Labyrinth バラの迷宮 pickup80『ブルー グラビティ』
NewRoses玉置編集長が最新品種、人気品種を紹介する”Labyrinth バラの迷宮”
DATA
作出 | ロサ オリエンティス(バラの家) |
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花色 | 青藤色 |
花径 | 中輪 |
花形 | 丸弁咲き/四季咲き |
香質 | ティー・パウダリーの淡香 |
樹形 | 高さ1.2mの木立性 |
青藤色の丸弁咲き。緑を含む蕾から咲きはじめ、内側に向いた花弁が重なってカップ状となり、咲き進むにしたがって周囲にグリーンを少し残した青藤色になって、花弁が外側へのびやかに広げるかたちに。
中輪房咲き。四季咲きで、夏花はグレー味が強い。花保ちが良い。ティー・パウダリーの微香。濃緑の葉はマットな質感で丸い。
樹勢・耐病性は普通。樹は木立性で高さ1.2m。花名は「青の引力や重力」を意味。2020年春発表のロサ オリエンティス。
世界中でもとくに日本人に高い「青バラ」に対する嗜好の実現は、育種家の夢。
「青バラへのあくなき想い」を花名で表現。いまもっとも「青」に近いバラのひとつで、特に曇りの日や日陰ではかなり青く感じるように咲く。
発色と同時に生育性を目指し、一般に性質が大人しい藤色系でも最強とはいえないが、“通常の管理”で十分生育する。
樹勢は並み、耐病性はうどんこ病には強いが、黒星病へは普通。月に2回くらいの殺菌剤散布で美しい葉を維持。
初期生育が遅いので、植え付け初年度は蕾を取り続け、2~3年間は浅めの剪定を。庭の前面や鉢植えに。
花の印象
木管楽器オーボエの音色を感じるような、しっとりとした青藤色。満開になると花弁の外側が開き、楽器の先端のかたち(ベル)を思わせるようなかたちに。
全体の印象として昭和の美人画家・東郷青児の描く女性の姿を思わせる。
日がさんさんとあたる場所より、少し日陰の方が美しく見える。
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玉置 一裕
バラの専門誌『New Roses』編集長。
『New Roses』の編集・執筆・アートディテクションを行うかたわら、ローズコーディネーターとしてバラ業界のコンサルティングやPRプランニング、関連イベントのコーディネート、バラの命名等に携わる。
また園芸・ガーデニング雑誌への執筆や講演を通じて、バラの「美」について語ると同時に、新しいバラの栽培法の研究も行っている。