
2019.02.14 UP
シクラメンを翌年以降も咲かせるために。夏の休眠のさせ方、注意点
秋から春にかけて赤や白・ピンクの香り高い花をつけるシクラメン。シクラメンは多年草のため、上手な育て方をすれば何度も繰り返し美しい花を咲かせてくれます。今回は、シクラメンを長く楽しむために行いたい、開花後の夏越し方法についてご紹介しましょう。
シクラメンの「休眠」とは?

シクラメンは、北アフリカや中近東、地中海沿岸など、雨季と乾季が存在する地域を原産とする植物です。そのため、雨季に花を咲かせ、乾季に休眠するという性質を持っています。
原産地では「涼しい雨季」が開花時期になり、日本では「冬」にあたります。反対に「暑い乾季」が日本では「夏」になります。
そのため、日本で一般的な育て方で生育するシクラメンは秋から春にかけて花を咲かせ、夏に休眠するのです。
さらに日本の夏はアフリカや中近東、地中海沿岸地域の乾季よりも湿度がかなり高くなります。ですから、夏の休眠期には湿度対策がとても重要になります。
シクラメンを休眠させる時期、方法は?

シクラメンの植付けに最適なのは9月中旬から10月中旬にかけて。夏の暑さが一段落した頃が適期です。
その後、上手な育て方をして順調に生育すれば10月から4月頃にかけて花を咲かせます。
そして、4月下旬から5月になり気温が高くなってくると、だんだんと花数は減少。葉や茎も枯れたり黄色く変色したりしてきます。このような状態になってきたら、そろそろ休眠体制に入るタイミングです。
梅雨の時期になると、もう花はなくなり葉や茎もほぼ枯れているはず。残っている葉っぱは根本からねじってカットしましょう。水やりも完全にストップし、カラカラに乾かすようにします。肥料も同様に与えずにおきます。7月になったら、水も肥料も一切与えない状態のまま、風通しのよい日陰で雨が当たらない場所に移動させてください。そして、このまま8月下旬まで過ごさせます。
なお、シクラメンは球根植物です。休眠期には葉や茎、花は枯れてしまっていますが、球根だけは土のなかで生きています。
その後、8月下旬から9月上旬になったら、植え替え作業を行います。去年よりも一回り大きな植木鉢を用意し、球根が半分から1/3ほど地表に出ている状態にして植え付けましょう。植え替え後、気温が低下していくとともに、じょじょに球根の生育は盛んになっていきます。植え替え後しばらくして球根から白い根が出てきたら、休眠は成功。そのまま育てていけばまた花を咲かせてくれます。
シクラメンの休眠は難しい。ポイントは、湿度対策にあり。
シクラメンを休眠させて夏越しさせるのは、なかなか難しいといわれています。というのも、前述したように、日本の夏は、乾燥地域と比べて湿度がとても高くなるからです。雨や湿気にさらされないように注意し、できるだけ乾燥させるようにしてみてください。最初のうちは失敗もあるかもしれませんが、根気強く挑戦してみてくださいね。
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