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リンドウの育て方|秋の野山を彩る花をおうちでも楽しもう

リンドウの育て方|秋の野山を彩る花をおうちでも楽しもう

秋の野山に凛とした花を咲かせ、私たちを楽しませてくれるリンドウはその美しさに惹かれる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなリンドウを自宅でも楽しめるように、育て方の基本やコツをわかりやすくご紹介します。

秋の冷涼な空気にぴったりのリンドウを、ぜひ育ててみましょう。

【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介

☘122:リンドウの育て方|花を沢山咲かせる管理方法は?水やりや肥料の与え方などもご紹介

リンドウの育て方|リンドウとは

リンドウは、秋の野山を彩る代表的な花のひとつです。

9月下旬頃から、筒状の青紫色やピンク色の花を上向きに咲かせ、その凛とした姿は山歩きの途中でも目を引きます。

エゾリンドウやオヤマリンドウなど種類も豊富で、観賞用としても人気の高い植物です。

リンドウの特長

リンドウは、清楚で凛とした佇まいが魅力の多年草です。日本原産の秋の山野草として、古くから親しまれてきました。

花は筒状で上向きに咲き、青紫色をはじめ、白やピンクの花色も見られます。

日当たりの良い草原を好み、涼しい気候に適しています。その落ち着いた美しさから、茶花としても重宝されてきました。

控えめながら存在感のある花姿は、秋の訪れを感じさせ、多くの人に愛されています。

リンドウの種類

リンドウは花の形や色、草丈などによって分類でき、それぞれに異なる魅力があります。

日本には古くから自生する固有種から、海外から導入された品種まで、以下の通り多種多様なリンドウが存在します。

<リンドウの種類>

  • エゾリンドウ:北海道から近畿の湿った草原に見られる大型種。青紫の花が美しく、人気が高い。
  • オヤマリンドウ:涼しい環境を好むため、高山の湿原や、草地に自生する。やや小ぶりで、花があまり開かない。
  • ゲンジリンドウ:日当たりの良い草原に生えるリンドウの代表種。丈夫で育てやすく、山野草としても親しまれている。
  • ミヤマリンドウ:高山の岩場などに生育。寒さや乾燥に強く、鉢植えにも適している。
  • アサマリンドウ:比較的温暖な山林で見られる特異種。花色が鮮やかで、観賞価値が高い。

リンドウの育て方|栽培方法

リンドウ

日当たりや風通しのよい場所に植えること、リンドウに合った土を使うこと、そして水やりや肥料のタイミングも重要です。

また、育てる地域や品種によって多少の違いもあるため、基本をおさえながら、植物の様子をよく観察することも大切です。

ここからは、リンドウを元気に育てるための基本的な方法を、わかりやすくご紹介していきます。

リンドウが好む栽培環境

リンドウは日当たりと風通しの良い場所を好みます。日光が不足すると花つきが悪くなり、風通しが悪いと病気や害虫が発生しやすくなります。

そのため、日当たりの良い場所や風通しの良い場所を選び、水はけの良い土壌で育てましょう。夏は直射日光を避け、半日陰で管理することがポイントです。

また、冬は霜に当たらないように軒下などに移動させると安心です。

土づくり

リンドウは水はけが良く、やや酸性から中性の土壌を好みます。適切な土づくりを行うことで根の成長が促進され、健康な株に育ちます。

市販の山野草用の培養土や、赤玉土と鹿沼土に腐葉土を加えたものを使用してください。

排水性を加えたいときは、砂やパーライトを混ぜ込んで調整してください。

種まき・植えつけ

リンドウの種まきは春か秋が適期です。種は非常に細かいため、浅くまき、覆土は薄くします。

発芽温度は15℃〜20℃が適しており、発芽後は適度に間引いて苗を育てます。発芽後は、日当たりの良い場所に移動させ、本葉が数枚になったらポットに移植しましょう。

植えつけは休眠期の11月~3月頃が適期です。鉢植えの場合は根詰まりを防ぐため、1年〜2年に一度植えかえを行うと良いでしょう。

庭植えの場合は、日当たりと水はけの良い場所を選び、株間を20cm~30cm程度空けて植えつけます。

鉢植えの場合は、5号以上の鉢に、水はけの良い用土を使って植えつけます。

植えつけ後は、たっぷりと水を与え、活着するまで日陰で管理しましょう。

水やり

リンドウは過湿に弱いため、水やりは適量を守ることが大切です。土の表面が乾いてからたっぷりと与えてください。過湿を避けることで根腐れを防ぎ、健康な株を保てます。

特に夏場は土が乾きやすいので、朝夕の涼しい時間にこまめに水やりをしましょう。

冬場は休眠期に入るため、水やりは控えめにし、乾燥気味に管理します。適切な水やりをすることで、リンドウは美しい花を咲かせてくれます。

肥料

リンドウは肥料を好むため、適切に与えることで元気に育ち、美しい花を咲かせます。

肥料が不足すると、生育不良や花つきが悪くなる原因となるので注意しましょう。

元肥には、緩効性の『マグァンプK中粒』を規定量より少なめに混ぜ込んでください。

追肥には市販の草花用の『プロミック 草花・鉢花用』や、速効性の液肥『ハイポネックス原液』を、生育状況に合わせて与えましょう。

肥料を与える時期としては、春の芽出しの頃と、秋の開花が終わった後が適しています。

与えすぎは逆効果になることもあるため、様子を見ながら控えめに施すことが大切です。

リンドウの育て方|お手入れ方法や増やし方

リンドウ

多年草のリンドウは、季節ごとのお手入れを行うことで毎年花を楽しめます。剪定や植えかえに加え、挿し芽や種まきで増やすこともできます。

それぞれの方法でリンドウを増やし、長く楽しんでください。

剪定

リンドウの剪定は、風通しを良くして病気を防ぎ、株の寿命を長く保つために重要な作業です。

剪定を行うことで、無駄なエネルギー消費を抑え、生育を促進することができます。

花が終わった後は、枯れた花や葉をこまめに取り除きましょう。

また、株が混みあっている部分の枝を間引くことで、風通しが良くなり、病害虫の発生も予防することができます。

剪定を行う際は、清潔なハサミを使用し、切り口から雑菌が入らないように注意しましょう。

適切な剪定を行うことで、リンドウはより健康に育ち、美しい花を咲かせてくれます。

冬越し

リンドウは比較的寒さに強い植物ですが、適切な冬越し対策が必要です。

特に大切なことは、株を寒風や霜から守ることです。寒冷地では、株元に腐葉土や藁などを敷き詰めることで、地温の低下を防ぎ、根を保護することができます。

冬の間は、休眠期に入るためほとんど水を必要としません。土の表面が乾いてから、数日に一度、軽く水を与える程度で十分です。

また、この期間は肥料を与えないようにしましょう。休眠を妨げ、寒さに対する抵抗力を弱めてしまう可能性があります。

植えかえ

リンドウを健康に育て続けるためには、定期的な植えかえが大切です。

鉢植えの場合は、1年〜2年に一度、休眠期にあたる11月〜3月頃に行うのが適しています。

植えかえが必要なサインとしては、水はけが悪くなった、下葉が枯れてきた、鉢底から根が出ている、生育が鈍くなる、といった変化が挙げられます。

これらが見られたら、植えかえのタイミングです。

そのまま放置していると、根詰まりを起こして水や栄養の吸収がうまくできず、生育不良の原因になります。

新しい用土で植えかえることで、株は再び元気を取り戻し、翌年も美しい花を咲かせてくれるでしょう。

挿し芽

リンドウは挿し芽でも増やすことができます。

挿し芽とは、植物の一部を切り取って土に挿し、新しい個体として成長させる方法です。

リンドウの場合は、主に茎を使い、春か秋に行ってください。

茎を清潔なハサミで斜めにカットした後、発根促進剤切り口に使用することで、成功率が高くなります。

挿した葉は、明るい日陰で管理し、水切れに注意しながら育てましょう。

挿し芽は、種から育てるよりも早く開花させることができるため、手軽にリンドウを増やしたい場合におすすめです。

種の採取

種から育てることもリンドウを増やす方法のひとつです。花が終わった後、茶色く乾燥した完熟の種を晴れた日に採取しましょう。

採取後は風通しの良い場所で乾燥させ、カビの発生を防ぎましょう。

乾燥させた種は、冷暗所で保管することで、翌年の種まきまで高い発芽率を保つことができます。

採取した種を適切に管理することで、翌年以降もリンドウを育てることができます。

採取した種は、秋または春に種まきすることができます。リンドウの種類や地域によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

リンドウの育て方|病害虫対策

リンドウを元気に育てるためには、病害虫の対策も欠かせません。特に注意したいのが「アブラムシ」と「モザイク病」です。

どちらも放っておくと株の健康を損ない、花つきにも影響します。症状を早めに見つけて、しっかり予防・対処していきましょう。

アブラムシ対策

アブラムシは、リンドウの新芽や葉に集まり、植物の栄養を吸ってしまいます。

さらに、ウイルスを媒介して病気を広げる恐れもあるため、見逃せない害虫です。

発生の原因としては、窒素成分の多すぎる肥料や、風通し・日当たりの悪い環境があげられます。

日頃から環境を整えておくことで、予防につながります。

もし見つけたら、少数ならテープで取り除いたり、歯ブラシで払い落としたりする方法が有効です。

被害が広がっている場合は、市販の殺虫剤の使用や、牛乳・石けん水などを活用した自然派の対策もおすすめです。

薬剤を使うときは、使用方法をよく読み、植物への影響にも注意しましょう。

モザイク病対策

モザイク病はウイルスが原因で、葉にまだら模様(モザイク状の斑点)が現れます。

アブラムシなどが媒介することが多く、一度かかると治療が難しい病気です。

感染が疑われる株を見つけたら、すぐにほかの株と離し、アブラムシの駆除もあわせて行います。

残念ながら感染が広がってしまった場合は、その株を抜き取り、処分するのが最も確実です。

モザイク病は予防が重要です。日頃から葉の状態をよく観察し、異変を早めに発見できるようにしましょう。

おわりに

リンドウ

風が少し涼しくなるころ、静かに咲くリンドウの花。その姿に、秋の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。

自宅でもその美しさを楽しめるリンドウは、育て方のポイントさえ押さえれば、毎年花を咲かせてくれる心強い存在です。

日々の手入れの中で、小さな変化に気づいたり、翌年の開花を待つ時間もまた、リンドウを育てる楽しさのひとつです。

公開:2019年11月14日
更新:2025年10月15日

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