バラの育て方|苗選び・植えつけから剪定、病害虫対策まで解説
バラを育ててみたいけれど、「難しそう」「枯らしてしまいそう」と感じていませんか。気品ある花姿から、上級者向けの植物というイメージを持たれがちです。
しかし実際には、日当たりや風通し、水やりや肥料の管理など、基本のポイントを押さえれば、初心者でも十分に育てられます。手をかけたぶん、バラはきちんと応えてくれる花です。
この記事では、バラの基礎知識をはじめ、品種や苗の選び方、植えつけ方法、日々の管理、剪定、病害虫対策まで詳しく解説します。
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バラ

学名 Rosa 科名 バラ科 原産地 アジア、ヨーロッパ、中近東、北アメリカ、アフリカの一部 分類 落葉(ツル性)低木 栽培カレンダー
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月開花時期年3〜4回開花植えつけ・植えかえ大苗春苗大苗施肥
- 目次
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- 【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
- バラの育て方|基礎知識
- バラとは
- バラの開花時期
- バラの育て方|種類
- 木立ち性のバラ
- つる性のバラ
- 半つる性のバラ
- バラの育て方|初心者におすすめの品種
- アッサンブラージュ
- ピエール ドゥ ロンサール
- スカーレット ボニカ
- バラの育て方|栽培カレンダー
- 栽培カレンダー
- バラの育て方|基本の栽培方法
- バラの好む栽培環境
- 土づくり
- 苗の選び方
- 植えつけ
- 水やり
- 肥料
- バラの育て方|管理方法
- 剪定
- 花がら摘み
- 植えかえ
- バラの育て方|病害虫対策
- 主な病気
- 主な害虫
- 予防のポイント
- バラの育て方|よくある質問
- 蕾が咲かない・花が小さくなってしまう原因は?
- 葉が黄色くなる・枯れてしまう原因は?
- 剪定はいつ行えばいい?
- 鉢植えと地植えのどちらが育てやすい?
- 挿し木苗はいつ植えつける?
- おわりに
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘48:バラの育て方|きれいに咲かせるにはどうすればいいの?枯れる原因は?
バラの育て方|基礎知識
気品ある佇まいのバラは、豊かな香りと華やかな存在感が魅力の花です。まずは、バラがどのような植物なのか、基本的な特長を押さえておきましょう。
バラとは
バラはバラ科の落葉低木で、木立ち性・つる性・半つる性など、品種によって枝の伸び方が異なります。
庭で株姿を楽しむタイプもあれば、フェンスやアーチに誘引して立体的に楽しめるタイプもあります。
項目 | 内容 |
|---|---|
学名 | Rosa |
科名 | バラ科 |
原産地 | アジア・ヨーロッパ・中近東・北アメリカなど |
分類 | 落葉低木(木立ち性・つる性・半つる性) |
開花期 | 春〜秋(品種により年3回〜4回) |
バラは品種によって、咲く時期や育ち方が変わります。日当たりや植えるスペースを考えながら、育てる場所に合う株を選びましょう。
育てる場所や目的に合わせて品種を選べば、庭植えでも鉢植えでも長く花を楽しめます。
バラの開花時期
バラは品種によって開花のしかたが異なり、四季咲き性・一季咲き性・返り咲き性の3タイプに分けられます。
それぞれ花を楽しめる時期や回数が異なるため、育てる目的に合わせて選びましょう。
開花タイプ | 開花の特長 |
|---|---|
四季咲き性 | 気温が上がれば春〜秋に繰り返し咲く。冬は生長が止まる |
一季咲き性 | 年1回、春だけ開花。花後は枝葉の生長に専念する |
返り咲き性 | 春に咲いた後、剪定や花がら摘みで夏・秋に軽く咲く |
各タイプの特長を簡単にご説明します。
四季咲き性
四季咲き性のバラは、気温が上がる時期には花を咲かせます。そのため、春から秋にかけて長く開花を楽しむことができます。
ただし、バラにとって日本の冬は厳しい環境となるため、屋外で育てている場合、冬に生育が止まり、花が咲くことはほとんどありません。
一季咲き性
一季咲き性とは、年に1回だけ開花する性質のことです。バラの場合は、春のみ開花するものを一季咲き性に含みます。
開花後は枝葉を伸ばしながら翌年の開花に備えます。
返り咲き性
返り咲き(繰り返し咲き)性の品種は、春の開花後に花がら摘みや適切な剪定をすることで再び花を咲かせる性質があります。
ただし、四季咲き性と比べると開花回数は少なく、夏から秋にかけて再び花を楽しめることがあります。
バラの育て方|種類
バラは、株の樹形によって「木立ち性」「つる性」「半つる性」の3つに分類されます。それぞれ枝の伸び方や育て方が異なるため、栽培場所や楽しみ方に合わせて選ぶことが大切です。
木立ち性のバラ
木立ち性のバラは、上に向かって枝が伸び、茎もしっかりしているため、支柱なしでも自立して育ちます。花の大きさは中輪から大輪までさまざまで、品種も豊富です。
樹高30cm前後の小型品種である「ミニバラ」も木立ち性に含まれます。鉢植えでも育てやすく初心者に人気がありますが、乾燥や病害虫の影響を受けやすいため、こまめな管理を心がけましょう。
つる性のバラ
つる性のバラは、枝を長く伸ばし、フェンスやアーチなどへ誘引して育てるタイプです。
アサガオやアイビーのように、自ら壁やフェンスにツルを巻きつけることはなく、人の手で枝を固定しながら樹形を整える必要があります。
アーチやオベリスクなどに誘引すると、立体的で華やかな景観を楽しむことができます。
半つる性のバラ
半つる性のバラは、木立ち性とつる性の両方の特長を持ちます。
枝は比較的長く伸びますが、完全なつる性ほどではなく、剪定や誘引の仕方によって、コンパクトな低木状にも、フェンスに沿わせるような育て方にも対応できます。
枝の伸ばし方によってさまざまな仕立て方が楽しめるため、庭植え・鉢植えのどちらにも取り入れやすいタイプです。
バラの育て方|初心者におすすめの品種
バラには数多くの品種があり、初めて育てる方はどれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。
ここでは、育てやすく初心者にもおすすめの品種をご紹介します。
アッサンブラージュ
京阪園芸ローズソムリエの小山内健さんが手がけた品種です。名前は数種類のワインをブレンドする製法「アッサンブラージュ」に由来しています。
ダマスク香をベースに、果実を思わせる上品な香りが楽しめます。花びらが幾重にも重なるカップ咲きで、白く可憐な花姿が魅力です。樹形もまとまりやすく、庭植えや鉢植えのどちらでも育てやすい品種です。
ピエール ドゥ ロンサール
別名「エデンローズ」と呼ばれる人気品種です。丸く重なりあう花びらの白から淡いピンクへと移り変わる花色が美しく、世界中で親しまれています。
病害虫に比較的強く、フェンスやアーチへ誘引して育てるのに適しています。返り咲き性があり、春を中心に条件が合えば秋にも花を楽しめます。庭を華やかに演出したい方におすすめの品種です。
スカーレット ボニカ
京成バラ園から発売されている、国際コンクールでも受賞経験のある品種です。
世界的に人気の「ボニカ」系統を受け継ぎ、育てやすさと花つきの良さを兼ね備えています。
四季咲き性で繰り返し花を咲かせ、病害虫にも比較的強いため、初心者はもちろん公共花壇などにも利用されています。
バラの育て方|栽培カレンダー
バラを上手に育てるには、季節ごとの作業を把握しておくことが大切です。ここでは年間の栽培スケジュールと、苗選びのポイントを解説します。
栽培カレンダー
| 時期 | 主な作業 | ポイント |
|---|---|---|
1月〜2月 | 冬剪定 寒肥
植えつけ・植えかえ | 休眠期に株を整えるト。 大苗の植えつけ適期 |
3月 | 追肥(1回目)
新芽の観察 | 春の開花に備える |
4月〜5月 | 開花 花がら摘み
新苗の植えつけ | 蕾の時期は水切れに注意 |
6月 | 一番花の終了
追肥(2回目) | お礼肥で株を回復 |
7〜8月 | 水やり
病害虫チェック | 朝、真夏は必要に応じて朝夕2回水やり |
9月 | 夏剪定
追肥(3回目) | 秋バラに向けて樹形を整える |
10月〜11月 | 秋バラ開花 | 株を清潔に保ち、開花後は花がら摘みを行う |
12月 | 落葉処理
冬支度 | 病気の越冬を防ぐため落葉を取り除く |
なお、上記は関東地方を基準としたカレンダーです。お住まいの地域によって1〜2週間ほど前後することがあるため、株の様子を見ながら調整してあげましょう。
バラの育て方|基本の栽培方法
ここからは、土づくりから植えつけ、日常の管理まで、バラ栽培の基本を解説します。
バラは栽培のポイントを押さえれば、初心者でも美しい花を長く楽しめます。育てる環境づくりから管理方法まで、順番に見ていきましょう。
バラの好む栽培環境
鉢植え・庭植えともに、日当たりと風通しのよい場所で育てることが基本です。目安として4~6時間以上は日光の当たる場所を選んで植えつけましょう。
ミニバラを室内で育てる場合は、できるだけ日当たりのよい窓辺に置きましょう。ただし、バラは本来屋外向きの植物のため、定期的に屋外で日光に当てると健康に育ちやすくなります。
土づくり
バラは水はけがよく肥沃な土を好みます。
鉢植えの場合、市販のバラ専用培養土『ブリリアントガーデン バラの培養土』などを使用すると手軽です。あらかじめバラに適した配合になっており、元肥も含まれているため手軽に栽培を始められます。
配合する場合は、小粒の赤玉土と堆肥(もしくは腐葉土)を7:3で混ぜたものがおすすめです。
地植えの場合、植えつけ予定地を掘り返し、腐葉土や堆肥などを加えて耕します。水はけの悪い場所では、川砂などを加えて排水性を改善しておきましょう。
苗の選び方
バラの苗には、春に販売される「新苗」と、1年以上育てられた「大苗」があります。苗を購入する際は、それぞれの特長や植えつけ時期を確認しておきましょう。
新苗
新苗は、前年に接ぎ木・育成され、春に販売される若い苗です。4月〜6月頃に店頭に並び、安価で入手できるのが特長です。
ただし、根や株が十分に育っていないため、水切れや病害虫に注意しながら丁寧に管理する必要があります。
植えつけの適期は4月〜5月ですが、購入後すぐに植えかえるよりも、最初はポットのまま育てて株を充実させます。
大苗
接ぎ木から1年ほど育てた後に販売される苗で、新苗に比べて根と枝がしっかり育っているのが特長です。新苗に比べて生育が安定しているため、初心者にも育てやすいとされています。
植えつけ適期は、休眠期にあたる11月〜2月です。休眠期に植えつけることで根が張りやすく、春の生育がスムーズになります。
新苗と大苗の比較
新苗と大苗は、価格や育てやすさに大きな違いがあります。どちらを選ぶか迷ったときは、以下の表を参考にしてください。
項目 | 新苗 | 大苗 |
|---|---|---|
販売時期 | 4月〜6月頃 | 11月〜2月頃 |
サイズ | 草丈30cm〜60cm程度
4号〜5号ポット | 剪定済み
6号〜7号ポット |
価格帯 | 1,000円〜3,000円 | 2,000円〜5,000円 |
初年度の開花 | 初年度は蕾を摘み、株づくりを優先 | 翌春に開花 |
品種の選択肢 | 新品種が豊富 | 定番品種が中心 |
初心者向け度 | △(管理が少し難しい) | ◎(安定して育てやすい) |
初めてバラを育てる方には大苗がおすすめです。株が充実しているため、多少環境条件が整わなくても安定して育てやすいというメリットがあります。
一方、新苗は価格が手頃で品種も豊富ですが、初年度は蕾を摘み取って株づくりを優先する必要があります。バラ栽培に慣れてから挑戦すると、より育てやすいでしょう。
接ぎ木苗と挿し木苗の違い
バラの苗は、苗のつくり方によって「接ぎ木苗」と「挿し木苗」に分けられます。
市販のバラ苗の多くは接ぎ木苗で、丈夫な台木に育てたい品種を接いでつくられます。なかでも大苗のように根と枝が育った苗は生育が安定しやすく、初めてバラを育てる方も扱いやすいでしょう。
一方の挿し木苗は、枝を発根させ、その品種自身の根で育つ苗です。台木の性質に左右されにくい反面、株が小さいうちは根張りや水切れに注意しましょう。十分に育ててから地植えにすると安心です。
挿し木苗は、植えつけ適期に購入し、根の状態を見ながら早めに植えつけましょう。鉢植えでは、苗より一回り〜二回り大きい鉢に植え、根の生長に合わせて鉢増しを行います。
植えつけ
鉢植え | 地植え | |
|---|---|---|
場所 | 季節に合わせて移動可能 | 日当たり・風通しのよい場所に固定する |
株間の目安 | 1鉢1株
(新苗6号〜8号・大苗8号〜10号) | 木立ち性80cm程度 つる性2m程度 (品種の樹勢や仕立て方に合わせて調整) |
水やり | 表面が乾いたらたっぷり。 夏は朝夕2回も | 根づいた後は基本的に降雨で育つ
乾燥が続くときは水やり |
向いている人 | ベランダ栽培 移動して管理したい人 | 庭で大株に育てたい人 |
バラの植えつけは、地植えと鉢植えで手順が異なります。それぞれのポイントを押さえて、苗がしっかり根づく環境を整えてあげましょう。
地植えの手順
地植えは、一度根づくと水やりの手間が少なく、比較的管理しやすいのが魅力です。植えつけ前に土づくりを済ませ、以下の手順で植えつけましょう。
- 植えつける場所を決める
日当たりと風通しのよい場所を選びます。目安は1日4~6時間以上日が当たり、真夏の西日が長時間当たらない場所です。 - 植え穴を掘る
直径・深さともに40cm~50cmほどの穴を掘ります。 - 土を改良する
掘り上げた土に腐葉土や堆肥を1株あたり10L~15Lほど混ぜ込み、水はけと保水性を整えます。 - 苗を植えつける
苗を穴の中央に置き、接ぎ木部分(幹と台木のつなぎ目)が地表に出る高さになるよう調整します。 - 土を戻して水やりをする
周囲に土を戻し、軽く押さえながら植えつけます。最後に鉢底から流れ出るくらいたっぷり水を与えましょう。 - マルチングをする
株元にバークチップなどを2cm~3cm敷くと、乾燥や泥はねを防げます。
植えつけ後は根が十分に張るまで2~3週間ほどかかります。支柱を立てて株を支え、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
鉢植えの手順
鉢植えは置き場所を移動しやすく、季節や天候に合わせて管理できるのがメリットです。
鉢のサイズの目安
- 新苗:6号~8号(直径18 cm~24cm)
- 大苗:8号~10号(直径24 cm~30cm)
バラは根を深く張るため、深さのある鉢を選びましょう。通気性に優れた素焼き鉢やスリット鉢がおすすめです。
- 鉢底石を敷く
鉢底ネットと鉢底石を入れ、排水性を確保します。 - 培養土を入れる
鉢の3分の1~半分ほどまで培養土を入れます。 - 苗を植える
ポットから苗を取り出し、根鉢を崩さず鉢の中央に置きます。 - 培養土を足す
鉢の縁から約2cm下まで培養土を入れ、ウォータースペースを確保します。 - たっぷり水を与える
鉢底から水が流れ出るまでしっかり水やりをしましょう。 - マルチングをする
バークチップを2cm~3cm敷くと、乾燥や泥はねの予防になります。
植えつけ後は株が落ち着くまで直射日光を避け、様子を見ながら日当たりのよい場所へ移動させましょう。
適期以外の植えつけ
適期以外に苗を購入した場合でも、鉢植えであれば植えつけは可能です。根詰まりを防ぐため、早めに一回り大きな鉢へ植えかえましょう。
ただし、生育期や真夏の植え替えは株に負担がかかります。ポットから取り出す際は根鉢を崩さず、根を傷つけないように植えつけることが大切です。
水やり
バラの水やりは、基本的に土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと行います。
鉢植えでは、鉢底から水が流れ出るくらいまで十分に与えましょう。
春~秋の生育期は1日1回が目安ですが、真夏など気温が高く乾燥しやすい時期は、朝夕2回必要になることもあります。
一方、地植えでは、根づいた後は基本的に降雨だけで育ちます。ただし、雨が少なく乾燥が続くときは、土の状態を見ながらたっぷりと水を与えましょう。
水の与えすぎは根腐れの原因になるため、土の乾き具合を確認しながら調整することが大切です。
肥料
バラを元気に育て、美しい花を咲かせるためには、適切なタイミングで肥料を与えることが大切です。
植えつけ時には、元肥として『ブリリアントガーデン バラのまくだけ肥料』を施します。
生育期には、地域や品種によって多少異なりますが、3月~7月、9月~11月を目安に、月に1回程度の追肥を行いましょう。5月~6月は一番花が終わった後のお礼肥、9月は秋バラの開花に向けた追肥として与えます。
追肥には、『ブリリアントガーデン バラの置肥』がおすすめです。株元に置くだけで手軽に施肥できます。
花つきや葉色が気になる場合は、液体肥料『ハイポネックス原液』を500倍に薄め、1週間~10日に1回を目安に株元へ与えると、生育をサポートできます。
また、地植えのバラは、休眠期の1~2月に寒肥を施すことで、春からの生育がよくなります。『ブリリアントガーデン バラの有機肥料』などの有機肥料を株元に施して、土づくりも兼ねて株を充実させましょう。
バラの育て方|管理方法
植えつけが終わったら、季節に合わせて剪定や植えかえなどの管理を行います。適切なお手入れを続けることで、株が健やかに育ち、美しい花を長く楽しめます。
ここでは、健康な株を維持し、毎年たくさんの花を楽しむための管理方法をご紹介します。
剪定
バラは、剪定によって樹形を整え、風通しをよくすることで、病害虫の予防や花つきをよくすることができます。
バラには、枝先の芽が優先して伸びる「頂芽優勢」という性質があります。枝先を切ることで下の芽が伸びやすくなり、新しい枝や花芽の発生を促せます。
剪定の時期は、品種や咲き方によって異なります。四季咲き性の木立ちバラは、夏剪定(8月~9月頃)と冬剪定(12月~2月頃)の年2回が基本です。夏剪定は秋の開花に向けて枝を整え、冬剪定は休眠期に不要な枝を取り除きながら株全体を切り戻します。
一方、一季咲き性やつるバラは、夏に強く剪定すると翌年に咲く花芽まで切ってしまうことがあります。品種や樹形に合わせて、剪定の時期や切り戻す量を調整しましょう。
花がら摘み
咲き終わった花は、そのままにせず花がら摘みを行いましょう。花がらを早めに取り除くことで、種をつくるために使われる養分を新しい枝や花芽の生長に回すことができ、次の花が咲きやすくなります。
花がらは、花のすぐ下ではなく、5枚葉のすぐ上を目安に清潔なハサミで切り戻します。四季咲き性のバラでは、こまめに花がら摘みを行うことで、繰り返し花を楽しみやすくなります。
病気の原因になることもあるため、摘み取った花や落ちた花びらは株元に残さず、あわせて片づけるようにしましょう。
植えかえ
鉢植えのバラは、生育とともに根が鉢いっぱいに広がり、土の排水性や通気性も低下していきます。そのため、1年に1回を目安に植えかえを行いましょう。
植えかえ適期は、休眠期にあたる12月~2月です。この時期は根への負担が少なく、根の整理もしやすくなります。
休眠期に植えかえる場合は、古い土を落として傷んだ根を軽く整理してから植えつけます。一方、生育期に植えかえる場合は、根鉢を崩さないよう注意しながら、ひと回り大きな鉢へ植えかえましょう。
植えかえ後はすぐに肥料を与えず、株が落ち着くまで1~2週間ほど待ってから施肥すると安心です。
バラの育て方|病害虫対策
バラを育てる際に気をつけるべき病気と害虫について解説します。バラは病害虫の被害を受けやすい植物のため、早期発見と予防が健康な株を維持するポイントです。
主な病気
バラで発生しやすい病気には、黒星病やうどんこ病があります。風通しが悪い環境では発生しやすくなるので、剪定などをしっかり行い、過湿を避けましょう。
黒星病
黒星病は、葉に黒い斑点が現れ、やがて黄色くなって落葉する病気です。主に雨の跳ね返りで土壌中の病原菌が葉に付着することで感染します。
病気の葉はすぐに取り除き、落ち葉も株元に残さず処分しましょう。薬剤を散布して広がりを防ぐことも効果的です。
うどんこ病
葉や新芽に白い粉をまぶしたような症状が現れる病気です。風通しが悪く、乾燥気味かつ昼夜の気温差が大きい時期に発生しやすくなります。
発生初期であれば被害部分を取り除いてください。放置していると株全体が被害を受けてしまうため注意しましょう。専用の薬剤を使い、防除するのもおすすめです。
主な害虫
バラで発生しやすい害虫には、アブラムシやハダニ、カイガラムシ、テッポウムシなどがあります。早期に発見し、適切に対処しましょう。
カイガラムシ
カイガラムシは枝や幹に付着して樹液を吸う害虫です。幼虫期は薬剤が効きますが、成虫になると殻に覆われて薬剤が効きにくくなります。
成虫は歯ブラシなどでこそぎ落とし、冬の休眠期に薬剤で防除するのが効果的です。
テッポウムシ
テッポウムシは、カミキリの幼虫で、幹の内部を食害する害虫です。被害が進むと株が急激に弱るため注意が必要です。
株元に木くずのようなフンが出ている穴を見つけたら針を刺すか、スポイトなどで薬剤を入れましょう。
アブラムシ
新芽やつぼみに群生し、樹液を吸って生育を妨げる害虫です。春から初夏にかけて発生しやすく、放置するとウイルス病を媒介することもあります。
見つけたら早めに取り除き、大量に発生した場合は薬剤で防除しましょう。『ブリリアントガーデン ハイポネックス原液 殺虫剤入り』を活用するのもおすすめです。
予防のポイント
病害虫は発生してから対処するよりも、日頃から予防を心がけることが大切です。栽培環境を整え、定期的に株の様子を確認しましょう。
日当たりと風通しを確保する
日中4~6時間以上の日光と風通しのよい環境を保ちましょう。葉や枝が密集しすぎると湿気がこもり、病気の原因になります。混み合った枝は剪定で整理してあげてください。
マルチングで泥はねを防ぐ
雨や水やりの際に土が跳ね返ると、土壌中の病原菌が葉に付着しやすくなります。株元にバークチップや腐葉土を2cm〜3cm敷いておくと効果的です。
定期的に薬剤を散布する
黒星病やうどんこ病が発生しやすい4月〜7月、9月〜11月は、10日〜2週間に1回の間隔で薬剤の予防散布が安心です。
病害虫は早めの予防と定期的な観察を心がけることで、大きな被害を防ぎやすくなります。日頃から株の状態を確認し、異変を見つけたら早めに対処しましょう。
バラの育て方|よくある質問
バラを育てていると、「花が咲かない」「葉が黄色くなった」など、さまざまな疑問やトラブルに直面することがあります。
ここでは、初心者の方からよく寄せられる質問と対処法をご紹介します。
蕾が咲かない・花が小さくなってしまう原因は?
日照不足や肥料不足、根詰まりなどが主な原因として考えられます。バラは1日4〜6時間以上の日光を必要とするため、日当たりのよい場所で育てましょう。
鉢植えで1年以上植えかえをしていない場合は、休眠期に植えかえを行い、開花後にはお礼肥を施して株の回復を促します。また、新苗は株を充実させる時期のため、初年度は花つきが少ないこともあります。
四季咲き性の品種では、真夏の暑さで株が弱ると秋の花が小さくなることがあります。必要に応じて遮光するなど、株への負担を減らしましょう。
葉が黄色くなる・枯れてしまう原因は?
水切れや過湿による根腐れ、病害虫の被害などが考えられます。
鉢植えは鉢の重さや土の乾き具合を確認し、乾いている場合はたっぷりと水を与えましょう。一方、湿った状態が続いている場合は根腐れの可能性があるため、植えかえを検討します。
葉に黒い斑点が現れて黄色くなる場合は黒星病の可能性があります。病気の葉は早めに取り除き、必要に応じて薬剤を散布しましょう。
また、幹の根元に木くず状のフンが見られる場合はテッポウムシ、急に株の勢いがなくなった場合はコガネムシの幼虫による根の食害も疑われます。早めに原因を確認し、適切に対処しましょう。
剪定はいつ行えばいい?
四季咲き性の木立ちバラは、夏(8月下旬〜9月上旬)と冬(1〜2月)の年2回が基本です。
夏剪定は秋の開花に向けて枝を整理し、冬剪定は休眠期に不要な枝を切り戻して樹形を整えます。一季咲き性やつるバラは剪定時期が異なるため、品種に合わせて行いましょう。
鉢植えと地植えのどちらが育てやすい?
鉢植えは置き場所を移動できるため、日当たりや雨を避けながら管理しやすいのがメリットです。ただし、水切れしやすいため、こまめな水やりが必要になります。
地植えは、一度根づけば水やりの手間が少なく、大きく育てやすいのが魅力です。日当たりと風通しのよい場所を確保できる場合は、地植えもおすすめです。
挿し木苗はいつ植えつける?
挿し木苗は、植えつけ適期に販売されている苗を選び、購入後は苗の状態を見ながら早めに植えつけましょう。
鉢に植えでは苗より二回りほど大きい鉢を目安に植えつけます。株が小さいうちは水切れや根張りに注意し、十分に育ってから地植えにすると安心です。
おわりに
バラは「育てるのが難しい」というイメージを持たれがちですが、日当たりや風通しのよい環境を整え、適切な水やりや肥料、剪定などの基本を押さえれば、初心者でも美しい花を楽しめます。
栽培カレンダーを参考に季節ごとの管理を続けていけば、少しずつバラの生長や変化が分かるようになり、育てる楽しさも増していくでしょう。
手をかけたバラが美しく咲いたときの喜びは格別です。ぜひお気に入りの品種を見つけて、バラのある暮らしを楽しんでみてください。
公開日:2018年08月18日
更新日:2021年03月29日
更新日:2026年03月29日
更新日:2026年07月19日
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