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【果樹栽培】ブルーベリー栽培に欠かせない肥料について|施肥の時期や注意点、お手入れ方法

【果樹栽培】ブルーベリー栽培に欠かせない肥料について|施肥の時期や注意点、お手入れ方法

ブルーベリーを育てるときに欠かせないもののひとつが、肥料です。適したタイミングで適した量の肥料を与え、美味しい果実の収穫を目指しましょう。こちらでは、ブルーベリーの肥料に関する基礎知識や、施肥のタイミング、注意点など、さまざまな情報をご紹介します。

ブルーベリーの特徴

ブルーベリーの果実は、そのままで食べるのはもちろん、ジャムをはじめとする加工品にも用いられます。原産地は北アメリカといわれており、日本でも各地域で栽培できます。

果実が有名ですが、春に咲く可憐な花や秋の紅葉なども楽しめるのが魅力です。ご家庭で栽培する際は、ぜひ花や葉の美しさにも注目してみてはいかがでしょう。花が散り、結実して収穫できるようになるのは6月~9月にかけてです。

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ブルーベリーの種類の違い

ブルーベリーは、主にハイブッシュ系とラビットアイ系が栽培されています。ハイブッシュ系は耐寒性が強く、北海道や東北などでも育てられます。ハイブッシュ系のなかでも特に寒さに強い品種も存在するため、栽培するエリアに応じて選んでみましょう。

ラビットアイ系は、ハイブッシュ系と比べて耐寒性が弱いものの、耐暑性には優れています。寒冷地の場合、ラビットアイ系を選ぶとうまく育てられないかもしれません。

ブルーベリーの育てやすさ

ブルーベリーは、果樹のなかでも特に育てやすいことで知られています。これから園芸を始める初心者にも向いています。ご自宅に植えておくと新鮮な実を摘み取れるため、ブルーベリー好きの方はぜひ栽培するのがおすすめです。

ブルーベリーに適した肥料とは

ブルーベリー

市販されている肥料には、さまざまな成分が含まれています。なかでも、三大要素と呼ばれるチッソ(N)・リン酸(P)・カリ(K)の配合に注目して肥料を選ぶのがおすすめです。

ブルーベリーの場合は、チッソ・リン酸・カリの3つがバランスよく含まれているものが適しています。また、後述しておりますが、ブルーベリーは他の植物と比べ酸性土壌を好みます。そのため肥料も酸性に寄っているブルーベリー専用肥料を使用するのがおすすめです。「錠剤肥料シリーズ ブルーベリー用」は、窒素・リン酸・カリが7:7:7とバランス良く含まれており、またその他に含まれる微量要素によって肥料も酸性によっているので、ブルーベリーが大きく育ちます。

緩効性肥料と速効性肥料

植物の肥料は、効果が持続する期間やスピードによって、緩効性肥料や速効性肥料などに分けられます。緩効性肥料は、施肥後にじっくりと効果が表れ、長く持続します。対して、速効性肥料は持続期間が短いものの、素早く効果が出るタイプです。

緩効性肥料は、元肥や追肥など、さまざまなタイミングで活用しやすいメリットがあります。速効性肥料は追肥の際に使うことが基本です。植物の状態や時期に合わせたタイプの肥料を使いましょう。施肥の際は、「錠剤肥料シリーズ ブルーベリー用」等のブルーベリー用の緩効性肥料を商品に記載の通り与えるとよいでしょう。

ブルーベリー栽培の流れと肥料を与えるタイミング

ブルーベリーの肥料は、植えつけ時のほか、生長に応じて施します。こちらでは、肥料を与えるタイミングを交えながら、ブルーベリー栽培の基本的な流れをご紹介します。

土づくり

ブルーベリーは酸性の土を好むとされています。酸度未調整ピートモスと小粒の鹿沼土を半量ずつ混ぜたもののように、酸性の用土を使いましょう。ただ、慣れないうちはご自分で配合するのは難しいかもしれません。市販されているブルーベリー専用土を購入するのがおすすめです。

植えつけ

ブルーベリーの植えつけ時期は、休眠期にあたる11月~3月です。ただし、寒さが厳しい真冬は避けましょう。暖地の場合は秋口に、寒冷地の場合は春先に作業を済ませておくのがおすすめです。

ブルーベリーには自家受粉可能な品種もありますが、基本的には他家受粉することで実つきが良くなります。たくさんの実を収穫したい場合は、同系統の異なる品種を2本以上植えましょう。

元肥

ブルーベリー

元肥は、植物を植えつける前に与える肥料のことです。元肥には速効性ではなく、じっくりと効く「マグァンプK大粒」等の緩効性肥料を施すのが一般的です。肥料の種類によって、土に混ぜ込むか、土の表面にばらまくかは異なります。株元から根の先端にかけて、幹を取り囲むように肥料を施していきましょう。有機肥料や水溶性肥料の場合は、肥料が直接ブルーベリーの根に触れないように注意が必要です。なお、マグァンプK大粒を施肥する場合は肥料焼けの心配がすくないのでおすすめです。

また3月頃に一度、追肥として「錠剤肥料シリーズ ブルーベリー用」を与えてください。

芽出し肥(追肥)

元肥が切れるタイミングで、芽出し肥(追肥)を行います。時期の目安は5月~6月です。適切な量を追肥しておくことで、ブルーベリーの実つきが良くなります。

受粉

ブルーベリーの花は、開花から10日ほどで落花していきます。その間に受粉が行われれば、結実して果実をつくりはじめます。ブルーベリーの小さな花では人工授粉に手間がかかるため、昆虫や風など、自然の力に任せるのが基本です。どうしても昆虫が飛来しない場合は、人工授粉にチャレンジしましょう。

収穫

実の全体が色づき、柔らかくなってきたら収穫適期です。品種によって収穫できる時期が変わるため、事前に調べておきましょう。収穫の際は、枝から一つひとつもぎ取ります。実が熟しすぎると裂け、落ちてしまうこともあるため、頃合いを見計らって収穫しましょう。

お礼肥

収穫がすべて終わったらお礼肥を施します。品種によるものの、9月~10月が目安です。来年も再び収穫を楽しめるよう、栄養をしっかりと与えましょう。

ブルーベリーのお手入れについて

ブルーベリーを健やかに育てていくためには、日ごろの水やりをはじめとした管理が欠かせません。ブルーベリーの基本的なお手入れについてご紹介します。

水やり

ブルーベリーは根が細く、乾燥した状態が続くと傷んでしまうことがあります。水切れしないように管理することが大切です。特に乾燥しやすい時期は、土の様子をこまめにチェックしましょう。水やりの基本は、土の表面が乾いてきたら鉢底から流れでるまでたっぷり株元に水を与えること、です。

もちろん、水をあげすぎて根腐れさせない配慮も重要です。土の表面が乾いているのであれば水をたくさん与えますが、湿っている場合はまだ水やりの必要はありません。地植えの場合は降雨に任せ、日照り状態になったときに水をあげましょう。

日当たり

ブルーベリーは日当たりの良い場所に植えつけます。半日陰程度の場所でも育てられますが、たくさんの実を収穫したい場合は、日光に当てることが大切です。

剪定

ブルーベリーは落葉中の冬の1月~2月に剪定し、枝を整理します。この時期であれば花芽が大きくなっており、葉芽との見分けがつけやすい点がメリットです。混雑している部分や伸びすぎた部分などをカットしましょう。

また、必要であれば5月~6月に若い枝の先端を切り、生長を抑える剪定も行えます。花芽が形成される前に済ませておきましょう。

ブルーベリーの肥料に関する注意点

ブルーベリー

ブルーベリーに施肥する際は、肥料焼けや害虫被害などに注意し、適切な成分の肥料を施すように心がけましょう。最後に、施肥のコツや注意点などをご紹介します。

肥料焼けに注意

肥料を与えすぎることで生じるのが肥料焼けです。植物が吸収できるよりも多くの肥料を施すと根が傷み、いずれ枯れてしまうこともあるため注意が必要です。

肥料焼けを起こした植物は、葉がしおれていたり、変色したりといった変化が生じることがあります。早めに気づけた場合は、水をたくさんあげて地中の肥料を流すことで、回復させられる可能性があります。

アブラムシ等の害虫に注意

肥料の与えすぎにより、害虫が発生することがあります。特に、チッソを過剰に与えると、アブラムシをはじめとする虫が寄ってきてしまうかもしれません。適切な配合の肥料を、規定の分量に沿って与えることが大切です。

実つきの悪さに注意

肥料が少なすぎても多すぎても、ブルーベリーの実つきが悪くなってしまうことがあります。ただ、初心者の場合は適量を見極めるのが難しい場合もあるでしょう。錠剤タイプの緩効性肥料のように、個数を調整しやすい肥料を活用して、ブルーベリーの状態を見ながら施肥していくのもおすすめです。まずは少なめに与え、様子を見ながら増やしていきましょう。

おわりに

ブルーベリーを美味しく育てるためには、適した肥料を選び、タイミングよく施すことが大切です。日々のお手入れはもちろんですが、定期的に与える肥料についてもしっかりと調べておきましょう。ぜひこちらでご紹介した情報を活用して、ブルーベリー栽培を楽しんでください。

錠剤肥料シリーズ ブルーベリー用

マグァンプK大粒

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