ルドベキアの育て方|栽培のコツや注意点、増やし方
ルドベキアは真夏の太陽を思わせる黄色い花を咲かせます。
耐暑性が強く、夏の花壇を元気に彩ってくれる存在です。
暑い時期にも咲く花をお探しなら、ぜひルドベキアを植えて育ててみることがおすすめです。
今回は、ルドベキアの魅力や基本的な栽培方法、増やし方などをご紹介します。
ルドベキアの育て方|花の特徴や魅力
ルドベキアは北アメリカ原産のキク科の植物です。
耐暑性が強く、夏から秋の間に黄色の花を咲かせます。花の姿はヒマワリにも似ており、暑い時期にも元気よく開花することが魅力のひとつです。一株にたくさんの花がつくため、ひとつ植えるだけでも華やかな印象になるでしょう。
ルドベキアは品種によって一年草や二年草、多年草のタイプに分けられます。一般的に栽培されているのは「ルドベキア・ヒルタ」という一年草もしくは二年草のタイプです。
黄色い花びらをつけるものがよく見られますが、赤色の花びらや基部だけ赤茶色の花びらをつける園芸品種もあります。
また、ルドベキアの中でも気をつけたい品種が「ルドベキア・ラシニアタ」です。「オオハンゴンソウ」の和名でも知られています。
特定外来生物に指定されており、強い繁殖力を持つことが特徴です。ほかの品種と間違って植えてしまわないように注意し、見つけたらすぐに駆除しましょう。
ルドベキアの育て方|基本の栽培方法
ルドベキアは栽培の手間がかかりにくく、ガーデニング初心者にも向いている植物です。お好きな品種を選び、ご自宅に植えて育てていきましょう。
こちらでは、ルドベキアの基本的な育て方をご紹介します。
ルドベキアの好む栽培環境
ルドベキアは水はけの良い日なたを好みます。真夏の強い直射日光にも耐え、花を咲かせてくれます。日当たりが良くないと花つきが悪くなるほか、せっかく咲いた花の色が悪くなってしまうこともあるので気をつけましょう。
秋に種まきしたものは冬越しさせて夏の開花まで育てていくことになります。ルドベキアは耐寒性が強くないため、寒さの影響を受けにくい場所で管理しましょう。強い北風が当たらず、地面が凍りにくい日なたへ植えるのがおすすめです。
鉢植えの場合は冬の間だけ、寒風の当たらない場所に移動させると良いでしょう。
土づくり
ルドベキアを育てる用土は排水性の高さが大切です。地植えする場合は腐葉土や堆肥などを加えて耕し、ふかふかの状態にしておきましょう。
『土を豊かにする肥料』は、堆肥と肥料成分がペレット状になっているので、肥料効果と同時に土の中の微生物の働きをうながしますので、土づくりに最適です。
鉢植えの場合は中粒の赤玉土と腐葉土、酸度調整済ピートモスを5:3:2で混ぜたものなどがおすすめです。
市販の草花用培養土でも問題ありません。元肥入りの商品を使用すれば、肥料を加えずにそのまま植えつけられます。
『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』は、元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合されているため元肥を混ぜる手間がなく鉢栽培、プランター栽培に最適な培養土です。
植えつけ
ルドベキアの植えつけ適期は4月~5月頃です。根鉢よりも一回り大きな植え穴を掘って植えつけましょう。
地植えする場合、水はけが気になるようであれば土を盛ったところに植えつけます。株間は30cm以上あけましょう。
鉢植えの場合は鉢底石を敷いて排水性を高めます。用土の表面が鉢の縁から数cmほど下になるように入れて、ウォータースペースをつくりましょう。
植えつけが完了したら水をたっぷりと与えます。
水やり
ルドベキアは過湿を嫌います。とくに気温の高い時期は過湿によって立枯病を起こしてしまうこともあるので注意が必要です。適切な頻度で水やりを行いましょう。
地植えのルドベキアは、根づいた後は降雨に任せます。雨が少なく乾燥した日が続いたときは水をあげましょう。
鉢植えの場合は土の表面が乾いた段階で水をあげます。夏はとくに乾燥しやすくなるため、1日2回の水やりが必要になることもあります。朝と夕方の涼しい時間帯を狙って水をあげましょう。
肥料
ルドベキアは肥料をあげすぎるとかえって生育に影響が出てしまいます。適量を与えるように気をつけましょう。
植えつけの際は元肥として緩効性肥料『マグァンプK中粒』 を土に混ぜ込みます。
4月~10月にかけての生育期間には、緩効性肥料を追肥します。
追肥にはバラまくだけで肥料効果が約2~3カ月間持続する『プランティア花と野菜と果実の肥料』がおすすめです。
花がら摘み
ルドベキアは開花期間中に次々と花を咲かせていきます。より多くの花を楽しみたい場合は花がら摘みを行いましょう。
咲き終わった箇所の花茎を切っておくと、次の花茎が伸びやすくなります。
病害虫対策
ルドベキアの栽培で気をつけたい害虫のひとつがアブラムシです。
アブラムシは小さな虫ですが、いつの間にか大量に発生して茎や芽などに付着していることがあります。株を弱らせる原因になるので、見つけ次第すぐに駆除しましょう。
ひとつずつ指で取り除いても良いですが、数が増えてくると難しくなるため薬剤を活用しましょう。『虫を予防するマグァンプD』は肥料やり+害虫の予防・退治が同時にできるのでおすすめです。
また、ルドベキアは病気の心配が少ない植物ですが、うどんこ病にかかることがあります。うどんこ病はカビの一種である糸状菌が原因の病気です。
葉が白い粉をまぶしたような状態になり、放っておくと枯れてしまうことがあります。うどんこ病にかかった部位はカットして処分しましょう。薬剤で防除するのもひとつの方法です。
アブラムシもうどんこ病も、風通しの悪い状態で発生しやすくなるといわれています。茎や葉が茂りすぎている場合は適宜取り除いて、株の風通しを良くしましょう。
植えかえ
多年草タイプのルドベキアは、植えっぱなしにせず定期的に植えかえを行うのがおすすめです。
地植えの場合は数年に1回、鉢植えの場合は毎年植えかえるのが目安です。
とくに鉢植えをそのままにしておくと根が回り、根詰まりを起こしてしまう可能性があります。大株に育っていた場合は植えかえのついでに株分けしましょう。
ルドベキアの育て方|増やし方や注意点
ルドベキアは種まきや株分けなどの方法で増やすことができます。元気の良い花をもっと楽しみたい場合は、ぜひチャレンジしてみましょう。
こちらでは、ルドベキアの増やし方や注意点を解説します。
種の採取
ルドベキアの種を採ってまくことで、新しい株を増やせます。種を採取したい場合、花がら摘みをせずにしばらく放置しておきましょう。
種を採ったら清潔な用土へまきます。発芽には光が必要なため、覆土せずにおきましょう。水は霧吹きを使って優しく吹きつけます。
種まき適期は9月~10月もしくは3月です。秋まきした苗は冬越しさせる必要があるので、しっかりと防寒対策することが求められます。春までは凍結の心配がない場所で管理し、暖かくなってからお好きなところへ植えつけましょう。
春まきの場合は防寒対策が必要なくなりますが、発芽適温である20℃~25℃を保つのが難しくなる可能性があります。種まき後はビニールなどで覆って保温してあげましょう。
株分け
多年草タイプのルドベキアは、株分けで増やすこともできます。大きく育った元気の良い株を選び、株分けしてみましょう。適期は4月~5月です。
株を掘り上げたら、移植ごてなどを使って複数に割ります。あまり細かく分けてしまうと生長に時間がかかるため気をつけましょう。
それぞれの茎葉に根がつくように分けることもポイントです。分けた株は別々に植えつけ、水をたっぷりとあげましょう。
おわりに
ヒマワリにも似たルドベキアの花は、夏のガーデニングで大活躍してくれます。病害虫被害を受けにくく、お手入れの手間も少ないため、初心者にもおすすめできる植物です。
水や肥料のあげすぎには気をつけて管理すると、長く花を楽しむことができます。ぜひお好きな品種を選び、お庭やベランダなどに植えて育てていきましょう。
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