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アジサイに適した肥料や施肥の時期、栽培時のトラブル対処法

アジサイに適した肥料や施肥の時期、栽培時のトラブル対処法

アジサイを育てる際に欠かせない肥料。成分によっては、花の色の変化に影響を及ぼすこともあります。アジサイをきれいに咲かせるには、どういった肥料を使えば良いのでしょうか。今回は、アジサイに適した肥料や、育て方の流れ、栽培で起こりがちなトラブルの解決方法などをご紹介します。

アジサイの特徴

アジサイの開花時期は6月~7月です。青やピンク、紫、白などの花を咲かせます。きちんとお手入れすれば冬越しして、何年も育てられる低木です。冬になると葉を落として休眠し、暖かくなってきたら再び芽吹きます。

変化する花の色

アジサイの花は、育てる土のpHによって色が変わることが特徴です。アジサイの花にはアントシアニンという色素が含まれており、花の色を赤く見せます。アントシアニンが地中から吸収されたアルミニウムと結合すると、青いアジサイの花が咲きます。

酸性に傾いた土の場合、アルミニウムが多く含まれていることがあり、青いアジサイが咲きやすくなるとされています。対して、アルカリ性に傾いた土にはアルミニウムが溶け込みにくいことが特徴です。アルカリ性の土壌へアジサイを植えてもアルミニウムの影響を受けることがなく、赤色系の花が咲きます。

ただ、品種によっては土壌の酸度に左右されず、決まった色の花を咲かせるものがあります。入手する前に、品種ごとの特性についても調べておくと安心です。

アジサイの好む肥料とは

ガーデニング向けの肥料には、さまざまなタイプが登場しています。数ある商品のなかから、アジサイの性質に合ったものを選ぶことが大切です。市販の化成肥料を購入する場合、チッソ(N)・リン酸(P)・カリ(K)の三大要素に注目してみましょう。アジサイを育てる際は、3つがバランスよく含まれた肥料を使うことがおすすめです。

アジサイの色による肥料の違い

アジサイの肥料選びにおいて気をつけておきたいのが、土の酸度によって花の色が変わる性質です。肥料の成分に気を配ることで、より鮮やかな色の花を咲かせることができます。赤色系のアジサイの場合、用土を酸性に傾けすぎず、アルカリ性に保てる肥料がおすすめです。また、リン酸が多いと青色が出にくくなるので、リン酸を多く含む「ハイポネックス原液」を施肥するとよいでしょう。

追肥としては液体肥料の方が適していますが、緩効性肥料を与える場合は「プランティア 花と野菜と果実の肥料」を施肥してください。

アジサイ栽培の流れや肥料を与える時期

アジサイ

アジサイ栽培では、花の色に合わせた土づくりを行い、多肥に注意しながら肥料を施していきます。丁寧にお手入れしながら花を楽しみましょう。こちらでは、アジサイ栽培の流れを土づくりからご紹介します。

土づくり

地植えの場合、咲かせたい花の色によっては酸度調整が必要です。日本の土はたいてい酸性に傾いているといわれているため、そのまま地植えすると青色系のアジサイが咲くかもしれません。

赤色系のアジサイを咲かせたい場合は、苦土石灰や消石灰などを土に加えて混ぜ、アルカリ性に傾けます。酸度が調整されるまでには時間がかかるため、最低でも植えつけの2週間前までには作業を済ませてしばらく土を寝かしておきましょう。さらに土を加えたい場合は、腐葉土や赤玉土などを使います。鹿沼土やピートモスのように、酸性に傾きやすい用土もあるため注意が必要です。

鉢植えの場合、青色系のアジサイには赤玉土と鹿沼土、ピートモスを同じ分量で混ぜたものがおすすめです。赤色系のアジサイには赤玉土と腐葉土を6:4で配合し、苦土石灰を加えてみましょう。

元肥

元肥とは、植物を植えつける前に与える肥料のことです。適した成分が配合された緩効性肥料や遅効性肥料を使いましょう。

緩効性肥料とは、ゆっくりと効果が続く肥料のことです。遅効性肥料は、効果が表れるまでに時間がかかる肥料を指します。元肥はすぐに効果が出なくても良いため、緩効性肥料や遅効性肥料が向いているといえます。

元肥には「マグァンプK大粒」または「プランティア 花と野菜と果実の肥料」をおすすめしております。生育に必要な成分をバランス良く配合し、ゆっくり長く効果が続きます。

植えつけ

アジサイの植えつけ適期は、落葉している12月~3月にかけてです。鉢植えの場合は、根鉢よりも一回り大きな鉢へ植えつけましょう。

地植えの場合は、一度植えつけると移動させるのが難しくなるため、日当たりや風通しなどの条件を考慮しておくことが大切です。アジサイは耐陰性があるため日陰でも育てられますが、日光の当たりにくい場所では花つきが悪くなります。日なたや半日陰の場所へ植えてあげると良いでしょう。

植えつけが終わったら、水をたくさんあげます。地植えの場合、根付いた後はほとんど水やりしなくてもかまいません。雨が降らず、乾燥した日が続いたら水をあげましょう。

開花

6月に入ると開花時期がスタートします。花の盛りを長く楽しむため、花がら摘みを行いながらお手入れしていきましょう。基本的には、花がついている枝ごとカットします。先端から葉っぱ2~4枚分の箇所を目安に、ハサミで切り落としましょう。

お礼肥

お礼肥は、開花や収穫などが終わった後に与える追肥の肥料のことです。アジサイの場合は、花後の6月と9月を目安に2回施します。開花によって失われた栄養を補い、株を充実させて来年へ備えましょう。

お礼肥には、緩効性肥料を与えましょう。地植えにはばらまくだけの「プランティア 花と野菜と果実の肥料」

寒肥

春以降の生長を見越して、冬の間に与える肥料が寒肥です。アジサイ自体は休眠しているため、3月になったら「Plantia(プランティア) 花と野菜と果実の肥料」や「プロミック 草花・鉢花用」を再度与えてください。根から離れた場所へ少量を施しましょう。

アジサイの肥料に関する注意点

鉢植えの場合、アジサイに肥料を与えすぎた場合、生育不良や肥料焼けなどのトラブルが生じる可能性があります。施肥後に葉がしおれる、変色する、根が黒ずんでいるなどの状態が見られたら、肥料のあげすぎが原因かもしれません。肥料過多が原因の場合は、施肥を控えることで改善することもあります。固形肥料を与えていた場合は取り除き、しばらく施肥を控えます。地植えの場合は、肥料過多によるトラブルは起こりにくいのであまり心配しなくても問題ありません。

なお、肥料を与える場合は、土の容量に合う分を計算することも大切です。特に、鉢植えの場合は、それぞれの鉢の大きさにあった量を与えるととてもアジサイが大きく育ちます。全体的に、鉢植えの場合必要とする肥料の量は、地植えより少なめです。

アジサイ栽培でのトラブル対処法

アジサイ

アジサイを育てる際は、病害虫や根詰まりなどのトラブルが起こることがあります。予防方法や対策方法を確かめておきましょう。

うどんこ病、アブラムシ

アジサイ栽培では、うどんこ病やアブラムシなどの病害虫被害に気をつけましょう。うどんこ病はカビが原因となる病気です。葉が白い粉をまぶしたような状態になり、放っておくとどんどん広がっていきます。ほかの植物にも感染することがあるため、早めに対処することが大切です。見つけたら患部を切り取る、殺菌剤を使うなどの方法で処理しましょう。

アブラムシは、柔らかい芽や茎などに取り付き、植物の汁を吸ってしまいます。ウイルスを媒介して病気の原因になることもあるため、こちらも早めに対処しましょう。予防と駆除に役立つ薬剤を使用すると安心です。「ハイポネックス原液 殺虫剤入り」ではアブラムシ駆除と肥料やりが同時に出来るので、便利でおすすめです。

また、うどんこ病もアブラムシも、湿気がこもりやすい環境で発生しやすいといわれています。予防のためにも、風通しが良い場所を選んで植えつけましょう。

根詰まり

鉢植えのアジサイで気をつけたいのが根詰まりです。鉢のサイズが小さすぎると、根を十分に伸ばせず、鉢の中で詰まってしまうことがあります。放っておくと根腐れして枯れてしまうこともあるため、定期的に植え替えてあげましょう。目安は2年~3年に1回ですが、鉢が小さくなってきたら早めに植え替えてもかまいません。適期は植えつけと同じく休眠期間中です。花後に剪定をしてから植え替えても良いですが、暑い時期は株が弱りやすいため注意が必要です。

葉焼け

アジサイの葉は、強い直射日光に当て続けると葉焼けを起こし、変色したり枯れたりすることがあります。花をたくさん咲かせるためには日に当てることが大切ですが、長時間にわたって直射日光が当たる環境は避けたほうが無難です。特に、真夏の西日にさらされる場所に植えつけることは控えましょう。やむを得ない場合は、日よけをつくってあげることがおすすめです。

アジサイ栽培で欠かせない剪定とは

アジサイ

アジサイを長く育てていると、どんどん枝が伸びて混雑してきます。剪定をして枝を整理することが大切です。ただし、やみくもに枝を切ってしまうと、花芽まで取り除いてしまうことも。翌年もきれいな花を咲かせるためには、剪定のタイミングや方法を確かめておくことが求められます。

アジサイの剪定は、7月~9月の開花期、11月から早春頃の落葉期に行えます。品種によって適切な剪定時期が異なるため注意が必要です。

旧枝咲きに分類される品種は、翌年に咲く花芽が夏以降につくられます。遅くに剪定すると翌年花が咲かない可能性があるので、花後はできるだけはやく、花芽を切り落とさないよう、本格的な夏が来る7月下旬までに剪定を済ませておくと安心です。剪定は、花の下に2~3節残したところでカットしてください。今年花が付かなかった枝は翌年花が付くので、切り落とさず残しておいてくださいね。

新枝咲きのアジサイは、春に伸びた枝に花芽がつき、その年の夏に花を咲かせます。そのため、花後から冬の間、時期を選ばず剪定できます。剪定の時期に迷ったら、まずは育てている品種が旧枝咲きか新枝咲きかを確かめましょう。

アジサイの剪定のコツ

アジサイが伸びるのに任せていると、樹高が高くなり、花が咲く位置も上がっていきます。観賞するのに不向きなため、高さを抑えるためにも剪定をすると良いでしょう。特に11月前後に剪定を行うと株を小さくできます。枝を半分ほどの長さにカットしても、新しく芽が出てきて再び生長します。ただし、思い切った剪定をした翌年は、花が咲かなくなってしまうことがある点に留意しておきましょう。迷ったときは、絡み合った枝のみを切り取ると安心です。

おわりに

アジサイの花をたくさん咲かせるためには、年間を通してきちんと管理することが大切です。施肥はもちろん、剪定や植え替えなど、環境に合わせたお手入れを行いましょう。こちらでご紹介した肥料の与え方などを参考に、ぜひアジサイ栽培にチャレンジしてみてください。

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