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【トマトの育て方】上手においしく育てる方法とは。

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見た目も鮮やかな「トマト」は品種が豊富な上、栄養価も非常に高い野菜です。いろいろな料理に使える万能野菜としても人気のトマトを、ご自宅の庭やベランダで栽培できたら嬉しいですよね!

そこで今回は、これからトマトを育てようと思っている方が知りたいトマト栽培の特徴や土づくりのやり方、肥料や水やり、気をつけたい病害虫等についてを分かりやすくまとめました。トマト栽培の基本を知り、トマトが好む環境を用意できれば、お庭の畑やプランターでも十分においしいトマトを育てることができます。ここで紹介する内容を参考に、ぜひ是非ご家庭でトマト栽培にチャレンジしてみてくださいね!

 

 

トマトについて

完熟して真っ赤になったトマトは栄養価が高く、ビタミンCやグルタミン酸をはじめ、βカロテン、カリウム、クエン酸などが豊富に含まれています。トマトといえば真っ赤な色が特徴ですが、これはリコピンと呼ばれる色素によるものです。リコピンは抗酸化作用が強く、疲労回復にも効果的とされています。トマトといえば赤いトマトが主流ですが、品種によっては白色や黄色、緑色のトマトもあります。

 

トマトの種類や品種

トマトの品種は約8,000種類も存在するといわれ、日本の全国各地で盛んに栽培されています。厳密な決まりはありませんが、トマトは果実の大きさにより「大玉トマト」、「中玉トマト」、「ミニトマト」と3つの種類に分類されています。

果実の重量が最も重い大玉トマトは200g以上、果実の重量が最も軽いミニトマトは30g以下、中玉トマトは大玉トマトとミニトマトのちょうど中間の重量にあたるものを指します。サイズによる栄養価は差ほど変わりありませんが、品種による味の違いはあります。

 

※本記事では、大玉トマトをメインにトマトの育て方を紹介します!

 

 

トマトの栽培の特徴とは

トマトを育てる前におさえておきたいトマト栽培の特徴やコツについてまとめています。

 

トマトが好む気候や環境について

トマトは南米のアンデス山脈の高地で生まれたナス科の野菜です。日当たりや昼夜の温度差、乾燥と、原産地と同じような気候を好みます。十分な光に当たらないと苗が徒長してしまい、花数が少なくなったり、花の品質が落ちたり、落花しやすくなったりするので注意が必要です。

トマトは日当たりのいい場所で育て、日中のうちに太陽の光をしっかり当ててあげましょう。ただし、あまりに強い光に当てすぎると果実が日焼けしたり、裂果を引き起こしたりすることもあるので、日射しが強いときは未熟な果実に直接光が当たらないように気をつけましょう。

 

トマト栽培は肥料切れ・肥料過多に注意!

1株に大きな実をいくつもつける大玉のトマトの生長には、十分なエネルギーが必要です。トマトが肥料切れを起こすと若葉は黄色くなり、茎の太さは細くなります。肥料切れにならないように注意して、栽培期間中は適切な量の肥料を与えます。

また、肥料のやり過ぎにも注意が必要です。肥料をやり過ぎているときはトマトの若葉が内側に巻かれた状態になり、茎が太くなりすぎて穴があくことがあります。

やみくもに肥料を与えるのではなく、トマトがエネルギーを必要とするタイミングを理解し、最適な量の肥料を必要なときに施すことで甘くて大きなトマトに生長します。

 

トマトは連作をしない!

トマトは連作障害が出やすい野菜です。同じナス科の野菜を栽培した畑や土で連作をすると、病気にかかりやすくなる、トマトの生育が悪くなる、といった連作障害が現れます。ナス科の野菜を育てた畑や土を使う場合は、間隔を5年ほどあけてから植えつけをします。

プランター栽培や鉢植え栽培の場合は、新しい土に植えつければ毎年トマトを栽培できます。連作となり畑で育てられない場合は、プランター栽培に切り替えて植えつけをするのもおすすめです。

また、どうしても同じ畑や土でトマトを育てたい場合は、接ぎ木苗を用意して植えつけます。接ぎ木は穂木と呼ばれる地上部と、台木と呼ばれる地下部で異なる品種を繋ぎ合わせたものを指します。二つの品種の特徴を併せ持つ接ぎ木は、病害虫対策にも有効で、トマトの生育促進を目的に使用されることが多いです。

 

わき芽かきをして養分の分散を防ごう!

トマトの茎と葉のつけ根あたりから出てくる若芽のことを「わき芽」といいます。ミニトマトは出てきたわき芽をそのまま伸ばしたまま育てるケースもありますが、大玉トマトの場合は生長する過程で必ずわき芽かきという作業をしてわき芽を摘み取ります。わき芽を伸ばしたまま育てると養分がわき芽にも分散していまい、実つきが悪くなります。わき芽が伸びてきたら早めに摘み取り、養分の分散を防ぎましょう。

 

安定した収穫のための摘芯と摘果!

目標の高さまで主枝が伸びた頃に行うのが「摘芯」という作業です。摘芯を行うことで茎の生長が止まり、トマトの実に栄養が十分に行き渡るようになります。十分な栄養を実に回すことで安定した収穫が可能になります。

ミニトマトの場合は必要ありませんが、大玉トマトを育てるときは「摘果」という作業も必要です。トマトの実を大きく育てるために行う摘果は、1房あたり3個~4個ほど残して、それ以外の実は取り除きます。摘果をすることで養分の分散が防げて、大きくて甘い実に生長します。

 

過湿を避けるための雨よけ!

トマトは過湿を嫌います。多湿状態になると病気にかかりやすくなる以外にも、「裂果(皮が破れる)」と呼ばれる生育不良を起こすことがあります。多湿による病気や生育不良を予防には、過湿を避けるための「雨よけ」の設置が有効です。

他にも、畑にトマトを地植えする場合は、「排水性を良くするために高畝にする」、「雨の侵入を防止するために根元部分を保護するようにマルチシートを張る」、「敷きワラで雨はねを防止する」などの対策をして、トマトに雨水が直接当たらないようにします。※雨よけの設置方法は後ほど詳しく紹介します!

 

 

トマトの栽培時期について

春に植えた大玉トマトは、夏頃に旬をむかえます。種まきから収穫まで栽培期間は約4ヶ月です。

栽培時期や主な栽培スケジュールは以下の通りです。※栽培環境や地域により栽培時期は異なりますので、参考程度にご覧ください。

 

トマトの栽培時期

種まき時期:3月~4月

植えつけ時期: 5月~6月

収穫時期:7月~9月

 

トマトの種はホームセンターなどで購入できます。種からでも苗からでも育てられますが、あまり時間をかけたくない場合は4月頃から市場に出回るトマトの苗を購入して育てるのもおすすめです。

 

トマトの主な栽培スケジュール

トマトを種から育てる場合は、主に以下のような栽培スケジュールで進めます。

 

1.種まき

2.土作り

3.植えつけ

4.仕立て

5.雨よけの設置

6.芽かき

7.追肥

8.摘果

9.葉かき

10.収穫

11.摘芯

 

では早速、トマトの種まきのやり方から見ていきましょう!

 

 

1.トマトの種まき

5月から行う「植えつけ」作業に間に合わせるために、3月頃から種まきを始めます。種まきから植えつけまでの育苗期間は約2か月です。

トマトの発芽適温は20℃~30℃です。3月はまだ時期的に寒さが残っていますので、より確実に発芽させるには「ビニール温室」を用意して発芽温度を確保する必要があります。トマトの種まきをする前に、トマトの種・ポット9cm(又は育苗箱、セルトレイ)・種まき用の用土・ビニール温室を用意します。育苗過程で鉢上げをするので、12cm~15cmのポットも用意しておきましょう。

 

トマトの種まきのやり方

STEP1. 種を一晩水に浸す

STEP2. ポットに種まき用の用土を入れる

STEP3. まき穴を作る

STEP4. まき穴に3粒ずつ種をまく

STEP5. 軽く土をかぶせる

STEP6. 水を与える

 

ポットに種まき用の用土を入れます。直径3cm、深さ1cmのまき穴を作り、重ならないように注意して3粒ずつ種をまきます。種をまいたら軽く土をかぶせて浅植えにします。種が流れてしまわないように気をつけながら、水をたっぷり与えます。

 

種まき後~発芽までの管理方法

トマトの種は早くて3日、遅くても1週間ほどで発芽します。より確実に発芽させるために、「種まきをしたあとは夜間の寒い時間帯はビニール温室に入れる」、「室内に移動して管理する」など、発芽適温を確保します。晴れている日は高温になり過ぎるのを防ぐために、ビニール温室から出しておきます。発芽までは土の表面が乾かないように気をつけて、毎日朝に水やりを続けます。

 

発芽後の管理方法と育苗ポイント

トマトの種が発芽したあとは、変温管理と間引きをしながら育苗します。変温管理では、発芽したあとに徐々に温度を下げて、日光に充分当てながら徒長(茎が間延びした状態)しないように育てます。加温器や育苗器があると変温管理がしやすく便利です。

育苗中の間引きは計2回行います。1回目の間引きは本葉が出てきた頃に行い、小さいものを間引いて2本立ちにします。2回目の間引きは本葉が増えてきた頃に行い、生長のよいものを残して1本立ちにします。間引きをして1本立ちにした苗は、本葉が4枚~5枚くらいになった頃にひとまわり大きなポットに鉢上げをします。

発芽したあとの水やりは苗がしっかり生長するまでは底面から水を吸水させ、本葉が増えてきたら土の表面が乾いてきたタイミングで上から水やりをします。

 

 

2.トマト栽培用の土作り

種まきから植えつけまでの育苗期間は2ヶ月です。トマトは根を深く伸ばすので、地植え栽培をする場合は土深くまでしっかり耕しておきましょう。

 

地植え栽培用の土作り

畑にトマトの苗を地植えする場合は、植えつけより2週間前までに土を深くまで耕します。1㎡あたり100gの苦土石灰と20リットルの牛糞堆肥または腐葉土を混ぜ込みます。トマト栽培用の土はpH6.0~pH6.5を目安に中和します。

植えつけより1週間前に、約50gの「Plantia 花と野菜と果実の肥料」、「今日から野菜 野菜の肥料」(もしくは、「マグァンプK 中粒」等)の緩効性化成肥料を元肥として施し、しっかり耕します。畝は排水性を良くするために、幅1.5m、高さ30cmの高畝にします。雨の侵入や泥はね防止、除草作業の軽減のために、畝を立てるタイミングでマルチシートを張っておくことをおすすめします。

 

プランター栽培用の土作り

プランターでトマトを栽培する場合は、野菜用の培養土があると便利です。「ハイポネックス 野菜の培養土」は、通常の土より特に保水性が高く、赤玉土等の重い土が多めにはいっており、苗が倒れづらくなるように設計されています。土を自作する場合は、赤玉土(小粒)7に対し、腐葉土を2、牛糞堆肥を1の割合で混ぜたものを使います。トマト1株を育てるには、直径・深さともに30cmくらいのプランターを用意します。

なお、プランターを準備することが難しい場合、「今日から野菜 野菜を育てる土」では、プランターなしで、袋のままでも育てることが出来ますよ。

 

 

3.トマトの植えつけ

トマト栽培用の土が用意できたら、植えつけ時期は種まきから約2ヶ月を目安に畑やプランターに苗を植えつけます。ちょうど第一花房が咲き始めた頃が植えつけの適期です。植えつけは晴れた日の午前中に行いましょう。

 

【地植え栽培】植えつけのやり方

STEP1. 株間50cmで植え穴を掘る

STEP2. 植え穴にたっぷり水やりをする

STEP3. ポットから苗を取り出す

STEP4. 植え穴に苗を浅植えする

STEP5. 水を与える

 

マルチを張っておいた畝に植え穴を掘ります。株間が50cmになるようにマルチに穴を開け、植え穴は幅と深さが30cmくらいを目安に掘ります。植え穴にたっぷり水やりをしておきます。

根鉢を崩さないようにポットから苗を取り出して植え穴に植えつけます。深く植えすぎないように気をつけて、接合部が土に埋まらない程度に浅植えにするのがポイントです。ちなみに苗の向きは、花房がある方を畝の外側に向けて植えてみてください。そうすることで実の着く方向が合わさって収穫しやすくなります。

植えつけが完了したらたっぷり水を与え、土にしっかり根づくまで土が乾燥しないように水やりを続けましょう。

 

【プランター栽培】植えつけのやり方

STEP1. プランターに鉢底石と土を入れる

STEP2. 水やりをして土を湿らせる

STEP3. 植え穴を掘る

STEP4. ポットから苗を取り出す

STEP5. 植え穴に苗を浅植えする

STEP6. 水を与える

プランターに鉢底石と用意した土を入れます。水はけをよくするために鉢底石は多めに入れます。土はプランターの縁より5cm下くらいまで入れて、ウォータースペースを残しておきます。水やりをして土を湿らせたら、幅と深さが30cmくらいの植え穴を掘ります。根鉢が崩れないようにポットから苗を取り出し、植え穴に浅植えします。最後にプランターの底から水が滴り落ちるくらいたっぷり水やりをします。根づくまでは土が乾かないように水やりをして、日当たりの良い場所で育てます。

 

【苗から育てる場合】トマト苗の選び方

トマトの苗は4月頃からホームセンターや園芸店などで販売がスタートします。苗を購入するときは、双葉の色や茎の状態を確認します。双葉が鮮やかな緑色をしているものが良いですし、茎は節と節の間が詰まっているものがおすすめです。葉の裏などをしっかり見て、病害虫の被害を受けていないかしっかり確認してください。また、トマトに限らずナス、ピーマン等のナス科の植物は、上記の条件以外に、第一花房に花(なければ蕾)がついているものを選びましょう。

 

トマトの寝かせ植えについて

寝かせ植えは、トマトの原産地などでよく用いられる方法です。トマトは茎や根から根が出やすいという性質があります。苗を横に寝かせた状態で植えつけると、土に接している茎からも根が出てきます。茎からも発根すると水を吸収する力や肥料を吸肥する力が高まり、苗が丈夫になります。丈夫な苗は病害虫にも強く、健康で収穫量の増加が期待できます。ただし、購入した接ぎ木苗を使う場合は寝かせ植えの方法は使えないので注意が必要です。

 

 

4.トマト栽培の仕立て

大玉トマトは生長するにつれ大きく重たくなるため、支柱を立てて株を支えます。支柱は実の重さを支えるためにも有効ですし、生長した茎や葉を混み合いにくくする効果が期待できます。株全体に日射しや風が通ると株が元気に育ち、害虫の発生や病気の被害を受けにくくなるといったメリットがあります。

 

大玉トマト栽培は1本仕立てが基本!

トマト栽培は1本仕立てが基本で、茎を真上に長く伸ばしていきます。1株あたり1本ずつ支柱を立てて育てます。

 

STEP1. イボ竹と呼ばれる1.5m~2mくらいの市販の支柱を用意する

STEP2. 株元から5cmほど離れたところに支柱を立てる

STEP3. 主枝が支柱に届いたら茎を8の字に縛って誘引する

 

誘引するときはゆとりを持たせて、強く引っ張り過ぎないように注意してください。

 

2本仕立ては難易度高め!

トマト栽培は1本仕立てが一般的ですが、2本仕立てで育てることも可能です。2本仕立てで育てる場合は、主枝とわき芽に1本ずつの支柱が必要です。支柱とわき芽を伸ばして仕立てるので、上手く育てられれば1本仕立てよりも収穫力が多くなります。ただし、2本仕立ては枝が増えることで栽培が難しくなります。2本仕立てで上手くトマトを育てるには、確実に着果させるための工夫をする、摘果を徹底して樹勢をキープする、樹勢が強く2本仕立てに向いている品種を選ぶことがポイントです。

2本立てのやり方は、1段目の花房の下から出ているわき芽を伸ばす方法と、苗が小さなうちに摘芯をしてわき芽を伸ばす方法の二つです。家庭菜園では花房の下のわき芽を伸ばす以下の方法がおすすめです。

 

STEP1. 1.5m~2mの支柱を1株あたり2本用意する

STEP2. 支柱と支柱の間の距離を十分取って支柱を立てる

STEP3. 主枝が支柱に届いたら一方の支柱に誘引する

STEP4. 第1花房の下に出ているわき芽を側枝として育てる

STEP5. 側枝が支柱に届いたらもう一方の支柱に誘引する

 

 

5.トマト栽培の雨よけ

過湿に弱い大玉トマトの栽培では、裂果といった生理障害の防止や、病気による被害を受けにくくするための「雨よけ」を設置します。

 

雨よけの作り方

トマトを畑で地植え栽培する場合は、市販の雨よけ栽培用ハウスがあると便利です。雨よけを自作する場合は、支柱(6本~8本)・園芸用のビニール(又はゴミ袋)・紐を用意します。支柱はトマトの仕立てをするときに使う支柱よりも長いものを用意してください。

 

STEP1. 支柱を仕立ての支柱の外側に立てる

STEP2. ビニールに穴を開けて支柱にかける

STEP3. ビニールをピンと張る

STEP4.紐で結び支柱とビニールを固定する

 

 

6.トマト栽培の芽かき

トマトの苗の生長に合わせて行う作業が「芽かき」です。茎と葉のつけ根あたりからわき芽と呼ばれる新芽が出て、トマトの生長にあわせてどんどん増えていきます。株全体に養分を行きわたらせて花芽をつきやすくするために、わき芽が5cmくらいまで伸びたらその都度芽かきの作業をして取り除きます。芽かきの作業は風通しを良くして病気を防ぐためにも有効です。

 

芽かきのやり方

トマトのわき芽は、真上に真っ直ぐ伸びる主枝と葉のつけ根あたりに出てきます。わき芽が伸びすぎると芽が太くなり、養分も分散されてしまいます。さらに、わき芽が伸びるにつれ主枝との見分けがつかなくなってしまうので、出てきたら早めにかき取っておきましょう。

わき芽が小さなうちは芽も細いので、手で簡単にかき取ることができます。切り口からウイルスに感染してしまうことがあるので、切り口の傷をしっかり治すために晴天時の午前中に作業をします。花房の下に出てくるわき芽は特に生長が早いので、取り遅れがないように注意してください。

 

 

7.トマト栽培の追肥

大玉トマトは中玉トマトやミニトマトに比べて実を大きく育てる必要があるため、開花後、実がつきはじめた頃から追肥を施します。

 

トマトの追肥1回目

トマトの花が開花して、第1花房の実が着きピンポン玉くらいの大きさになった頃に1回目の追肥を施します。追肥の量は使用する肥料の成分によって調整します。

緩効性肥料を使用しても問題ありませんが、出来れば追肥には液体肥料「ハイポネックス原液」を使用しましょう。液体肥料を使用する場合は、規定の量で薄めたものを水やりの代わりに施します。液体肥料は2週間に1回のペースで施しますが、肥料切れや肥料過多にならないようにトマトの状態を観察しながら肥料の量を調節してください。

 

トマトの追肥2回目

第3花房の実がピンポン玉くらいの大きさになったタイミングで2回目の追肥を施します。1回目と同様に、「ハイポネックス原液」を規定の割合に希釈して施肥してください。もし、「Plantia」や「マグァンプK」等の緩効性肥料を使用する場合には、株元から離れたところに円を描くように化成肥料を与えます。トマトの生長を観察して葉が大きくなり過ぎているときや、茎が太くなり過ぎているときは追肥の量を減らすなど調整してください。

 

肥料の調整・活力剤の使用について

トマトだけでなく、野菜を育てる際は、根をいかに伸長させるかで収穫量が劇的に変化します。特に、三次根とよばれる細かく生えている根(主根から出てくる二次根から生える根)を増やすことが重要です。

花が落ちた、葉の色が濃くない、土の表面を少しほじくった時細かい根がない、等のときは、根が十分に育っていません。また、下の葉が濃い緑色に関わらず、上の葉の色がまだらな場合、微量要素が欠乏している合図です。このような症状が出た時は、追肥をせず、まずは微量要素が中心に配合されている植物活力剤「リキダス」を与え様子をみましょう。植物の状態がよくなった後に追肥してください。

一方、下葉が黄色の状態のとき、葉が上を向いている時は、窒素、リン酸、カリが欠乏している合図です。このときは、積極的に「ハイポネックス原液」等の追肥を行うようにしてください。

 

 

8.トマト栽培の摘果

大きくて甘い大玉トマトを収穫するために欠かせない作業が「摘果」です。

 

摘果のやり方

1段果房のトマトの実がピンポン玉くらいの大きさになった頃に最初の摘果をします。1果房あたり形のいい実を3個~4個残し、それ以外の形の悪い実やサイズの小さな実は手で摘み取ってしまいます。それ以降も、実がピンポン玉くらいの大きさになった頃に、それぞれの段で摘果を行います。摘果をすることで養分が分散されることなく、残した実に十分な養分が回り大きくて甘いトマトになります。

 

 

9.トマト栽培の葉かき

トマトの実に色がつき始めた頃に行う作業が、「葉かき」です。

 

葉かきのやり方

この頃になると収穫の終了段の下に生えている葉は上の実に養分を送る役割を終えているので、すべて取り除いてしまいます。葉かきは1週間に1回のペースで2回に分けて葉を取り除きます。葉かきにより下の葉を取り除くことで日当たりがよくなりますし、風通しもよくなって病害虫予防にも有効です。

 

 

10.トマト栽培の収穫

トマトの開花から約55日~60日くらいで収穫の時期をむかえます。トマトの収穫は梅雨が明けたあとの晴れた日に行い、完熟して真っ赤になったトマトを収穫します。

 

トマトの収穫のタイミング

トマトは昼間にしっかり日に当たることで光合成をして養分を作ります。日中に作った養分を夜にかけて実に蓄えるので、収穫は朝の早い時間帯に行うのがベストです。へたの近くまで赤くなった頃が収穫の目安です。収穫時期をむかえた完熟トマトを長くつけたままにすると、実が割れてきてしまうので早めに収穫しましょう。

 

トマトの収穫のやり方

トマトを収穫するときは、園芸用のハサミを使って軸部分を切ります。軸はできるだけ実に近いところを切って、他の実に傷がつかないようにします。切った部分は病気に感染するリスクが高くなるので、ハサミは清潔なものを使い、切り口が乾きやすい晴れた日に収穫する、または収穫したあとに消毒をします。

完熟したトマトは実を手でつかみ、軽く揺らしただけで取れます。トマトを落とさないように手で実を支えて切り取ります。トマトのへたと房がつながっている部分を離層部と言いますが、品種によって離層部ごととれるものもあれば、へたの部分からとれる品種もあります。

 

 

11.トマト栽培の摘芯

大玉トマトを安定して収穫できるように行う作業が「摘芯」です。

 

摘芯のやり方

摘芯はトマトの伸びた主枝の芯を止めるために行う作業です。実施するタイミングは主枝が目標の高さに到達した頃、目安としては4段目~6段目の花房が出てくる頃です。主枝の芯を摘むときは、一番上にある葉を2枚~3枚くらい残すのがポイントです。摘芯をすることで主枝の生長に使われていた養分が花や実に届きやすくなり、株を充実させて大きなトマトを収穫できます。

 

 

トマト栽培の水やりについて

トマト栽培の水やりのタイミングやポイントについてまとめています。

 

種まき~発芽までの水やり

トマトは高温多湿の環境が苦手です。乾燥気味に水やりをするのが基本ですが、種まきから発芽までは土の表面が乾いてしまう前に水やりを行います。種が発芽したあとは、土の表面が乾いてきた頃を目安に水やりをします。

 

発芽後~育苗中の水やり

トマトの種が発芽したあとは、しっかり土に根づくまでは乾燥しないように水やりをします。しっかり土に根づき、本葉が増えてきたら土の表面が乾いたタイミングで水やりをして、やや乾燥気味に育てます。

 

植えつけ後の水やり

苗を植えつけたあとは土に根がしっかり活着するまでは、土の表面が乾かないように水やりを続けます。苗がしっかり根づいたら、控えめに水やりをしながら育てます。土が湿っている状態で水やりを続けると、生育不良や病気の原因になることがあるので、水やりをする前に必ず土の状態を確認しましょう。

トマトの水やりは基本朝に行い、萎れてしまわない程度に水やりをします。トマトは乾燥気味に育てたほうが甘みやうまみが増すといわれています。地植えの場合は1週間に1度雨が降っていれば、水やりをする必要はありません。

 

実がなり始めた頃は毎日水やりをする!

トマトは乾燥に強い野菜ですが、実がなって肥大し始めているときは土が乾いたタイミングで毎日水やりをします。この時期に水が不足すると、尻腐れという生理障害を起こす恐れがあるためです。雨よけを必要とするほど多湿に敏感なトマトには上から水をドバッとかけるのではなく、根元の部分にやさしく水をかけてあげてください。

 

 

トマトの受粉・着果処理について

大玉トマトの実をたくさん着けるために必要な工程のひとつが「着果処理」です。トマトは自然の力で受粉しますが、1段目の花房が着果しないと、2段目以降の花房にも実が着きにくくなります。1段目の花房を、より確実に受粉させるために、着果処理を行い人工授粉させます。

 

トマトの着果処理のやり方

雌しべと雄しべを備えたトマトの花房を軽く指で弾き、柱頭への受粉を助けます。着果促進のために、市販のホルモン剤を花房に散布するのも有効です。着果処理は花粉が多く出る晴れた日の午前中に行います。花房が開花している間に受粉が成功すると、着果処理から1週間くらいで実がつき始めます。

 

 

トマトの生育不良・生理障害について

トマト栽培中によくあるトマトの生育不良・生理障害についてまとめています。

 

トマトの尻腐れ症

尻腐れ(しりくされしょう)はトマトの実によく発生する生理障害の症状です。トマトの果頂部と呼ばれるお尻の部分が黒くなって腐ってしまう症状で、土のカルシウム欠乏、土の乾燥、高温、窒素肥料の摂りすぎによりカルシウムが吸えていない、といった原因で起こります。

活力液「リキダス」には、カルシウムをはじめ各種ミネラルが多く含まれているため、尻腐れ症予防にとても効果的です。また、梅雨明けの時期に雨が長く降っていないときに水やりをしっかり行う、肥料過多にならないよう注意するなどの方法を並行して行うと良いでしょう。

 

トマトの葉が巻いていく

トマトの葉が元気そうに見えても、上向きに巻いた状態になっているときは生理障害の可能性が高いです。葉が巻いた症状が起こる原因は肥料過多が考えられます。チッソ過多になったときに葉が巻いた症状が出やすいため、チッソのやり過ぎには注意して追肥の量を調整してください。

チッソ過多のほかに注意したいのが、水やりの量です。水溶性の肥料を使用している場合、水やりの量が多すぎると肥料が早く溶けてチッソ過多の原因になります。

 

 

トマトの空洞果

トマトの空洞果はゼリー部分の生育が悪く、空洞が発生している状態のことを指します。空洞果の症状が発生しているトマトは形が悪い、ゼリー部分がないために隙間があいてしまいます。急激に気温が上昇したとき、トマトの実は肥大化しますが、このとき内側の果肉部分まで栄養がまわらない状態のときにおこる現象です。トマトが空洞果する理由は、光合成量が少ないにも関わらずホルモン剤の過剰に与えることが主な原因で、ほかにも養水分の過多、花芽が正常に形成されていないことが原因であることもあります。

着果処理のためにホルモン剤を散布する場合は、花房が開花しているときに限定する、高温のときは処理を避ける、養水分が過多にならないよう注意するなどがあります。トマトの花芽が形成される前に寒さや暑さにあうと、空洞化が発生しやすくなりますので管理方法に注意しましょう。

 

トマトの実のすじ腐れ

トマトの果実が壊死して褐色の斑点や、緑色や黄色のすじ状の条斑が発生します。原因は日照不足や肥料過多、肥料不足、窒素過多による過繁茂(かはんも)です。

葉が茂った状態の過繁茂になると枝や葉に養分が多く回り、花の生長が未熟になって「すじ腐れ」のような生育不良を起こします。過繁茂は日照不足の原因になるので、肥料の窒素量を調節するほか、日当たりの良い場所にトマトを置いて十分な日照量を確保することが大切です。

 

節間が長く徒長している

トマトの節間を見ると、長く徒長していることがあります。原因の多くは日照不足です。日当たりの悪い場所で日射しに当たらない状態が続いていると、トマトがひょろひょろと長くなって色も薄くなります。節間が徒長して長いと感じたときは日照不足を補うために、プランターを出来るだけ日当たりの良い場所に移動してあげましょう。

 

 

トマト栽培で気をつけたい病害虫について

最後にトマト栽培で気をつけたい病害虫についてまとめています。

 

トマト栽培でかかりやすい病気について

・うどんこ病

トマト栽培中に気をつけたい病気のひとつが、「うどんこ病」です。うどんこ病はカビが原因で発生する病気で、感染するとトマトの葉の表面に白い粉が付着するのが特徴です。発見したら市販薬を散布する、病変を切り取って処分するなどして繁殖を防ぎます。カビの発生を防ぐために、多湿にならないように水はけの良い土で育てる、日当たりや風通しの良いところで育てます。

 

・青枯病

「青枯病(あおがれびょう)」は細菌が原因で起こる病気です。発生するとトマトの株全体が萎れて、最終的には枯れてしまいます。予防には水はけの良い土で育てること、高温多湿にならないように水やりを調整する、マルチングをして泥はねを防ぐ、土壌消毒をするなどがあります。青枯病が発生しているときは株ごと引き抜いて処分し、細菌がほかの株に広がらないにようします。

 

・疫病

「疫病(えきびょう)」は、トマトの葉や茎、実に病斑が生じます。土の中に生息するカビが原因で発生することから、泥はね防止のためにマルチングをする、雨よけ栽培で育てる、水やりをするときは跳ね返りがないようにやさしく水をかける、土壌消毒をする、といった方法で予防します。疫病を発見した時は、すぐに摘み取って処分します。

 

トマト栽培で発生しやすい害虫について

・オオタバコガ

トマトの実を食害し、被害を次々と広げる害虫が「オオタバコガ」です。幼虫はオレンジ色のイモムシの形をしています。オオタバコガの幼虫を見つけたらすぐに捕まえて駆除し、被害が広がらないように市販薬を散布して対策します。オオタバコガの幼虫に食害されないためには、成虫に卵を産みつけさせないことが重要です。成虫は6月~8月頃に飛来するので、防虫ネットを張って飛来を防ぐほか、幼虫が好む窒素過多の状態にならないように注意します。

 

・アブラムシ

さまざまな野菜に発生し、モザイク病のウイルスを媒介する害虫が「アブラムシ」です。窒素過多になっているところや、新芽などに発生しやすい害虫で、増殖した群れがトマトの汁を吸って生育に影響を与えます。アブラムシの厄介なところは吸汁するだけでなく、モザイク病といったウイルス病を媒介するところです。アブラムシを見つけたらその部分を切り取って処分し、増殖を防ぎます。アブラムシは繁殖力の強い害虫です。シルバーマルチを敷いてアブラムシが嫌いな反射光で飛来を防ぐ、窒素肥料のやり過ぎに注意するなどの予防を行いましょう。

 

・ハダニ

「ハダニ」もトマトに発生しやすい害虫です。繁殖が旺盛なハダニは、トマトの葉の裏に寄生して吸汁し、最終的には株を枯らしてしまいます。梅雨明けに多く発生するハダニは高温かつ乾燥している環境を好みます。トマトの苗を植えつけたあとにハダニによる被害が多くなるので、数が少ないうちに粘着テープなどを使って駆除します。予防策としては風通しの良い環境で育てること、霧吹きなどで葉水してハダニが苦手な環境を作ることが有効です。

 

 

おいしく育てるための方法や栽培のポイント、お手入れのやり方などが分かれば、ご家庭でも美味しくて甘い大玉トマトを栽培できます。大玉トマトはミニトマトよりも難易度はやや高めですが、家庭菜園向けの品種や初心者向けの育てやすい品種もあります。

手間ひまかけて育てた分、真っ赤に完熟したトマトを収穫したときは何ものにも代え難い喜びと達成感を得られます。畑への地植え栽培はもちろん、プランターや鉢植えでも栽培できるので、こちらで紹介した内容を参考に是非トマト栽培にチャレンジしてみてくださいね。

 

 

ハイポネックススマイル

🌱030:ミニトマトがよく育つお手入れ方法(わき芽かきと追肥)

その他のトマトの育て方の詳しい動画はコチラから!

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見た目も鮮やかな「トマト」は品種が豊富な上、栄養価も非常に高い野菜です。いろいろな料理に使える万能野菜としても人気のトマトを、ご自宅の庭...

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