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12月に咲く花10選|寒い冬でも楽しめるおすすめ植物や育て方のコツを紹介!

12月に咲く花10選|寒い冬でも楽しめるおすすめ植物や育て方のコツを紹介!

12月は一年でもっとも寒さが厳しく、多くの植物が葉を落として休眠する時期です。

しかし、魅力的な花を咲かせる植物は多くあり、冬の庭やベランダに彩りをもたらしてくれます。

ここでは、寒くなる12月でも楽しめる花を10種類厳選し、育て方のポイントと共にてご紹介します。

目次

12月の花|選び方のポイント

12月に咲く花

12月に育てる花を選ぶ際は、栽培環境、管理の手間、用途の3つを大切にすると、環境にあった植物を見つけやすくなります。

栽培場所で選ぶ

ポインセチア、シクラメン、カランコエなどは寒さに弱いため、室内で暖房を使う場所で育てるのが安心です。最低気温が10℃以上を保てる場所で管理しましょう。

一方、屋外に置きたい場合は、耐寒性のあるサザンカやスイセンが適しています。軒下や霜よけができる場所に置くなど、霜対策を行えば冬の庭でも元気に育ちます。

育てやすさで選ぶ

園芸初心者の方には、スイセン、パンジー、ビオラなど手入れが比較的簡単な植物がおすすめです。

スイセンの水やりは過湿を避ける程度、パンジーやビオラも土の表面が乾いたら水を与える程度の管理で、冬から春にかけて長く花を楽しめます。

市販の鉢植えのシクラメンは、10℃〜20℃の環境で、土が乾いたタイミングで水を与えてください。2〜3ヵ月間は花を咲かせ続けてくれることが多いです。

ポインセチアやカランコエは温度管理に注意が必要ですが、最低気温を10℃以上に保ち、直射日光を避けた場所で管理すれば、比較的簡単に育てられます。

用途で選ぶ

贈り物にはシクラメンやポインセチアが特に人気です。

どちらも冬を代表するどちらも華やかで存在感がある植物で、そのまま飾れるためギフトに最適です。

寄せ植えを楽しみたい場合は、パンジー・ビオラ・ガーデンシクラメンなどの組み合わせが冬らしい彩りを演出できておすすめです。

庭に埋めて長く楽しみたいなら、サザンカやスイセンがぴったりです。毎年自然に花が咲き、手入れも最小限で済みます。

12月に咲く花1|エラチオール・ベゴニア

エラチオール・ベゴニア

エラチオール・ベゴニアはベゴニア・ソコトラナと球根ベゴニアを交配してつくられた園芸品種群で、光沢のある大きな花を長期間楽しめることが特長です。

9月中旬~6月下旬まで、条件が合えば開花させられることが特長です。真夏以外であれば年間を通して鉢植えを購入できます。

花色はピンク、赤、オレンジ、黄、白など多彩で、複色の品種もあります。

ぜひお好きな色を選んで育ててみてください。

エラチオール・ベゴニアの好む栽培環境

エラチオール・ベゴニアは、暑さ・寒さのどちらにも弱いことが特長で、生育適温は20℃前後です。

特に冬は、最低でも10℃以上を保てる室内にて管理しましょう。

日光を好みますが、窓辺は夜間に気温が下がりやすいためできるだけ避けて明るい室内に置きましょう。

日差しが強い季節は直射日光を避け、レースカーテン越しに光を当てましょう。

暖かい時期は屋外で育てることもできますが、風通しのよい半日陰の場所が適しています。

植えつけ

エラチオール・ベゴニアは、季節に応じて移動させやすい鉢植えで育てるのがおすすめです。

水はけのよい用土を準備して植えつけましょう。植えつけの適期は5月中旬~6月中旬、9月中旬~10月上旬です。

ご自分で配合する場合は赤玉土、腐葉土、パーライトを5:4:1で混ぜたものが適しています。

植えつけの際には元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』をあらかじめ土に混ぜ込みます。

また、市販の草花用培養土『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』を使用すると便利です。

水やり

水やりは、土の表面がしっかりと乾いたタイミングでおこないます。晴れた日の午前中に与えると株への負担が少なくなるためおすすめです。

葉をやさしくめくって、株元に優しく注ぎましょう。

底面吸水鉢の場合は受け皿に水をためて吸水させます。

肥料

エラチオール・ベゴニアは、店頭で開花した状態で花の咲いた鉢植えで販売されていることが多くあります。購入から1ヵ月後をめどに追肥を始めましょう。

1週間~10日に1回程度の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』を与えます。夏場は施肥をストップしましょう。

冬は10℃以上を保っている場合のみ追肥を続けます。

また、植えかえの際は元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込んでおきましょう。

うどんこ病・アブラムシ対策

エラチオール・ベゴニアにはを育てる際は、うどんこ病やアブラムシといった病害虫に注意が必要です。

暖かくなる春から夏にかけて、湿気がこもりやすい環境で発生しやすいため、風通しの良い場所で育てることが大切です。

対策として、専用の薬剤を使用するのが効果的です。

また、『虫を予防するマグァンプD』を使えば肥料やりと同時に害虫の予防や駆除ができるのでおすすめです。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘68:ベゴニアの育て方|きれいな花をさかせるにはどうすればいいの?水やりや肥料、冬越えの方法もご紹介

12月に咲く花2|シネラリア(サイネリア)

シネラリア(サイネリア)

キク科のシネラリア(サイネリア)は、11月~5月にかけて咲く花です。草丈は20cm~60cm程度で、ドーム状にこんもりと花をつけます。

シネラリアと野生種を交配して誕生した、草丈が50cm以上になる木立ち性シネラリアという種類もあります。

本来は多年草ですが、日本の気候では一年草として扱うのが一般的です。

花の色は青、紫、ピンク、白、黄、複色など多彩で、冬の室内を華やかにします。お気に入りの品種を見つけて、花を楽しんでみましょう。

シネラリア(サイネリア)好む栽培環境

シネラリアは耐暑性・耐寒性がともに弱いため、基本的には室内で管理します。

夏の終わりから秋にかけての育苗期間は、屋外の涼しい場所に置きましょう。気温が下がってきたら、霜が降り始める前に室内へ取り込みます。

室内では日当たりの良い場所へ置き、十分な光を当てることが大切です。

春になり霜の心配がなくなったら、雨の当たらない軒下などであれば屋外でも管理ができます。

種まき

シネラリアは種から育てることができます。種まきの適期は9月~10月で、雨を避けられる半日陰の場所で管理しましょう。

光がなければ発芽しないため、種は土で覆わずに置きます。

気温が安定してくる頃から日当たりのよい場所へ移しましょう。

植えつけ

育苗ポットに種まきした場合、本葉が出る頃には鉢へ植えつけることができます。

2.5号~3号鉢に植えつけ、1ヵ月ほど経ったら4号~5号鉢へ鉢増しします。

花のついた鉢植えを購入した場合は、しばらくそのまま管理し、花を楽しんで開花が少なくなってきたら一回り大きな鉢へ植えかえてください。

切り戻しも同時に行うと良いでしょう。

水やり

水やりは土の表面が乾いたタイミングで行います。花に直接水がかからないように注意して、株元へ水をそそぎましょう。

また、植木鉢の土の表面全体が葉で覆われてしまうと株元が蒸れやすいため、水の与えすぎにも注意してください。

肥料

シネラリアは次々と花を咲かせるため、定期的に肥料を与えることが大切です。植えつけの際には、元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。

また、10月~4月にかけて追肥を行うとより健康に育ちます。

緩効性肥料『プロミック いろいろな植物用』は、置くだけで肥料効果が約2ヵ月間持続するのでおすすめです。

うどんこ病・アブラムシ対策

栽培中は、うどんこ病やアブラムシなどに注意しましょう。予防のためには、風通しの良い環境を整えると同時に、しっかりと日に当てることが重要です。

また、肥料の与えすぎによってアブラムシが発生しやすくなることがあるため、適量を守ることもポイントです。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘36:サイネリアの育て方|肥料の与え方、切り戻しや花がら摘みなどの管理方法、枯れる主な理由もご紹介

12月に咲く花3|シンビジウム(シンビジューム)

シンビジウム

シンビジウム(シンビジューム)はラン科の多年草です。明るく華やかなカラーの花をつける品種もあれば、シックな色味の花を咲かせる品種もあります。

ランは育てるのが難しいというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、シンビジウムは丈夫で育てやすいことが魅力です。

開花時期は12月~4月で、白やピンク、黄、オレンジ、茶、緑、複色などの花を咲かせます。

根元には「バルブ」と呼ばれるぷっくりと膨らんだ部分があり、ここに養分や水分を蓄えて生長するのが特長です。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘147:シンビジウムの育て方|栽培に適した場所は?キレイな花を咲かせるコツは?水やりや肥料など日々の管理もご紹介

シンビジウム(シンビジューム)の好む栽培環境

シンビジウムは耐暑性が強く、耐寒性が弱い植物です。春から秋は屋外で、冬の間は屋内で管理するのがおすすめです。

屋内外を問わず、日当たりの良い場所に置きましょう。ただし、日差しが強くなる5月~9月は、半日陰程度の場所へ移すと安心です。

空気がこもる環境は苦手なので、風通しの良い場所で育てましょう。複数の株を育てる場合、株間は十分にあけておきましょう。

室内で管理する際も、暖かい日中は窓を開けて風を当てることがおすすめです。

植えつけ

シンビジウムは着生植物のため、本来は木の幹などに根を張ります。培養土で育てると根が腐りやすくなったり、十分に生長しないことがあります。

そのため、植えつけの際はバークやミックスコンポストなどの植え込み材を使用しましょう。

苗が小さなうちは小粒で、大きくなってきたら中粒に切り替えると管理しやすくなります。

水やり

春の新芽の時期から秋にかけては、土を乾かさないように管理します。

特に、バルブが十分に大きくなるまでは水切れしないように気をつけましょう。

夏は毎日たっぷりと水を与え、秋から冬にかけては、徐々に水やりを減らします。

11月頃からは週に1回~2回の頻度が目安です。

春に、再び新芽が出る時期となったら水やりの数を増やして管理していきましょう。

肥料

シンビジウムの肥料は春から夏の間に与えます。

置くだけで約2ヵ月に1回の頻度で置肥『プロミック シンビジューム・クンシラン用』を施しましょう。

9月頃には施肥を止め、翌年の3月頃から再開します。

アブラムシ対策

蕾が出てくるとアブラムシが発生しやすくなります。風通しを保ちながら、薬剤を使って防除することがおすすめです。

大量発生する前に対処し、シンビジウムを守りましょう。

アブラムシが発生したら、肥料やりと駆除が同時にできる『ハイポネックス原液 殺虫剤入り』がおすすめです。

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🌱042:シンビジュームを楽しみ尽くす!

12月に咲く花4|ヤツデ

ヤツデ

ヤツデはウコギ科ヤツデ属の低木です。樹高2m~3mほどに生長し、庭木として育てられることも多い植物です。

とても大きくつやのある掌状の葉が特長で、年間を通して楽しむことができます。

11月~12月にかけて開花し、白い複合花序はとても個性的です。花後は実がつき、5月頃に黒く熟します。

ヤツデは耐陰性があり、日陰でも育てやすいためあまり日当たりが良くないお庭でもガーデニングを楽しめる植物です。

ヤツデの好む栽培環境

ヤツデは強い直射日光を避けられる半日陰の場所で育てましょう。

また、乾燥も嫌うため、湿り気のある土を使うことがおすすめです。

植えつけ

植えつけ適期は5月~6月にかけてです。用土は、腐植質が多く、水はけと水もちの良いものを選びましょう。

自分で配合する場合は黒土をメインに、赤玉土や腐葉土などを加えてみましょう。

水やり

地植えの場合は、基本的に降雨に任せて、乾燥した日が続いたら水を与えましょう。

鉢植えの場合は土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。

肥料

ヤツデはそれほど肥料を必要としませんが、葉の色がうすくなってきた場合は施肥がおすすめです。

1月~3月には寒肥を、6月には追肥をおこないましょう。

追肥にはばらまくだけで約2~3ヵ月効果が持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。

剪定

剪定は3年に1回程度を目安に、春から夏にかけて行いましょう。古い枝は根元から切り落とし、間引きます。

樹形を整える場合は、枝を1/2から1/3ほどに切り詰めます。不要な葉も適宜切り落としましょう。

増やし方

ヤツデは挿し木や株分け、種まきなどで増やすことができます。

挿し木は真夏を避けた春から秋にかけて行います。

3月~4月は前年に伸びた枝、6月~9月は今年になって伸びた枝を挿し穂とします。

株分けは鉢植えの植えかえと同時におこなうと効率的です。適期は4月~7月が適期です。

種の採取は5月頃、実が成熟した実から採取し、採ったらすぐに土へまきましょう。

12月に咲く花5|パンジー、ビオラ

12月に咲く花

パンジー、ビオラはスミレ科スミレ属の植物で、草丈は10cm~30cm程度とコンパクトです。

開花時期は10月下旬頃~5月までと長く、冬の間もカラフルな花を観賞できます。

花の色はバリエーションが豊富で、黄色や紫、青、オレンジ、赤、白、ピンク、茶、黒、複色など多彩です。

かつて、パンジーとビオラは花の大きさで区別され、大輪のものがパンジー、小輪のものがビオラとされていました。

現在は大輪のビオラや小輪のパンジーも登場しています。そのため、厳密に区別することは難しいといえるでしょう。

パンジー、ビオラの好む栽培環境

パンジー、ビオラは日当たりが良く、水はけと風通しの良い場所を好みます。耐寒性が高いため、冬も屋外で管理することが可能です。

ただし、極端な低温が続く地域では、強い霜を避けるため簡易的な保護があるとより安心です。

教えて服部さ~ん!!

さぁ!【パンジービオラ】を育ててみよう♪寄せ植え・鉢植え・ハンギングバスケットに!

植えつけ

植えつけ適期は10月~12月です。気温が高いうちは徒長しやすいため、涼しくなってから植えつけましょう。

用土は市販の草花用培養土『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』などが、管理がしやすくおすすめです。

水やり

地植えの場合、植えつけ後にたっぷりと水を与えたら、基本的に自然の降雨に任せて構いません。頻繁な水やりはせずに管理できます。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いてからたっぷりと水をあげましょう。

寒さが厳しい冬場は水やりの頻度を減らし、凍結を避けるため、暖かい日中に水を与えましょう。

肥料

植えつけ時には、元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を土に混ぜ込みます。

開花が続く期間は、1週間~10日に1回の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』を与えると花つきが良くなります。

地植えの場合は、ばらまくだけで肥料効果が約2~3ヵ月間持続する『プランティア 花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。

間室みどりさんの植物のお手入れ術!

🌸10:ビオラ・パンジーの育て方 春まで楽しむ栽培法

アブラムシ対策

パンジーやビオラにはアブラムシがつきやすいため、早めの駆除が重要です。大量発生する前に、園芸用の殺虫剤を使って対処しましょう。

肥料やりと害虫の予防・退治が同時にできる『虫を予防するマグァンプD』がおすすめです。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘11:パンジーの育て方|花を長く楽しむコツ、植えつけの注意点、剪定や花がら摘みの方法などご紹介

12月に咲く花6:ポインセチア

ポインセチアはトウダイグサ科の常緑低木で、メキシコの山地が原産です。

赤と緑の鮮やかなコントラストが特長で、クリスマスシーズンを象徴する植物として親しまれてきました。

12月~2月頃に開花し、赤や白、ピンク、複色など色鮮やかな苞(ほう)を鑑賞することができます。

近年は品種改良が進み、従来の赤だけでなく、クリームホワイトや淡いピンク、マーブル模様などが登場し、多彩なバリエーションを楽しむことができます。

草丈は10cm〜60cmと比較的コンパクトで室内でも扱いやい植物です。

温度や水の管理を適切に行うことで翌年も開花するため、長く楽しめる鉢花として人気があります。

ポインセチアが好む栽培環境

冬は特に温度管理が重要です。最低気温を10℃以上保てる、日当たりの良い室内に置きましょう。

暖房の風は直接当たると乾燥によって葉を傷めるため、直接当たる場所は避けてください。

夜間の冷え込みが強い場合は、窓際の冷気を遮るために厚手のカーテンを利用すると安心です。

植えつけ

植えかえの適期は3月~5月です。水はけと保水性のバランスが良い用土を好みます。

自分で配合する場合は、赤玉土中粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の割合が適しています。

元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』を混ぜ込むと生育が安定します。

水やり

冬は土をやや乾かし気味に管理します。

気温が15℃以下の環境では、土がしっかりと乾いてからさらに2日〜3日待ってから水を与えると根腐れを防ぐことができます。

なお、水やりは必ず午前中の暖かい時間帯に行い、夕方以降の低温時は避けましょう。

肥料

春に生育が再開したら液体肥料『ハイポネックス原液』を施し、夏~初秋に緩効性肥料『プロミック いろいろな植物用』へ切り替えます。

冬の開花株は、基本的に施肥は必要ありません。

花後の管理

翌年も色づかせるには、2月~5月に切り戻しをおこないます。

全体の1/3程度の高さまで切り戻し、新芽を伸ばすことで株を若返らせます。

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☘26:ポインセチアの育て方|短日処理って何?きれいな赤色を出す方法や、枯らさないコツ、剪定方法などご紹介

12月に咲く花7|シクラメン

シクラメンはサクラソウ科の多年草で、地中海沿岸を中心に自生する原種から生まれた植物です。

10月~3月まで長く咲き続け、冬季室内園芸の代表的な花です。

草丈は10〜70cmと品種によって幅が大きく、花色も紫、黄、オレンジ、赤、ピンク、白、青、複色と非常に豊富です。

反り返るように咲く花びらが特長的で、まるで小鳥が羽ばたいているように見えることから「篝火花(かがりびばな)」という別名もあります。

フリル咲きや八重咲き、香りのあるタイプなど、品種のバリエーションが多彩です。

開花鉢を購入すれば水やりだけで2〜3ヵ月楽しめるため、初心者でも育てやすい植物でしょう。

シクラメンが好む栽培環境

最も生育しやすい温度は、昼間で15℃〜20℃前後、夜間で10℃前後です。特に15℃〜18℃で管理すると花もちが良くなります。

レースカーテン越しの柔らかい日差しが入る窓辺に置きましょう。

植えつけ

植えつけ適期は9月上旬〜中旬です。球根の首の部分は土に埋めずに、表面に出る高さで植えつけてください。

水やり

土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。

水は花や葉に直接かからないよう、株元にゆっくりと注ぐと傷みにくくなります。

底面給水鉢の場合は、受け皿の水が切れないように一定に保ちましょう。

肥料

生育中は液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回程度施します。休眠期は、施肥は与えずに管理してください。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘67:シクラメンの育て方|シクラメンの茎が倒れてしまうのは何故?長持ちする育て方などご紹介

12月に咲く花8|カランコエ

カランコエはベンケイソウ科の多肉植物で、アフリカ南部からアジアに自生する原種から生まれた園芸品種です。

ぷっくりとした多肉質の葉と、小花が密集して咲く愛らしい姿が特長で、花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑ととても豊富です。

最近は八重咲き品種やベル型の花を咲かせる品種も登場し、バリエーションはさらに広がっています。

多肉植物の性質を持つため乾燥に強く、水やりの手間が少ないことが初心者にも育てやすい大きなポイントです。

コンパクトな草姿で、室内の窓辺やデスク周りに飾りやすく冬の室内を明るく彩ってくれます。

カランコエが好む栽培環境

4月〜9月の暖かい時期は日当たりと風通しの良い屋外で管理します。

10月~3月は、最低気温が10℃以上を保てる室内の明るい窓辺へ移動しましょう。

ただし、短日植物のため、夜に光が当たる場所は花芽がつきにくくなるため注意してください。

植えつけ

植えかえ適期は5月〜6月、または9月です。

水はけの良い用土を準備し、2年〜3年に1回のペースで植えかえましょう。

水やり

多肉植物の性質上、乾燥に強いですが過湿は最大の敵です。生育期は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

一方で、冬の休眠期は月に1回〜2回、霧吹きで葉水をする程度の控えめな水やりを行ってください。

肥料

生育期は緩効性肥料『プロミック 草花・鉢花用』を2ヵ月に1回施してください。

秋の開花準備の時期には液体肥料『ハイポネックス原液』1週間~10日間隔で施すと花つきが良くなります。

なお、真夏と冬~春の休眠期は施肥を与えずに管理してください。

切り戻し

花が終わってきたら、花茎を基部から切り取り、株の負担を減らします。

5月〜6月と9月に、不要に伸びた茎を短く剪定し、株の形を整えると次の生育がスムーズになります。

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☘78:カランコエの育て方|花を咲かせるコツは?水やりなどの日々の管理、冬越しの方法などご紹介

12月に咲く花9|サザンカ

サザンカはツバキ科の日本固有種で、本州南部から四国、九州、沖縄にかけて自生する常緑樹です。

樹高2m〜6m程度に育つ中高木で、10月〜12月にかけて花を咲かせます。

花色は白、ピンク、赤、複色などがあり、見た目はツバキとよく似ていますが、サザンカは花弁が1枚ずつはらはらと散るのが特長です。

この散り際の美しさが風情を感じさせ、古くから日本庭園や生垣などで好んで植えられてきました。

サザンカは、「サザンカ系」「カンツバキ系」「ハルサザンカ系」の3つに分けられ、開花期がそれぞれ異なります。

品種を組み合わせれば、10月~4月の長期にわたって花を楽しめるでしょう。

丈夫で手入れがかからないため、初心者にも扱いやすい庭木といえます。

サザンカが好む栽培環境

半日陰環境を好みます。特に夏の西日は葉焼けの原因となるため、直射を避けましょう。

また冬の北風が直撃する場所では花つきが悪くなるため、風よけ対策をしておくと安全です。

植えつけ

植えつけ適期は3月中旬〜4月中旬、または9月中旬〜10月上旬です。

水はけが良く、有機物に富んだ中性〜弱酸性の土壌を準備しましょう。

水やり

地植えは通常の降雨で十分です。雨が少なく、土の表面が乾くときはたっぷりと与えましょう。

鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。開花期は花を広げるために時に水を必要とするので、水切れに注意してください。

肥料

地植えの場合、2月頃に寒肥として『土を豊かにする肥料』『マグァンプK大粒』を株元の周辺に施します。

鉢植えの場合は、3月頃に緩効性肥料『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を追肥してください。

剪定

サザンカは、枝が密集しやすいため花後の3月~4月にかけて剪定を行いましょう。

伸びすぎたり、姿を乱したりする枝は基部付近で切り取り、樹形を整えてください。

強剪定を花後すぐに行うと花が咲かなくなる場合があるため、数年に1回行う程度にとどめてください。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘186:サザンカの育て方|毎年花を咲かせるコツは?水やりや肥料などの管理方法もご紹介

12月に咲く花10|スイセン

スイセンはヒガンバナ科の多年生球根植物で、地中海沿岸やイベリア半島が原産です。

早咲き品種の日本スイセン(ニホンズイセン)は12月から咲き始め、冬の庭を彩る貴重な存在です。

草丈10cm〜50cm程度で、花色は白、オレンジ、黄、複色と豊富で、品種によっては甘く爽やかな香りを放つことも魅力のひとつです。

ラッパ状の副花冠が特長的で、清楚で上品な雰囲気を楽しむことができます。

耐寒性が極めて高く、寒冷地でも屋外で越冬できます。

秋に球根を植えつければ、基本的に自然降雨だけで管理できるため、手間がかからないことも人気の理由です。

スイセンが好む栽培環境

日当たりの良い場所を好みます。

開花後の強い直射日光で地温が高くなりすぎると球根が肥大しにくくなることがあるため、注意してください。

植えつけ

植えつけ適期は9月下旬〜10月上旬です。早咲き品種は8月中旬〜下旬に植えつけると、年内の開花を目指せます。

水はけと通気性の良い環境を好むため、水はけが悪い場合は、軽石などで土壌改良をしておくと安心です。

水やり

庭植えの場合は自然の降雨で十分です。ただし、ひどく乾燥する場合は水やりをしましょう。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。

肥料

植えつけ時にあらかじめ緩効性肥料『マグァンプK中粒』を混ぜ込みます。

芽が出る11月ごろから、リン酸分の多い液体肥料『ハイポネックス原液』を施しましょう。

花後はカリ分の多い液体肥料を施すと、翌年の球根養分蓄積を促すことができます。

花後の球根管理

花茎は花の付け根から切り取りますが、葉は完全に枯れるまで切らないでください。

葉の光合成で養分が球根に蓄積され、翌年の花芽形成に使われます。

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☘130:スイセンの育て方|きれいな花を咲かせるには?水やりや肥料など日々の管理もご紹介

12月に咲く花|よくある栽培トラブル

最後に、12月に咲く花でよくある栽培トラブルやその対処法をご紹介します。

霜で葉や花が傷むのは?

最低気温が5℃以下になる夜は、できるだけ室内へ取り込みましょう。

やむを得ず屋外に置く場合は不織布で覆ってください。

耐寒性の強い植物でも、若い株は根元に敷きわらをして保温するとより効果的です。

室内で花が長持ちしないのは?

暖房が強く効いている部屋では、花の寿命が短くなりやすいです。

シクラメンは特に、昼間は18℃前後、夜間は10℃前後の温度差がある玄関や北向きの窓辺に置くと、花が元気に長く楽しめます。

逆に、暖房の風が直接当たったり、室温が高すぎたりすると花が早く終わることがあるため、管理場所には注意してください。

ポインセチアの葉が落ちるのは?

日照不足、低温、水やりが主な原因で葉が落ちやすくなります。

日中は窓際へ移し、最低気温10℃を下回らないように管理しましょう。

水やりは土が乾いてから3〜4日後を目安に行うと良いです。

おわりに

真冬の12月も、美しい花を楽しめる植物は多くあります。控えめで優しい印象の花もあれば、寒さに負けず華やかに強く咲く花もあります。

冬の庭仕事は春や夏に比べて少なくなりますが、その分ゆったりと植物を観察できる楽しみがあります。

室内やベランダでお気に入りの品種を育てて、冬の暮らしに彩りを添えてみてはいかがでしょうか?

公開:2022年11月30日
更新:2023年11月28日
更新:2025年12月12日

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