虫除けにおすすめのハーブ13選!育て方や虫除けの方法も紹介

暑い季節になると、蚊やハエ、ゴキブリなどの虫が気になる方も多いのではないでしょうか。
市販の虫除け剤も便利ですが、自然の力を活かした「ハーブ」を取り入れてみるのもおすすめです。
ハーブの中には虫が嫌う香り成分を含むものがあり、見た目や香りを楽しみながら虫除け対策ができます。
今回は、虫除け効果が期待できるおすすめのハーブ13種類を紹介し、育て方のポイントや虫除けに活用する方法までわかりやすく解説します。
- 目次
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- ハーブの虫除け効果は?
- 虫除け効果が期待できるハーブ13選!
- おすすめハーブ1.【ペパーミント】
- おすすめハーブ2.【ラベンダー】
- おすすめハーブ3.【ローズマリー】
- おすすめハーブ4.【タイム】
- おすすめハーブ5.【ゼラニウム】
- おすすめハーブ6.【レモングラス】
- おすすめハーブ7.【シトロネラ】
- おすすめハーブ8.【バジル】
- おすすめハーブ9.【アロマティカス】
- おすすめハーブ10.【ティーツリー】
- おすすめハーブ11.【カレンソウ】
- おすすめハーブ12.【ユーカリ・グロブルス】
- おすすめハーブ13.【カモミール】
- ハーブの肥料について
- 肥料を与えるタイミング
- 生育期の生育が悪いと感じたら
- ハーブを使って虫除けする方法
- 窓辺や玄関先に置く
- サシェ(香り袋)を作る
- 虫除け効果のあるハーブに関するQ&A
- Q:置くだけでも効果はあるの?
- Q:地植えと鉢植え、どちらがおすすめ?
- Q:複数のハーブを寄せ植えしてもよい?
- まとめ
ハーブの虫除け効果は?
暑くなってくると、気になるのが蚊やハエ、ゴキブリなどの虫です。これらの虫が家の中に侵入すると嫌な気持ちになってしまうものです。
実はハーブには、自然由来の成分によって虫を寄せつけにくくする「虫除け効果」があるものがいくつかあります。
たとえば「シネオール」や「メントール」「カンファー」「シトラール」「ユーカリトール」などの成分は、虫が嫌う匂いとされているため近寄りません。
これらの成分はあくまで虫が近寄りにくくする効果があるだけで、殺虫する効果はありません。
しかしベランダや玄関などにハーブを飾ることで、虫が嫌がり家への侵入を防ぐ効果があるのです。
ガーデニングが好きな方やインテリアグリーンを楽しみたい方は、虫除けの効果も得られるハーブを選んでみるのがおすすめです。
虫除け効果が期待できるハーブ13選!
虫除け効果が期待できるおすすめのハーブは、次の13種です。
1.【ペパーミント】
2.【ラベンダー】
3.【ローズマリー】
4.【タイム】
5.【ゼラニウム】
6.【レモングラス】
7.【シトロネラ】
8.【バジル】
9.【アロマティカス】
10.【ティーツリー】
11.【カレンソウ】
12.【ユーカリ・グロブルス】
13.【カモミール】
おすすめハーブ1.【ペパーミント】

ペパーミントは、強い清涼感の香りを楽しめるハーブです。主成分の「メントール」には虫除け効果があります。
ペパーミントは暑さ・寒さに強く育てやすいですが、繁殖力が強いため地植えにする場合は植える場所に注意が必要です。
【育て方のポイント】
- 半日陰で風通しのよい場所で管理する
- 土はハーブ用や野菜用のものを選ぶ
- 乾燥に弱いので、夏は土が乾ききる前に水やりする
おすすめハーブ2.【ラベンダー】

ラベンダーは、鮮やかな紫色の花ととてもよい香りが魅力のシソ科の植物です。
主成分である「リナロール」と「酢酸リナリル」は、虫除け効果があります。ラベンダーは日当たりと風通し、水はけのよい場所で栽培します。
高温多湿に弱いので、梅雨時期や夏場は風通しをよくするなどの工夫が必要です。
【育て方のポイント】
- 高温多湿に弱いため、移動しやすい鉢植えがおすすめ
- 複数の系統に分かれており性質が異なるため、環境に合うものを選ぶ
おすすめハーブ3.【ローズマリー】

ローズマリーは、爽快で力強い香りを放つハーブで、冬も青々とした葉を楽しめます。
ローズマリーに含まれる「ロスマリン酸」や「カンファー」は、虫除け効果があるとされています。
ローズマリーは耐寒性・耐暑性に比較的強く、日陰やジメジメした環境は苦手です。日当たり・風通し・水はけのよい環境で育てましょう。
【育て方のポイント】
- 立ち性・ほふく性・半ほふく性の樹形があるため、植える場所に合わせて選ぶ
- こまめに剪定すると、枝数が増えてよい樹形になる
おすすめハーブ4.【タイム】
タイムは、さわやかな香りと少し苦みのある味がするハーブです。
主成分の「チモール」は害虫にとっては有毒であり、病害虫がつきにくいといった特長があります。
タイムは、暑さや寒さに強く比較的丈夫ですが、夏場の直射日光や西日などの強い日差しは避けてください。
常緑性で可愛らしい花を咲かせるため、寄せ植えやグランドカバーにも用いられます。
【育て方のポイント】
- やや乾燥した状態を好む
- 剪定して枝の密生を防ぎ、通気性をよくする
おすすめハーブ5.【ゼラニウム】

ゼラニウムは鮮やかな美しい花を咲かせ、芳しい香りを放つ植物です。
主成分の「シトロネラール」は虫除けの効果があります。ゼラニウムは開花時期が長く、強健で栽培しやすいのが特長です。
真夏は直射日光を避けた半日陰が適しており、多湿を嫌うため水のやりすぎに注意が必要です。
【育て方のポイント】
- 乾燥した環境を好むため、過湿を避ける
- 真夏を除き、できるだけ日がよく当たる場所で育てると花つきがよくなる
おすすめハーブ6.【レモングラス】

レモングラスはその名のとおり、レモンのような香りがするハーブです。
主成分の「シトラール」「シトロネラール」には虫除け効果があり、古くから蚊よけとして活用されてきました。
レモングラスの原産は東南アジアなどの暑い地域のため、寒さに弱いです。
日本では屋外の冬越しが難しく、黒マルチやわらなどで覆って防寒するか鉢植えがおすすめです。
【育て方のポイント】
- 寒さには弱いので防寒が必要
- 種の収穫が難しいため、増やす場合は株分けにする
- 葉で手を切る恐れがあるため、葉に触れるときは手袋を着ける
おすすめハーブ7.【シトロネラ】
シトロネラは、レモングラスの近縁種です。レモングラスと同じく、「シトラール」「シトロネラール」の成分が含まれており、レモンのような爽やかな香りがします。
暑さには強いですが寒さには弱いため、冬は室内に移動させる必要があります。
過湿は苦手で、水やりは土が乾いたらたっぷりと与えるのがポイントです。
【育て方のポイント】
- 寒さに弱く、防寒が必要
- 乾燥気味に育てる
おすすめハーブ8.【バジル】

バジルは独特の風味がある、イタリア料理に欠かせないハーブです。バジルに含まれる「シネオール」や「リナロール」の成分は、虫を寄せつけない効果があります。
バジルを育てる環境は、日当たりと風通しがよい場所が適しています。乾燥には弱いため、水切れを起こさないことが大切です。
また肥料切れになると下の葉から変色して枯れてしまうため、『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を2〜3ヵ月に一度を目安に追肥します。
【育て方のポイント】
- 収穫量を増やしたい場合は、摘心(一番上の葉を茎ごと摘む)すると枝葉が増える
- 収穫を続けたい場合は、花が咲いたら穂ごとカットする
おすすめハーブ9.【アロマティカス】
アロマティカスは、丸みを帯びた可愛い葉をたくさんつける、さわやかな香りがするハーブです。
アロマティカスに含まれる「シトロネラール」や「ゲラニオール」の成分は、虫除け効果があるとされています。
アロマティカスは生育旺盛な性質であるため、地植えなどにすると増えすぎて管理に困る可能性もあります。
見た目が可愛らしいので、おしゃれなインテリアとして室内で管理するのがおすすめです。
【育て方のポイント】
- 寒さに弱いため、鉢植えにして冬場は室内で管理する
- 増えすぎた場合は、蒸れ防止のために剪定をする
おすすめハーブ10.【ティーツリー】
ティーツリーは柑橘系の香りを放ち、羽毛状の白い花を咲かせるハーブです。
虫除け効果のある「テルピネオール」が含まれており、殺菌・殺虫作用や虫刺され後のかゆみ・発疹を緩和する効果もあるとされています。
ティーツリーは乾燥した土地や沼地でも生息しているため、丈夫で育てやすいです。
耐寒性はやや強めで、暖地であれば屋外で冬越しできる種類もあります。
【育て方のポイント】
- 冬は北風に当たらない場所を選ぶ
- 生長が早く大きくなりやすいため、剪定で樹形をコントロールする
おすすめハーブ11.【カレンソウ】
カレンソウ(蚊連草)は、蚊を寄せつけないことで知られる植物です。「シトロネラ」と「ゼラニウム」を交配した品種で、爽やかなレモンの香りがします。
カレンソウはゼラニウムと同じく乾燥した環境を好むため、過湿を避けて管理します。
また、新芽が放つ香りに虫除けの成分が含まれるため、常に下から新芽が出るように、定期的な剪定を行うとよいでしょう。
【育て方のポイント】
- 寒さに弱いため、冬場は室内へ移動させる
- 水はけのよい土を選ぶ
おすすめハーブ12.【ユーカリ・グロブルス】

ユーカリ・グロブルスは、シルバーがかった葉が魅力で、清涼感のある香りを放つ植物です。香りが強く、虫を寄せつけない物質が含まれています。
ユーカリ・グロブルスは日当たりがよい場所で管理し、やや乾燥気味に育てます。
生長が早く大きくなりますが、剪定することでコンパクトに育てることもできます。
【育て方のポイント】
- コンパクトなサイズを保つにはこまめに剪定をする
おすすめハーブ13.【カモミール】

カモミールは可愛らしい花と、リンゴに似た甘い香りが魅力のハーブです。ユーカリの種類の一つで、虫除け効果のある「シトロネラール」が含まれています。
カモミールは日当たりを好むものの暑さには弱いため、夏場は半日陰で育てるのがおすすめです。一方寒さには強いため、寒冷地でも屋外で管理できます。
【育て方のポイント】
- 葉が茂っていたら刈り込みし、蒸れないようにする
- 日当たりが悪いと花が咲きにくくなるため、日当たりに注意する
ハーブの肥料について
ハーブは基本的に痩せた土地でも育つ強い植物なので、たくさんの肥料は必要ありません。
しかし、適切なタイミングで適量の肥料を与えることで、より立派な株に育てることができます。
特にたくさん収穫したい場合や、大きく育てたい場合は肥料を与えるのがおすすめです。
肥料を与えるタイミング
葉の色が黄色っぽくなってきたら肥料切れのサインなので、液体肥料『ハイポネックス原液』を与えましょう。
生育期の生育が悪いと感じたら
ハーブの生育期(3月〜7月)に生長が悪いと感じた場合も、液体肥料『ハイポネックス原液』で追肥すると良いでしょう。
ハーブを使って虫除けする方法
虫除け効果のあるハーブを紹介しました。次にハーブを使った虫除けの方法として、以下の3つの活用方法を紹介します。
窓辺や玄関先に置く
虫が家に入ってくる主な経路は、窓や玄関です。侵入経路となる場所に、虫除け効果のあるハーブを置くことで家の中への侵入防止が期待できます。
庭で栽培したハーブをドライハーブにして飾ったり、鉢植えやプランターで栽培して置いたりするとよいでしょう。
ドライハーブの作り方は、摘んだハーブを束にして逆さ吊るしておくだけで、簡単に作れます。
ハーブをすぐに乾燥させたい場合は、キッチンペーパーにのせて電子レンジ(500W)で1〜2分様子を見ながら加熱すればOKです。
サシェ(香り袋)を作る
サシェとは、フランス語で「匂い袋」を意味し、布の小袋の中にハーブや花、香料を詰めたフレグランスグッズです。
クローゼットや引き出しなどに置いてほんのりとした香りを楽しめるものですが、虫除けの用途としても使用できます。
中に入れるハーブを選ぶだけなく、インテリアに合わせておしゃれな小袋を選ぶのも、サシェの楽しみ方の一つです。
【サシェの作り方】
- 不織布袋(お茶パックなど)
- 小さな巾着
- お好みのドライハーブ
不織布袋にお好みのハーブを詰めます。巾着袋がなければ、自作してもOKです。
はぎれをカットして袋状に縫い、リボンや麻紐などで縛ると簡単です。ドライハーブを詰めた不織布袋を、巾着に入れれば完成です。
虫除け効果のあるハーブに関するQ&A
虫除け効果のあるハーブを育てるうえで、気になる疑問点を以下にまとめました。
Q:置くだけでも効果はあるの?
虫除け効果のあるハーブは、置くだけでその場に虫を寄せつけない効果が期待できます。
サシェなどの虫除けグッズを作る方法も紹介しましたが、加工の手間が面倒と感じる方もいることでしょう。
「なるべく簡単に虫除けしたい」という場合は、鉢ごとハーブを置くのがおすすめです。
ハーブは見た目が可愛らしいものもたくさんあるので、鑑賞としての楽しみもプラスできます。
窓辺や玄関など、虫の侵入口となる場所や、小バエの発生が気になるキッチンなどに置いてもよいでしょう。
Q:地植えと鉢植え、どちらがおすすめ?
ハーブは地植えよりも、鉢植えにして育てるのがおすすめです。鉢植えにすると、庭やベランダ、室内などどこにでも簡単に移動できますし、季節や天候に合わせて、日当たりや風通しのよい場所で育てられるため管理がとても楽になります。
また、ハーブの種類ごとで水はけや保湿性などを調節し、最適な土を準備できる点もおすすめの理由です。病害虫が発生した場合も、被害を受けた部分だけを取り除けば大丈夫です。
ハーブは地植えでも育てられますが、増殖力がとても強いタイプを地植えにすると、ほかの植物の生育を妨げる可能性もあるため注意が必要です。
「ハーブを使ってグランドカバーにしたい」などの理由がなければ、鉢植えにして育てるのが安心です。
Q:複数のハーブを寄せ植えしてもよい?
複数のハーブを寄せ植えすることは可能です。広い範囲で虫除けしたいという場合は、数種類のハーブを寄せ植えすることでさらに効果が期待できます。
ただしハーブによって適した生育環境は異なるため、寄せ植えにすると管理するのが難しくなる点には注意が必要です。
寄せ植えする場合は、同じような生育環境を好むハーブを組み合わせることがポイントです。
- 耐暑性があるハーブ:レモングラス・バジル
- 耐寒性があるハーブ:ペパーミント・ローズマリー・タイム・カモミール
- 乾燥を好むハーブ:ラベンダー・ローズマリー・タイム・ゼラニウム
- 湿気を好むハーブ:ペパーミント・レモングラス・バジル
また繁殖力が強いペパーミントやローズマリー、ラベンダー、タイムなどは、繁殖力の弱いカモミール、バジル、レモングラスと一緒に植えないようにするのが無難です。
一緒に植えるなら土の中で他のハーブを仕切ったり、水やりや剪定を調節したりするなどの工夫が必要です。
まとめ
ハーブは、ナチュラルで安心感のある虫除け対策として、暮らしに取り入れやすいアイテムです。
今回ご紹介した13種類のハーブは、それぞれ香りや育て方に特徴があるため、生活スタイルや目的に合わせて選べます。ガーデニングやインテリアグリーンを楽しみたい方にもぴったりです。
ぜひお気に入りのハーブを見つけて、虫が寄りつきにくい快適な環境をつくってみてください。
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