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春の芽吹きを告げる”風の花”
アネモネを育ててみよう

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風に揺れるアネモネは、春の訪れを告げる花としてさまざまな国で親しまれています。育てやすく丈夫なため、園芸初心者にもおすすめの花です。暖かくなるにつれて花開くアネモネの栽培を、ご自宅で楽しんでみませんか?今回は、アネモネに関するさまざまな知識や育て方、増やし方などをご紹介します。

 

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古くから親しまれてきた鮮やかな野の花

アネモネは色鮮やかなキンポウゲ科の花です。野原で風に吹かれながら群生するアネモネの姿は、春の訪れを感じさせます。古い時代から人々に愛されていた花であり、各国の神話や伝説などにもその名前が登場してきました。

 

開花時期

アネモネの開花時期は2月~5月にかけての穏やかな時期です。寒い冬のうちに芽を出し、春の訪れとともに花を咲かせます。花が終わった後は地上部が枯れますが、球根のみで夏を越し、再び涼しくなってくると芽がでてきます。

 

原産地

アネモネの原産地はヨーロッパ南部や地中海沿岸地域です。日本には江戸時代末期から明治時代にかけて伝わってきたといわれています。原産地では、アネモネの花は春風が吹く頃に咲き始めます。そのため、ギリシャ語で「風」という意味を持つ「anemos」が元となり、アネモネの名前がつきました。アネモネの和名は「紅花翁草」や「牡丹一華」など、華やかな外見からつけられたものが多く見られますが、英語では「風の花」を意味する“Wind flower”と呼ばれています。

 

花の特徴

アネモネは品種が豊富です。赤やピンク、白、紫、青、複色などの花が、一重、八重、半八重など、さまざまな形に咲きます。草丈も15cmほどのものから50cmに生長するものまで多様です。

大変華やかなアネモネですが、花びらに見えている部分は咢(がく)です。本物の花びらは存在せず、咢が花びらの代わりを果たしています。

 

歴史

アネモネは、愛らしい外見とは裏腹に、神話に登場するほど長い歴史を持つ植物です。とくに有名なのはギリシャ神話のアドニスにまつわる伝説で、アネモネが誕生した経緯が描かれています。この神話をもとに、アネモネの花言葉である「儚い恋」や「君を愛す」などが生まれたともいわれています。

 

 

アネモネが好む土づくりは?

カラフルな花を咲かせるアネモネは、庭や花壇の彩りにぴったりです。球根から気軽に育てられるため、ぜひご自宅で栽培してみましょう。ここからは、アネモネの基本的な育て方をご紹介します。まずはアネモネの好む土について見ていきましょう。

 

鉢植えのアネモネの土づくり

アネモネは水はけと水もちがともに良い土を好みます。鉢植えの場合は、小粒の赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜたものや、赤玉土と腐葉土、酸度調整済みピートモスを5:3:2で混ぜたものなどがおすすめです。

また、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているハイポネックス培養土 鉢・プランター用なら、購入してそのまま使うことができます。手軽に栽培を始めたい方は、ぜひこちらをご利用ください。

 

地植えのアネモネの土づくり

アネモネは中性~弱アルカリ性の土を好みます。植えつけ2週間ほど前に苦土石灰を土に混ぜて、酸度を調整しておきましょう。その後、腐葉土を混ぜて水はけを良くします。土は地面から30cm~40cmのあたりまで、深く耕しておきましょう。

 

 

アネモネは球根から気軽に育てられる!

アネモネは球根からでも簡単に育てられます。植えつけの適期は10月~12月です。気温が高すぎると球根が腐ってしまうこともあるため、15℃以下になった頃を目安に植えつけを行いましょう。

 

アネモネの球根の給水処理

アネモネの球根が乾いている場合は、事前に吸水処理を行います。水をしみこませた新しいバーミキュライトや砂、スポンジ、タオルなどに置き、冷蔵庫にて1週間ほど管理しましょう。気温が低くなる11月以降は、給水処理せずに植えつけしてもかまいません。

 

アネモネの球根の植えつけ

球根はとがった部分を下にして、深く埋めすぎないように注意して土をかぶせます。鉢植えの場合は1cm、地植えの場合は3cmほど覆土しておくと安心です。霜の降りやすい地域の場合は、基準よりも深く埋めて凍結を防ぎます。アネモネは根がよく伸びるため、鉢植えにする場合は深めのものを用意しましょう。地植えの場合、隣の株とは15cm以上の間隔をあけて植えつけします。また、水を含ませたミズゴケで球根を包んでから植えつけする方法もあります。この方法で植えつけをした場合は、すぐに水やりせずにしばらく置いておきましょう。4日~5日ほどたったら水を与えます。

 

アネモネの球根を発芽させるコツ

アネモネの球根をしっかりと発芽させるためには、上下を間違えないことが大切です。もし上下のわかりにくい球根があったら、横向きにして植えつけします。寒い地域で地植えする場合は、霜や凍結を防ぐためにマルチングしておきましょう。また、球根を吸水処理するときは、じっくりと時間をかけて水を含ませるのがポイントです。急に吸水させると腐る原因となるため気をつけましょう。

 

 

アネモネを種や苗から育てるには?

アネモネは種や苗からでも育てることができます。もっとも難易度が低いのは苗から、次が球根からです。種は球根よりも発芽率が低い点に留意しましょう。

 

アネモネの種まき

アネモネの種まき適期は9月~10月にかけてです。球根同様、涼しくなってから発芽します。アネモネの種には白い綿毛がついているのが特徴です。種まきするときは綿毛をカットしておきましょう。

種をまいてから花が咲くまでは数年かかるのが一般的です。今シーズン内に開花させたい場合は、球根や苗から育てましょう。

 

苗選び

アネモネの苗は、主に12月頃から販売されはじめます。花芽がたくさんついている苗を選ぶと、多くの花を楽しめるためおすすめです。また、全体的に葉がしっかりとしており、下葉が枯れていないかもチェックしましょう。葉の裏まで見て、虫の被害がないかも確かめます。

 

苗の植えつけ

苗を購入したら、すぐに鉢や花壇などへ植えつけしましょう。ポットから苗を取り出すときは、根を傷つけないようにするのが大切です。傷んでしまった葉や花がらがあったら、この時点で取り除いてあげましょう。

 

 

アネモネに適した置き場所は?

アネモネは、日当たりと風通し、水はけの良い場所で管理するのが大切です。生長に合わせた環境を整えてあげましょう。

 

植えつけ直後の置き場所

アネモネは気温が5℃以下になった状態が続かなければ花が咲かないため、寒い時期も戸外で育てるのがおすすめです。室内で育てたいときは、1カ月ほど屋外で育てた後に家のなかへ移動させましょう。

 

生育期の置き場所

アネモネは日光を好みます。植えつけ後から、花が枯れる初夏までは日なたで管理しましょう。休眠期になったら、植えっぱなしにするとき以外は日陰へ移動させます。10月以降になったら再び日なたへ移してお手入れしましょう。

 

休眠期の置き場所

アネモネは、花が咲き終わると地上部が枯れ、休眠期へ入っていきます。そのままの場所に植えっぱなしにしていても夏越しは可能ですが、過湿に注意する必要があります。鉢植えの場合は、雨の当たらない日陰へ移動させましょう。

 

 

アネモネの水やり方法は?

アネモネは過湿を嫌います。水をあげすぎないように気をつけましょう。

 

植えつけ直後の水やり

球根や苗を植えつけた直後は、水をたくさん与えます。4日~5日たち、土の表面が乾いたら再び水をあげましょう。

 

生育期の水やり

鉢植えの場合、初夏までは土の表面が乾いたら水をたっぷり与えましょう。花に水がかかると傷んでしまうことがあるため、株元にゆっくりと水を注ぐのがコツです。冬場は乾燥しやすいため、土の様子はこまめに確認しましょう。春になり開花時期となったら、水切れしないように気をつけます。

地植えの場合は、ほとんど水やりせず、降雨に任せてかまいません。乾燥した日が長く続いたら、土の状態を確認しながら水やりしましょう。

 

休眠期の水やり

地上から出ている部分が枯れはじめたら水やりをストップします。植えっぱなしにする場合は、土を乾燥させたまま夏越しさせましょう。休眠期に水やりしすぎると、かえって負担がかかってしまいます。

夏の大雨にさらされないよう、置き場所にも注意します。10月になり、涼しくなったら水やりを再開しましょう。

 

 

アネモネを元気に育てるための肥料

アネモネは花をつけるのにたくさんの栄養を必要とします。適切なタイミングで、適した量の肥料を与えましょう。

 

鉢植え

鉢植えの場合は、植えつけ時に元肥として緩効性肥料を混ぜておきます。すでにマグァンプKが配合されている「ハイポネックス培養土 鉢・プランター用」を使う場合は、肥料を加える必要はありません。

発芽して葉がつきはじめたら、置くだけで約2カ月間肥料効果が持続する「プロミックいろいろな植物用」を与えましょう。つぼみがつきはじめたら、液体肥料「ハイポネックス原液」を2週間に1度の頻度で与えます。ただ、晩春になるまでには施肥をストップしなければ、かえって球根が大きくなりません。

 

地植え

地植えの場合は元肥のみでもよく育ちます。植えつけ時に緩効性肥料を土に加えておけば、基本的には施肥しなくてかまいません。うまく生長しない場合は、冬のうちに緩効性肥料を追肥しましょう。

 

 

アネモネを育てるときに気をつけたい病害虫とは?

アネモネ栽培では、アブラムシやうどんこ病の対策を行いましょう。どちらも湿気のこもりやすい場所で起こる可能性が高いため、植えつけ場所に配慮するのも大切です。

 

アブラムシ対策

10月~5月の新芽が出る時期に、アブラムシが発生することがあります。見つけたらすぐに指で取り除きましょう。肥料と殺虫剤がひとつになった「ハイポネックス原液 殺虫剤入り」なら、より手軽に駆除が行えます。

 

うどんこ病対策

うどんこ病にかかると、葉が粉をかぶったように白くなってしまいます。そのままにしておくとどんどん広がるため、すぐに切り取ってしまいましょう。薬剤を使って防除するのもおすすめです。

 

 

 

アネモネの休眠期のお手入れ方法とは

アネモネは多年草です。適切に育てることで、次のシーズンにも花をつけてくれます。花後の管理や休眠期のお手入れに気を配り、翌年以降もきれいな花を咲かせましょう。

 

花後の管理

品種によるものの、アネモネの花はだいたい5月までには咲き終わります。花が終わったら水やりはいらないと思う方も多いかもしれません。ただ、翌年へ向けて球根を充実させるためには、しばらく水やりを続けてあげることが大切です。花が咲かなくなっても、葉が枯れて黄色くなるまでは水を定期的に与えましょう。

アネモネの葉が枯れはじめたら水やりを止めます。土を乾燥させて、休眠期に備えましょう。

 

掘り上げて管理

アネモネは気温が25℃以上になると生育が滞り、休眠期に入ります。休眠期のアネモネは地上部を枯らし、球根だけの状態になります。アネモネの休眠期の管理方法は「掘り上げる」か「植えっぱなし」にするかの2種類です。

「雨の影響で過湿になるのが心配」、「翌年は別の場所へ移動させたい」といった場合は、球根を掘り上げて保管しましょう。

球根の掘り上げ作業は、晴天が続き、土が乾燥しているタイミングを見計らって行います。できるだけ梅雨に入って高温多湿の環境になる前に掘り上げるのがおすすめです。また、地上部が完全に枯れるまで待つ必要はありません。葉が3分の1から3分の2ほど枯れた段階で掘り上げましょう。

掘り上げた球根についている土は、きれいに落としましょう。土がついたままだとカビの原因になることがあります。

土を落としたら、風通しの良い日陰で乾燥させます。その後はネットに入れて吊るし、風通しが良く熱気がこもりにくい場所で保管すると良いでしょう。

秋になったら保管しておいた球根を植えつけます。乾燥させた球根は一回り小さくなっていますが、給水処理をすれば元の大きさに戻ります。じっくりと水を吸わせてあげましょう。

 

植えっぱなしで管理

アネモネは、環境さえ整っていれば植えっぱなしでも夏越しが行えます。植えっぱなしにする場合は、土を湿らせないことが大切です。地植えの場合はとくに、多湿にならないように意識しましょう。

鉢植えの場合は、葉が枯れ始めたら水や雨の当たらない場所へ置いておきましょう。気温が下がった10月頃から再び水やりを始めると、新しい芽が出てきます。

 

 

アネモネに必要な花がら摘みとは?

開花期の長いアネモネは、花がら摘みをしてお手入れすることで美しい花をたくさん咲かせます。落ちてきた花がらを見つけたら、すぐに取り除きましょう。花がらが葉や茎についたままだと病気の原因になることもあります。

また、花がらが落ちる前に、花茎ごとカットするのもおすすめです。種をつくり始める前に花がら摘みすることで、花の咲く期間が長くなります。

花茎は刃物を使わずにちぎることもできますが、アネモネの汁が皮膚につくと皮膚炎になることもあるため気をつけましょう。作業時は手袋をして、安全に配慮することが大切です。

 

 

アネモネの植え替え時期や方法は?

鉢植えのアネモネを大きく育てたいときは、鉢を徐々に大きなものへ変えてあげる必要があります。定期的に一回り大きな鉢やプランターへ植え替えましょう。

植え替え適期は10月頃です。その頃には地上部が枯れて球根のみの状態となっています。新しい鉢と土を用意したら球根を掘り上げて、すぐに植え替えましょう。その後、たっぷりと水やりをして、これまでと同じように育てていきます。

 

 

アネモネの種を採取してみよう

アネモネは分球で増やすのが一般的です。ただ、品種によっては思うように分球しないことがあります。そんなときは、種を採取してみましょう。

アネモネの花が咲き終わっても花がら摘みを行わずに放置しておくと、自然と種をつけはじめます。地上部が完全に枯れて、種が黒くなるまで待ちましょう。

アネモネの種は綿毛をつけます。秋が深まるとふわふわと飛んでいってしまうため、そうなる前に採取しましょう。綿毛はカビの原因になるため、種の採取後に取り除きます。

綿毛をカットしたら、乾燥させて種まき適期まで保管しましょう。ご紹介したように、アネモネを種まきすると開花するまで何年かかかります。種から育てるのは大変ですが、その分、花が咲いたときの感動も大きくなるでしょう。

 

 

アネモネを分球で増やすには

アネモネを育てていくと、土の中で自然と球根が分球して増えていきます。子球がたくさんついた球根を放置してしまうと、土の中が混み合って生育が悪くなる可能性があります。花が終わったら掘り上げて、球根を分けてあげましょう。

親球から分けた子球は、そのまま植えつけて育てることができます。アネモネの数を増やしたいときは、ぜひ分球にチャレンジしてみましょう。

 

必要なもの

分球するとき、まずは球根を土から掘り出す必要があります。移植ごてやシャベルなどを準備しておきましょう。

球根が自然と割れないときには清潔な刃物を使って切ります。園芸用のはさみやナイフなどもあると良いでしょう。また、球根を乾燥させるときに使うネットやかごなども必要に応じて準備します。

 

適期

分球の適期は6月~8月です。花が終わり、休眠に備えて球根を掘り上げるついでに作業すると効率的です。梅雨入りして湿度が高くなり、球根が腐りやすくなる前に分球を済ませましょう。

 

分球の方法

分球の作業は、アネモネが休眠期に入ってから行います。土から球根を掘り上げた際、小さな子球ができていたら親球から分けてあげましょう。少し力を加えるだけで自然に子球が取れることもありますが、できない場合は刃物を使ってカットします。

球根はできるだけ大きなものを残し、小さすぎるものは整理しましょう。球根の切り口が腐らないよう、しっかりと乾燥させるのがポイントです。土や枯れた葉などがついていたら取り除き、ネットや通気性の良いかごに入れて、風通しの良い場所で管理しましょう。

 

球根の保管方法

植えっぱなしで夏越しさせる場合は、掘り出した球根を再び土へ植えつけます。秋になるまで掘り上げて保管する場合は、球根をネットなどに入れて吊るしておきましょう。

 

 

おわりに

可憐な花を咲かせるアネモネは、丈夫で育てやすい植物のひとつです。高温多湿の環境を避ければ、元気よく育ってくれます。球根を植えた際の発芽率が良く、管理もしやすいため、園芸初心者にもおすすめです。ご自分で育てて増やしたアネモネは、さらに愛着のわく存在になるでしょう。ぜひ長く育てて、毎年の開花を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

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2018.11.08公開

2021.03.22改訂

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アネモネ

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