暑さに強い花15選|夏の花壇づくりのポイント

夏の花壇づくりでは、暑さに負けず元気に咲き続ける花を選ぶことが大切です。真夏でも美しく咲く花を植えれば、庭やベランダがいきいきとした空間に変わります。
あわせて、風通しのよい植え方や、水はけのよい土づくりなど、花ごとに適切な栽培環境を整えてあげましょう。
本記事では、一年草・多年草・花木に分けて、夏に強いおすすめの花を15種類紹介します。ぜひ夏のガーデニングを楽しむためのヒントにしてください。
夏の花壇づくりと暑さに強い花の選び方
夏の花壇づくりのポイントは、高温多湿に負けない植物選びにあります。最近の品種改良では「真夏でもずっと咲き続ける力強さ」や「形よく育つすっきりとした姿」を持つ品種が増えているのです。
水はけの良い土づくりも大事なポイントです。根を十分に伸ばせる栽培環境があれば、元気な花をたくさん咲かせてくれます。春より少し広めに植えて、風が通るようにしてあげると良いでしょう。
強い日差しが気になる植物は、木陰で育てたり、「すだれ」などの日よけアイテムで西日を和らげたりするのがおすすめです。鉢植えなら、もう一回り大きな鉢に入れる「二重鉢」で、根を暑さから守ってあげてください。
水やりは朝晩の涼しい時間に行います。日中に水を与えると土の中で温度が上がり、根が傷んでしまうことがあるためです。優しく株元へそそぎましょう。葉っぱや花に水がかからないよう気をつけると、病気を予防できます。
こうした小さな積み重ねで、夏の花壇の美しさを長く楽しめるでしょう。
【一年草】夏の暑さに強い花

ここでは、おすすめの一年草の品種を5種類ご紹介します。真夏の厳しい暑さでも元気に咲き続ける花を選びましょう。
ジニア(百日草)
「百日草」の名の通り開花期間が長く、5月~11月上旬まで次々と花を咲かせ続けます。
カラフルな花色が魅力で、草丈の低い「矮性品種(わいせいひんしゅ)」も多く見られます。育てやすいため初心者にぴったりです。
日当たりと水はけの良い場所を好み、植えつけ前に緩効性肥料の『マグァンプK中粒』を混ぜた土づくりをすると生育が良くなります。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘234:【Q&A】ジニアの育て方|どんな場所で育てたらよいの?水やりや肥料、増やし方もご紹介
ニチニチソウ
風車咲きやフリンジ咲きなどの品種が人気で、5月~11月まで楽しめる花です。高温を好み、暑さと乾燥に強く、土質をあまり選ばない、丈夫な植物です。
濃度の高い肥料は根を痛めてしまうため、元肥には『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を少なめに施してください。
追肥には薄めに希釈した液体肥料『ハイポネックス原液』を与えてください。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘87:ニチニチソウの育て方|立ち枯れ病の対策は?水やりや肥料の与え方、日々の管理方法もご紹介
ポーチュラカ
暑さと乾燥に非常に強く、多肉質の葉と茎を持ちます。かつては朝咲いた花が午後にしぼむ性質でしたが、最近は夕方まで咲き続ける品種も見られます。
5〜8月が植えつけ適期で、茎を5〜10cmで切って挿すだけで簡単に増やせるのも特徴です。肥料が切れることがないように緩効性肥料『プロミック 草花・鉢花用』を2ヵ月に1回施しましょう。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘110:ポーチュラカの育て方|切り戻しで、長く沢山花を咲かせよう。苗の選び、水やりや肥料の与え方などご紹介
サルビア
シソ科の植物で、花期が6月~11月と長く、一度植えれば長く楽しむことができます。真夏の強い日差しを避け、午後に少し日陰になる場所に植えるのが理想的。鮮やかな赤や青、紫の花穂が夏の花壇を彩ります。
植えつけ前に腐葉土などを混ぜると水はけや、通気性が良くなるでしょう。肥料切れさせると、生育が止まり、開花しなくなるため、『プロミック 草花・鉢花用』を施してください。
あるいは、液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回与えてください。
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☘100:サルビアの育て方|花を上手に咲かせるには?植えつけやや水やり、日々の管理もご紹介
ペチュニア
垂れ下がる種類や茂るタイプ、大輪から小輪まで多様な品種があります。「こんもりタイプ」と「横張りタイプ」の2種類があり、後者はハンギングに最適です。
日なたと弱酸性の土壌を好むため、有機質が豊富な排水性の良い土に、元肥として『マグァンプK中粒』を混ぜ込むと元気に育ちます。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘56:ペチュニアの育て方|植えつけの注意点、水やりや肥料など日々の管理や、切り戻しや花がら摘みなどもご紹介
【多年草】夏の暑さに強い花

多年草は長く花を楽しめるのが魅力です。ここでは、夏の暑さに強い多年草を5種類ご紹介します。
ルドベキア

北アメリカ原産のキク科植物で、鮮やかな黄色い花が特徴です。「プレイリー・サン」などの品種は60〜80cmほどに育ちます。
花径が10〜15cmと大輪で、非常に目立つ人気品種です。暑さに強く、長期間にわたって花を咲かせ続けるため、夏の花壇にぴったりの植物といえます。
できるだけ日当たりと水はけの良い場所で育てましょう。鉢植えの場合は、『プランティア 花と野菜と果実の肥料』を施してください。
エキナセア

北アメリカ原産の宿根草で、花が進むにつれて花弁が下がり、羽子板の羽のような形になります。プルプレア種はとくに暑さに強く、一重や八重咲き、グラデーションの美しい品種など種類が豊富です。
花後も球状の形が残り、ドライフラワーにも使えます。水はけの良い場所を選び、梅雨時の根腐れに注意しましょう。
5月~6月、10月に『プロミック 草花・鉢花用』を置き肥しましょう。または、1週間~10日に1回液体肥料『ハイポネックス原液』を施してください。
アガパンサス
南アフリカ原産で、5月下旬~8月上旬に爽やかな青や白の花を咲かせます。環境適応力が高く、土質を選ばず乾燥にも強いのが特徴です。
花つきを良くするため、日当たりの良い場所で育てると良いでしょう。株が大きくなったら数年に一度株分けするのがおすすめです。
地植えの場合、生育促進や花つきを良くするために春と秋に少量の『プランティア 花と野菜の肥料』を施してください。
鉢植えの場合は、『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回の頻度で与えてください。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘258:【Q&A】アガパンサスの育て方|管理する場所や注意点は?水やりや肥料などの管理方法もご紹介
ガザニア
南アフリカ原産の「勲章菊(くんしょうぎく)」と呼ばれる植物です。鮮やかな光沢のある花弁が太陽に当たるとキラキラ輝きます。
高温乾燥に強い反面、多湿に弱いため梅雨時は注意が必要です。日当たりと風通しの良い場所で育て、水はけの悪い土壌では軽石を混ぜると良いでしょう。
植えつけの際には元肥に『マグァンプK中粒』を混ぜ込みましょう。
追肥には春と秋の生育期に『プランティア 花と野菜と果実の肥料』 または液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回施します。なお、挿し芽で増やすこともできます。
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☘233:【Q&A】ガザニアの育て方|どんな場所で育てたらよいの?水やりや肥料、増やし方もご紹介
ペンタス
星型の小花が集まって咲く熱帯植物です。小型から中型の鉢物や花壇苗として流通しています。
夏の暑さに負けず長期間花を咲かせるため、庭を彩る植物として人気です。風通しの良い環境が大切で、挿し木で増やせるのも魅力となります。
ただし、冬越しは温暖な地域か室内での管理が必要です。春から秋の成長期には『プロミック 草花・鉢花用』を置き肥してください。
開花期は長く、肥料を多く必要とするので、液体肥料『ハイポネックス原液』を1週間~10日に1回程度施し、肥料切れにならないように注意してください。
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☘181:ペンタスの育て方|ペンタスの育て方|長く次々と咲かせる方法は?水やりや肥料などの管理方法もご紹介
【花木】夏の暑さに強い花

高温多湿環境でも健やかに育つ花木を植えておくと、真夏の園芸がもっと楽しくなるでしょう。
ここでは、夏の暑さに強いおすすめの花木を5種類ご紹介します。
ハイビスカス
ハイビスカスは南国のイメージが強いですが、四季咲き性の種類も多く、条件が良ければ春から初秋まで楽しめます。世界に園芸品種は1万種近くあり、大きな花と鮮やかな色彩が魅力です。
一日でしぼみますが、次々と新しい花を咲かせるため長く観賞できます。日当たりと水はけの良い場所で育て、適切な栄養を与えると花つきが良くなります。
春と秋の生育期に、1週間~10日1回液体肥料『ハイポネックス原液』を与えるか、2ヵ月に1回のペースで置肥タイプの『プロミック いろいろな植物用』を施してください。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘108:ハイビスカスの育て方|地植えと鉢植えはどちらが良い?水やりや肥料、日々の管理もご紹介
サルスベリ(百日紅)

「百日紅」の名の通り、長期間花を咲かせる夏の代表的な花木です。新芽の先に花をつけ、夏から秋にかけて咲き続けます。
低木から中高木であり、ピンク・赤・白など花色も豊富。矮性や這い性などさまざまな品種があり、6〜8月の挿し木や根ざしで増やせます。
暖地では花後に剪定すると再び開花することもあるようです。
肥料は2月に寒肥として有機質肥料の『ブリリアントガーデン バラの有機肥料』または、肥料と堆肥がひとつになった『土を豊かにする肥料』を株元周辺に埋めてください。
ブーゲンビリア
南国植物で、紫や紅色の鮮やかな部分は「苞(ほう)」と呼ばれる葉であり、中央の先端に花があります。
南米原産で、熱帯では一年中咲きますが、日本では暖地で6月以降に開花します。
赤・白・ピンク・紫など色彩豊かで、5℃程度なら越冬できるので、暖かい地域では屋外でも育てられるでしょう。
常に肥料を与え続けると花芽がつきにくくなるため、開花後に『プロミック草花・鉢花用』を与えてください。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘77:ブーゲンビリアの育て方|苗の植えつけ方や日々の管理、水やりや肥料の与え方などご紹介
ランタナ
色とりどりの小花が集まって咲き、一つの花序で色が変化します。低木状、ブッシュ状、這い性など生育形態もさまざまで、斑入り葉の品種もあります。
開花時に多くの肥料を必要とするため、リンサン成分が多い『プロミック草花・鉢花用』を施してください。
排水性の良い場所に植えると冬越しをしやすくなるでしょう。冬前に剪定し、その枝で挿し木も可能です。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘144:ランタナの育て方|長期間花を楽しむための剪定方法は?水やりや肥料など日々の管理もご紹介
クチナシ(梔子)
黄色の染料としても利用される日本の伝統的な花木です。
初夏から夏にかけて花は咲き、開花後にはお礼肥として有機質肥料の『ブリリアントガーデン バラの有機肥料』または、肥料と堆肥がひとつになった『土を豊かにする肥料』を株元周辺に埋めてください。
花後には赤橙色の実がつきます。高温多湿な時期も育てやすいのが特徴で、日当たりと水はけの良い場所を好みます。ただし、害虫がつきやすい植物なので、害虫対策は必須です。
【PlantiaQ&A】植物の情報、育て方をQ&A形式でご紹介
☘252:クチナシ【Q&A】クチナシの育て方|きれいな花を沢山咲かせる方法は?水やりや肥料などの管理方法もご紹介
おわりに
夏の暑さに負けず、元気に咲く花たちは、見ているだけで心が癒されるものです。たとえば、ジニアやニチニチソウのような一年草は明るく花壇を彩り、エキナセアやアガパンサスなどの多年草は長く咲いて楽しませてくれます。
ちょっとした育て方の工夫で、暑い時期でも花を元気に育てられます。お気に入りの花を見つけて、夏ならではのガーデニングを楽しんでみましょう。
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