
2019.07.31 UP
種から発芽させてアボカドの栽培しよう!
育て方のポイントや収穫の時期は?
家庭でも観葉植物として楽しめるアボカド
アボカドは海外からの輸入品が多いせいか、日本の気候で栽培するのは難しいイメージがあるかもしれません。しかし、アボカドを食べた後に残る種は水耕栽培でも、一般家庭の鉢植えに埋めても発芽します。日当たりのよい庭はもちろん、明るいお部屋の中でも成長するアボカドは室内用の観葉植物として楽しむのもおすすめです。
今回はアボカドの育て方やおすすめの品種、植え替えや収穫の時期についてなど、気軽に始められるアボカド栽培についてまとめました。
アボカドとはどのような植物か
栄養満点の森のバター
アボカドは主に中央アメリカやメキシコで栽培されている植物。日本で見かけるアボカドのほとんどは輸入品です。森のバターと称されるアボカドはその名の通り脂肪分が多いのが特徴で、脂肪分の大半が不飽和脂肪酸でコレステロールを減らす作用があります。食物繊維やミネラル、カリウム、ビタミンEといった栄養素が豊富に含まれているので、整腸作用・血糖値の低下・美肌・アンチエイジング効果・むくみ解消など様々な効果が期待できるのも嬉しいですね。
観葉植物として育てられる
栄養満点で人気のアボカドは、食べ終わった後に残る種を使って簡単に水耕栽培することができます。生育旺盛な植物なので透明の容器に入れて育てれば、種から芽が出てくる様子や根が伸びる様子をじっくり楽しめます。グングンと育ってくると最終的に大きく濃い緑色をした美しい葉をつけるので、観賞用の植物としても最適ですね。
アボカドの種類おすすめ3選
7000年以上も前から栽培されているアボカドは世界に3000以上の品種があるそうです。こんなに種類があってはアボカドを育てたいと思っても、どの種類を育てたらいいか悩みますよね。そこでおすすめの種類を3つご紹介します。
ハス種
日本に輸入されるアボカドの多くはメキシコ産の品種であるハス種。果皮がゴツゴツしているのが特徴で、熟して食べごろになると皮が黒くなります。メキシコ系のアボカドは果実のサイズが小さくて、香りが強く、味も濃厚です。グアテマラ系や西インド系のアボカドよりも耐寒性や耐暑性に優れていて、3~9月が特に美味しい時期と言われています。
ベーコン種
熟しても果皮が緑のままで味が濃厚なのが特徴。メキシコ系とグアテマラ系をミックスした品種で寒さに強く日本でも栽培できます。果実のサイズは大きく、なめらかな舌触りと上品な味わいがおいしいと人気があります。
フェルテ種
メキシコ系とグアテマラ系を交配した品種で世界ではハス種の次に生産量が多いとされています。耐寒性がないので冬は温室や温かい室内で育てます。大ぶりの果皮はなめらかな深いコクが特徴です。
アボカドの手入れ、水のやりかたなど
アボカドを種から育てる方法は2つ。水耕栽培と土栽培です。観葉植物として楽しみたい人は茎や根の生長を観察できる水耕栽培がおすすめです。アボカドの苗を購入する場合は大きめの鉢に「ハイポネックス培養土 鉢・プランター用」を入れて植えつけをします。
アボカドの種の育て方
アボカドを種から育てるときは、種の準備から始めます。アボカドの種を発芽させるには20℃以上の温度が必要とされているので5~9月頃を目安に準備を始めましょう。
種の廻りについた果肉や脂分をきれいに洗い流します。種の尖っているほうを上にして3~4本の楊枝を斜めにさし小さめの透明容器にセットします。水は種の下3分の1が浸かるように入れて日当たりのよい場所に置いてあげましょう。
水のやり方
アボカドの種をセットした容器の水はできるだけ毎日取り替えます。順調に成長すれば1ヵ月ほどで発芽し、根がドンドン伸びてきたら土に植え替えてあげます。アボカドは乾燥に弱い性質を持っているので、土栽培になったら土の表面が乾いたタイミングで水を与えて水を切らさないように注意しましょう。
アボカドの植え替えの時期
発芽したアボカドは急激に成長するので容器の中がアボカドの根でいっぱいになったら、株をもっと成長させるために大きめの鉢に植え替えます。
植え替えのやり方
発芽したアボカドからしっかり根が出ているのを確認したら、大きめの鉢を用意して植え替えをします。観葉植物としてアボカドを育てるなら種を植え替えても余裕がある少し大きめの鉢を用意して、土は水はけのよい培養土を使います。植え替えるときは伸びた根に傷をつけないように注意し、根についた土の形はそのままにして植えるのがポイントです。
生育期に当たる3月から9月はしっかり追肥をあたえましょう。
追肥には肥料効果が2~3ヶ月と長期間持続する「ネクスコート野菜・くだもの用」がおすすめです。
また、5月前後に花が開花した場合は、「微粉ハイポネックス」を1週間に1回程度与えてください。
植え替え後の水やり
植え替えをしたら水をたっぷり与えます。夏場の暑い時期は水切れを起こしやすく、水が足りていない時は葉が下を向いて状態になるので土の表面が乾いたタイミングで水をあげるようにしてください。冬場は根腐れを起こしやすいので土の表面が乾いている時だけ水をあげて、夏場のように頻繁に水やりをする必要はありません。
2年に1度植え替えをする
成長が早いアボカドは2年に1度を目安に植え替えをします。植え替えの時期は5~6月頃がベストです。アボカドの根が窮屈にならないように一回り大きく深めの鉢を用意して植え替えるといいでしょう。この時もデリケートな根の部分を傷つけないように注意して、土が足りないときは新しい培養士を足してください
アボカドを育てる上の気を付ける点
剪定(摘芯)
観葉植物としてアボカドを育てる時はなるべく大きな鉢に植えるのが理想ですが、そのままの状態だと木がどんどん伸びていくので剪定・摘芯をしながら大きさをコントロールしましょう。剪定のタイミングは4~6月頃。剪定をしないと10m近く成長することもあるので、上に伸びる枝を切って成長を抑え、できるだけ横方向に枝が広がっていくように上手く形を整えるのがポイントです。
風通しを良くして害虫対策
大きくなったアボカドの葉や枝が密生すると害虫が発生することがあるので、適度に剪定をして風通しをよくしてあげます。
寒さ対策
アボカドの適温は20℃~25℃くらいなので霜が降りる場所は苦手です。寒くなってきたらアボカドの木を暖かいお部屋に入れて室温をできるだけ一定に保つことが大切です。もっと気温が下がるようならビニールなどで覆って日当たりのよい場所に移してあげましょう。
アボカドの収穫の時期

アボカドを受粉させる
アボカドは春になると黄色い花をつけるので、実をつけたい時は受粉させてあげましょう。花型が違う品種を2本地植えして自然に受粉するのを待つのもいいですが、1本の木でも人の手で受粉させることができます。午前中に咲いたおしべをしぼまないように気をつけて取り冷蔵庫に保管し、めしべが咲いた頃になったらおしべの花粉を綿棒で採ってめしべにつければ受粉完了です。
ご家庭では栽培環境、栽培施設の問題もあり、実をならせることは難しく観葉植物として鑑賞を楽しむことが多いのが現状です。
収穫の時期
一般的なアボカドは11~12月頃が収穫時期となっていますが、品種や地域によっては3月や7~8月頃にとれる場合もあるようです。木の上で熟したら収穫するのがベストですが、収穫した時にまだ硬かったアボカドは1~2週間待って果皮が黒っぽくなったり柔らかくなったりしたら食べごろのサインです。
アボカドを使った料理

とろっとした触感と栄養価満点の食材として人気のアボカドは醤油やワサビにつけて単体で食べても美味しいですが、他にもいろいろな料理に用いられています。サラダやサンドウィッチ、タルタルなどアボカドを使った定番メニューをはじめ、くり抜いた種の部分にたまごやチーズ、パン粉などを乗せてオープンで焼いた焼きアボカドも美味しいですよね。硬いアボカドは加熱することで柔らかくなるので油で揚げて天ぷらにしたり、クリーム煮にしたりすれば美味しく食べられるようになります。

育て方のポイントを抑えれば、初心者(初めて)でも手軽に育てられるアボカド。今までは捨ててしまっていた種を栽培して観葉植物として楽しめるようになったら嬉しいですよね。アボカド栽培は今からでも簡単にできるのでぜひ気軽に挑戦してみてください。
動画でわかりやすくご紹介!HYPONeX Smile
『アボカドの植えかえ!』
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川瀬良子さんが、いろいろな植物の育て方、楽しみ方にチャレンジし笑顔をお届けします。
この記事に関連する商品について
ハイポネックス培養土 鉢・プランター用
元肥マグァンプKを配合!鉢やプランターにそのまま使える培養土
- プランター植え植物に最適な培養土です。
- 元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されていますのでそのまま使える培養土です。
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微粉ハイポネックス
すばやい効き目で植物を元気に育てる
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- 植物の株を丈夫にするカリ成分を多く含みます。また、カルシウムの働きにより強健な植物に育てます。
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- 梅雨前(長雨による日照不足に備える)や、夏(酷暑を乗り切る)、秋(夏バテ回復や寒さに備える)には特に効果的です。
- 水耕栽培にも使用できます。