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更新日:2026.04.09

キンセンカ(カレンデュラ)の育て方|種まきから栽培管理まで初心者向けに解説

キンセンカ(カレンデュラ)の育て方|種まきから栽培管理まで初心者向けに解説

キンセンカ(カレンデュラ)は、丈夫で育てやすく、鮮やかな黄色やオレンジの花が長期間楽しめる花です。家庭菜園や花壇、プランターで手軽に育てられるため、初心者にもおすすめです。

この記事では、キンセンカの基本情報や種まき・植えつけの手順、日々のお手入れのポイント、主な品種や楽しみ方を解説します。

キンセンカの育て方|基本情報と特長

キンセンカを育てる前に、まずは植物としての特長や名前の由来を押さえておきましょう。知っておくと、日々のお手入れにも役立ちます。

キンセンカとは

科名・属名 キク科キンセンカ属
学名 Calendula officinalis
和名 金盞花(キンセンカ)
別名 カレンデュラ、ポットマリーゴールド
原産地 南ヨーロッパ(地中海沿岸)
開花期 12月〜5月
草丈 10 cm〜60cm
花色 黄、オレンジ、複色
耐寒性 強い(−15℃程度まで耐える)
耐暑性 弱い〜やや弱い

キンセンカは古代から人々の暮らしのなかにあった植物のひとつです。原産地は地中海沿岸の南ヨーロッパあたりで、昔から食用ハーブや薬草、調味料の原料などとして利用されてきました。

学名は「Calendula」で、ラテン語の「calendae(月の最初の日)」に由来し、毎月のように花が咲くほど開花期間が長いことから名づけられたとされています。

和名の「金盞花」は、金色の盃(さかずき)のような花の形から名づけられました。

開花期間の長いキンセンカ

キンセンカは開花期間が長い花です。きちんと花がら摘みや切り戻しなどのお手入れをしていけば、元気のいい花が次々と咲いていくのを楽しめます。

冬でも気温が下がりにくい温暖な土地であれば、秋に種をまいて真冬から花を咲かせられます。

春になると花数がぐっと増え、花壇一面を明るく彩ります。屋外でも育てられるため、ぜひ花壇に加えてみましょう。

キンセンカの花言葉と由来

キンセンカの花言葉は「悲嘆」「失望」「寂しさ」「別れの悲しみ」など、ネガティブなものが見られます。

一説によると、ヨーロッパでは黄色い花を不吉とする文化があったため、このような花言葉がついたとされています。

一方で、「慈愛」「変わらぬ愛」といった温かい花言葉もあります。可愛らしい見た目と同じように、やさしい意味も持ち合わせている花です。

キンセンカの育て方|主な品種と選び方

キンセンカ

キンセンカの花には、大きく分けて2種類あります。それぞれの特長を知り、育てる環境や好みに合わせて選ぶことが大切です。

カレンデュラ・アルベンシス

江戸時代に日本へ渡ってきたとされるキンセンカです。現在は日本でも自生しているものも見られます。また、「ホンキンセンカ」や「ヒメキンセンカ」などとも呼ばれています。

花の大きさは2cm程度とほかのキンセンカと比べて小さいものの、一株にたくさん咲きます。適切に管理すれば冬から春にかけて長く開花し続けます。

カレンデュラ・オフィシナリス

日本で最も多く栽培されているキンセンカがカレンデュラ・オフィシナリスです。キンセンカといえば、こちらを想像するという方が多いかもしれません。

別名「トウキンセンカ(唐金盞花)」と呼ばれ、園芸品種が豊富で、種類によって花の大きさや色、咲き方などもさまざまです。

育て方次第で、花壇・切り花・寄せ植えなど幅広く楽しめます。

品種の選び方

キンセンカを選ぶポイントは3つあります。

草丈で選ぶ

草丈40cm〜60cmになる高性種は花壇の後方に植えると見栄えがよく、切り花としても楽しめます。

草丈10cm〜30cm程度の矮性種はコンパクトにまとまるため、プランターやベランダでの栽培にぴったりです。

咲き方で選ぶ

八重咲きの品種は花びらが多くボリュームがあり、華やかで存在感のある花姿を楽しめます。

一方、一重咲きの品種は素朴で野花のような雰囲気が魅力で、ナチュラルな花壇や寄せ植えに向いています。

開花時期や花色も考慮

花色は黄色やオレンジ、複色などさまざまです。また、冬〜春にかけて長く開花を楽しめる品種もあります。

花壇やプランターでの見栄えや切り花としての利用など、栽培目的に応じて適した品種を選ぶことが大切です。

キンセンカの育て方|栽培カレンダー

9〜10月 秋まき(発芽適温20℃前後)、種まき後5〜10日で発芽
10〜11月 本葉4〜5枚で花壇や鉢に植えつけ。元肥に緩効性肥料を混ぜ込む
12〜3月 開花スタート(温暖地)、花がら摘みをこまめに行う
1〜3月 苗の植えつけ適期(購入苗の場合)
3〜5月 春まき可能。花の盛期。追肥は月1回
5〜6月 花後の切り戻し。種の採取
7〜8月 多くの品種は夏に枯れる。耐暑性品種は半日陰で管理

カレンダーを参考にして、時期ごとの作業をあらかじめ把握しておくと、作業の順番に迷わずに進められます。

秋まき・春まきの違い

キンセンカは秋まきが基本です。9月〜10月に種をまくと、冬の間にしっかりと根を張り、春に株が充実してたくさんの花をつけます。開花期間も長くなるため、より多くの花を楽しめます。

春まき(3月〜4月)も可能ですが、開花から夏の高温期までの期間が短くなるため、花を楽しめる期間は限られます。

春まきの場合は早めに苗を育てて、気温が上がりきる前に開花を迎えられるようにしてあげましょう。

キンセンカの育て方|基本の栽培方法

キンセンカ

ここからは、キンセンカを元気に育てるための管理方法をご紹介します。土づくりから水やり、肥料のタイミングまで、ひとつずつ見ていきましょう。

キンセンカの好む栽培環境

キンセンカは日光が当たると花を開き、暗くなると閉じる性質を持っています。

日照不足では茎ばかりが間延びして花数が減るため、鉢植えの場合もできるだけ日の当たる場所に置いてあげましょう。

ただし、夏場の直射日光で株が傷みやすくなります。真夏に管理する場合は、半日陰や風通しのよい涼しい場所に移してあげてください。

種まき

キンセンカの種まき適期は9月〜10月です。発芽適温は20℃前後で、種をまいてから5日〜10日ほどで芽が出ます。

育苗ポットに市販の種まき用土を入れ、1ポットにつき2粒〜3粒ずつ種をまきます。覆土は種が隠れる程度で十分です。

発芽するまでは土が乾かないよう、霧吹きでやさしく水を与えてあげてください。

苗選びと植えつけ

植えつけ適期は1月〜3月です。園芸店やホームセンターで、この時期にたくさんの苗が並びます。種とは違って育苗の手間をかけずに始められるので、初めての方は苗からスタートしてもいいでしょう。

苗を選ぶときは、茎ががっしりしていて葉の色が濃いものを探してみてください。葉の裏やつぼみのあたりに虫がついていないかも、あわせて確認しておきます。

植えつけるときは、根鉢を崩さずにポットから取り出し、花壇や鉢に植えます。植えつけ後はたっぷりと水を与えましょう。

土づくり

キンセンカは水はけの良い土を好みます。鉢やプランターで育てる場合は、市販の草花用培養土『ハイポネックス培養土鉢・プランター用』 などを使うと手軽です。

元肥として緩効性肥料が配合されたタイプを選べば、そのまま使用できます。

自分で配合する場合は、小粒の赤玉土と腐葉土を7対3で混ぜ、苦土石灰を少量加えましょう。

地植えの場合は、植えつけの2週間ほど前に苦土石灰をまいて土を中和しておくと安心です。

キンセンカは連作障害を起こしやすいため、前年と同じ場所に植えるのは避けましょう。

水やり

地植えの場合、水やりはほとんど必要ありません。乾燥に強い性質があるため、基本的には降雨に任せて大丈夫です。

鉢植えやプランターの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてあげましょう。鉢底から水が流れ出る程度が目安です。過湿は根腐れの原因になるため、受け皿にたまった水は捨ててください。

肥料

植えつけの際、元肥として『マグァンプK中粒』を施します。

地植えの場合はその後、ほとんど肥料をあげなくても元気に育ちます。

鉢植えの場合は、生育期間中に適度な追肥が必要です。月に1回程度緩効性肥料『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を施します。

10月~4月の間は、株の様子を観察して、月に1回の頻度で液体肥料の『ハイポネックス原液』を与えましょう。

摘心と花がら摘み

花数を増やしたいときは、つぼみがつく前の若い時期に摘心をしてあげましょう。

本葉が10枚ほどに育ったら、中心部分の茎を清潔な刃物でカットします。先端を摘むと脇芽がたくさん伸びてくるため、繰り返すほど株にボリュームが出てきます。

花が咲き始めたら、花がら摘みが重要です。咲き終わった花をそのまま放置しておくと、種をつけるためにエネルギーが使われ、次の花が咲きにくくなります。花茎の根元あたりからこまめに取り除きましょう。

耐寒性と冬越しのポイント

キンセンカは耐寒性が強く、関東以南の地域なら特別な防寒をしなくても屋外で冬越しできます。

ただし、霜に当たると葉先が傷んだり、株が弱ったりすることがあります。霜が降りる地域では、株元にバークチップや腐葉土でマルチングをしてあげると安心です。

株が大きく伸びた状態だと寒風にもさらされやすいため、風の強い場所では軒先や室内の窓際へ移動しましょう。

耐暑性と夏越しのポイント

キンセンカは夏の高温多湿に弱く、初夏を過ぎると枯れてしまう品種がほとんどです。多くは一年草として扱い、夏前に片づけます。

耐暑性の強い品種なら夏越しできることもあります。その場合は、梅雨が来るまでに切り戻しをして株の風通しを良くします。

夏の間は直射日光を避けた涼しい半日陰に置き、水やりは朝の涼しい時間帯に行ってください。

植えかえのタイミングと方法

一年草として扱うのが一般的なため、シーズン中に植えかえる必要は基本的にありません。

購入した苗をポットから鉢やプランターに移すときだけ、注意が必要です。

キンセンカは直根性で根をいじられるのを嫌うため、根鉢を崩さずそっと取り出してそのまま植えつけてあげましょう。

植えかえ後はたっぷり水を与え、1週間ほど半日陰で養生させてから日なたへ戻します。

夏越しに成功した多年草タイプの品種であれば、秋口に株分けや植えかえをしてあげると、翌シーズンも元気に花を咲かせてくれます。

病害虫対策

キンセンカがかかりやすい病気には、うどんこ病と炭そ病があります。

うどんこ病は葉の表面に白い粉のようなものが広がる症状で、風通しが悪い環境で発生しやすくなります。

炭そ病は茶褐色の斑点が葉に現れ、放置すると株全体に広がります。

いずれも、風通しの良い環境で管理し、枯れた葉や花がらを放置しないことが予防の基本です。症状が出たら、該当部分を早めに取り除いてあげましょう。

害虫では、アブラムシに注意が必要です。新芽やつぼみに集まりやすく、放っておくとどんどん増えてしまいます。

見つけたら早めに駆除しましょう。市販の殺虫剤を使うか、少量であれば水で洗い流す方法でも対処できます。

キンセンカの育て方|花の楽しみ方

キンセンカは丈夫で育てやすいだけでなく、切り花やハーブとしても活用でき、暮らしのなかで幅広く楽しめる花です。

切り花として楽しむ

キンセンカは茎がしっかりしているため、切り花としても長持ちします。茎を斜めにカットしてから花瓶に生けると、水の吸い上げがよくなります。

花瓶の水は毎日取りかえ、茎のぬめりが出たら先端を1cmほど切り戻してください。涼しい場所に置けば、1週間程度は花を楽しむことができます。

ハーブティーや料理での活用

キンセンカ(カレンデュラ・オフィシナリス)は食用ハーブとしても知られています。乾燥させた花びらはハーブティーにでき、ほんのりとした苦味と花の香りが特長です。

生の花びらはサラダの彩りや天ぷらに、乾燥させたものは料理の色づけにも使えます。食用にする場合は、農薬を使わずに育てた花を使用してください。

寄せ植えのアイデア

キンセンカの黄色やオレンジの花は、寄せ植えのアクセントにぴったりです。同じ時期に咲くビオラやパンジー、ストックなどと組み合わせると、冬から春にかけて花壇を華やかに彩ります。

草丈の異なる品種を手前と奥に分けて配置すると、奥行きのある植栽に仕上がります。また、ブルー系の花と合わせれば、補色の効果でお互いの花色がいっそう引き立つでしょう。

キンセンカの育て方|よくある質問

キンセンカを育てていると気になりやすい疑問を、Q&A形式でまとめました。

キンセンカは毎年咲く?

キンセンカは一年草として扱うのが一般的で、夏の暑さで枯れてしまいます。ただし、花後に種を採取しておけば翌年も同じ方法で育てられます。

種はいつ収穫できる?

花が咲き終わった後、花がらを摘まずにそのまま残しておくと種ができます。

花の中心部分が茶色く乾燥してきたら、種が成熟したサインです。花茎ごとカットして風通しのよい日陰で1週間ほど乾燥させ、種を取り出しましょう。

うどんこ病が出たらどうする?

症状が軽いうちに対処するのがポイントです。白い粉が見られた葉は早めに取り除き、株まわりの風通しを良くしてください。

症状が広がる場合は、園芸店で相談して適切な薬剤を検討してみましょう。

キンセンカは食べられる?

カレンデュラ・オフィシナリスは食用として利用できます。ただし、市販の苗は農薬が使われていることがあるため、食用を目的とする場合は種から無農薬で育てるのが安心です。

カレンデュラとキンセンカの違いは?

カレンデュラはキンセンカの学名(属名)で、同じ植物を指します。

日本では和名の「キンセンカ」が広く使われていますが、ハーブや園芸の分野では「カレンデュラ」と呼ばれることが多いです。

おわりに

キンセンカは丈夫で手がかかりにくく、ガーデニングが初めての方にもおすすめの植物です。種まきや土づくり、水やりのコツをつかめば、冬から春まで長く花を楽しめます。

花壇で眺めるのはもちろん、切り花やハーブとしても暮らしに取り入れることも可能です。ぜひお庭やプランターで育てて、その魅力を存分に楽しんでみてください。

公開日:2020年05月27日
更新日:2026年04月09日

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