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【チューリップの育て方】特長や系統の違い、球根の保存方法は?咲き終わったチューリップを翌年も咲かせるために

【チューリップの育て方】特長や系統の違い、球根の保存方法は?咲き終わったチューリップを翌年も咲かせるために

おうちに華やかな春を運んでくれるチューリップ。カラフルで可憐な花を咲かせるうえ、比較的育て方が簡単なため、ガーデニング好きの間で人気を集めています。

そんなチューリップの花を毎年きれいに咲かせるためには、開花後に球根を掘り出して保存しておくという作業が必要です。開花が終わる頃になったら、次のシーズンへ向けて準備していきましょう。今回は、チューリップの特徴や系統の違い、育て方のほか、球根の掘り上げ方や保存方法、再植えつけの方法などをご紹介します。

チューリップ
チューリップ

”Plantia Q&A" 植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介!

チューリップの育て方|球根の植え方や、水やり、肥料のコツなどご紹介
園芸のベテランの方はもちろん、ガーデニング初心者の方、ガーデニングを始めようとお考えの方に育て方のポイントや疑問をわかりやすく紹介しています。

チューリップの特長

チューリップは、3月下旬から5月上旬にかけて、1週間から2週間ほど開花します。花壇にたくさんのチューリップが咲くのを見ると、春の訪れを実感する方も多いのではないでしょうか。

チューリップはユリ科チューリップ属の植物で、球根をつくる多年草です。鬱金香(うこんこう)の別名で呼ばれることもあります。全国各地に有名な花畑があり、新潟県や富山県では県花に選ばれています。

品種は大変豊富で、登録されているものは6000を超えるといわれています。開花時期や咲き方、色なども多彩です。ぜひお好きなものを探してみましょう。

アイスチューリップについて

特別な処理をすることで冬に開花するチューリップを「アイスチューリップ」と呼びます。アイスチューリップの球根と普通のチューリップの球根に違いはありません。普通の苗を冷蔵庫のように低い気温で管理した後、自然の環境に戻すことで、春が来たと勘違いさせます。そうすることで、冬に咲くアイスチューリップができあがるのです。

アイスチューリップは、春に咲くチューリップよりも花もちが良いことが特徴です。気温が低いため花が散りにくく、環境によっては1カ月ほど咲き続けることもあります。冷蔵管理された苗が販売されることもあるため、気になる方は探して植えてみましょう。

チューリップの花言葉

チューリップには、「思いやり」「真実の愛」「愛の芽生え」「名声」「失われた愛」「不滅の愛」「照れ屋」など、さまざまな花言葉があります。花の色はもちろん、本数によっても花言葉が異なるともいわれているため、花を贈る際はぜひ確かめてみると良いでしょう。

チューリップの歩んだ歴史

チューリップ

チューリップは世界中で親しまれている花です。原産地は中央アジアから北アフリカの広いエリアだと考えられています。特に、トルコから中央アジアにかけての地域で、多くの野生種が見られるようです。ただし、ガーデニングでよく育てられているものは、改良された園芸品種が大半となります。

チューリップが日本へ伝わってきた時期

日本にチューリップが渡来したのは江戸時代の末期といわれています。当時は一般的な植物ではなく、日本での栽培は難しいと考えられていたようです。毎年のように球根を輸入していたこともあり、入手するための費用も高額でした。

大正時代から日本におけるチューリップの本格的な生産がスタートします。その後、徐々に栽培できる量が増えていき、現在のように多くの球根や切り花が流通するようになりました。

チューリップの産地として有名なオランダでの歴史

チューリップの有名な国といえば、オランダを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。オランダにおけるチューリップの栽培は16世紀に開始したといわれています。美しい花を咲かせるチューリップは瞬く間に人気になり、たくさん育てられるようになりました。

 

特に大きな出来事が1600年代に起こった「チューリップ・バブル」です。世界で初めてのバブルとも呼ばれており、オランダの経済に多大な影響を与えたとする説もあります。

チューリップ・バブルの最盛期には、球根1個が莫大な値段で取り引きされることもあったようです。ただ、高騰していったチューリップの価格は、ある日一気に下がります。バブル崩壊による影響はそれほどではなかったとする説もありますが、オランダにおけるチューリップ人気の高さは本物といえます。現在でも多くのチューリップが育てられ、国内各地で美しい花の姿を観賞できるようです。

チューリップの系統による違い

チューリップ

チューリップの分類方法のひとつに、開花時期によって品種を分けるやり方があります。系統ごとの開花時期の違いや、簡単な特徴を把握しておきましょう。

早生種

主に4月上旬から咲き始めるチューリップは早生種に該当します。早生種のチューリップは、花の咲き方や草姿によって、さらにSE(Single Early:一重早咲き)とDE(Double Early:八重早咲き)に分けられます。球根を買うとき、系統の略称が掲載されていることが多いため、覚えておくと役に立つでしょう。

早生種には草丈が低めのものが多く見られます。プランターや花壇に植えて花を楽しむのに向いています。

中生種

中生種には、T(Triumph:トライアンフ)とDH(Darwin Hybrids:ダーウィン・ハイブリッド)があります。両方とも、一重咲きの品種を交配してつくられました。開花時期は4月中旬頃からです。

どちらも草丈がそれなりにあるため、切り花としても楽しめます。花の色が多彩で鮮やかなものも多く、ガーデニングで幅広く親しまれています。

晩生種

晩生種は4月下旬頃から咲き始めます。SL(Single Late: 一重遅咲き)・L(Lily-flowered:ユリ咲き)・FR(Fringed: フリンジ咲き)・V(Viridiflora: ビリディフローラ)・R(Rembrandt:レンブラント)・P(Parrot: パーロット咲き)・DL(Double Late: 八重遅咲き)と、種類が多いのが特徴です。草丈は高めで、さまざまな咲き方の品種があります。

原種

原種のチューリップには、F(Fosteriana・フォステリアナ)・K(Kaufmanniana:カウフマニアナ)・G(Greigii:グレイギー)・S(Species:原種)などがあります。開花時期は早めのものが多く、3月頃から花を楽しむことができます。草丈や咲き方、葉の広さなどは品種によってさまざまです。個性的な形も多いため、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょう。

チューリップの育て方や日々のお手入れ方法

チューリップ

チューリップは鉢植えや地植えで気軽に栽培を始められます。春の開花を楽しみに、秋からじっくりと育てていきましょう。ここでは、チューリップの基本的な育て方や管理方法をご紹介します。

球根の選び方

チューリップは基本的に毎年球根を買って植えつけることがおすすめです。球根を見て選べるときは、変色や斑点などがないかを確かめましょう。触ってみて、ぶよぶよとしていないかもチェックします。また、根が生えてしまっているものは避けましょう。

土づくり

チューリップは、水はけが良く、通気性と保水性が高い土を好みます。鉢植えの場合、自分で配合しても良いですが、市販の培養土を使うと手軽です。ハイポネックス培養土 鉢・プランター用は、最初から元肥としてマグァンプKが混ぜられているため、購入してそのまま使用できるためおすすめです。

地植えの場合、土がふかふかになるように深く掘り返して、耕しましょう。より水はけの良い土をつくりたいときは、腐葉土や川砂などを混ぜましょう。

植えつけ

チューリップは秋に球根を植えつける植物です。お住まいの地域の気候によるものの、紅葉の時期を目安に植えつけを済ませましょう。

水やり

チューリップは過湿を嫌うものの、水をたくさん与えて育てることが大切です。土の表面が乾いていたら、たっぷりと水やりしましょう。

肥料

植えつけ時、元肥として緩効性肥料マグァンプK中粒を混ぜ込みます。なお、培養土にハイポネックス培養土 鉢・プランター用を使う場合は、すでにマグァンプKが配合されているため、追加で元肥を用意する必要がありません。

発芽後は、1週間~10日に1回の頻度で液体肥料ハイポネックス原液を与えましょう。

アブラムシ対策

チューリップ栽培で気をつけたい病害虫のひとつがアブラムシです。そのままにしておくと枯れてしまう原因になるため、見つけ次第すぐに取り除きましょう。アブラムシの防除には、肥料と殺虫剤がひとつになったハイポネックス原液 殺虫剤入りを使うと手軽です。しっかりと予防・駆除し、大切なチューリップを被害から守りましょう。

チューリップの寄せ植えにおすすめの植物

チューリップ

ガーデニングの楽しみのひとつである寄せ植え。チューリップの寄せ植えをつくるなら、植えつけ時期や開花期間が重なる植物を選ぶと管理しやすくなります。こちらでは、チューリップと寄せ植えするのにおすすめの、秋に植えつけできる花をご紹介します。

ビオラ、パンジー

丈夫で育てやすい花の代表格であるビオラとパンジー。寄せ植えには欠かせない植物のひとつです。花の色が豊富なため、さまざまな組み合わせを考えるのも楽しめます。草丈が低いため、チューリップの手前に配置すると良いでしょう。

アネモネ

春風が似合うアネモネの花。球根が小さいため、チューリップの間に植えやすいのがメリットです。草丈は15cm程度のものもあれば、50cmほどに育つものも。花の色は赤や白、紫、ピンクなど、鮮やかなものが多く見られます。

ムスカリ

房状の花をたくさん咲かせるムスカリ。独特の形と、ムスクのような香りで人気です。草丈が低いため、さまざまな寄せ植えで好んで使われています。

ムスカリは濃い青紫色の品種が有名ですが、白系の花を咲かせるものもあります。合わせるチューリップの色に応じて、好みのものを選びましょう。

ストック

ひらひらとした花びらをたくさんつけるストック。パンジーやビオラと同様、耐寒性が強く育てやすい植物です。ピンクや白など、淡い色の品種を寄せ植えするとかわいらしい花壇がつくれます。草丈が高くなる高性種より、低めに育つ矮性種のほうが管理しやすいためおすすめです。

チューリップを翌年にも咲かせるために

チューリップの花が咲くのは、3月~4月下旬にかけて。花の季節を楽しんだら、来年もきれいな花を咲かせられるように下準備をしましょう。最後に、チューリップの球根の掘り上げ方法や保存時のポイント、再植えつけの手順などをご紹介します。

球根の掘り上げ方

チューリップ

花を摘んだ後、葉が黄色くなって枯れ始めたら、球根の掘り上げを行います。移植ごてを使って土を掘り、優しく取り出しましょう。

球根を掘り出したら、茎を根元からカットします。分球しているものは手で割り、親球と子球を分けましょう。あまりにも小さいものは、翌年花を咲かせることができないため破棄します。

掘り出した球根は、土を落として水洗いをします。きれいになったらネットの袋に入れて、風通しの良い日陰に吊るして乾燥させます。このとき、品種や色別に分けてネットに入れておくと、再度植えるときに便利です。

球根の保存方法

チューリップ

ネットに入れた球根は、秋になって植えつけをするまで風通しが良く、雨の当たらない日陰で保管しておきます。球根が傷つくと、植えつけしても芽が出なくなるため、気をつけて保管しておきましょう。

保存した球根の植えつけ

10月中旬~11月上旬になったら、いよいよ植えつけを行います。

まず、球根を消毒剤に15分程度つけます。消毒剤の説明書をよく読んで、手順を守って作業しましょう。

消毒が終わったら、陰干ししてから植えつけ作業を始めます。球根1つ分くらいの間隔をあけて、植えていきましょう。地植えの場合、球根2つ分程度の深さへ植えつけます。鉢植えの場合は球根の頭が地面から2cm程度の位置にくるように調整しましょう。

また、前年に使った土をそのまま使うのは避けます。庭植えの場合は場所を変えて、鉢植えの場合は新しく用土を用意しましょう。植えつけの際は、約1年間肥料効果が持続するマグァンプK中粒を元肥として土に混ぜ込みます。

植えつけた後はしっかりと水を与え、土が乾燥しないようこまめに水やりをしましょう。気温が高すぎると発芽しないことがあるので、鉢植えの場合は屋外の日陰に置いてください。2月頃になると土から芽が出始めます。そうしたら、今度は日当たりの良い場所に移動させ追肥と定期的な水やりをしましょう。3月頃にはつぼみがつき始め、3月下旬~4月上旬には花を咲かせます。

チューリップの切り花の飾り方

お庭やベランダに植えたチューリップをお部屋でも楽しめるよう、切り花にしてみるのもおすすめです。一輪挿しに生けるだけでも、お部屋の空気を華やかにしてくれるでしょう。生けているうちに茎が動いていく様子を楽しむこともできます。

チューリップの花びらは暖かくなると開いていきます。長持ちさせたい場合は、できるだけ涼しい環境に置いてあげましょう。ただし、エアコンやサーキュレーターなどの風が直接当たるところは乾燥しやすいため避けます。

花瓶に入れる水は少なめにするのがポイントです。水に浸かったところから腐敗しやすくなるため注意しましょう。葉が水に浸かるようであれば取り除いてしまいます。切り花用の鮮度保持剤を水に加えておくと、より長持ちするでしょう。

おわりに

世界各国で大人気のチューリップ。育て方次第では何年にも渡って花を咲かせてくれる、非常に愛着の湧く植物です。ガーデニング初心者でも栽培しやすく、寄せ植えにしても楽しめるのも魅力。品種が大変豊富なため、ぜひ調べてお好みの花を見つけましょう。

また、チューリップの球根を保存しておけば、翌年も再び植えつけることができます。おうちでチューリップを育てている人、これからチューリップ栽培をしたいという人は、正しい育て方に加えて、正しい球根の扱い方もぜひ覚えてみてくださいね。

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川瀬良子さんが、いろいろな植物の育て方、楽しみ方を笑顔でお届けします。

2019年3月14日  公開

2021年4月26日  更新

2022年3月21日  更新

2022年9月26日  更新

この記事で紹介された植物について

チューリップ

チューリップ

学名:Tulipa  /科名:ユリ科 /別名:鬱金香(うこんこう) /原産地:中央アジア~北アフリカ /分類:球根植物 /耐寒性:強 /耐暑性:弱

春に咲く球根草花の代表格であるチューリップ。

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