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アネモネの育て方|球根の植えつけから夏越し、増やし方まで解説

アネモネの育て方|球根の植えつけから夏越し、増やし方まで解説

春の訪れを告げるアネモネは、風に揺れる美しい花姿が魅力の植物です。
比較的丈夫で育てやすいため、園芸初心者の方にもおすすめです。暖かくなる季節に、ご家庭でアネモネを育ててみませんか?

この記事では、アネモネの特長や主な品種、育て方、増やし方などについて分かりやすくご紹介します。新しい花との出会いが、日々の暮らしに彩りを添えてくれるでしょう。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘127:アネモネの育て方|きれいな花を咲かせるには?水やりや肥料など日々の管理もご紹介

アネモネの育て方|基礎知識と特長

アネモネは色鮮やかな花を咲かせるキンポウゲ科の植物です。

野原で風に吹かれながら群生するアネモネの姿は、春の訪れを感じさせてくれます。

古い時代から人々に愛されていた花で、各国の神話や伝説などにもその名前が登場してきました。

アネモネの歴史

アネモネは春に鮮やかな花を咲かせたあと、初夏から夏にかけて休眠へ向かう花です。

季節によって株の状態が大きく変わるため、あらかじめ栽培の流れをつかんでおきましょう。次の表は、園芸で広く栽培されるコロナリア系を中心とした基本情報です。

項目

基本情報

科・属キンポウゲ科アネモネ属
原産地地中海沿岸など
形態球根性の多年草
開花期主に3月~5月。品種や栽培条件で前後する
生育と休眠秋から春に生育し、夏は地上部を枯らして休眠する
好む環境日当たり・風通し・水はけのよい場所
寒さ・暑さ比較的寒さに強いが霜や凍結に注意。高温多湿に弱い

アネモネの歴史

アネモネは神話に登場するほど古くから親しまれてきた植物です。

特に有名なのが、ギリシャ神話のアドニスにまつわる伝説で、アネモネが誕生したとされる物語が描かれています。

この神話をもとに、「儚い恋」や「君を愛す」といった花言葉が生まれたともいわれています。

アネモネの原産地

アネモネの原産地はヨーロッパ南部や地中海沿岸地域です。日本には、江戸時代末期から明治時代にかけて伝わってきたといわれています。

原産地では、春になると花が咲き始めます。そのため、ギリシャ語で「風」を意味する「anemos」が語源となり、名づけられたとされています。

アネモネの和名には「牡丹一華(ボタンイチゲ)」などがあります。英語では「風の花」を意味する“Wind flower”と呼ばれています。

園芸品種の基となるアネモネ・コロナリアとは?

アネモネ・コロナリアは、地中海沿岸に自生する原種です。この種をもとに品種改良が進み、一重咲きから八重咲きまで花形の豊富な園芸品種が生まれました。

草丈は20cm~50cm程度、花径は3cm~10cm程度と、系統によって幅があります。開花時期は、3月~5月です。

アネモネの栽培カレンダー

時期の目安

主な作業・株の状態

9月~10月植えつけ前の土づくり
10月下旬~11月涼しくなってから球根を植えつける
冬~春日なたで管理し、土の乾きに応じて水やり
3月~5月開花。咲き終わった花を摘み取る
5月~6月頃花後、葉が黄ばみ始めたら水を控え、地上部がほぼ枯れて土が乾いたら球根を掘り上げる
夏球根を乾燥させ、涼しく風通しのよい場所で保管

一年の栽培は、秋の植えつけから翌春の開花、夏の球根管理へと続きます。上記のカレンダーは、温暖地で球根から育てる場合の目安です。

寒冷地で育てる場合や開花苗から始める場合などは、作業の時期がこのカレンダーと前後します。購入した球根や苗に付いている育て方の説明も参考にしながら、葉が黄色くなってきたら夏越しの準備を進めましょう。

アネモネの育て方|主な品種と選び方

アネモネにはいくつもの品種があります。ここでは、園芸で育てられることの多いコロナリア系と原種系の2グループの特長や、それぞれの代表的な種類を紹介します。

コロナリア系グループ

華やかな花を楽しみたいときに候補となるのがコロナリア系です。

一重咲きから八重咲きまで花形が豊富で、切り花向きの高性種や鉢植えに取り入れやすいコンパクトな品種があります。

デ・カーン系

一重咲きアネモネの代表的な系統がデ・カーン系です。丸みのある花弁が特長で、赤や青紫、白、桃色など幅広い花色を楽しめます。

花径3cm〜5cm程度、草丈は20cm~40cm程度になります。庭植えや鉢植え、切り花に利用でき、開花は春を中心に地域や植えつけ時期によって前後します。

セント・ブリジット系

細い花弁が幾重にも重なるセント・ブリジット系は、華やかな八重咲きが魅力です。庭植えや鉢植えに加え、ボリューム感のある花を切り花としても楽しめます。

花径は3cm~5cm程度、草丈は20cm~40cm程度が目安です。主に春に花を咲かせ、赤や青紫、白、桃色などの花色があります。

モナ・リザ系

モナ・リザ系は、花径10cm前後の大輪をつけ、草丈は40cm~50cm程度になります。

切り花に利用されることが中心で、花色は白やピンク、青系、バイカラーなど豊富です。長い花茎と大きな花を生かして、室内に飾る花としても楽しめます。

ポルト系

鉢植えや花壇に取り入れやすいのが、草丈20cm~30cm程度のポルト系です。コンパクトな草姿ながら、花径10cm前後の大きな花を咲かせます。

鉢植えや花壇の手前に植えるのにも向いている品種です。

原種系グループ

原種系グループには、コロナリア系とは異なる小型の種類もあります。

アネモネ・ブランダ

アネモネ・ブランダは、草丈15cm程度の小型種です。春になると花径3cm~4cm程度の青紫やピンク、白などの花を咲かせ、低く広がるように育ちます。

耐寒性が高く、日なたから半日陰の水はけのよい場所で栽培できます。ロックガーデンや花壇の縁など、自然な雰囲気を取り入れたい場所にも向いています。

アネモネ・フルゲンス

アネモネ・フルゲンスは、草丈20cm~30cm程度、花径5cm程度が目安です。赤やピンク、紫系などの花色があり、春に開花します。

寒さには比較的強いものの、夏は高温多湿を避けて管理します。過湿になりにくい場所では、植えっぱなしでも育てられる特長があります。

栽培環境に合わせた品種の選び方

アネモネの品種を選ぶときは、どんな場所で育てるのか、どのように花を楽しみたいかをイメージしてみましょう。

たとえば、鉢植えにはコンパクトなポルト系、切り花には花茎の長いモナ・リザ系が向いています。花壇では、小型のブランダを手前に植えると、奥の花とも重なりにくくなります。

植えっぱなしにしたい場合、夏に土を乾燥ぎみに保てる環境かどうかも考えておくことが大切です。雨を避けにくい庭では球根を掘り上げ、鉢植えなら雨の当たらない場所へ移す方法があります。

アネモネの育て方|基本の栽培方法

アネモネ

アネモネは秋植え球根で、温暖地では10月下旬~11月下旬に植えつけると、翌春に花を咲かせます。

秋から冬の涼しい時期に生育するため、日当たりと風通しのよい戸外で管理するのがポイントです。

ここでは、アネモネの基本の栽培方法をご紹介します。

アネモネが好む栽培環境

アネモネを元気に育てるには、環境づくりがとても大切です。生育期(10月~5月)は、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。

霜や土の凍結が心配な場所では、不織布や敷きワラなどを利用して防寒対策をすると安心です。

高温多湿になると球根が腐りやすくなるため、休眠期は過湿にならないように管理しましょう。

植えつけ直後の置き場所

植えつけた鉢は、冬も室内に取り込まず、日当たりと風通しのよい戸外に置いて寒さに当てます。霜が直接当たる場所や土が凍る場所は避け、必要に応じて軒下へ移しましょう。

生育期の置き場所

アネモネは日光を好みます。植えつけ後から花が枯れる初夏までは、日当たりと風通しの良い場所で管理しましょう。

風通しのよい環境を保つことで、蒸れや病気の予防につながります。

休眠期の置き場所

アネモネは、花が咲き終わると地上部が枯れ、休眠期に入ります。この時期は過湿に弱いため、植えたまま管理する場合も水の与えすぎに注意してください。

鉢植えの場合、高温多湿を避けるため日陰へ移動させましょう。気温が下がり生育を再開する10月以降になったら、発根・芽出しを促すため日なたへ移動します。

土づくり

鉢植えの場合

アネモネ栽培では、水はけのよさと保水性を兼ね備えた土を使うのが適しています。

鉢植えの場合、小粒の赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜたものや、赤玉土と腐葉土、酸度調整済みピートモスを5:3:2で混ぜたものなどがおすすめです。

また、元肥としてマグァンプKが配合されている『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』なら、購入してそのまま使うことができます。

手軽に栽培を始めたい方は、ぜひこちらをご利用ください。

地植えの場合

アネモネは、中性~弱アルカリ性の土を好みます。酸性に傾いた土では、植えつけの約1ヵ月前に1㎡あたり約100gの苦土石灰を混ぜ、30cm~40cmの深さまで耕します。

その約10日後に、腐葉土などを土の量の約2割混ぜておきましょう。

植えつけ

苗の植えつけ

苗を購入したら、すぐに鉢や花壇などへ植えつけましょう。

ポットから苗を取り出すときは、根を傷つけないようにするのが大切です。傷んでしまった葉や花がらは、この時点で取り除いてあげましょう。

球根の植えつけ

球根は上下を確認して植えつけます。形が不規則で上下が分かりにくい場合は、横向きに植えてもかまいません。

鉢植えの場合は1cm~2cm、地植えの場合は2cm~3cmほど土をかぶせます。寒冷地では、土の凍結を防ぐためにやや深めに植えつけましょう。

地植えの場合、隣の株とは15cm以上の間隔をあけて植えつけします。

また、水を含ませたミズゴケで球根を包んでから植えつけをする方法もあります。

この方法で植えつけをした場合は、ミズゴケは軽く湿らせる程度とし、過度に水を含ませないよう注意しましょう。

植えつけ後はすぐに水やりをせず、土の表面が乾いてから控えめに水を与えます。

球根の給水処理

アネモネの球根が乾いている場合は、事前に吸水処理を行います。

水をしみこませた新しいバーミキュライトや砂、スポンジ、タオルなどに置き、冷暗所(10℃前後)で数日~1週間ほど管理しましょう。

気温が低くなる11月以降は、吸水処理せずに植えつけしてもかまいません。

球根を発芽させるコツ

アネモネの球根をしっかりと発芽させるためには、上下を間違えないことが大切です。もし上下のわかりにくい球根があったら、横向きにして植えつけします。

寒い地域で地植えする場合は、霜や凍結を防ぐためにマルチングしておくと安心です。

また、球根を吸水処理するときは、じっくりと時間をかけて水を含ませるのがポイントです。急な吸水は腐敗の原因となるため注意してください。

種まき

アネモネ

アネモネは種から育てることもできます。ただし、球根や苗から始める方法に比べて、小さな苗を育てる手間がかかります。

種まきの適期は9月~10月頃です。気温が下がる時期に種をまき、発芽までは土を乾かさないように管理しましょう。

アネモネの種には白い綿毛がついていることがあります。種まきしにくい場合は、綿毛をハサミで短く切っておく方法もあります。

種から育てると開花まで2~3年ほどかかることが多いため、今シーズン中に花を楽しみたい場合は、球根や苗から育てる方法がおすすめです。

種の採取の仕方

アネモネは分球で増やすのが一般的です。ただし、品種によっては思うように分球しないことがあります。

そのような場合は、種の採取に挑戦してみましょう。

花が咲き終わっても花がら摘みを行わずにそのままにしておくと、自然と種がつき始めます。

種が熟したら採種しましょう。

アネモネの育て方|日々の管理方法

アネモネの花を長く楽しむためには、生育状況に合わせた日々のお手入れが大切です。

ここでは、水やりや肥料の与え方、花がら摘み、花後の管理や夏越しの方法などについてご紹介します。

水やり

植えつけ直後の水やり

苗を植えつけた直後は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてください。

地植えの場合も同様に、植穴全体が湿るまでたっぷりと与えましょう。

一方、ゆっくり吸水させてから植えた球根は、植えつけ直後の水やりを控え、土が乾いてから水をあげるのがポイントです。

生育期の水やり

鉢植えの場合、初夏までは土の表面が乾いたら水をたっぷり与えましょう。

花に水がかかると傷んでしまうことがあるため、株元にゆっくりと水を注ぐのがコツです。

冬場は気温が低く、土が乾きにくい日も多いため、土の様子をこまめに確認しましょう。

春になり開花時期となったら、水切れしないように気をつけます。

地植えの場合は、ほとんど水やりせず、降雨に任せてかまいません。乾燥した日が長く続いたら、土の状態を確認しながら水やりをしましょう。

休眠期の水やり

葉が黄色くなり始めたら水やりを減らし、地上部が枯れたら止めます。植えっぱなしにする場合は、土を乾燥させたまま夏越しさせましょう。

休眠期に水やりしすぎると、かえって負担がかかってしまいます。

夏の大雨にさらされないよう、置き場所にも注意します。10月になり、涼しくなったら水やりを再開しましょう。

肥料

アネモネ

鉢植えの場合

アネモネは花をつけるのにたくさんの栄養を必要とします。適切なタイミングで、適した量の肥料を与えましょう。

鉢植えの場合は、植えつけ時に元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を混ぜ込んでおきます。

すでにマグァンプKが配合されている『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』を使う場合は、肥料を加える必要はありません。

発芽して葉がつきはじめたら、置くだけで約2ヵ月間肥料効果が持続する『プロミック いろいろな植物用』を施しましょう。

つぼみがつきはじめたら、液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回の頻度で与えます。

ただし、晩春以降も施肥を続けると、葉ばかり茂り、球根の充実につながらないことがあります。

地植えの場合

地植えの場合は元肥のみでもよく育ちます。植えつけ時に緩効性肥料『マグァンプK中粒』を混ぜ込んでおけば、基本的に追肥は必要ありません。

葉色や花の色が薄かったり、生育が悪かったりする場合は、日当たりや土の過湿、病害虫の有無を確かめましょう。

肥料不足が考えられる場合は、寒さが和らぎ、株が動き出す冬〜早春にかけて薄めた液体肥料『ハイポネックス原液』を、様子を見ながら与えましょう。

花がら摘み

開花期の長いアネモネは、花がら摘みをしてお手入れすることで美しい花を次々と咲かせます。

落ちてきた花がらを見つけたら、早めに取り除きましょう。花がらが葉や茎についたままだと病気の原因になることもあります。

また、花がらが落ちる前に、花茎ごとカットするのもおすすめです。

種をつくり始める前に花がら摘みを行うことで、株の消耗を防ぎ、開花期間を長く楽しめます。

アネモネの汁には皮膚への刺激があるため、素手で花茎を折るのは避けましょう。作業時は手袋を着用して、清潔なハサミを使うと安心です。

種を採取したい場合は、花がら摘みを行わず、そのまま花を残しておきましょう。

花後管理

品種によるものの、アネモネの花は5月頃までに咲き終わります。

花が終わると水やりをやめてしまいがちですが、翌年に向けて球根を充実させるためには、しばらく水やりを続けてあげることが大切です。

葉が緑色のうちは光合成を行い、養分を球根に蓄えています。この期間は、水の与えすぎに注意しながら、土が乾いたら控えめに水やりを続けましょう。

葉が黄色くなり枯れはじめたら、水やりを減らし、休眠期に備えて土を乾かしていきましょう。

休眠期の管理

アネモネは気温が高くなる初夏の時期に生育が滞り、休眠期に入ります。休眠期のアネモネは地上部を枯らし、球根だけの状態になります。

休眠期の管理方法は「球根を掘り上げて管理する方法」と「植えっぱなしで管理する方法」の2種類があります。

雨による過湿が心配な場合や、翌年は別の場所へ移動させたい場合は、球根を掘り上げて保管しましょう。

掘り上げて管理

球根の掘り上げは、花後に葉が黄色くなり、地上部が枯れ始めた頃に行います。葉が黄ばみ始めたら水やりを減らし、晴天が続いて土が乾いたタイミングで掘り上げましょう。

時期は地域や天候によって前後するため、月だけで判断せず、株の状態を見て作業します。梅雨の長雨などで土が過湿にならないよう注意してください。

掘り上げた球根は土を落とし、風通しのよい日陰で乾燥させます。乾燥後はネットなどに入れ、直射日光を避けた風通しのよい場所で保管しましょう。

秋になったら保管しておいた球根を植えつけます。乾燥させた球根は、植えつけ前にじっくりと吸水させてあげましょう。

植えっぱなしで管理

アネモネは、環境さえ整っていれば植えっぱなしでも夏越しが可能です。植えっぱなしにする場合は、休眠期に土を湿らせないことが大切です。

特に、地植えの場合は、多湿にならないように意識しましょう。

鉢植えの場合は、葉が枯れたら雨の当たらない場所へ移動してください。気温が下がった10月頃から再び水やりを始めると、新しい芽が出てきます。

植えかえ

鉢植えのアネモネを大きく育てたい場合や、球根が増えて鉢の中が混み合ってきた場合は、一回り大きな鉢やプランターへ植えかえましょう。

植えかえの適期は暑さが落ち着く10月頃です。夏の休眠を終え、生育を再開する前の球根を植え直します。

新しい鉢と土を用意したら球根を掘り上げて、できるだけ早く植えかえをしましょう。

乾燥した球根を植え直す場合は、事前にゆっくり吸水させます。植えかえ直後は水やりを控え、土が乾いてから与えましょう。

アネモネの育て方|増やし方

アネモネ

アネモネは、球根を分ける「分球」や種まきによって増やすことができます。

ここでは、分球の適期や方法、球根の保管方法、種の採取方法についてご紹介します。

分球での増やし方

アネモネを育てていくと、土の中で自然と球根が分球して増えていきます。

子球が多くついた状態で放置してしまうと、土の中が混み合い生育が悪くなる可能性があります。花後に葉が枯れて休眠期に入ったら球根を掘り上げ、子球を分けてあげましょう。

親球から分けた子球は、十分に乾燥させて保管し、秋に涼しくなってから植えつけます。アネモネの数を増やしたいときは、ぜひ分球にチャレンジしてください。

適期

分球の適期は6月~8月頃が目安です。休眠に入ってから作業を行います。球根を掘り上げたら、分けられる子球がついているか確かめましょう。

分球の方法

土から球根を掘り上げた際、小さな子球ができていたら親球から分けてあげます。ただし、モナ・リザ系は分球しにくいため、無理に分けないようにしましょう。

少し力を加えるだけで自然に子球が取れることもありますが、できない場合は刃物を使ってカットします。翌年もしっかりと花を咲かせるため、植えつけにはできるだけ充実した大きな球根を選ぶのがポイントです。

分けた球根は、土や枯れた葉などを取り除いてから、風通しのよい日陰でしっかり乾燥させます。切り口まで乾かしておくと、保管中の腐敗を防げます。

球根の保管方法

掘り上げた球根を秋まで保管する場合は、ネットなどに入れて吊るし、直射日光を避けた風通しのよい場所で管理します。

分けた球根も十分に乾かして保管し、涼しくなってから植えつけましょう。

アネモネの育て方|病害虫対策

アネモネ栽培では、アブラムシやうどんこ病などの病害虫対策を行いましょう。

被害を受けた場合は、症状に応じて適切な対処をすることが大切です。薬剤を使用するときは、アネモネと対象の病害虫に使えるかを確かめて、決められた使い方を守りましょう。

ここでは、アネモネ栽培で気をつけたい主な病害虫対策を解説します。

アブラムシ対策

10月~5月の生育期に、アブラムシが発生することがあります。新芽やつぼみなどにつきやすいため、見つけたら早めに取り除きましょう。

数が少ない場合は手や水で洗い流して取り除き、多く発生した場合は、アネモネとアブラムシに使用できる殺虫剤で駆除します。

肥料と殺虫剤がひとつになった『ハイポネックス原液 殺虫剤入り』を使うと、手軽に駆除できます。

うどんこ病対策

うどんこ病にかかると、葉が粉をかぶったように白くなります。放置すると被害が広がるため、感染した葉は早めに切り取りましょう。

薬剤による防除も効果的です。風通しをよくし、混み合った葉を整理しながら管理することで発生を抑えられます。

灰色かび病

灰色かび病は、葉や花、茎などに発生し、灰色のカビが生じる病気です。日当たりや風通しが悪く、湿気がこもる環境では注意が必要です。

初期症状として、葉や花などに淡い褐色の斑点が現れ、その後、灰色や灰褐色のカビが広がることがあります。

予防には、風通しのよい環境を保つことが大切です。また、落ちた花弁や枯れ葉をこまめに取り除くことで発生を抑えられます。

感染した葉や花は早めに取り除き、必要に応じて使用可能な殺菌剤で防除しましょう。

ハモグリバエ対策

葉に白い筋状の跡が現れたら、ハモグリバエの被害を疑いましょう。幼虫は葉の内部を食べながら進みます。特に3月~5月頃に注意し、水やりの際に葉の状態も確かめましょう。

白い筋が少ないうちは、葉の中の幼虫をつぶすか、被害のあった葉を摘み取ります。摘み取った葉は鉢や花壇に残さず処分し、周囲の葉にも同じような跡がないか確かめましょう。

立枯病対策

立枯病は、根や地際の茎が傷み、株がしおれて枯れる病気です。アネモネの場合は4月~5月頃に立枯病への注意が必要です。

ただし、しおれているだけでは病名を判断しにくいため、株元の変色や腐敗、土の湿り具合なども確かめましょう。

健全な状態を保つためには、水はけのよい土を使い、水の与えすぎを避けることも大切です。株元が腐って倒れた株は周囲から離して処分しましょう。

アネモネの育て方|よくある質問

アネモネを育てていると、球根が発芽しない、夏越しで腐るといったトラブルが起こることがあります。

ここでは、アネモネ栽培でよくある疑問と対策を紹介します。

球根が発芽しないのはなぜ?

球根が発芽しないときは、植えつけ時期や水分量が影響している可能性があります。気温や地温が高い時期に植えると球根が腐りやすく、急激な吸水や過湿も腐敗につながります。

温暖地では10月下旬以降を目安に、暑さが落ち着いてから植えつけましょう。乾燥した球根を吸水させるときは、湿らせたバーミキュライトなどを使い、ゆっくり水を含ませます。

球根の上下がわからないときは?

球根は上下を確認して植えつけます。形が不規則で上下を判別しにくいときは、横向きに植えつけてもかまいません。

植えっぱなしでも大丈夫?

夏の過湿を避けられる環境であれば、植えっぱなしで育てることも可能です。ただし、高温多湿の時期は球根が腐りやすいため、土を乾燥ぎみに保ちましょう。

地植えでマルチングしているときは梅雨前にビニールなどを外し、蒸れを防ぎます。鉢植えは葉が枯れたら、雨の当たらない場所へ移して夏越しさせましょう。

球根が腐ってしまうのを防ぐには?

球根の腐敗を防ぐには、過湿を避け、水はけのよい土で育てることが基本です。土が湿っている間は水やりを控えましょう。

乾燥した球根を吸水させるときも、急に大量の水を含ませないようにします。

夏越しに失敗してしまう理由は?

夏越しに失敗する主な理由は、高温多湿によって球根が腐ってしまうことです。葉が黄色くなってきたら水やりを減らしましょう。掘り上げる場合は晴天が続いて土が乾いている時期を選びます。

掘り上げた球根は土を落とし、風通しのよい日陰で十分に乾燥させましょう。その後はネットなどに入れ、直射日光を避けた涼しく風通しのよい場所で秋まで保管します。

おわりに

アネモネ

アネモネは丈夫で育てやすく、美しい花を咲かせてくれる植物です。高温多湿を避けて管理すれば、初心者でも安心して栽培できます。

アネモネには幅広い品種があるため、育てたい場所や楽しみ方に合わせて、自分に合うものを選びましょう。水やりや施肥、花がら摘み、夏越し、病害虫対策など、適切な方法でお手入れを続けていくと、長く育てることも可能です。

自分で育てたアネモネは、毎年の開花とともにますます愛着がわいてくることでしょう。

ぜひ、アネモネ栽培を長く楽しんでみてください。

公開日:2018年11月8日
更新日:2021年3月22日
更新日:2026年2月9日
更新日:2026年10月25日

#アネモネ#春におすすめの植物 #特集

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