更新日:2026.02.02
キャベツの肥料|結球を成功させる施肥のタイミング
キャベツを育てていると、「葉は茂っているのに結球しない」「玉が思ったより小さい」と感じることがあります。
こうしたつまずきは、肥料が足りない、あるいは与えるタイミングが合っていないことが原因です。
ただし、肥料は多ければいいというものではありません。与えすぎると球がゆるくなったり、裂球や苦味が生じたりします。
そこで今回は、キャベツの元肥の施し方から追肥のタイミング、肥料の過不足が疑われるときの対処法まで解説します。
この記事を参考にして、畑の状態に合う肥料の与え方を整理していきましょう。
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キャベツ

学名 Brassica oleracea var. capitata 科名 アブラナ科 別名 甘藍(かんらん)、玉菜(たまな)など 原産地 中海沿岸 分類 多年草、栽培上は一年草 栽培カレンダー
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月収穫時期春まき秋まき種まき春まき秋まき植えつけ植えつけ植えつけ施肥
キャベツの肥料|基本知識
まずは、キャベツの肥料に関する基礎知識から確認しましょう。
先に肥料の基礎を押さえることで、与えすぎや不足を防ぐ目安が見えてきます。
キャベツの吸肥力の強さと特性
キャベツは、生育期間を通じて肥料を切らさないように管理するのが基本です。
ほかの葉菜類と比べても多くの養分を必要とする野菜のため、施肥管理が収穫量や玉の大きさに直結します。
たとえば、肥料が足りないと外葉が小さいまま育ち、結球に必要なエネルギーが不足してしまいます。
逆に多すぎると葉の生長が勝って球が締まりにくくなり、裂球を起こすことがあります。まずは適量を守り、必要なら少しずつ調整していきましょう。
元肥と追肥の違い
キャベツ栽培では、元肥と追肥の2種類を使い分けます。どちらも欠かせませんが、役割が異なるため、目的に応じて施しましょう。
元肥は、苗を植えつける前に土に施す基礎的な肥料です。初期生育を安定させ、根がしっかり張るための土台を作る役割があります。
植えつけの1〜2週間前に施しておくと、肥料が土になじみ、栄養を吸収しやすい状態に整います。
追肥は、生育に合わせて追加で栄養を補うための肥料です。結球が始まる前に外葉をしっかり育てておくと、その外葉が養分を送り、後半の玉太りが進みやすくなります。
タイミングを逃さないよう、株の様子を見ながら適量を施すのがコツです。
キャベツに適した肥料の種類
キャベツの元肥には、緩効性肥料の『マグァンプK中粒』 や有機質肥料が向いています。
どちらもゆっくり効くため、生育初期にチッソが効きすぎて、葉ばかり茂る状態を防ぎやすくなります。
プランター栽培でも同じ考え方で、元肥入り培養土を使うか、自分で配合する場合は元肥を土に混ぜ込んでおくと管理がしやすいです。
追肥には、緩効性肥料『今日から野菜 野菜を育てる肥料』や、速効性の液体肥料『今日から野菜 野菜を育てる液肥』が適しています。
特に液体肥料は水やりと一緒に与えられるので、手間を増やさず続けやすい点がメリットです。
キャベツの肥料|与える時期とタイミング
キャベツは生育段階ごとに必要な栄養が変わるため、それぞれの段階にあったタイミングで肥料を与えましょう。
ここでは、生育段階ごとの施肥の目安を見ていきます。
植えつけ時の元肥
植えつけの2週間前を目安に、1㎡あたり100gの苦土石灰をまいて耕し、土壌のpHを整えます。
そして1週間前に、完熟堆肥を1㎡あたり2kg程度、緩効性肥料(N-P-K=10-10-10相当)を1㎡あたり200g施し、全体をよく混ぜて耕します。
この際、化成肥料は成分率によって適量が変わるため、必ず商品表示を確認し、表示量を目安に調整してください。
本葉展開期(植えつけ後2週間)の1回目追肥
植えつけから2週間ほどたち、本葉が7枚〜10枚に増えたころに、1回目の追肥を行います。
この時期は外葉を大きく育てる段階なので、肥料切れを起こさないよう注意しましょう。
この段階で株をしっかり育てておくと、その後の結球や玉の大きさに影響します。
ただし、キャベツは品種や気温で生育に差が出るため、日数だけで決めず、「本葉の枚数」を目安に追肥のタイミングを判断するとよいでしょう。
追肥は緩効性肥料を1㎡あたり50g程度を目安に施しましょう。株元から10cm〜15cmほど離した位置にまき、表土を軽く耕してから土寄せします。
結球開始期(植えつけ後3〜4週間)の2回目追肥
外葉が17枚〜20枚ほどに増え、中心の葉が立ち上がり始めたころに、2回目の追肥を行います。
この追肥は、結球を安定させ、玉太りを進めるための重要な栄養補給です。
ただし、地力のある畑では、肥料を多く足すほど球がゆるくなりやすい傾向があります。葉色が濃く、生育が旺盛な場合は、量を控えめにするなど調整してください。
施肥方法は1回目と同様です。株元から少し離した位置に緩効性の肥料をまき、表土を軽く耕してから土寄せします。
なお、結球が始まった後は追肥を控えましょう。肥料を与え続けると、過繁茂になりやすく、裂球の原因になります。
作型別の施肥タイミング
キャベツは、栽培時期によって生育の進み方や肥料の効き方が異なるため、元肥と追肥の配分も変わります。
春まき栽培では、気温の上昇とともに肥料の分解が早まりやすくなります。このため元肥を多めにし、追肥は控えめにしましょう。
目安としては、元肥に全施肥量の2/3程度〜多い場合は全量を配分し、追肥は1回で済ませることもあります。
夏まき栽培は、元肥2/3、追肥1/3の配分が標準です。中生種や晩生種は栽培期間が長いため、生育が穏やかな場合は、12月に3回目の追肥が必要になります。
そして秋まき栽培では、年内の生育を抑えるため、元肥を1/3程度に減らします。そのうえで、春先の気温上昇に合わせて追肥を2回に分けて施してください。
キャベツの肥料|与え方と注意点
肥料の与え方は、地植えかプランター栽培かによって異なります。
ここでは、栽培方法別の施肥方法と、肥料過多・不足への対処法を解説します。
地植えの施肥方法
地植え栽培では、追肥と土寄せを同時に行なうのが基本です。株元から10cm〜15cm離した位置に肥料をまき、表土と軽く混ぜてから株元に土を寄せましょう。
土寄せには根の露出を防ぐ効果があり、株を安定させて風雨への耐性を高める役割があります。
外葉が畝いっぱいに広がってからは中耕が難しくなるため、特に1回目の追肥時にしっかりと土寄せをしておくことがポイントです。
プランター栽培の施肥方法
元肥入りの培養土を使う場合は、元肥を追加する必要はありません。
市販の野菜用培養土にはあらかじめ肥料が含まれていることが多いため、購入時に表示を確認しておきましょう。
プランター栽培では水やりで肥料成分が流れやすいため、追肥はこまめに行います。
本葉が10枚〜15枚ほど展開した頃から、液体肥料を500倍に薄めて1週間~10日に1回の頻度で施しましょう。
肥料過多の症状と対策
肥料を与えすぎると、葉が濃い緑色になり、茎葉が軟弱に伸びます。外葉ばかりが大きくなり、球の締まりが悪くなったり、裂球を起こしたりするため注意が必要です。
対策として、まずは追肥を中止します。土中の肥料濃度を下げるため、水やりをしてください。
回復には2〜3週間かかることが多いので、最初から与えすぎず、様子を見ながら行いましょう。
肥料不足の症状と対策
肥料不足になると、まず下葉から黄色く変色します。
葉全体が淡い緑色になり、生育が停滞して本葉が10枚程度あっても葉が小さい場合は、肥料切れを疑いましょう。
その場合、速効性の液体肥料を500〜1,000倍に薄めて1週間~10日に1回の頻度で与えます。
ただし、生育初期の肥料切れは取り戻しにくいため、元肥と追肥のタイミングを守り、肥料切れを未然に防ぐことが大切です。
キャベツの肥料|よくある質問
キャベツの施肥について、家庭菜園でよくある疑問にお答えします。
追肥は何回必要?
標準的な追肥回数は2回です。中生種や晩生種のように栽培期間が長い品種では、必要に応じて112月頃に3回目の追肥を施すこともあります。
結球しないのは肥料不足?
肥料不足も原因のひとつとして挙げられます。
他にも、品種と栽培時期のミスマッチや、気温が適正範囲外(13℃〜20℃が適温)、害虫による食害なども影響します。
春まきと夏まきで施肥は変わる?
春まきは元肥を多めに施し、夏まきは元肥2/3・追肥1/3が標準です。
秋まきでは、元肥を全施肥量の1/3に減らし、春先に追肥を集中させます。
一発肥料だけでも育つ?
一発肥料(元肥一発型肥料)を使えば、追肥なしでも栽培は可能です。
ただし、品種や気温によっては結球や玉の大きさに影響することもあるため、注意が必要です。
忙しくて追肥のタイミングを逃しやすい方には便利です。
おわりに
キャベツは、元肥と追肥を適切なタイミングで与えることが収穫の成功につながります。肥料の過不足に注意しつつ、丁寧に管理しましょう。
外葉をしっかり育て、結球に備える基本を押さえれば、初心者でも立派なキャベツを収穫できます。
この記事を参考に、甘くて大きなキャベツ作りに挑戦してみましょう。
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