贈り物にぴったり!意外と育てやすいコチョウラン
新しい店舗や事務所などで、蝶が連なったような不思議な花が飾られているのを目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
コチョウランは「縁起もの」とされており、鉢植えで見た目も豪華なことから、開店祝いや移転祝いなどで好んで贈られる花となっています。
「幸福が飛んでくる」縁起もののコチョウラン
コチョウランは学名をファレノプシス・アフロディーテといい、主に東南アジアに分布するラン科の植物となっています。
漢字では「胡蝶蘭」と書き、花の形が羽を広げた蝶の形に似ていることから名付けられました。
あたたかい地域でしか栽培できないことや、左右対称の美しい花の形、ふくよかな香りなどから、流通し始めた頃から高貴で上品なイメージが定着していた花です。
ランはもともと繁栄のシンボルでもあり、育て方によっては花が1~2ヵ月ももつことから、贈り物として人気を集めてきました。
それらの背景や、ひらひらと舞う蝶のような花の形から、コチョウランの花言葉は「幸福が飛んでくる」というとても縁起の良いものとなっています。
新しい門出を迎える人にはぴったりの花といえるでしょう。開店祝いや移転祝いはもちろん、結婚祝いや愛の告白など、さまざまな場面での贈り物におすすめです。
もらいもののコチョウラン、長持ちさせるには?
コチョウランは、その高貴さゆえに「育て方や管理が難しいのではないか」というイメージがあるかもしれません。しかし、コチョウランはイメージに反して、あまり手をかけずとも長く咲いてくれる丈夫な花でもあります。
コチョウランの花を長持ちさせるポイントは以下の通りです。
置き場所は温度変化の少ない場所で
コチョウランの適温は18~27℃です。空調管理された室内に置きましょう。明るい窓辺が好きな花ですが、直射日光や温度変化が激しい場所は苦手です。
多少暗くても良いので、風通しの良い温度変化の少ない場所に起きましょう。夏場などに日陰になった外に出すのはおすすめです。
水は与えすぎず、葉は濡れないように
コチョウランは少し乾いたくらいの環境が好みです。水苔を触って乾いていたら、水苔が湿る程度の水をやるくらいで十分です。
葉の根本や葉と葉の間が濡れていると病気になりやすいので、水をあげるときは葉が濡れないように株もとからあげましょう。時折、葉を水拭きして汚れを落とすと虫の繁殖なども防げます。
ラッピング材は外す
ラッピング材は苗が蒸れる原因となるので、贈られたときに巻かれていた紙やリボンは外しましょう。
コチョウランの根が詰まったポリポットはとても小さく、窮屈そうに見えますが、コチョウランは狭いところが好きな花ですので、そのままにしておきましょう。
花が終わった後のコチョウラン、来年も咲く?
コチョウランは咲き終わった花を取り除きながら、長ければ3ヵ月ほど花を楽しむことができます。花が終わった後も、育て方に気をつければ来年また花を楽しむことができます。
育て方としては、花が終わったら茎を根本から切り取り、葉っぱだけの状態で育てていきます。明るい室内に置いておけば育てることができますが、風通しが必要なため、たまに扇風機の風を当てましょう。
茎が伸びてきたら支柱を立ててやり、傷んだ根や葉は取り除きます。
いかがでしたか。
コチョウランは贈り物として好まれており、蝶のような形が愛らしい縁起の良い花です。水の与えすぎや室温管理に気をつけていれば、1~3ヵ月もの長い間花を咲かせてくれます。
花を長続きさせる育て方はそれほど難しくありませんが、花が終わった後のコチョウランを来年も咲かせるための育て方は少し難しくなります。
とはいえ毎日水やりをしたりする必要はなく、世話をさぼりがちなずぼらな人ほど花を咲かせられるものでもあります。コチョウランを育てる際は、気楽にコツコツ取り組んでみてください。
この記事で紹介された植物について
コチョウラン
学名:Phalaenopsis /科名:ラン科 /別名:ファレノプシス /原産地:東南アジア、台湾など /分類:多年草 /耐寒性:弱/耐暑性:強
白やピンクの清楚で上品な花は、1~3ヵ月と長持ちします。高温多湿地帯の木に着生する植物なので、霧吹きなどをして湿度を保つことがポイント。ランの初心者は小型のタイプから始めると良いでしょう。
公開:2016年12月21日
更新:2024年11月27日