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【ダリアの育て方】明るい太陽の下で輝く花。ダリアを育ててみよう

【ダリアの育て方】明るい太陽の下で輝く花。ダリアを育ててみよう

華やかなダリアは、明るい太陽の下が似合う美しい花です。耐暑性があり、丈夫で育てやすいため、園芸初心者の方にもおすすめできます。うまく育てると、何度も開花を楽しむことが可能です。

ここでは、ダリアの基本情報や育て方、お手入れ方法、増やし方など、さまざまな情報をご紹介します。

  • ダリア

    ダリア
    学名 Dahlia  
    科名 キク科
    別名 テンジクボタン
    原産地 メキシコ、グアテマラ
    分類 球根植物
    耐寒性
    耐暑性

    栽培カレンダー

    1月
    2月
    3月
    4月
    5月
    6月
    7月
    8月
    9月
    10月
    11月
    12月
    開花時期
    植えつけ・植えかえ
    施肥

キク科のダリアは花色や咲き方が豊富!

ダリアの開花時期は6月中旬から11月にかけてです。ただ、ダリアにとって日本の夏は高温すぎるため、8月は咲きにくく、9月以降に花をつけるものが多く見られます。

ダリアは花の大きさや咲き方、草丈などの種類が豊富です。草丈20cmほどの小型品種もあれば、皇帝ダリアのように最大6mほどまで育つ大型品種もあります。花びらの色は赤色やオレンジ色、ピンク色、黄色、白色、藤色、紫色、複色など多数存在します。一説によると、咲き方の種類は16種類に及ぶそうです。園芸品種の数は30,000を超えるともいわれています。種類が大変豊富なため、きっとお好みの花が見つけられるでしょう。

原産地はメキシコやグアテマラなどの熱帯アメリカです。メキシコではダリアが国花として人々に愛されています。メキシコ建国の父として知られるベニート・フアレス大統領から名前がつけられた品種も存在するそうです。

ダリアが日本に伝わってきたのは江戸時代末期といわれています。花の姿が牡丹に似ていることから「天竺牡丹」という和名がつき、日本でも栽培されるようになりました。

多彩な品種が存在するダリアの分け方は?

ダリア

大変多くの品種を持つダリアは、花の咲き方や形、大きさなど、さまざまな基準ごとに種類分けされています。こちらでは、主な分け方をご紹介します。

花の咲き方による分け方

ダリアの咲き方は、細かく分けると10種類以上になるともいわれています。代表的なものは、デコラティブ咲きやポンポン咲きです。デコラティブ咲きは、花びらが幾重にも連なっているのが特徴です。そのなかでも、フォーマルデコラ咲きやインフォーマルデコラ咲きなどに分けられます。

ポンポン咲きは、毬のように可愛らしい花をつけるのが特徴です。ただ、丸い形でも、花径が大きなものはボール咲きに分類されることがあります。

もっともシンプルなのが、一重のシングル咲きです。一重咲きでも花びらが巻かれたタイプはオーキッド咲きと呼ばれます。

ほかにも、花びらが外側に巻かれたカクタス咲きや、半八重のピオニー咲きなど、多数の咲き方が存在します。

花径による分け方

花径とは、自然に開花した際の花の大きさのこと。ダリアの場合、花径5cm程度の極小輪品種もあれば、30cm以上の超巨大輪品種も存在します。花径は環境によって変動するため、あくまでも目安として覚えておきましょう。大まかな分け方は以下の通りです。

極小輪:5cm程度
小輪:10cm程度
中小輪:13cm程度
中輪:17cm程度
中大輪:21cm程度
大輪:24cm程度
巨大輪:28cm程度
超巨大輪:30cm以上

草丈による分け方

ダリアには草丈の低い矮性品種もあれば、1m以上に生長する高性品種もあります。以下が大きさの目安となります。

矮性:50cm以下
中矮性:50〜70cm
中性:70〜100cm
中高性:100〜120cm
高性:120〜150cm

例外として、皇帝ダリアは2m以上に生長します。お庭のスペースに合った大きさのダリアを選びましょう。

【ダリアの育て方】土づくりや球根の植えつけ方法

ダリア

ダリアはガーデニングに不慣れな方でも育てやすいのが魅力です。ここからは、ダリアの育て方についてご紹介します。

土づくり

ダリアは水はけが良く栄養豊富な土を好みます。鉢植えの場合はご自分で赤玉土と腐葉土を7:3で配合しても良いですが、市販の培養土を購入して使うと手軽です。

ダリアを鉢植えにするなら、元肥としてマグァンプKが配合された『ハイポネックス培養土 鉢・プランター用』がおすすめです。すでに肥料が含まれているため、追加で元肥を入れる必要がなく、すぐに栽培を始められます。植えつけ時は鉢底に軽石や鹿沼土を入れ、水はけを良くしましょう。

地植えの場合は植えつけの前に土を耕しておきます。川砂やパーライトなどを混ぜて水はけを良くした後、約1年間肥料効果が持続する『マグァンプK中粒』を混ぜましょう。さらに排水性を高めるため、高畝にすることもおすすめです。

球根選び

ダリアは球根を植えつけて育てることが一般的です。園芸店やホームセンターなどで直接見て選べる場合は、一つひとつ状態をチェックしてみましょう。基本的には球根に芽がついているものを選ぶことが大切です。ダリアの球根は芽が出にくいため、すでに発芽しているものを植えることがおすすめといえます。

また、ダリアの球根は、品種によって細長いものや丸いものなど、さまざまな形があります。大きな球根が良いと思われがちですが、球根のサイズと品質にはそれほど関連性はないとされています。それよりも、腐っている部分がないか、首の箇所にひび割れはないかといった部分が重要です。

日当たり

ダリアの原産地はメキシコやグアテマラなどの高地で、日当たりと水はけの良い場所に自生します。日光を好むため、基本的には日当たりの良い場所へ植えてあげましょう。

ただ、原産地は夏は涼しく、冬は暖かいことが特徴です。ダリアにとって日本の夏は気温が高く、弱りやすい時期となります。真夏に直射日光や照り返しが長時間当たる場所は避けて植えつけましょう。鉢植えの場合は、夏になったら半日陰の場所へ移動させるのがおすすめです。

地植えの場合は日よけをつくりましょう。不織布で覆う、よしずを立て掛けるといった方法があります。また、土の表面に敷き藁を置き、地面の温度を上げないようにするのも効果的です。

植えつけ

ダリアの植えつけ時期は4月~7月で、品種によって異なります。気温20℃になる時期を目安に植えつけ作業を済ませましょう。耐寒性が弱いため、霜の降る時期は避けることが大切です。

ダリアの根は地中の中で大きく広がるため、鉢植えの場合はひとつの鉢にひと株ずつ植えます。球根には芽がついていますが、必ず芽が地表側にくるように球根を横か斜めに置き、土をかぶせましょう。発芽点が鉢の中央に来るよう調整するのも大切です。

地植えの場合は、芽が地表から5cm~10cmの深さの位置にくるように穴を掘って植えつけします。ふたつ以上植えるときは、株間を30cm~40cmほどあけましょう。大型の品種であれば50cm~60cmは間隔をあけます。

ダリアの球根を植えつけして水をあげた後は、発芽するまで水やりしないのがポイントです。球根そのものに水が多く含まれているため、水を与えすぎると腐ってしまうことがあります。

また、大きく育つ品種には植えつけ時から支柱を立てておくのがおすすめです。ダリアは枝もたくさん茂るため、支柱がないと倒れてしまうことがあります。支柱の数は一株につき4本が目安です。発芽点が中心になるように囲んで立てましょう。

【ダリアの育て方】水やりや肥料のポイント

ダリア

ダリアを元気に育てていくためには、日々の水やりや施肥のコツを知っておくことが大切です。こちらでは、水やりや肥料のポイントをご紹介します。

水やり

植えつけ直後のダリアには水を与えずにおきます。発芽したら、土が乾燥してきたタイミングで水やりを行いましょう。地植えの場合は降雨に任せても問題ありません。雨が降らない日が続いて極端に乾燥したときは水をあげましょう。ただ、開花時期にはいつもより水をたくさん必要とします。土の様子はこまめに確認して、水切れしないように管理しましょう。

水やりの際は、株元に優しく水をそそぎます。蕾や花に水がかかると傷んでしまったり、病気の原因になったりするため気をつけましょう。乾燥しやすい夏の時期は、ときどき葉水を与えることがおすすめです。葉についた汚れを洗い流せるほか、ハダニを予防する効果も期待できます。

肥料

植えつけの際は元肥を加えます。栽培中は定期的に追肥をしていきましょう。

最初の追肥は植えつけから1カ月ほど経った頃です。鉢植えの場合、1週間に1回の頻度で液体肥料『ハイポネックス原液』を与えてみましょう。もしくは約2ヶ月間肥料効果が持続する『プロミック 草花・鉢花用』などの置き肥がおすすめです。

地植えの場合には、あらかじめ土作りの際に元肥として『マグァンプK大粒』を混ぜておくほか、5月頃と9月頃に追肥として肥料効果が3~4ヶ月持続する、『Plantia 花と野菜と果実の肥料』をばらまきます。

ただし、花が弱りやすい真夏には施肥を避けましょう。暑い時期に肥料を与えると、かえって株が消耗してしまいます。

気温が下がって秋が近づいてきたら再び開花の時期となります。ダリアは栄養が足りないと花を咲かせられないため、施肥を再開しましょう。こまめに葉の茂り方や色などを見て、肥料が必要かどうかチェックしてあげましょう。

【ダリアの育て方】病害虫対策をしよう

ダリア

ダリアを育てていると、さまざまな病害虫の被害を受けることがあります。代表的なのが、うどんこ病やアブラムシなどです。こちらでは、うどんこ病やアブラムシの対策方法をご紹介します。

ダリアのうどんこ病対策

うどんこ病は、植物にうどん粉をまぶしたようなカビが生える病気です。葉や茎など、さまざまな部分に生じます。そのままにしておくと患部が広がっていき、葉が縮んだり枯れてしまったりすることもあります。見つけたらすぐに対処しましょう。

うどんこ病にかかった葉などは、すぐに切除します。切り取った葉はその場に残さず、すみやかに処分しましょう。薬剤を噴霧して消毒することも大切です。

また、落ち葉や花がらなどを掃除せずに放置していると、うどんこ病の原因になるケースがあります。株のお手入れはこまめに行うことが重要です。同様に泥はねも原因になることがあるため、葉や茎に泥がついていたら洗い流しておきましょう。敷き藁のマルチングで泥はねを防ぐこともおすすめです。

ダリアのアブラムシ対策

アブラムシは、春や夏に発生しやすい虫の一種です。大変小さいものの、すぐに数が増えて、茎や葉、蕾などにびっしりと付着することもあります。植物を吸って弱らせるだけではなく、モザイク病などを媒介することもあるため、見つけ次第すぐに駆除することが重要です。

専用の薬剤を使って防除することも可能ですが、「ハイポネックス原液 殺虫剤入り」を使うと水やりとアブラムシ駆除が同時にできるのでおすすめです。大事なダリアを守るために検討してみてください。

また、アブラムシは風通しの悪い環境で発生しやすくなるといわれています。密植状態になっていないか、葉が茂りすぎていないかなどをチェックしてみましょう。風通しの良い状態を保ち、株全体にまんべんなく日光が当たるように管理することが大切です。

【ダリアの育て方】球根の掘り上げについて

ダリア

ダリアの茎や葉は開花期が過ぎると枯れてしまいますが、球根は育ち続けます。しかし、冬でも球根を植えたままにしておくと、霜や雪などの影響で腐る可能性があります。マルチングや盛り土をして、土の中で冬越しさせることもできますが、できれば球根が傷まないよう土から掘り上げて冬越しさせましょう。適切な管理を行えば、翌年に再び花を咲かせるはずです。

掘り上げの時期

球根を掘り上げるのは、ダリアが休眠期に入ってからです。気温が5℃以下になるときは、花が咲いていても掘り上げてしまうのがおすすめです。できるだけ霜が降る前に球根を土から出しましょう。

球根の掘り上げ方

球根を掘り上げるときは、地上部分に残っている茎を切ります。地表から出ているぎりぎりのところを目安に切り落としましょう。茎を切り落としたら、球根を傷つけないように土を掘ります。ダリアの球根はイモのように大きい「塊根」なのが特徴です。塊根から出ている細い根をスコップの先端で切断し、ゆっくりと掘り上げましょう。複数の品種を植えていた場合は、間違えないように品種名のタグなどを付けておくことがおすすめです。

球根の保存方法

球根を掘り上げたら土を取り除き、水で洗います。このとき、球と茎の間の膨らんだ、クラウンと呼ばれる部分を傷めないようにそっと洗ってください。折れてしまいやすいため慎重に扱うことが大切です。その後、日陰に置いて乾燥させましょう。だいたい1週間程度を目安とします。

乾燥が終わったら土やおがくず、ピートモスなどを詰めた箱に球根を埋めておきます。箱の湿度が上がりすぎないよう、空気を通す穴をいくつかあけておくと良いでしょう。箱は5℃以下にならない暖かい室内に置いておきます。ただ、気温が高すぎると冬の間にダリアの芽が出る可能性があるので注意が必要です。それほど寒くない地域であれば軒先、寒冷地であれば玄関などに置くと良いでしょう。

球根は放置しすぎず、ときどき状態を確認しましょう。カビが生えていたら取り除く、土が乾燥していたら湿った土を追加するなどして手入れを行います。

掘り上げが必要ない場合も

温暖な地域であれば、球根を掘り上げず、次の年まで放置していてもかまいません。茎を切り落とし、念のために土に「マルチ」や「こも」などをかぶせ、寒さから守ってあげましょう。過湿を避けるため、水やりは行いません。

また、寒冷地でも、鉢植えであれば球根を掘り上げる必要はありません。鉢を玄関のような暖かい場所に移動させておきましょう。

春になったら

春になって気温が上がってくると、球根は再び芽を出しはじめます。冬の間に球根がしなびていたとしても、土に植えるとしっかり育つことが多いため、まずは植えつけしてみましょう。

【ダリアの育て方】ダリアを美しく仕立てるためには

ダリア

ダリアの観賞をより楽しむためには、摘心や脇芽かきなどを行って仕立てていくことがおすすめです。こちらでは、ダリアの仕立て方の種類や、それぞれの方法についてご紹介します。

ダリアの仕立て方の種類

ダリアの品種によって、適した仕立て方は異なります。大輪の花をつける品種であれば、「天花仕立て」が向いています。天花とは、主茎の先端に咲く一番花のこと。頂花とも呼ばれます。天花にエネルギーを集中させることで、大きな一番花を咲かせることができます。

対して、中輪もしくは小輪の花が咲くタイプは、摘心仕立てが向いているとされます。摘心で脇芽を増やすことで、花数も増やすことができます。

ダリアの天花仕立ての方法

天花仕立てにする際は、主茎をがっちりと太く育てることがポイントです。ひょろひょろと細い茎では、大きな花がついても倒れてしまいます。

主茎に栄養を行き渡らせるため、脇芽を取り除く作業を行います。植えつけ後、茎が伸びて5節ほどになったら、脇芽かきをしましょう。すべて摘み取ることはせず、根元から2~3節分の脇芽は残し、それより上の脇芽は全て摘み取っておきます。

無事に一番花が咲き、花が終わったら花がら摘みをします。花の下から茎ごとカットしましょう。残していた脇芽から側茎が伸び、二番花を咲かせてくれるはずです。側茎も、主茎同様に先端の芽と下部の2~3個の芽だけを残し、脇芽は摘み取っておきましょう。二番花が咲いた後は、残していた下部の芽から三番花が咲きます。このようにすることで、丈が短く茎ががっちりとしたダリアが仕立て上がります。

ダリアの摘心仕立ての方法

摘心仕立てでは、あえて天花を咲かせず、枝を分岐させていきます。主茎が2節ほどまで育ったら、頂点の芽を取り除きましょう。そうすることで脇芽ができ、側茎が伸びていきます。

側枝が生長してきたら、下部の脇芽を1~2節分残して、ほかの脇芽は摘み取ります。下の脇芽を摘んで上についている脇芽を残してしまうと、株のバランスが悪くなってしまいます。倒れやすくなってしまうため、下側の脇芽を残すことがポイントです。

芽かきの後、順調にいけば一度にいくつもの花を咲かせられるはずです。開花が終わったら花がら摘みと脇芽かきを行い、次の花がつくようにうながしてあげましょう。

花がら摘みをするときは、花首をひねるようにすると簡単に摘み取ることができます。花をそのままにしておくと種をつくり始めてしまうため、見頃が終わったらすぐに摘んでおきましょう。

ダリアの切り戻しについて

二番花、三番花と開花を楽しんだら、さらに花を咲かせるために切り戻しをしてみましょう。本格的な夏が来る前に切り戻しておくことで、ダリアの苦手な高温の時期も管理しやすくなります。地面のほうから3~4節ほど残し、大胆にカットしてしまいましょう。脇芽や側茎も切り落とします。

このとき、切り口に覆いをかぶせておくことがおすすめです。ダリアの茎は空洞になっているため、雨水などがたまってしまうことがあります。水がたまった状態が続くと腐敗することがあるため注意が必要です。切り戻し後、ある程度時間を置いて切り口を乾燥させたらアルミホイルなどで覆いましょう。

切り戻しが済んだらこれまでと同じようにお手入れしていきます。芽が出てきたら、天花仕立てや摘心仕立てなど、それぞれの方法で仕立てていきましょう。順調にいけば、秋に再び花を楽しめるはずです。

【ダリアの育て方】ダリアが枯れる原因や対策方法は?

ダリア

ダリアは育てやすい花のひとつですが、適切なお手入れができていないと理由で枯れてしまうこともあり得ます。事前に予防・対処方法を確かめておきましょう。こちらでは、ダリア栽培で起こることが多いトラブルや、枯らさないための対策方法などをご紹介します。

原因1:水のあげすぎ

ダリアは乾燥に強い一方で、水を与えすぎると弱ってしまう特徴があります。必要以上に水やりすることで球根が腐り、枯れてしまうこともあるため注意しましょう。ダリアに水をあげるときは、土が乾いているかどうかをしっかりと確かめることが大切です。まだ土が湿っている間は水やりを控えましょう。

根腐れしたダリアは全体的にしなびてしまい、株元が黒ずんでいくことがあります。もし根腐れしているのを見つけたら、地上部を刈り取って球根を掘り上げてみましょう。球根が腐っていない場合は乾燥させて保管し、次の春に植えつけます。うまくいけば発芽し、再び花を咲かせてくれるかもしれません。

原因2:高温や強い日差し

ダリアは日当たりを好む植物で、きれいな花を咲かせるためにはしっかりと日光に当てることが大切です。ただし、日本の夏の高温や強い日差しには耐えられずに弱ってしまったり、枯れてしまったりすることがあります。とくに高温には注意が必要なため、夏が来る前に対策しておきましょう。

鉢植えの場合は日陰に移し、地植えの場合は日よけをつくることがおすすめです。さらに気をつけたいのが鉢を置いている地面からの照り返しです。ベランダのコンクリートの上などで育てている場合は、とくに照り返しによる熱に注意しましょう。鉢をすのこや台などに置いて、地面に直接置かないようにすることがおすすめです。地植えの場合は株元にウッドチップなどを敷くことで温度が高くなりすぎるのを防ぐことができます。

原因3:過湿による病害虫

過湿になるとダリア自体が弱ってしまうことはもちろん、病害虫が発生しやすくなることがあります。とくに湿気の多い梅雨~夏の時期は過湿状態になりやすいため気をつけましょう。予防のために切り戻し剪定を行うことも大切です。葉が茂りすぎている場合は、株元の葉を摘み取っておきます。株の風通しを良くして、蒸れにくい状態を保ちましょう。

【ダリアの育て方】ダリアを増やしてみよう

ダリア

ダリアは、分球や挿し木などの方法で増やすのが一般的です。こちらでは、それぞれの方法をご紹介します。

分球とは

ダリアは球根をつくって増える植物です。球根が大きくなってきたら、分球にチャレンジしてみましょう。分球とは、親株となる球根に生じた子球を取り分ける増やし方のことです。自然に分球させることもできますが、ナイフでカットしたり、手で割ったりといった方法で分けることもできます。

ダリアの分球の方法

分球の適期は2月~3月にかけてです。この時期になると球根に芽ができはじめるため、発芽点を見分けやすくなります。掘り上げておいた球根も、分球を済ませておきましょう。作業の際は、道具をしっかりと消毒して清潔にし、雑菌が入るのを防ぐことが大切です。

分球において大事なのは、取り分けた球根に必ず芽を残すことです。発芽点がついていない部分を切り分けても、芽が伸びることはありません。ダリアの球根の芽は、茎の根元近くにある膨らんだ部分(クラウン)につきます。ひとつの球根につき、ひとつの芽が残るように調整してカッターナイフ等で切り分けましょう。発芽点ができるだけクラウンの中央部分にくるようにしてください。球根に残っている細い根、古い根はもぎ取ります。

また、作業中に球根を傷つけないよう、優しく扱うことがコツです。芽のついた部分はとくに注意して扱いましょう。また手でつかむ際は、クラウンの部分を持たないように注意してくださいね。

分球を終えたら、次の植えつけ適期が来るまで保管します。霜が降りる心配がなくなったら、鉢や花壇へ植えてあげましょう。

挿し木(挿し芽)とは

挿し木(挿し芽)とは、植物の一部を切り取って挿し穂をつくり、土へ挿して発根をうながす方法です。ダリアの場合、側茎をカットして挿し木を行います。おすすめのタイミングは、湿度の高い梅雨頃です。挿し穂を乾かさずに管理しやすくなるため、発根できる可能性が高まります。

ダリアの挿し木の方法

挿し穂とする茎は、5cm程度にカットします。分球と同様、ハサミやナイフなどは消毒を済ませておきましょう。挿し穂の下についている葉は落とします。葉がたくさんついたままだと蒸散される水分が多くなり、しおれてしまう可能性があるためです。切り口を斜めにカットしたら、1時間程度吸水させましょう。

吸水が終わったら、湿らせた挿し木用土へ挿します。挿し木用土は、肥料の含まれていないものを使うことがポイントです。市販の挿し木専用土でも良いですが、赤玉土などを使っても問題ありません。土へ挿すときは、先端を無理にねじ込まないように注意しましょう。指や割りばしなどで小さな穴を掘り、優しく挿してあげます。

挿し穂が発根するまでは、日陰で管理します。用土が乾いてしまわないよう、霧吹きなどで湿らせてあげましょう。

【ダリアの育て方】寄せ植えでも楽しめるダリア栽培

ダリア

ダリアは花壇の主役としても、ほかの植物と組み合わせて植えても楽しめます。季節に合わせた寄せ植えをつくれば、ダリア栽培をもっと楽しめるかもしれません。

寄せ植えのセオリーのひとつが、性質の似通った植物同士を植えることです。同じようにお手入れできる植物を寄せ植えすることで、管理の手間が軽減できます。ダリアの場合は、乾き気味の土を好み、日当たりの良い場所で元気に育つものと一緒に植えることがおすすめです。最後に、ダリアと相性の良い寄せ植え植物をご紹介します。

センニチコウ

センニチコウ

5月~11月にかけて開花するセンニチコウ。花に見える部分は苞で、赤やオレンジ、ピンク、白など、カラフルな色がつきます。ドライフラワーにしても鮮やかな色を残すため、さまざまなアレンジで好まれています。耐暑性があって開花期間が長いため、ダリアの夏越し中の彩りとしても活躍してくれるでしょう。

サルビア

サルビア

ガーデニングの定番ともいえる花のひとつがサルビアです。多くの品種が存在しますが、日本では赤い花をつける「サルビア・スプレンデンス」と呼ばれるものが有名です。開花は6月~11月にかけて行われます。赤色のほか、白やピンク、青、紫などの花を咲かせます。草丈も20cm程度から160cmほどと幅があり、ダリアに合わせて好みのものを選ぶことが可能です。

ヒューケラ

ヒューケラ

カラーリーフプランツの代表格であるヒューケラは、品種によって多彩な色の葉をつけてくれます。緑はもちろん、赤や白、紫、ピンク、黄、黒など、寄せ植えの雰囲気に合わせたカラーを選びやすいのがメリットです。花の鑑賞を楽しめる品種も存在します。開花時期は5月~7月です。

リコリス

リコリス

ヒガンバナとしても知られるリコリスは、7月~10月にかけてきれいな花を咲かせます。開花中は葉をつけないことが特徴です。光を受けてきらきらと輝く花びらは、赤や白、ピンク、黄、紫などの色があります。秋のダリアの寄せ植えにおすすめです。

おわりに

ダリア

ダリアは和風の庭にも洋風の庭にもマッチする華やかさのある花です。品種に応じて仕立てることで、さらに美しい姿を堪能できます。色や咲き方などの異なる種類を集めたり、相性の良い植物と合わせたりして、寄せ植えにするのも楽しそうです。育てやすいためガーデニング初心者にもおすすめですが、水のあげすぎや蒸れ、高温・低温などには注意が必要となります。ご自宅で美しい花を鑑賞するためにも、ダリアの性質に合ったお手入れを行いましょう。


公開: 2019年7月19日
更新: 2021年9月1日
更新: 2023年5月19日

この記事で紹介された植物について

ダリア

ダリア

あでやかで華のある花を咲かせる、春植え球根。花の色や大きさ、草丈などのバリエーションが豊富に揃います。花弁のつき方によっていくつかの系統があり、デコラティブ咲きやカクタス咲き、ポンポン咲きなどに分けられています。

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