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野菜の魅力を伝えてくれる野菜ソムリエは小学生!

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8歳で史上最年少の野菜ソムリエの資格を取得した緒方湊(おがたみなと)君(10)。若干小学5年生の湊くんとの出会いは、ある伝統野菜のイベントでした。イベント参加者として湊くんが感想を述べた時、そこに参加していたすべての人が湊くんのしっかりした発言と野菜の知識に驚きと感激に包まれました。イベント参加者の中で異彩を放つ湊くんは一体何者なのか? どんな野菜に関心を持っているのか、またどうしても湊くんに会いたくなって、湊くんが野菜を育てている菜園にお邪魔してきました。

日本野菜ソムリエ協会認定の野菜ソムリエプロ 緒方湊くん

日本野菜ソムリエ協会認定の野菜ソムリエプロの資格を持つ緒方湊くんは、物心がついたときから野菜を食べることが大好きで、その大好きな野菜にまつわるすべてのことが好きになっていったのだそうです。小学校に入ると野菜への探究心はさらに高まり、自ら野菜を育てたいと両親に懇願して、畑を借りて自分で大好きな野菜を育てはじめて今年で5年目を迎えます。家庭菜園のプロと呼びたいほどですが、本人はいたって謙虚に「プロの農家さんではないので」と謙遜する姿が、小さいながらに誠実な人柄を表していました。

湊くんの菜園を拝見

ちょうど湊くんの菜園を訪れたのは、秋冬野菜の植えつけが済んで2週間ほど経過した頃でした。湊くんお手製の菜園のプラカードがある湊くんの畑には、黒マルチがピンと張られている本格的な畑でした。

 

――今年の秋冬野菜の植えつけはどうでしたか。

湊 今年は8月下旬の気温がとっても暑くて、植えつけたばかりの苗が暑さでやられてしまいました。

 

湊くんは、この畑で5年間の栽培経験があって、天候による作物の出来不出来を何回も体験しているそうです。

 

――今年はどんな野菜の苗を植えつけましたか。

湊 今年はイタリア野菜を育ててみたくてロマネスコやサボイキャベツ、西洋ナバナ、黒キャベツ、茎ブロッコリーなんかも植えてみました。

 

秋冬野菜の苗の他に、畑には夏から育てているバジル、ナス、ピーマン、こどもピーマン、オクラ、赤オクラなどの野菜が収穫の時期を迎えていました。その中で、収穫時期を過ぎた巨大なオクラがあります。湊くんは畑に1週間に2〜3日は通っていると言っていたのに、収穫時期を過ぎた巨大なオクラがあるというのは何とも不思議な光景です。

 

――湊くん、このオクラって収穫しないの?

湊 じつは、オクラの最終形を見たくて、わざと大きくしているんです。

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▲収穫時期を過ぎた巨大オクラ

 

湊くんの野菜への探究心は、タネをまいて、育てて、食べて、最後にタネになる瞬間まで続くのですからさすがです。この野菜の最終形への探求は、毎年行っているのだそうです。アブラナ科のチンゲンサイやキャベツ、ケールなんかも花になるまで育てたといいます。

 

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――オクラを2種類育ててみてどうでしたか。

湊 赤オクラは茹でるよりも生で食べる方が甘味があり、粘りが強くておいしかったです。ただ、板ずりするときに赤オクラの赤い色素が取れちゃうので、まな板が赤くなっちゃいました。でも、オクラの花はハイビスカスの花のようにきれいなんです。

 

オクラの食味や調理のポイントなどを話す湊くん。野菜ソムリエプロの一面を垣間見ることができました。

 

――今年育てる秋冬野菜で一番楽しみにしている野菜は何ですか。

湊 ダイコンです。定番の青首ダイコン、京都の伝統野菜の聖護院ダイコン、江戸東京野菜の亀戸ダイコンの3種類を植えました。中でもこの亀戸ダイコンははじめて育てるので今からとっても楽しみですし、何としても成功させたいと思っています。

 

3種類のダイコンの食べ比べという観点を忘れていないところが、野菜ソムリエプロとしての資質を感じさせてくれました。

 

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――家庭菜園5年目の野菜ソムリエプロの湊くんが、家庭菜園初心者の方に秋冬に育てる野菜をおすすめするとしたら。

湊 カブですね。特に小カブの“あやめ雪”をおすすめします。あやめ雪は上の方が紫色しているおしゃれなカブです。生で食べても甘くておいしいカブです。簡単に育てられて、しかもおいしいので初心者の方にはおすすめです。

 

 畑でのやりとりでしたが、どんな質問をしてもきちんと自分の言葉で答えてくれます。年齢や小学生ということを抜きにして、野菜ソムリエプロですから当然といえば当然ですが、愛くるしい表情と対面して会話しているとやはり驚きを覚えます。

湊くんの買いたい&食べたい野菜のリスト

育てる上でも伝統野菜に注目している湊くんですが、その他にも珍しい野菜や見たことのない野菜をいつも貪欲に追い求めているのだそうです。そして、その思いの詰まった湊くんの買いたい&食べたい野菜リストというのがあるのだそうです。お母さんのお財布にはそのリストが入っていて、お店で見つけたら買ってきてくれるのだそうです。お父さんやお母さんは、野菜売り場ではそのリストに記載してある野菜をいつも求めているので気が抜けませんね。

 

――最近食べた野菜でうれしかったものは何ですか。

湊 福島の伝統野菜の真綿ウリです。マクワウリに似た、昔つくっていたプリンスメロンのような味をしているウリです。今年福島を旅行したとき、偶然見つけることができました。各地に行ったら必ず道の駅に寄ります。ご当地の伝統野菜に出会うことができるので、とても楽しみにしているんです。

 

全国の野菜や、野菜を使った郷土料理に出会いたいと願っている湊くんの家族旅行は、日本の47都道府県をすべて巡るのが目標です。取材時で47都道府県中、すでに37都道府県を旅行して、その土地の野菜に出会っているのだそうですが、なにぶん野菜は季節によって旬の時期が違うので、まだまだ探求の旅は続きそうだとか。ご両親は湊くんの野菜への探究心を小さい頃から見守り、旅行や栽培などの体験を通して無理なく、そして楽しく育んでいます。

湊くんが伝えたいこと

これだけ情熱を持って野菜を探求し続けている湊くん。最後に湊くんの思いを聞かせてもらいました。

 

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湊 食は毎日欠かすことのできないものですよね。別に食にこだわらなくても生きてはいけるじゃないですか。でも、美味しい野菜や珍しい野菜、昔ながらの野菜に出会ったり、食べたりすることはとても楽しいです。だから、みんなにも教えてあげたいって思うんです。大きくなったらみんなのまだ知らない野菜、おいしい野菜をつくる農家になりたいと思います。

 

湊くんがつくる野菜は絶対においしいと思います。これから先、どんな野菜を私たちに伝えてくれるのか、湊くんの話を聞きながらワクワクしていました。

 

――5年間も続いている野菜づくりですが、これだけ続いているのはどうしてだと思いますか。

湊 野菜がとっても好きっという一心でここまでやってきました。そして、野菜を育てていると毎年天候が同じというわけではないので、例えば、今年は枝豆が暑さで全然うまくできなかったり、そういうことも毎年畑をやっているからこそ、新しい発見があるのでおもしろいんです。

 

毎年いろんな野菜づくりを実験しながら、楽しんで育てて、私たちに野菜のおいしさ、すばらしさをこれからも教えてくださいね。

 

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じつは、湊くんのすごさって野菜だけに留まりません。他にも魚や歴史など、大人顔負けの知識を持っている湊くん。野菜にまつわる日本特有の味噌や醤油などの調味料にも興味津々。昆布や出汁の味の違いを見極めることができる、プロの調理人も驚く舌を持っています。

湊くんの図りきれない才能はどんな広がりを見せるのか、いまわかることはこれからも湊くんから目が離せないということですね。

 

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勉強熱心な湊くんと愛読書

 

日本野菜ソムリエ協会認定

野菜ソムリエプロ

みなとのギョギョッと食べ野菜

https://minato55831.com/

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8歳で史上最年少の野菜ソムリエの資格を取得した緒方湊(おがたみなと)君(10)。若干小学5年生の湊くんとの出会いは、ある伝統野菜のイベント...

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