石、土、骨など全て『サムンプライ』と呼んで、食事に取り入れています。

「ガパオ」はタイの神聖なハーブ

タイ語で「ガパオ」英名は「ホーリーバジル」

タイ語で「ガパオ」英名は「ホーリーバジル」

毎日の食事の中に漢方や医食同源を取り入れたタイ料理ですが、中でも有名なガパオライスは、日本でもメジャーなタイ料理として親しまれていますね。

 

桑垣 「ガパオ」というのはタイ語ですが、英語で「ホーリーバジル」と呼ばれているハーブです。

料理名かと思ったら、タイハーブの名前だったんですね。

バジルといえば「スイートバジル」を思い浮かべますが、ガパオ(ホーリーバジル)ってどんなハーブですか?

 

桑垣 ガパオ(ホーリーバジル)は、インドでは日本でいうところの「榊(さかき)」のような神聖な存在だといわれています。しかも、抗菌作用があって、大腸菌に活発に働きかけるハーブとしても知られています。

 

神聖でしかもすぐれた薬効があるハーブ! だんだんガパオが食べたくなってきました。

 

桑垣 ガパオは通常少し火を通してから食べるハーブです。素晴らしい薬効のせいか、ガパオを生のまま口に入れると苦味を感じるので、タイでも生では食べていません。衣をつけずに素揚げして料理のつけ合わせに使ったり、あとは炒め物が多いですね。

 

確かにガパオライスも生ではないですね。火を通しても効能は変わらないのですか?

 

桑垣 効能を重視するなら、苗を購入して実際にガパオを育てて、収穫後さっと火を通すのが一番ですね。

 

それは是非とも育ててみたい! でも、ガパオの苗ってあまり見かけないのですが、桑垣さんのお店「ZUCI」で購入は可能ですか?

ZUCIのガパオの苗

ZUCIのガパオの苗

桑垣 小売はやっていないのですが、ZUCI では、国内の農家に生産を委託して育てたガパオやパクチーなどのタイハーブの苗を、東京都練馬区にあるオザキフラワーパークや、茨城県のホームセンター山新で販売しています。

ガパオは5〜6月に育てはじめるのがベストです。育て方はバジル(スイートバジル)と同じですが、収穫期間はとても長くて、関東だと11月くらいまで収穫することができます。

 

ちなみに、ZUCIで生産した苗にはQRコードが付いて、ガパオのおすすめレシピを見ることができるそうです。

桑垣さん直伝!ガパオレシピ

テイクアウト専門のタイ料理店Little ZUCIのガパオライス、トッピングは目玉焼き

テイクアウト専門のタイ料理店Little ZUCIのガパオライス、トッピングは目玉焼き

じわじわとタイハーブの苗を扱っているところも増えているのですね。さっそくタイ料理に精通した桑垣さんにガパオを使ったレシピを教えていただきましょう!

 

桑垣 では、タイ料理の定番『ガパオライス』の作り方をご紹介します。

 

〜材料〜

ーAー

・ニンニク・・・1片

・パクチーの根・・・1本

・粒こしょう・・・少々

・油・・・適量

 

ーBー

・収穫したガパオ・・・適量

・鶏のムネ肉(もも肉でもOK)・・・1枚

・ナンプラー・・・適量

・オイスターソース・・・適量

・唐辛子・・・1本

・砂糖・・・少々

 

〜作り方〜

1  Aのニンニクとパクチーの根、粒こしょうをすりつぶします。

2  Bの鶏のムネ肉を一口サイズに細かく切ります。

3  フライパンに油を入れ1を入れて炒めます。

4  3に細かく切った鶏のムネ肉を入れて炒めていきます。

5  4にお好みの量のナンプラー、オイスターソース、砂糖、細かく刻んだ唐辛子を入れてさらに炒めます。

6  火を止めたら、洗って適当な大きさに切ったガパオをフライパンに入れ、余熱で火を通して完成です。

 

桑垣 お子さんと一緒にいただく場合は、唐辛子を抜いて調理し、大人は一味をかけて召し上がってください。ガパオと一緒にお皿にライスをのせてガパオライスの完成です。

オプションとなる目玉焼きは「カイジャオ」といいます。タイに行ったときには、オプションとして頼まなければついてきませんのでご注意くださいね。

ガパオのほかにもタイを感じるおすすめハーブ

タイ語で「バイマックル」、日本名「コブミカン」

タイ語で「バイマックル」、日本名「コブミカン」

まだまだ私たちが知らないタイハーブがありそうですが、ガパオのほかにも、タイをたっぷり感じられるおすすめのタイハーブはありますか?

 

桑垣 日本ではなかなか生のものは手に入らないかもしれませんが、『バイマックル』という日本名『コブミカン』の葉がとてもおすすめです。椿の葉と同じくらいの厚さをした葉で、葉脈をとってからキッチンバサミで細かく刻んで料理に使います。このコブミカンの葉が料理に加わることで、驚くほどの料理の変化を遂げるタイハーブなんです。ZUCIでは時々冷凍のコブミカンの葉を仕入れてネット販売することがあるので、機会があったら絶対に試してもらいたいハーブです。

 

ガーデニングではカンキツなど果樹も人気ですから、そのコブミカンも育てて、生の葉を収穫してみたいですね。

 

桑垣 熱帯の果樹なので、残念ながら日本では冬越しが難しく、生産できないのが現状です。

タイ語で「ドックアンチャン」、英名「バタフライピー」

タイ語で「ドックアンチャン」、英名「バタフライピー」

でも、コブミカン以外にも「ドックアンチャン」といって英語で「バタフライピー」というマメ科のお花もおすすめです。このバタフライピーのお茶は利尿作用があるので、飲んでしばらくするとびっくりするほど効き目があらわれる優秀なハーブなんです。

レモン果汁を数滴たらして紫〜赤紫に色が変化させたバタフライピーのお茶

レモン果汁を数滴たらして紫〜赤紫に色が変化させたバタフライピーのお茶

しかも、このバタフライピーのお茶の色はブルーなので、夏の暑いときに涼しさを感じさせてくれます。レモン果汁を数滴たらすと紫〜赤紫に色が変化するので、ちょっとしたサプライズ感も演出してくれます。

 

桑垣さんありがとうございました! 家にこもりがちで少し鬱々としていた気持ちが、タイハーブのお話を聞いているうちになんだか気持ちがほぐれてきました。バタフライピーのドライハーブやガパオ、根付きのパクチーなどは、桑垣さんのお店ZUCIでネット販売しているので、みなさんもお試しになってみてください。

 

ZUCI
世界の調味料を購入できる店。
http://www.zuci.jpn.com/

 

飲食店情報
店名:Little ZUCI (リトルシュチ)
テイクアウト専門のタイ料理店
住所:千葉県習志野市津田沼1-10-14
水曜・日曜定休
11:00~14:30
16:30~20:00

 

畑情報

子会社:(株)シュチファーム
千葉県山武市沖渡295番地
アジアハーブ生産

私たちの暮らしに楽しい変化を与えるタイハーブ

今回のような新型コロナウイルス禍が、これからも続くかもしれませんし、収まったとしてもまた同じようなパンデミックがあるかもしれません。そんな私たちにできることは、毎日の食事で身体の免疫力を上げること。そして、不安な気持ちを和らげることかもしれません。

 

育てて食べるハーブは、私たちの暮らしに楽しい変化を与えてくれます。おなじみのハーブ栽培の次は、みなさんもタイハーブを育てて食べてみませんか!

 

写真提供 桑垣真紀

取材・構成 古幡真恵

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