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コノフィツムの育て方について解説!気をつけるべきポイントとは?

コノフィツムの育て方について解説!気をつけるべきポイントとは?

コノフィツムは、個性的なフォルムと、形や花色のさまざまなバリエーションで見る人を楽しませてくれる多肉植物です。また初心者でも育てやすいので、「これから多肉植物を育ててみたいな」と思っている方にピッタリです。

そこでこの記事では、コノフィツムの育て方のポイントや注意点、代表的な品種について解説します。

ユニークな多肉植物の生育にチャレンジしたい方は、ぜひ参考にしてください。

コノフィツムとは?

コノフィツムとはハマミズナ科コノフィツム属の多肉植物で、原産地は南アフリカおよびナミビア南部などの岩石砂漠です。個性的な外観と独特の成長過程から、愛好家の多い観葉植物です。

コノフィツムという名前は、ラテン語の「円錐形」とギリシャ語の「植物」という言葉に由来しています。

また、石のような見た目をしていることから、別名は「リトルストーン」です。動物の食害を避けるために茎と葉が一体化し、小石や砂利に擬態した形をしています。

そのため丸みを帯びたフォルムをしており、小型ながらも非常にユニークな形状をしているのが特徴です。

株の形から「足袋形」や「鞍形」「丸形」に分けられ、葉の色は緑色の他、クリーム色や褐色のものもあります。秋になると黄色やピンク、白、オレンジなどの菊に似た形の花を咲かせます。

コノフィツムは脱皮をする珍しい植物です。秋以降、生長期に入るとしわしわになった皮を破り、なかから新芽を出します。

コノフィツムの生長期は秋から冬で、春以降には休眠するため、サボテンやそのほかの多肉植物と同じ育て方をするとうまく生育できません。とはいえ、栽培パターンさえ覚えれば、初心者でも比較的育てやすいでしょう。

コノフィツムは非常に品種が多く、原種だけでもおよそ170種存在する植物です。園芸品種としては、主に秋の花ものとして、小鉢で流通しています。

日本でもさまざまな花を咲かせる品種が生産されており、なかには縮れ花や巻き花などの変わり種も流通しています。いろいろな品種のなかから好みのものを選ぶのもまた、楽しいでしょう。

ミニ鉢に植えてディスプレイすることが多い植物ですが、ほかの多肉植物と共に寄せ植えとしても楽しめます。

また、開花期に部屋に飾って、季節感のあるグリーンインテリアとして活用するのもおすすめです。

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コノフィツムの育て方

コノフィツムは温帯乾燥地域に生息する植物のため、基本的に手間はかかりません。とはいえ、元気な姿を楽しむには育て方にいくつかのコツがあります。

ここからは、コノフィツムの育て方のポイントをご紹介しましょう。

栽培環境・日当たり・置き場

コノフィツムは日当たりと風通しのよい場所を好みます。休眠する夏は、直射日光が当たらないように、風通しのよい半日陰に置きましょう。

風通しの悪い所に置いてしまうと、病害虫が発生したり調子を崩したりしてしまいます。また、高温多湿を嫌うため、梅雨時期は長雨に当たらないよう、軒下などに移動させてください。

冬に育つ植物ではありますが、生育に適した温度は8~25℃です。冬場も日中は外に置いてもかまいませんが、夜間や霜が降りそうな厳しい寒さのときは室内に入れてあげましょう。

ただし、あまり暖かい場所に置いてしまうと生育が止まってしまいます。夜の室内温度が5℃程度になる場所に置くようにしましょう。冬場の日中であれば、室温が35℃程度まで上がっても問題ありません。

コノフィツムを色鮮やかに育てるためには、日光が欠かせません。日照不足になってしまうと、徒長したり枯れたりする原因になります。冬場でも3~4時間を目安にしっかり日の光に当ててください。

水やり

気温が20℃を下回る生育期の冬は、鉢土が乾いたタイミングで、天気のよい午前中に水やりをします。低温期の鉢土は乾きが遅いため、10日に1回程度の水やりで十分でしょう。

春と秋は、鉢土の表面が乾いたタイミングでたっぷり水をあげてください。春の終わりから夏にかけては徐々に水を減らしてあげましょう。コノフィツムは脱皮する植物です。脱皮をしたら水を与えるのをやめてください。

休眠期の夏場は完全に断水してください。ただし、植物の水分を奪うほどの乾燥が続いている場合は、用土に散水したり葉水をしたりして、コノフィツムの脱水を防ぎましょう。

お盆が過ぎて朝晩の気温が下がり、過ごしやすくなってきたら、様子を見ながら水やりを再開します。

コノフィツムの品種によっては、夏場に断水しないほうがよいものもあります。なかでも小型の品種は夏に断水すると、乾燥に耐えられずかれてしまう可能性があります。

小型のコノフィツムを育てる場合、夏場は様子を見ながら土を湿らせる程度の水やりをしてください。

用土

コノフィツムは水はけのよい土で育てます。土のなかに余計な水分が溜まってしまうと、カビや根腐れの原因となるため注意してください。

多肉植物やサボテン専門店で取り扱っている用土や、ホームセンターなどで市販されている多肉植物用の土でも栽培可能です。水はけがよければ、草花用の培養土も使用できます。

自身で配合する場合は、以下の5種類の用土を同じ割合で混ぜましょう。

  • 鹿沼土小粒
  • 赤玉土小粒
  • ピートモス
  • 川砂
  • くん炭

配合する際は、乾燥を重視した、さらっとした土になるようにしてください。

肥料

コノフィツムは、ほかの植物と比べても、それほど肥料を必要とする植物ではありません。植えつけや植えかえの際に、堆肥および緩効性化成肥料を施す程度で十分です。

また、秋から春にかけての生長期に、緩効性化成肥料『BotaNice ボタナイス 置くだけ!カンタン錠剤肥料』および液体肥料『ハイポネックス原液』を2ヵ月に1回程度、少量与えてください。

生長期に肥料を与えると、生育が早くなります。休眠期に肥料を施す必要はありません。

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植えつけ、植えかえ

コノフィツムの植えかえの最適期は、生育期に入る9月中旬~11月です。12月までには植えかえを完了してください。

植えかえする数日前から水やりを中止し、用土をしっかり乾かしておきましょう。植えかえの手順は以下のとおりです。

  1. 土が完全に乾いたことを確認したら、鉢から株を引き抜く
  2. 根についている古い土をもみほぐしながら落とす
  3. 引き抜いた株を数日乾かす
  4. 傷んだ根や伸びすぎている根を取り除く
  5. 植えかえ先の鉢に鉢底ネットと軽石を敷く
  6. 鉢の1/3程度の高さまで土を盛る
  7. コノフィツムの根を広げて植えつけたあと、上から土を敷き詰める

根が鉢いっぱいに張っている場合は、一回り大きなものへと鉢増ししますが、それほど大きく育てたくない場合は、根を清潔なハサミでカットして同じ大きさの鉢に植えかえしてもかまいません。

二回り以上大きな鉢へと植えかえすると、過湿状態になり根腐れする恐れがあるため適しません。

増やし方

コノフィツムは種まきか株分けで増やします。それぞれの方法は以下のとおりです。

種まき

花後についた果実が枯れたら、種を採取し保存します。10月~11月に種が重ならないように土にまきましょう。

明るい日陰で軽く散水しながら管理すれば、1~2週間で発芽します。交配種から採れた種の場合、さまざまな色の花が咲くケースもあるでしょう。

株分け

葉が群生している品種は10月~12月に株分けをして増やします。茎を手やナイフで割くように分けたあと、植えかえ用のものと同じ土に植えつけましょう。

このほか、品種によっては茎や葉の一部を土に挿す「さし芽」や「葉ざし」でも増やせます。

コノフィツムを育てる際に気をつけること

コノフィツムを育てる際、特に気をつけたいのが病気と害虫、そして冬越しです。それぞれの注意点について詳しく解説しましょう。

病気

コノフィツムは病気にかかりにくい植物ですが、風通しが悪い場所で育てると、以下の病気を発症しやすくなります。

根腐れ

その名のとおり、根が腐ってしまう病気です。根腐れを起こしたコノフィツムは酸素を吸えなくなって窒息状態になり、やがては枯れてしまいます。

葉っぱや茎が黄色や茶色に変色していたり、水やり後の土の乾燥が遅かったりする場合、根腐れの可能性があります。

根腐れを起こしたコノフィツムは、植えかえをして株の状態を整えましょう。

腐敗病

開花後、花びらをそのまま残しておくと、風通しが悪くなり、腐敗病を起こすことがあります。

腐敗病は植物に細菌が入り込んで発症する病気です。腐敗病にかかると土に近い部分からだんだんと柔らかくなって、腐っていきます。

やがては葉もブヨブヨになり、悪臭を放つのが特徴です。腐敗病は一度かかると治療法がありません。そのため、かからないようにすることが重要です。

コノフィツムの病気は未然に防げるものがほとんどです。日当たりと風通しのよい場所に置く、水やりの頻度を守るなどして、適切な環境で育ててあげましょう。

病気について詳しく知る

害虫

コノフィツムを育てる際、特に注意したい害虫は以下のとおりです。

ナメクジ

ナメクジはコノフィツムの天敵です。ナメクジがコノフィツムの表皮を這うと、後が残り美しい姿を損ねてしまいます。ナメクジは夜間に活動する害虫です。

特に雨のあとや、梅雨時期および湿度が高いじめじめした日には注意が必要です。見つけたらすぐに駆除しましょう。

鉢底など、目立たない場所に潜んでいることもあります。暗い場所や普段あまり注意して観察しない場所もチェックしておきましょう。

ネジラミ

乾燥した土の根っこにつきやすい害虫です。根につくためなかなか発見しにくいうえに、繁殖力が強いためあっという間に増えてしまいます。

吸汁して生育を阻害するため、生長期にも関わらずあまり生育していないようなら、株を抜いてネジラミが発生していないかチェックしましょう。

ネジラミを見つけたら、根を清潔な水でよく洗い、薬剤を溶かした水に浸けてから、新しい土に植えかえます。

カイガラムシ

カメムシに分類される害虫で、国内ではおよそ400種が確認されています。

名前のとおりカイガラがあるものもいれば、ないものもいますが、いずれも吸汁して植物に害を与える厄介な存在です。

また、カイガラムシの食害が、すす病などの病気の原因になることもあります。カイガラムシが付着しているのを発見したら、数が少ない場合はアルコールをつけた筆やピンセットで駆除しましょう。

数が多い場合は薬剤を散布してもよいでしょう。

アブラムシ

植物に吸汁して生育を阻害するほか、すす病などのウイルスを媒介する害虫です。大量のアブラムシが発生した植物は、やがて枯れてしまいます。

増殖スピードが非常に早いため、見つけたら早急に駆除しましょう。水で洗い流すほか、セロテープにくっつけて取り除く方法も有効です。

その後薬剤を散布し、徹底的に駆除しましょう。

いずれの害虫も見つけたら放置せず、速やかに駆除することが大切です。

また、害虫が発生しないために、日当たりや風通しのよい場所で育て、異常がないかこまめに観察しましょう。

冬越し

コノフィツムを屋外で育てている場合、0℃以下になる日や霜が降りる日は屋内に移動させてください。

一度凍ってしまうと復活するのは難しいので注意しましょう。鉢の周りを不織布で覆ったり、プチプチを被せたりすることで寒さ対策になります。

室内に置くときは、南向きの窓際に置き、じゅうぶんな日光と風通しを確保してください。

窓を閉め切る場合は、サーキュレーターなどを活用するとよいでしょう。

コノフィツムの品種紹介

コノフィツムは非常に種類が多い植物です。ここからは、数ある品種のなかから、特に人気が高いものをピックアップしてご紹介します。

ペアルソニー

小さくてつるんとした、そら豆のようなフォルムが特徴的な品種です。開花期にはピンク色の可愛らしい花を咲かせます。

ウィルヘルミー

ペアルソニー同様そら豆のような形をしている品種で、表面は細かなドット模様があり、すべすべした触り心地です。開花期にはピンク色の花を咲かせます。

桜貝

足袋のような形をしているのが特徴的な品種で、開花期には黄色い花を咲かせます。

一見するとハート型のようにも見えるため、女性人気が高いのが特徴です。

繁殖力が高く、コレクションして楽しんでいる愛好家も少なくありません。

ブルゲリ

数あるコノフィツムのなかでも、人気が高い品種です。

まるでガラスのような透明感のある丸い葉っぱが特徴で、開花期になると赤やピンクの花を咲かせます。

普段は緑色ですが、秋になると美しく紅葉する姿が楽しめるでしょう。

宇田朝臣(うだあそん)

まるでバンザイをしているように見える、足袋形のコノフィツムです。

「窓」と呼ばれる中央の透き通っている部分がとても美しく、先端の赤いラインが特徴的なことから人気のある品種です。

マウガニー

桃のような割れ目があり、ぶどうのように透明度が高く美しいことから「育てる宝石」とも呼ばれています。

緑色のものが主流ですが、個体によっては生長期の中盤から赤紫色に変色するものもあります。

そのほか、オレンジがかったものやピンク色に見えるものなど、個体によって色の変化を楽しめるため、コレクター人気の高い品種です。

カルキュルス

ラテン語で「小石」という名前が示す通り、丸くて小さい石のような見た目をしています。

別名「翡翠玉」とも呼ばれています。50年近く生きる個体もある、非常に長命な品種です。

そのぶん生長が遅く、小さな丸い葉が少しずつ増えていき、やがてはドーム状に群生します。

ポリアンドルム

見る方向によってはハート形のように見える葉の形が特徴的な品種です。

光に透かすととても美しい姿を楽しめます。開花期になると、白い可憐な花を咲かせ、見る人に癒しを与えてくれます。

オランダ・アウデビリデ

足袋形の品種で、生長するとさまざまな方向へと伸びるのが特徴です。全体的に緑色をしています。

このほかにもコノフィツムにはさまざまな品種があり、それぞれ形や花の色、大きさなどが異なります。

ひとつの品種を増やすのもよいですし、さまざまな品種を集めてコレクションするのも楽しいでしょう。

ぜひお好みの品種を見つけて、じっくり育ててみてください。

まとめ

小型ながらもコロンとした独特の形状をしているコノフィツムは、珍しい冬生育型で育て方も比較的簡単なため、初心者にもおすすめの観葉植物です。

品種もたくさんあるため、好みのものを選んだり、異なる品種を組み合わせてインテリアに活用したりと、さまざまな楽しみ方ができるでしょう。

育てやすい観葉植物ではありますが、水をやりすぎたり風通しの悪い場所に置いたりしてしまうと、うまく生長しないだけでなく、病気や害虫が発生する恐れがあります。

育てる際は、置き場所や水やり、冬越しの方法などを事前にしっかり確認してください。

育て方のポイントを押さえて、コノフィツムの愛らしい姿を長く楽しみましょう。

#コノフィツム #多肉植物の育て方 #特集

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