アザレアの育て方|美しい花を咲かせる栽培のコツ

アザレアは、春から初夏の爽やかな時期に華麗な花を咲かせる花木です。地植えで栽培することもできますが、小さな鉢植えとして育てるケースも多く見られます。
お手入れの手間もかかりにくいため、ぜひお庭やベランダで栽培にチャレンジしてみましょう。
今回は、アザレアの特徴や魅力、基本的な育て方、お手入れ方法などをご紹介します。これからアザレア栽培を始めたい方は、ぜひ参考にご覧ください。
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☘86:アザレアの育て方|苗の植えつけ方や日々の管理、水やりや肥料の与え方などご紹介
アザレアの育て方|花の特徴や魅力
アザレアはツツジ科の低木です。「西洋ツツジ」や「オランダツツジ」という別名で呼ばれることもあります。
開花期間は4月下旬~5月にかけての時期で、赤や白、ピンク、紫などの色鮮やかな花を咲かせます。
アザレアの花は八重咲きのタイプや大輪のタイプなど、華やかな印象を持つものが多く見られます。ツツジよりもゴージャスな雰囲気の花を楽しみたい場合におすすめです。
また、アザレアは本来、樹高1m~1.5mほどになるものの、鉢植えでコンパクトに育てることが多いのも特徴です。
鉢植えとして流通しているアザレアの大半は新潟県産です。通常の開花は春ですが、冷蔵処理されたうえで冬に販売されるものが多く見られます。
開花が一段落したらお好きな鉢へ植えかえて、長く育てていくことも可能です。
アザレアの育て方|栽培環境や植えつけ

アザレアは管理の手間がかかりにくく、園芸初心者にもおすすめの花木です。お好きな鉢を見つけたら、ぜひご自宅で育ててみましょう。
ここでは、アザレアの基本的な育て方をご紹介します。
アザレアの好む栽培環境
アザレアは日当たりと風通しの良い場所で管理することがポイントです。とくに春から初夏にかけての時期は日なたに出し、たっぷりと日に当ててあげましょう。
夏になると直射日光の影響で葉焼けすることがあるため、午前中は日なた、午後は日陰となる半日陰の場所に移動させるのがおすすめです。
秋にはまた、日なたへ移しましょう。ツツジと比較すると寒さに少々弱いため、冬の管理には気を配る必要があります。
冬に花のついた鉢植えを購入した場合は、室内で管理しましょう。暖房の風が直接当たる場所は乾燥しすぎたり、花が傷んだりするため、避けたほうが無難です。
なるべく暖房がついておらず、日当たりの良いところを選んで配置しましょう。
苗木選び
アザレア栽培を始めるときは、秋から冬にかけて流通する開花株を購入するケースが多くなります。実際に見て選べる場合は鉢植え同士を比較し、お好きな花をつけているものを選びましょう。
また、できるだけ蕾の多いものを選ぶと、たくさんの花を楽しめるはずです。
土づくり
アザレアは排水性と保水性を兼ね備えた用土で育てるのがおすすめです。
ご自分で配合する場合は、鹿沼土(小粒):赤玉土(小粒):腐葉土:ピートモス=3:3:2:2で混ぜたものなどが適しています。
市販されている草花用培養土の『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』と山野草培養土を半分ずつ混ぜて使っても良いでしょう。
植えつけ
アザレアの植えつけ適期は花後の時期です。冬に開花した鉢植えを購入した場合、3月~4月頃に花が終わるため、一回り大きな鉢を用意して植えかえてあげましょう。
そのままにしておくと鉢の中で根がいっぱいになり、根詰まりしてしまうことがあります。
アザレアの育て方|日頃の管理のポイント

アザレアを長く育てていくためには、どのような方法で管理を続けていけば良いのでしょうか。
ここでは、アザレア栽培を始めるときに知っておきたいお手入れのコツをご紹介します。
水やり
アザレアを元気に育てるためには、水をしっかりと与える必要があります。用土の表面が乾いていたら、たっぷりと水やりしましょう。
とくに開花期間中は土が乾きやすくなるため、こまめに土の状態を確認することが大切です。
春は生育が活発になり、新梢が伸びる時期のため、毎日水やりが必要になる場合があります。
夏は高温で土が乾燥しやすくなるので、1日2回水やりすることもあります。その場合、涼しい朝と夕方の時間帯に水をあげるように気をつけましょう。
暑さが落ち着いてきたら少しずつ水やり頻度を戻します。冬になったら春から秋ほどの水やりは不要になります。土が乾いているのを見つけたら与えるようにしましょう。
また、水やりの際は蕾や花に直接水がかからないように注意します。株元にゆっくりと水をそそぎましょう。
肥料
アザレアを長く育てていくためには、適切な時期に肥料を施すことも大切です。
開花が終わったときにはお礼肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』か堆肥と緩効性肥料がひとつになった『土を豊かにする肥料』を施しましょう。
このタイミングで肥料を与えることで、翌年の花芽がつきやすくなります。
夏までの時期に花芽ができ、蕾がつくられるため、9月頃にも追肥に『マグァンプK中粒』を与えると良いでしょう。
植えかえ
鉢植えのアザレアを植えかえずに育てていくと、根詰まりを起こして枯れてしまう可能性があります。鉢植えを購入した場合は花後に植えかえを行いましょう。
その後は2年に1回程度の頻度で植えかえてあげるのがおすすめです。アザレアが開花している間の作業は避け、花が終わってからのタイミングで植えかえることがポイントです。
古い用土は処分し、新しい用土へ交換しましょう。
鉢は一回り大きなものにします。コンパクトなままで育てたい場合、根鉢を崩してから同じ大きさの鉢へ植えてあげましょう。
剪定
アザレアの剪定適期は花後の時期です。夏までに花芽が形成されるため、開花が終わったらできるだけすぐに剪定を行いましょう。
時期が遅くなると翌年の花芽を落としてしまう可能性があります。
アザレアは旺盛に芽を伸ばします。先端から1cm~2cmほどの長さで全体を刈り込み、お好きな樹形に整えましょう。
また、夏が過ぎてから一部の枝が徒長してきた場合は、9月~10月頃に剪定し、他の枝と長さを揃えます。
冬越し
アザレアは耐寒性がやや弱い植物です。ただ、春に開花させるためには、ある程度の寒さに当てる必要もあります。
11月下旬頃までは屋外で管理し、その後は室内へ取り込んであげましょう。
冬の間も、できるだけ日光に当てることが大切です。日の光が差し込む窓際などに鉢を置くと良いでしょう。
アザレアの育て方|増やし方や注意点

アザレアは挿し木で増やすことができます。栽培に慣れてきたら、株を増やして楽しむのもおすすめです。
アザレアの挿し木の適期は6月~7月にかけての時期です。開花が終わった後に伸び始めた新梢が充実してかたくなるため、これを切り取って挿し穂としましょう。
先端から10cm程度の位置でカットしたら、上部についた葉を4枚~5枚ほど残し、あとは取り除きます。切り口は斜めにカットして、1時間ほど水につけて吸水させましょう。
容器に小粒の鹿沼土や挿し木用土などを入れて、挿し穂を挿します。挿し穂同士の間が詰まらないよう、葉が触れる程度に離して挿しましょう。
用土はしっかりと湿らせたうえで、日陰で管理します。発根するまで土が乾燥しないように気をつけましょう。
順調にいくと秋には発根します。9月頃になったらお好みの鉢へ植えかえてあげましょう。
おわりに
アザレアは鉢植えで育てやすい花木であり、ガーデニング初心者にもおすすめです。
水や肥料をしっかりと与えて育てていくと、たくさんの花を咲かせてくれるでしょう。
冬の管理や花後の剪定など、季節に応じたお手入れを行っていくことも大事です。適切な方法で管理を続けて、栽培を長く楽しみましょう。
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